異色の部署EXDC、そして母を特別扱いしない環境

▲2018年当時の部署の集合写真。(後列左から3番目が杉山)

2016年、キャリア採用でクレスコに入社後、先端技術事業部エクスペリエンスデザインセンター(以下、EXDC)にジョインした杉山 亜由美。EXDCはユーザー体験の価値を最大化するべく、HCD(人間中心設計)の考え方をベースに、サービスデザイン支援・UXコンセプト策定・ユーザー要求分析・ヒューリスティック評価・UI/ユーザビリティ設計などの上流工程に取り組んでいます。

男性のほうが多い社内で、逆に女性が多数を占める部署。さらにメンバーの経歴も開発エンジニアからデザイナーと多様な社員が集まります。それらの特徴から“異色の部署“と呼ばれるEXDCは、杉山にとって刺激的な部署です。

杉山 「お客様とともに、ユーザビリティの向上やユーザー(利用者)目線に立って体験をデザイン(設計)することにより、体験という付加価値を提供したり直接顧客に提案できる点がEXDCの魅力です。また、一人ではなくチームで開発することの楽しさに目覚めたのは、クレスコに入社してからです。毎日ワクワクして働いています。」

クレスコに転職するまで、杉山はエンジニアリングに限らず事務職や旅館の仲居さんなどさまざまな業種、職種のキャリアを積んできました。幅広く豊かなキャリアは、自分の意志よりも環境や家庭の事情により生まれたものです。

杉山がクレスコに転職することを決めた最大の理由も、子育てがしやすい制度に惹かれたからでした。

杉山 「転職前、子育てのために時短勤務を選択していました。しかし、前職で時短勤務できるのは、原則子どもが3歳になるまで。フルタイム勤務へのタイムリミットが迫る中、保育園利用も難しい現状に頭を抱えました。そんなときに出会ったのが、クレスコです。

一番印象に残ったのは、子どもが小学校を卒業するまで時短勤務可能という制度でした。しかも、その制度は止めたり再開したりフレキシブルに調整することができます。厚生労働省からも「子育てサポート企業(プラチナくるみん)」として認定されていて、子育てと仕事の両立を応援していることが感じられる会社でした」

クレスコの柔軟な時短勤務によって子育てと仕事の両立をかなえた杉山は、時短の有無に限らずプロジェクトの重要な立場に就き、チームを率いています。

杉山 「時短勤務でも仕事を一任してくれる環境に感謝しています。クレスコには子育てをしながら働く文化が浸透していて、良い意味で特別扱いされません。時短勤務だから、あるいは母だからという過剰な配慮がないことで、活躍の場を与えてもらっています」

R&D案件に携わり、チーム開発の魅力に目覚めた

▲仕事も子育ても全力の杉山。娘との旅行先にて。

これまでバックエンドを中心にキャリアを重ねてきた杉山。もともと趣味でフロントエンド開発に使用されるJavaScriptを好んでいたこともあり、クレスコ入社後はウェブフロントエンドの案件に携わることが増えていきました。現在もフロントエンドエンジニアの仕事を担当しています。

また、前職まではひとりないしは数人での案件に携わることが多かったものの、クレスコではチームとして案件に携わるようになりました。そうした変化の中で自覚したのは、チーム開発の楽しさです。

杉山 「技術者同士がチームを組んで開発することにワクワクします。扱うプロジェクトの規模が大きいのはもちろんですが、開発の中でチームビルディングについて考えられるのも刺激的です。レベルの高いものづくりを、チーム全員で目指していけます」

そうしたチームで挑んだ案件の中でもとくに印象的だったものとして、2017年に参画した大手重機工業の案件を杉山は挙げました。
杉山にとって心躍るものだったと当時を振り返ります。

杉山「これはAI(IBM社提供のWatson)を用いて新しい社内向けシステムを生み出すプロジェクトで、1000人以上の人手が必要だった仕事の機械学習化を目指すものでした。プロジェクト規模も大きく、レベルの高い技術者たちが日々高め合いながら新しい挑戦に向き合う環境は大変さもありましたが、刺激的でもあり、自分も成長することができたと感じています。」

そうした経験を経て、より良いものづくりのため、現在チームリーダーを務める杉山が意識しているのは、アジャイル宣言の背後にある12の原則です。顧客満足を第一に、常に動くソフトウェアを、杉山自身も含めたメンバーの得手不得手を知り、メンバー間で補い協働することにより、チームとして最高のパフォーマンスを出し続けることを目指しています。

杉山 「チームビルディングで大切なのは、お互いをよく知って、信頼することだと思います。また時には、本音をぶつけ合うことも必要だと思います。例えば、タックマンモデル(※)のチームの成長段階にあわせて、よそよそしい上辺だけの会話から一歩踏み込んだ議論をすることもあります。

向き合って逃げずに議論するから、その先に進める。みんなでより良いものをつくる目標をぶれさせることなく、そうした試行錯誤を繰り返すプロセスが最高に楽しいです。この仕事は天職だなと、心から思います」

(※)タックマンモデル1965年に心理学者のブルース.W.タックマンが提唱したチームの成長段階を表したモデル。のち1977年に新たに1段階を加え、現在では5段階のステージとなっている。

社内部活動で夢の分野「インタラクティブ・アート」に挑戦中

▲クレスコのエンジニアたちと社外のハッカソンにチャレンジする杉山

日々の業務にも魅力や刺激を感じる杉山ですが、その他に社内の部活動として2020年1月に始動したデザインラボに所属しています。部活動のテーマは「自分の価値観・感性を一番に大切にし、作り手・使い手だけでなく、社会に対しても利点がある、三方良しの創作をしよう」。手芸に挑戦したり動画をつくったり、ワークショップを開催したりと、メンバーによって取り組みはさまざまです。

杉山 「私が挑戦しようとしているものは、インタラクティブ・アートです。これは、デジタル技術と空間を生かし、鑑賞者の動きと連動した体験から感動をもたらす芸術作品のことを指します。

日本のインタラクティブ・アートといえば、チームラボが有名ですね。会社のプロジェクターを借りて、壁に3DCGを映しながらキネクト(※)で、人の動きをセンサーで読み取って…完成に向けて実験を続けています。いつかクレスコフェアへの出展や子供たちにワークショップとかの開催ができたらいいな、と思っています。」

こうした活動の成果は、クレスコフェア2020というイベントで発表される予定でした。クレスコフェアは、ITを活用した作品の展示・プレゼン大会で、全社を挙げてのクレスコ伝統の祭典です。 イベント開催はコロナ禍で見送りになりましたが、業務面以外でも自身を高められる環境を最大限活用している杉山は、クレスコの文化の象徴とも言えます。

杉山 「デザインラボで大好きなインタラクティブ・アートに取り組みつつ、クレスコのエンジニアブログではsgi-changという名前でエンジニアリングについて記事を投稿しています。

あらゆる方面でインプットとアウトプットを続けていますが、私にとっては、それらすべてがストレス解消になっています。子育てとの両立が大変というより、仕事がないとバランスが崩れてしまう。自分に無理のない勤務形態の中で、強みを発揮できる働き方を見つけられました」

(※)Kinect(キネクト)・・・マイクロソフトから発売された、身体の動きであるジェスチャー・音声認識によってゲーム機、コンピューターの操作ができるデバイス

天職の確信が導く次の夢は「上流と開発を橋渡しするリーダー」

▲先端技術事業部 エクスペリエンスデザインセンター UXスペシャリスト 杉山 亜由美

広くものづくりを楽しみ、技術力を高め続ける。日々エネルギッシュに働く杉山が描く次の目標は、自部門組織の枠を超えたカイゼン活動です。

杉山 「チームを率いるリーダーシップ力を高めて、より多くのユーザーに喜んでもらえるシステムやサービスをつくっていきたいです。そして、プロジェクト内だけでなく、部門や組織のカイゼンにも目を向けていきたいです。

EXDCは、少人数ながら部員ひとりひとりが部署の知名度向上や上流と開発のつなぎをもっとよくしようと、各自がアツい思いを持った魅力的な部署です。クレスコは上流工程と開発工程の結びつきを強めることで、より成長していける企業だと思います。社内では先日、上流と開発の連携に取り組むための有志チームが生まれました。私自身もまた、EXDCを通じて双方の橋渡しができるような存在になりたいと感じています」

ひとりで高めた技術力の先にチームで開発する喜びを知り、次はクレスコという企業全体の価値を高めることを目指して邁進。杉山のステップアップは、止まることなく続いています。天職と確信できる仕事が心に刺激を与えるからこそ、その一歩はいつだって大きく未来へ向かうのでしょう。