いろいろな仕事を経験し、自分に合った仕事を見つけたい。いろいろな業務を通じて自分のできることを増やし成長したい。そんな想いで、就職・転職活動をしていたり、キャリアの軸を定めていたりする人もいるのではないでしょうか?
筆者自身も同じ想いで、いろいろな仕事を経験したいと考えている1人です。今回は、さまざまな経験を積むための手段、持っておきたい考え方をはじめ、実際に社内、社外問わず利用できる手段を用いていろいろな経験をしている人のキャリア事例もご紹介します。
同じような考えを持たれている人の参考になれば嬉しく思います。
※ いろいろな経験を積むことのメリット・デメリットについては、こちらの記事をご覧ください
目次
・いろいろな仕事を経験するための手段5選
・制度の有無や、利用の状況はどこで調べられる?
・いろいろな経験をするために必要なマインドセット
・社内制度や社外サービス利用者、11人の経験談
いろいろな仕事を経験するための手段5選
いろいろな経験をしたいと考えている人も多いと思いますが、実際に社会人として働く中では、どういった方法で自らの経験や業務の幅を広げることができるのでしょうか?
ここでは代表的な手段を5つご紹介します。
1.ジョブローテーション
ジョブローテーションとは、従業員が一定期間ごとに異なる職務や部署で働く制度のこと。この制度の目的には、従業員のスキル向上やキャリア開発などがあります。
また、転籍や出向によって、自社以外の会社で経験を積めるような制度を持つ会社もあります。従業員の意向よりも、企業側の意図した配置としての異動が多くなりやすい傾向があります。
2.社内でのキャリア制度を利用する
従業員の主体的なキャリア選択を支援する制度を導入している企業も少なくありません。一定期間、希望する部署での仕事にチャレンジできる制度や、異なる職種に社内でキャリアチェンジができる社内公募制度、フリーエージェント制度など、企業によって取り組みはさまざまです。こうした制度があれば、転職せずとも、社内でいろいろな経験を積むことができます。
また、会社によっては、期間限定のプロジェクトが組成されることがあります。専任のメンバーで取り組む場合もありますが、通常業務のかたわらでプロジェクトを兼任する場合もあり、参加すれば知識やスキルを得る機会になるでしょう。
3.外部のプロジェクトへの参加
社会人になってからもインターンとして異なる業界の業務を経験できるサービスもありますし、ボランティア、地域のイベント運営や教育支援など、さまざまな活動にも取り組むことができます。こうした機会を活用することも自身の業務や経験を広げる手段になるでしょう。
4.副業やフリーランスの仕事に挑戦する
本業以外に副業やフリーランスの仕事をすることで、異なる業界や職種の経験を積むことができます。新たなキャリアの可能性が広がるのはもちろん、本業以外で収入が得られる、スキルが向上するといったメリットがあります。
5.転職する
現在の会社に制度がなかったり、希望するキャリア選択が実現できなかったりする場合には、転職も一つの手段になるでしょう。
制度の有無や、利用の状況はどこで調べられる?
制度やカルチャーについては、企業が発信するコンテンツや、外部の採用ツールなどを利用することで、理解を深めることができます。ここでは3つ、情報収集の手段をご紹介します。
1.企業の公式Webサイトや採用ページを確認する
企業の多くは、Webサイトや採用ページで社内制度や企業カルチャーについて説明しています。キャリアパスや研修制度などの情報はもちろん、オウンドメディアなどに掲載されている社員インタビューコンテンツも参考になるかもしれません。
2.社員の口コミをチェックする
口コミサイトでは、現社員や元社員が会社について率直な意見を共有しています。ここでの情報は、実際の社内の雰囲気や制度に関する率直な意見が得られることが多いです。
3.実際に会社の人に聞いてみる
入社前であれば、面接や会社説明会で質問したり、OB/OG訪問のような実際に働いている人との面談をセットしてもらったり、と実際の社内の様子を聞くことで、より制度の詳細を知ることができます。
また、制度を使っている声を含め、社内カルチャーなどへの社員の方の声は、talentbookにも載っています。活用してみてください。
いろいろな経験をするために必要なマインドセット
さまざまな経験をするための方法について見てきましたが、制度やサービスを利用するだけでなく、個人としての心構えも大切です。
ここでは、マインドセットについても必要な要素をいくつか見ていきます。
・オープンマインド
さまざまな経験をするためには、新しいことに対して柔軟な姿勢を持ち、未知の経験を恐れずに受け入れたり、飛び込んだりできることが大切です。そうして、積極的に活動することで、多くのことを学び成長することができます。
・好奇心
常に新しいことに興味を持ち、自ら進んで学び取ろうとする姿勢が重要です。そもそも自分が経験したことのない仕事や経験をする上では、興味・関心を持つことは欠かせません。そうして興味や好奇心を持って学習を進めることで、その領域においての能力やスキルが高まっていきます。
・柔軟性/適応能力
経験をする中で強くなるものでもありますが、そもそも柔軟性や適応能力がなければ、新しい環境や仕事に飛び込んでいっても最初からつまづいてしまいます。変化に対応し、新しい環境や状況に適応する力が備わっていることも求められます。
社内制度や社外サービス利用者、11人の経験談
ここまで、いろいろな経験をするための制度やマインドセットをご紹介してきましたが、実際、会社にはどんな制度があるのでしょうか。また、働く人はどんな社内制度や社外のサービスを利用しているのでしょうか。事例をご紹介します。
※ 掲載内容は記事公開当時の内容です
社内公募制度、利用者の声
▶︎株式会社リクルートスタッフィング
事業内容:人材派遣事業、人材紹介(紹介予定派遣)事業、アウトソーシング事業
利用した手段:社内公募制度
利用者の声:
高田さん 「入社後、まずは4年にわたり営業職に従事しました。その中で若年層を対象にした無期派遣サービス『キャリアウィンク』をクライアントに提案する機会が度々あり、『これこそ“望む働き方”をいつでも選べて、‟自分らしい生き方”を叶えてくれるサービスだ』と、強い共感を覚えました。
私自身も、『いつでも好きなことを選べる自分でいたい』と幼いころから思っていたからです。そこで、『キャリアウィンクをもっと拡販したい』と考え、エンゲージメント推進部への異動を希望しました。
異動の際に利用したのが、社内公募制度。半年ごとに、募集がある部署のミッションや業務内容が社内ホームページに掲示され、希望者を募る制度です。応募前には、エンゲージメント推進部のメンバーやマネジャーに、『どんなことを任せてもらえるのか』『何が得られる仕事なのか』などを直接ヒアリングさせて頂き、具体的な働き方をイメージしやすかったですね。
社員のやりたいことを大切にしてくれる社内公募は、とてもいい制度だと思いますし、部署異動したことで、派遣事業をこれまでと異なる視点で見られるようになりました」
→ストーリー:誰もが「いつでも好きなことを選べる」社会に。社内公募が後押ししてくれた、私の挑戦
▶︎株式会社TRAILBLAZER
事業内容:鉄道オペレーションの生産性向上及び個客接点・体験に関する企画・開発、JR西日本グループデジタル施策実行支援
利用した手段:社内公募制度
利用者の声:
福田さん 「入社1年目は湖西線の信号設備の保守業務を担当しました。保守業務では、毎日電車が運行していない時間帯に線路を歩いて点検します。ベテランの社員は、経験と知識に基づきメンテナンスが必要なタイミングなど的確に指示を出していました。
その正確さをすごいと感じる反面、その人が判断の根拠としている気候などをデータに落とし込んだら、点検を簡略化できると思うようになり、データ分析の仕事をしたいという気持ちが高まりました。
当時の上司にデータ活用による改善をしたい旨を伝え、理解は得られていましたが、本来の業務に忙しくなかなか取り組めず、歯がゆかったですね。
そんな時に、デジタルソリューション本部のデータアナリティクスチームがデータサイエンティストを社内公募していると知りました。仕事内容はまさに私がやりたかったこと。入社1年目でも実力があれば応募できるという条件だったため、『失うものはない、挑戦しよう』と思い応募しました」
→ストーリー:大切なのはより良い価値の提供。データによるお客様とのつながりの進化をめざす
社内兼業・副業・異動制度利用者の声
▶︎ボッシュ株式会社
事業内容:ガソリン及びディーゼル用エンジンマネジメントシステム・コンポーネント、乗用車向けブレーキシステム、トランスミッション制御、エアバッグ用コントロールユニット、自動車用センサー類、ステアリングシステム等の開発・製造・販売、自動車機器アフターマーケット製品、自動車整備機器、電動工具の輸入販売・サービスなど
利用した手段:社内異動制度
利用者の声:
<大川さん>
大川 智久さんは半導体のセールスチームを牽引する中堅プレイヤー。あるお客様では、GKAMとして海外メンバーのサポートも担っています。そんな大川さんがInternal STA(※)を利用しようと思ったのは、チーム在籍10年を超えたころのこと。今後のキャリアを考え、他の場所を体験して成長したいと思ったと言います。
スタートアップなど自分たちで1から何かを作り上げる環境が良いかもしれない。そう考えていたところ、ある研修でSOFCチームのメンバーから事業内容を聞き、興味を持ちました。そして「大川さんも、Internal STAを利用してうちのチームに参加しませんか」と誘われて応募を決意したのです。
大川さん 「SOFCチームは社内ベンチャー風なので、まさに自分が求める環境だと思いました。といっても、実は何をやっているチームなのかよくわかっていなくて。でも、迷うより中に入ってから少しずつ勉強して理解していこうと考え、思い切って飛び込んでみることにしました」
その決意を在籍していた部署に伝えたところ、ほとんどの人が制度を知りませんでした。それでも上長は快く送り出し、2022年5月、大川さんのInternal STAが始まりました。
※ Internal STAとは:同社の社内異動制度。従業員が現部署に所属したまま、関心のある他部署の仕事を体験できます。期間は3〜6カ月間程度、就業時間の目安は週8時間。制度利用者自身の希望と上長・受け入れ部署との相談により延長可能
<村上さん>
東松山工場でエンジンの噴射系部品の製造に携わり、品質保証の担当者として対メーカーの窓口を担っているパワートレインソリューション事業部の村上 洋輔さんもまた、Internal STAを利用したひとり。きっかけは定期的に実施している人事面談でした。
入社3年目を迎えたタイミングで「学生時代から、燃焼関係の勉強をしており、今後も追求したい。今後、水素エンジンに携われるよう経験を積みたい」と相談したら、「SOFCチームを体験してみてはどうか」と紹介されたと語ります。
さっそく人事担当者に、SOFCチームのプロジェクトディレクターである高椋さんと話す機会を設けてもらったところ、「内燃機関の知識でチームをサポートしてほしい」とのこと。在籍している部署の上長が「やってみれば良いよ」と背中を押してくれたこともあり、チームへの参加を決心しました。
→ストーリー:従業員の主体性と流動性を活性化、短期異動制度が促進する人材育成とキャリア形成
▶︎株式会社みずほフィナンシャルグループ
事業内容:銀行・信託・証券・アセットマネジメント・リサーチ&コンサルティング等、幅広い領域に係る業務
利用した手段:社内兼業制度
利用者の声:
久田さんが〈みずほ〉に入社したのは、2008年のこと。名古屋営業部で法人向けの預金為替業務を担当した後、近隣の複数支店での勤務を経て、2020年10月から現在の名古屋法人第一部に所属変更となり、クライアントサポーター業務を担っています。
〜中略〜
久田さんは日頃からスキルを磨くために学習を続けてきましたが、特段秀でたスキルがないことへの不安を感じていたといいます。
〜中略〜
パソコン教室に通い、MOS資格を取得。そんな折、久田さんは社内兼業という制度が〈みずほ〉にあることを知ります。
社内兼業とは、2019年に〈みずほ〉が打ち出した新人事戦略のひとつ。社員に学びと挑戦の機会を提供し、専門性を軸としたキャリア形成を支援する取り組みの一環として、他部署での兼業に挑戦する社員を支援・後押ししています。
“社内兼業”という形で新しい仕事に挑戦できることに、久田さんは魅力を感じました。兼業であれば、現業を引き続き頑張りながら興味のある分野にも携われる——以前のようにためらうことなく、挑戦することを決めました。
久田さん 「もっとデジタルに強くなるには、実践できる環境に身を置くのが近道だと考えて、みずほリサーチ&テクノロジーズでの兼業に応募しました。取得した資格を活かすことができること、また業務の中で専門的なスキルを高め、成長の機会をもらえたことに感謝しています」
久田さんの本業先と生活基盤は名古屋にあるため、東京の兼業先へはリモートで勤務することになりました。社内兼業することに対して、職場の上司や同僚は協力的だったといいます。
久田さん 「社内兼業を始めることを職場のみなさんに伝えたところ、『がんばりなさい』と背中を押してくれてとても勇気づけられました。業務配分については心配な部分もありましたが、職場に迷惑をかけないようにやり切るしかないと覚悟したのを覚えています」
→ストーリー:挑戦することが、新しい自分を作る。地方店から東京の本部業務に社内兼業した、私らしい働き方
▶︎CCIG Unity(旧:北國FHD社員組合)
事業内容:銀行、その他銀行法により子会社とすることができる会社の経営管理及びこれに附帯する業務、上記の業務のほか、銀行法により銀行持株会社が行うことができる業務
利用した手段:社内副業制度
利用者の声:
高安さんは営業店時代に、投資・資産運用に興味を持つようになりました。
高安さん 「もともと投資・資産運用にそこまで興味があったわけではありません。ただ、窓口業務でお客さまへ投資信託の商品の説明・販売をするうちに、運用側に興味を抱くようになりました。お客さまに説明するためには自分が深く商品を理解していないといけないと日頃から感じていたこともあり、勉強をはじめてみたところ、一気におもしろさが感じられるようになり、この領域を突き詰めたいという気持ちに変わっていきました」
投資・資産運用への興味が高まっていた中、ちょうど社内でチャンスが巡ってきます。
高安さん 「FDAlco運用部が設立され、さらに社内の違う部署の業務を社内副業として体験できるコラボレーション制度がスタートし、これは自分にとってチャンスなのかもしれないと思いました。すぐにコラボレーション制度に参加し、半年ほど運用の仕事に携わりました。そして翌年、コラボレーション制度がきっかけとなってFDAlco運用部へ異動することになりました」
→ストーリー:家庭も仕事も両立。キャリアチェンジで自分の「やりたい」を突き詰める
ボランティア活動経験者の声
▶︎株式会社 明治
事業内容:牛乳・乳製品、菓子、食品の製造販売等
利用した手段:ボランティア
利用者の声:
本吉さん 「そもそも、私がボランティアに参加するきっかけは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020大会)のためのボランティアの募集でした。そしてボランティアの参加にあたり開催された社内研修では、ボランティアやコミュニケーションの基礎知識、チームの形成などについて講義があり、その後学んだことを実践するワークが行われました。
講義では、『傾聴』の姿勢が大切であることや、相手の気持ちを尊重しながら自分の感情や思考を伝える『アサーティブ』が、組織の中に心の安全や居心地の良い雰囲気をもたらすことを教わりました。リーダーとは『立場・役割』にすぎず、リーダーシップは『コトとヒトを動かす力』。
このリーダーシップを発揮する魅力に気が付き、最初から思い切って、自らリーダー役を買ってでました。研修でのリーダーの経験や、その後の東京2020大会のボランティアがあまりに楽しくて。初めて出会う方同士で構成されるチームをまとめる難しさを実感すると同時に、チームの力を最大限に発揮する楽しさに魅せられました。最近では福岡で行われる世界水泳選手権にもボランティアで参加する予定です」
→ストーリー:ボランティアの経験がもたらすシナジー。男性育休やD&I推進にも励むリーダーの生き方
▶︎株式会社デンソー
事業内容:エレクトリフィケーションシステム、パワートレインシステム、サーマルシステム、モビリティエレクトロニクス、先進デバイスなどの車載事業、インダストリアルソリューション、フードバリューチェーンなどの非車載事業
利用した手段:ボランティア
利用者の声:
梶野さん 「私は学生時代からずっと自転車競技をしていて、かれこれ30年ほどになります。
〜中略〜
自転車は大好きで、これからもこだわり続けたいのですが、最近体力の衰えを感じるようになりました。このまま自転車ばかりしていると、自転車しかできない人になってしまうな、という危機感を覚えたのです。
同時に、老後の資産や、会社をリタイアした後の第二の人生が気になりはじめ、60歳以降の老後の不安が頭をよぎるようにもなりました。このままでいいのだろうかという思いと、年を重ねるにつれて社会に貢献して、何かを残したい、という気持ちも芽生えてきて、自分の生き方やセカンドキャリアを見つめ直すようになってきました。
そして、せっかくであれば、仕事で取り組んでいることとは、違うことをやってみたい。仕事の延長戦ではなく、新しいことをやってみたいし、自分のスキルを活かせるなら活かしたいという考えもありました。でもどこでどんな活動があるのか、どこに連絡をすればいいのか。わからないことだらけでした。
そんな時に出会ったのが今参加しているボランティアの募集です。募集は、デンソー社内の情報発信サイト、『デンソーコネクション』で見つけました。今回のようなボランティア募集のチラシ掲載をはじめ、会社から社員に向けての連絡事項など、あらゆる情報が載っている中の一つにあったんですね。
募集チラシには、『副業』『社会貢献』『セカンドキャリア』『人生100年時代』『老後資金』といった、まさに私の頭の中にあったキーワードが書かれていて。決定打となったのは、時間の融通も利きます、という言葉。自転車のトレーニングもまだ続けたかったので、ぴったりだと直感し、すぐに会社の総務部へ連絡しました」
→ストーリー:ボランティア活動を通じて描く未来。自身がファーストペンギンになり道を切り拓く
MBA取得者、取得中の人の声
▶︎イグニション・ポイント株式会社
事業内容:コンサルティング事業、イノベーション事業、インベストメント事業
利用した手段:MBA(Master of Business Administration:経営学修士)
利用者の声:
遠藤さん 「あと数カ月で30歳を迎えるというころ。私は駐在先のヨーロッパ支社の自席に座りながら、自身の専門性を突き詰めきらないまま30代を迎えてしまうということに焦りを感じていました。
大学院進学試験に失敗し、急遽就職活動に転向、拾われた大手メーカーに駆け込むように入社。予想も希望もしていなかったIT部門に配属されるも、『ここでも成長はできるはず』と同じ場所にとどまっていました。
とどまる間、プロジェクトマネジメントという目的達成のためのプロセスを追求する分野はおもしろいと感じていましたし、希望していた海外駐在も経験させてもらいました。しかし、周りの同僚ほどIT技術そのものに熱意をもって専門性を磨けず、心から『仕事が楽しい』と言えなかったことは常にコンプレックスでした。
そんな中、転換のきっかけは偶然に、そして突然にやって来ました。向かいの席に座る同僚のオランダ人女性が、夜間大学に通っていると話していたのです。当時、私は外部の通信教育プログラムでMBA(経営学)の入門コースを終え、もっと学んでみたいと思っていたところでした。
いろいろと話を聞く中で触発された私は、半ばこじつけと勢いで異国の地で大学院に通うことに。入学金の振込ボタンを押す夜。人生で最も高額な買い物にドキドキしながらも、自分の道を考え、行動したこと、その先に待つ未来に思いを馳せて、とてもワクワクしたのを覚えています」
→ストーリー:「仕事が楽しい」と言えなかった私が、未経験でコンサルタントに転職してみた話
▶︎株式会社オーリーズ
事業内容:運用型広告の戦略立案、体制構築、運用支援及びそれに付随するマーケティングテクノロジーツールの運用支援
利用した手段:MBA
利用者の声:
──現在はMBA取得をめざしているんですよね。どのような目的で取得をしようと思ったのでしょうか?
中野さん 「やはり一つは役員陣と会話の機会が増えて、共通言語など自分に足りていない部分を自覚したからです。この『わからない』を解決するために学ぼうという気持ちがありました。
もう一つの目的は、仕事の幅を広げるための『4つめの要素を取りに行く』ことです。私は同じことを追究するよりも『新しいことに挑戦していきたい』気質だと自覚しています。とはいえ『新しいことがしたい』と思っているだけでは、挑戦の機会に恵まれることはそうそうありません。
まずは『この人に任せよう』と思ってもらえる状況をつくる必要があります。今のところ、私が経験してきた中で『できること』は、営業とマーケティングとマネジメントの3つ。ここに新しい掛け算の要素として『経営』を加えたいと考えました。掛け合わせるものが4つあれば『営業×マーケティング』『経営×マネジメント』とできることの幅も広がります。
一方で、経営者でもない人間が『経営をできます』と言っても何ができるのかがすごくわかりにくいのも事実です。MBAの取得は『体系的に経営について知っている』というわかりやすい指標になると思っています」
→ストーリー:学びが自分を強くする。社会人6年目の今「MBA取得」をめざす理由とは?
副業制度利用者の声
▶︎株式会社みずほフィナンシャルグループ
事業内容:銀行・信託・証券・アセットマネジメント・リサーチ&コンサルティング等、幅広い領域に係る業務
利用した手段:副業制度
利用者の声:
田端さんが副業を始めたのは、2020年の春。やりたい仕事に挑戦してみようと考えたことがきっかけでした。
田端さん 「私が入社してから今まで担当してきたのは、システム開発後に行うテストや運用保守です。運用保守業務にやりがいを感じているものの、いつか開発業務にも挑戦してみたいという想いがありました。そんな折、〈みずほ〉が副業制度を導入することが決定。それならば、本業と違うことを、副業でトライしてみようと考えたのです」
平日の業務終了後の時間と週末を利用し、副業を始めることにした田端さん。周囲に副業をしている仲間がおらずノウハウがわからない中で、まずは自分にできる仕事を探すことから取りかかりました。
→ストーリー:やりたい仕事に副業で挑戦。外の世界で広げた知見を本業に活かし、成長の好循環を
▶︎株式会社ゆめみ
事業内容:インターネットサービスを主とした開発・制作・コンサルティングの内製化支援、デザイン・イネーブルメント支援、モバイルアプリ開発(iOS、Android、Flutter)、デジタルメディアコンテンツ運用、自社サービス運営
利用した手段:副業し放題制度
利用者の声:
古宮さん 「私は2022年8月現在4つの軸で仕事を進めています。1つ目が、テックリードです。
〜中略〜
2つ目は、KAIZEN業務。テックリード業務を進めていくうちに、もっと大きな視点で全社的に業務の効率化など改善活動ができないかと思い、少しずつスタートさせていきました。
3つ目は未来研究委員会といって、オフィス業務の自動化などを推進しています。ゆめみには、社内で開発案件を作って、メンバーを募り、会社から開発費をもらって進めていく『副業し放題』という制度があるのですが、これは、その制度を利用しています。
社内起業に近いかもしれません。たとえば、コーヒーポットでコーヒーができあがったら、Slack上でお知らせしてくれる機能を開発している人がいたり。常に新しいことにチャレンジしていて、とてもおもしろいです。最近は『未来研究』という文脈が大きくなって、web3.0などの研究に携わっている人が多いですね。
そして4つ目が、Liberal Arts Lab。好奇心旺盛なメンバーが有志で集まる社内横断的な組織です。技術だけにとどまらず、さまざまな業界から知識人の方を招いて、勉強会を開催しています。
以前は懇親会も含めて社内で開催していましたが、コロナ禍になってリモート開催がメインになりました。テーマもバラエティに富んでおり、マネーリテラシー向上を目的としたお金に関する勉強会もあれば、楽しみながら数学の歴史を学ぶ講演会があったりと、非常にユニークです。私は配信環境整備や技術担当など、運営の補佐を担っています」
→ストーリー:独自の社内制度をフル活用。ゆめみは「自分が楽しむために仕事を作る」が叶う場所
いかがでしたでしょうか。今の会社にいながらも、自分のやりたい仕事や挑戦したい仕事を経験するきっかけになっていたら嬉しく思います。
このほかにも、talentbookにはさまざまな制度を利用した人や、社外で経験を積んだ働く人のキャリア事例が掲載されています。ぜひ見てみてください。
【参考リンク】
・ジョブローテーションの魅力とは?─ジョブローテーション経験者5人の実体験─
・自分に合う仕事を見つけるには?いろいろな仕事に挑み、成長や適職発見に至った8人のキャリア事例
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・特集:自律的なキャリアを支える制度──自分らしいキャリアを築く
