「天職」という言葉を耳にする機会は少なくないと思いますが、仕事をする以上、天職に巡り会いたいという方は多いのではないでしょうか?
もちろん、どのような部分で天職と感じるかは人それぞれです。人生における目的や自分自身の価値観にマッチしていたり、得意なことや培ってきたスキル、経験が存分に活かせたり、大きなやりがいを感じられたり、仕事に没頭できたりとさまざまなポイントがあることでしょう。
また、天職に巡り合う方法も人それぞれです。多くの職種や仕事を経験した上で天職に出会えることもあれば、はじめて就いた仕事が天職だと感じることもあるでしょう。
本記事では、天職に出会った方々のエピソードをご紹介しています。自分にあった仕事に出会いたい!という方はキャリアのヒントにしてみてはいかがでしょうか?
「向いてる仕事」に出会う前にかかった転職回数は?
「天職」とまではいかずとも、自分に「向いてる」と感じる仕事に出会うまでに、どれくらいの転職を経験しているのでしょうか?
株式会社ACILが運営するキャリア・転職情報メディア「ポジサラ」が、全国の20代以上の男女100人を対象に実施した、「向いてる仕事に就くまでにかかった転職回数は?」をテーマとしたアンケート調査では、1位は転職回数「2回」で、2位の「3回」と答えた人の差は、わずか2票という結果になりました。
アンケートの回答者はまだ20代ということで、転職回数が多くない方が多いかもしれませんが、それでも2回、3回の転職で自分に向いている仕事に出会った方が多いようです。
天職に出会った10人のストーリー
ここからは、天職に出会った方々のストーリーをご紹介します。
※ 掲載内容は記事公開当時の内容です
▶︎SBC メディカルグループ(湘南美容クリニック)
事業内容:病院経営、専門医療、美容医療、商品開発、保険診療から自由診療までのトータル医療サービス
・業務内容:湘南美容クリニック八王子院で、受付カウンセラーとして働く
もともと人と話すことが好きだった上田さん。日々さまざまなお客様と接する時間を楽しんでいます。
上田さん 「SBCでは接遇を大切にしているので、敬語の使い方など言葉遣いには気をつけています。人とコミュニケーションを取ることが好きなので、幅広い年代の方とお話しできる受付カウンセラーという職業は天職かもしれません(笑)」
→ストーリー:失敗を恐れず挑戦すること──先輩の励ましを胸に成長する日々。SBCで天職を見つけた新卒社員の歩み
▶︎アジア航測株式会社
事業内容:空間情報コンサルタント。高度なセンシング技術をベースとした空間データの収集・解析、活用提案、実施プラン策定まで、一貫した技術サービスを提供
・業務内容:大阪支店営業一課に所属し、官公庁や民間企業への営業を担当
「資格を必要としない営業は、誰にでもできるものだと思われがちですが、実は嫌がられないためのノウハウやテクニックがあり、新入社員に伝えています」と語る田村さん。しかし、営業は決して楽しいことばかりではないはず。それでも魅力を感じるのはどういう部分なのか単刀直入に聞いてみると、田村さんの人柄が伝わる返事が戻ってきました。
田村さん 「課題解決ができたとき、お客様は一番嬉しい顔をされるんです。良い仕事ができたときは技術者もいい顔になるので、両者の笑顔が見られるというのがこの営業のいいところだと思います」
お客様の課題を解決して笑顔を引き出せ、そのうえ業界にも貢献できる。営業という仕事は田村さんにとってまさに天職なのです。
→ストーリー:この会社で働けることを誇りに思う──元高校教師が、転職を経て見つけた天職
▶︎株式会社ウェルカム
事業内容:小売及び飲食業を通したライフスタイル事業、輸入食品および加工食品等の製造・販売、カフェの運営
・業務内容:DEAN&DELUCAで西日本エリアシェフを務める
大手ホテルへ就職が決まり、料理人としてのキャリアを築き始めた吉川さん。1組あたり2、3名のお客様へ料理を提供するレストランや、1組50~100名のコースやビュッフェを担当する宴会場のチーフを務めるなど、様々な経験を積んでいきます。
吉川さん 「仕事が始まってからはとても充実した毎日でした。最初の配属になったレストランでは、自分が行わなければならない仕事が毎日多々ありましたが、先輩方の姿を見て、できないことが少しずつできるようになっていく実感がありました。
休みの日には、有名シェフの講習会に自ら訪れて勉強していました。何度も何度も通っていたのと、私の名前が珍しいのですぐに覚えられ“講習会荒らし”とも呼ばれていましたよ(笑)。仕事の日も休みの日も料理の事ばかりで、毎日忙しくはしていましたが“辞めたい”と感じたことはありません。本当に私にとっての天職なんだろうなと思います」
→ストーリー:新しい感動を手に入れる──西日本エリアシェフが語る中食のやりがい
▶︎株式会社クレスコ
事業内容:情報システムに関するコンサルティングおよびソリューションサービス業務、設計、開発業務、運用管理、保守業務、調査、分析、評価および技術支援業務
・業務内容:先端技術事業部エクスペリエンスデザインセンターで、UX/UIを担当するフロントエンジニアとして活躍
そうした経験を経て、より良いものづくりのため、現在チームリーダーを務める杉山さんが意識しているのは、アジャイル宣言の背後にある12の原則です。顧客満足を第一に、常に動くソフトウェアを、杉山さん自身も含めたメンバーの得手不得手を知り、メンバー間で補い協働することにより、チームとして最高のパフォーマンスを出し続けることを目指しています。
杉山さん 「チームビルディングで大切なのは、お互いをよく知って、信頼することだと思います。また時には、本音をぶつけ合うことも必要だと思います。例えば、タックマンモデル(※)のチームの成長段階にあわせて、よそよそしい上辺だけの会話から一歩踏み込んだ議論をすることもあります。
向き合って逃げずに議論するから、その先に進める。みんなでより良いものをつくる目標をぶれさせることなく、そうした試行錯誤を繰り返すプロセスが最高に楽しいです。この仕事は天職だなと、心から思います」
→ストーリー:巡り合えた天職と子育ての両立、どちらもあきらめない力の根源はチーム開発の楽しさ
▶︎株式会社グロービス
事業内容:グロービス経営大学院、企業内研修、スクール型研修、ベンチャーキャピタル、BLOBIS学び放題、出版・発信
・業務内容:コーポレート・ソリューションチームで、人・組織にかかる顧客の課題を解決する支援を行う
──人事という職は、自分にとってずっと心の炎を燃やし続けることができる仕事かもしれない。
筒井さんのそんなぼんやりとした気づきは、仕事をしていく中で、確信に変わっていきます。
筒井さん 「人事になって色んな苦労も経験しましたが、『ずっとこの領域に関わっていたい』という強い想いは変わりませんでした。社内外を問わず人に寄り添うことができる仕事は、自分にフィットしていると思ったんです。あらゆる人との関わりの中で変化していく人を見ることも、とても楽しく、嬉しかったですね」
天職ともいえる仕事と出会いのめり込んでいった筒井は、やがて「人事領域のプロ」を志すようになります。
→ストーリー:日本の人事を世界一にしたい──人の「可能性」を信じて
▶︎株式会社ゼネラルパートナーズ
事業内容:障害者の総合就職・転職サービス(求人情報サービス、人材紹介サービス、就労移行支援事業、就労定着支援事業、就労継続支援A型事業)
・業務内容:発達障がいのある方専門の就労移行支援事業所「atGPジョブトレ秋葉原第2」と発達障がい、うつコースを併設する「atGPジョブトレ横浜」の施設長を兼務
虫生さん 「GPでの仕事は、私にワクワクや成長の機会を与えてくれます。そういう環境があるから自然体でいられますし、ソーシャルワーカーは私の天職。楽しいことも悩みも含め、『この仕事に出会えて本当に良かった』と日々感謝しています」
→ストーリー:天職に出会えてよかった──答えのない「支援」の中でソーシャルワーカーが抱く想い
▶︎大和ライフネクスト株式会社
事業内容:マンション管理事業、ビル・商業施設等管理事業、建設業、警備事業、貨物利用運送事業、コールセンター事業、損害保険、生命保険代理店事業
・業務内容:採用担当として、中途採用チームのリーダーを務める
菱谷さん 「2016年に本社の人材開発部へ異動して新卒採用チーム配属となり、2018年にはリーダーになりました。異動してきてから、この仕事は天職だと感じていますね。採用担当としてのやりがいは、ふたつあると考えています。
ひとつは、候補者の人生を僕の一言で変えられるかもしれないこと。採用面接の1時間で、その人の人生が変わるかもしれない。そんな影響力の大きさにやりがいを感じます。だからこそ、採用面接では“記憶に残る1時間だった”と候補者に思ってもらえるように、何かしらのインパクトを残そうと意識しています。
もうひとつは、誰を採用するかによって大和ライフネクストの将来も大きく変わること。会社の将来を託されている仕事だという点に、責任ややりがいを感じています」
→ストーリー:徹底的に「人と向き合う」。チャレンジし続ける採用リーダーが描くビジョン
▶︎株式会社テクノプロ テクノプロ・デザイン社
事業内容:機械、電気、電子、組込制御における研究開発分野や商品開発分野への技術サービス
・業務内容:人事関連のデータサイエンティストとして活躍
大谷さん 「このように分析を進めるうちに、業界ごとの知識や実態について理解を深められることがとても楽しいと感じています。データサイエンティストの仕事は、データと“にらめっこ”する時間が多いので、人によっては諦めたり、投げ出したりしたくなることもあるかもしれませんが、私はこのプロセスが好きなのでまったく苦には感じません。
データに愚直に向き合うことに喜びを感じるのは、私の強みだと思います。初めのころはこの仕事が自分に合うのか不安でしたが、今では『天職かもしれない』と感じています」
→ストーリー:医学部を中退し、データサイエンティストへ──決心の背景にあった想いと歩んだ道のり
▶︎NTT西日本株式会社
事業内容:西日本地域における地域電気通信業務、地域電気通信業務に附帯する業務(附帯業務)、その他会社の目的を達成するために必要な業務(目的達成業務)及び西日本地域における地域電気通信業務とこれに附帯する業務を営むために保有する設備もしくは技術又はその社員を活用して行う電気通信業務その他の業務(活用業務)
・業務内容:NTT西日本スマートアグリ事業部の担当部長としてNTTが手がけている食や農業といった領域の新規事業に携わる
川井さんが農業分野でのキャリアをスタートさせたのは社会人3年目のとき。新卒で印刷会社に入社後、はじめは包装事業部の営業を経験し、入社3年目の異動でIT事業部にて農業の新規ビジネスに携わることになりました。
川井さん 「これが、私と農業とのお付き合いの始まりです。それまでは、正直農業に関する知識はまったくありませんでした。もっと言うと、就職活動のときに毛嫌いしていたのはICT業界でした。新規ビジネスの経験も、ITや農業の知識も何もないところからこの新規ビジネスに携わったものですから、最初は苦労の連続でしたね。
もがきながらも同じチームのメンバー、お客さま、協力会社の方々に『ICTとは何か』を指導していただきながら取り組んでいたら、だんだんと楽しくなってきました。今では、ゼロベースから形のあるものを生み出していく楽しさや奥深さを日々感じています。自分が嫌いだと思い込んで避けていたことが、天職になる可能性があるのですね」
→ストーリー:農業の明るい未来を切り開くために──熱い想いが人を、会社を、日本を動かす
▶︎ライク株式会社
事業内容:子育て支援サービス事業・総合人材サービス事業・介護関連サービス事業を営む事業会社を擁する持株会社。グループ全体の経営方針策定及び経営管理並びにそれに付帯する業務
・業務内容:施設経験を経て本部で人材定着・採用に携わる
"介護は天職です″と遠藤さんは語ります。
高齢者介護は食事や入浴、排泄などの介助、ときには死と向き合うことのある、決して楽な仕事ではありません。しかし、介護に携わって約10年、遠藤さんは介護という仕事に対して楽しさを感じています。
遠藤さん 「ご入居者様とのコミュニケーションは本当に楽しいですし、喜んでもらえると嬉しいです。介護は天職だと思いますね」
→ストーリー:『頼られる存在であり続ける』幸せの輪を広げる──介護へのまっすぐな想い
今回ご紹介したストーリーの中には、「天職かもしれない」と感じはじめた方のエピソードも含まれていますが、天職は一筋縄では見つからないものかもしれません。しかし、自己と向き合い、自分自身の可能性を狭めることなく、新しいことに挑戦することで、天職に出会う可能性も高まるのではないでしょうか。
