2023年10月、ボッシュは日本ではじめて「サステナビリティ・ウィーク」を社内向けに開催しました。各事業部での取り組みについて学び、サステナブルな社会に向けての具体的なアクションについて、従業員が考えるきっかけづくりとなりました。
今回は、実施の背景や登壇内容、今後の期待についてイベントの主催者であるボッシュ・トレーニングセンター・ジャパンから伺った内容を紹介します。
サステナビリティ・ウィーク参加者への期待
本イベントは、ボッシュ従業員が「サステナビリティ」について学び、身近なものとして認識し、考えを深める手助けになることを目的に開催しました。
▲ボッシュがめざすサステナビリティの「ターゲットビジョン」
最近では、持続可能な未来に向けた取り組みが社会的に求められています。企業においてもサステナビリティは重要な経営指針となり、避けて通れない課題となっています。日本のボッシュ・グループのマネジメント層もサステナビリティを重要視し、より良い結果に導くアクションを起こせるよう議論を重ねています。実際に、ボッシュ製品やサービス、さらには社内制度など、持続可能な社会への貢献に関しては、既に多くの取り組みが行われています。
一方、多くの従業員は日々の課題や業務などもあり、関心があってもサステナビリティといった広義な概念までは、なかなか考える余裕がないのが実情です。毎日働く自分たちの会社がどのようにサステナブルな未来に貢献しているのかを知り、学ぶことが、最初のアクションとなるのではないかと考え、開催に至りました。
「サステナビリティ」はグローバルでも研修やイベントで取り上げられているテーマですが、今回のイベントは日本オリジナルの活動として実施され、グローバルの拠点にも周知される予定です。日本独自の活動としてグローバルの拠点にも周知される予定です。
18のセッションで行われたハイライト 
サステナビリティウィークでは、代表取締役社長を務めるクラウス・メーダ―のオープニングスピーチで始まり、1週間で計18のセッションを実施しました。ボッシュのサステナビリティを統括する部門からは、カーボンニュートラルの基礎知識から、サステナビリティが重要となる市場を取り巻く環境や自社の事業に関する将来やビジネスに至るまで、自社のサステナビリティ戦略について改めて紹介されました。
また、サステナビリティにおいては自動車業界でもよく取り上げられる「電動化」のトピックにとどまらず、二輪車や建設機械、モータースポーツなどのさまざまな領域の既存製品から今後の拡大を狙うサービスに至るまで、多岐にわたるトピックを深く掘り下げました。さらには、工場や社屋、ロジスティクスにおける活動も紹介されました。
「水素、燃料電池、日本の工場」における取り組みへの高い関心
全てのセッションが「非常に興味深い」とポジティブなフィードバックが寄せられ、満足度回答の平均は5点中4.3となりました。水素エンジン、eFuel、FCEVなどの製品に焦点を当てたセッションでは多くの質問が寄せられ、ボッシュの従業員が関心を寄せていることがわかりました。
また、「製品がどのようにサステナビリティに寄与しているのか」といった視点から発見や気づきがあったとのコメントも見受けられました。
▲LIVE配信中のSOFCチーム
中でもSOFC(固体酸化物形燃料電池)に関しては、該当部署の全メンバーが登壇し、新規ビジネスに対する熱い想いが溢れ出るセッションとなり、非常に盛り上がりました。
また、東松山工場、栃木工場の各工場長によるセッションもとくに参加者が多く、日本の工場における取り組みへの関心もより一層に高まりました。たとえば、エア漏れ可視化によるCO2削減は、自分の会社が社会貢献をしていると知って誇らしくなったといった声もありました。
さらに、改善活動による費用対効果や電力消費の削減など具体的に知ることができ、コロナの間もサステナビリティ関連の活動が継続的に行われていることが理解できて良かったといった感想も見受けられました。
短期インターンシップを通した企画運営への参加
今回の運営には、ボッシュのシーズナルインターンシップに参加していた学生も10週間のインターンシップ期間中、立ち上げから本格的に参加しました。「サステナビリティ」や「SDGs」のトピックは若い世代により注目されている印象があり、主体性をもって取り組んでもらえると期待しました。 参加したインターン生に今回のイベントの企画について、感想を聞きました。
運営に参加した学生 「サステナビリティウィーク自体に熱を持って参加し、イベントを通じて『ボッシュがどのようにサステナブルな社会をめざしているのか』を学ぶことができたことが大きな刺激になりました。
当インターンを通じて、自身の携わった企画に従業員が本気で取り組み、『学びを得た』とフィードバックもらえた時や、当日までの準備期間での上手くいかない時も含め、『働くこと』の一端を経験できました。メンター社員をはじめ、同部署のボッシュ・トレーニングセンター、さらには企画に参加協力をしてくれた各登壇者の助けがあってのことです。短い間ではありましたが、チームの一員として働く楽しさを学ぶことができました」
草の根的にサステナビリティの意識が高まる可能性、今後の開催は
参加者数の予想を大幅に上回り、当初の期待値を超えた開催となりました。「社内におけるサステナビリティの認知向上」について少しずつではありますが、一歩踏み出せたのではないかと思います。参加者アンケートの中でも、「参加者全員から認識に少なからず変化あり」と回答がありました。
また、企画をした担当者は今回の振り返りをこのように語っています。
イベント企画者 「開催の目的として挙げていた『従業員たちが自分たちの働く会社がどのようにサステナブルに貢献しているのか興味を持つ・理解する』ことについては、今回のイベントの構成にポジティブなフィードバックを見る限り、最初の一歩は達成できたと感じています。
どのようにサステナビリティに興味を持って参加してもらい、理解しやすい内容にするのかに企画当初は頭を悩ませました。そこで、冒頭で大枠のサステナビリティにおける戦略や今後の可能性の話を行い、大枠を前提とした個々の事業部や製品、ロケーションでの取り組みの紹介となるように調整し、従業員にとってわかりやすいストーリーラインを作りました。開催までに登壇者たちとはそれぞれに打ち合わせをしましたが、その中でも非常に活発な議論もできました。こうして従業員個人レベルでも議論が活性化することで、徐々に草の根的にサステナビリティの意識が高まっていくことも期待しています」
今後も日本のボッシュでは、サステナビリティに関連する部署とコラボレーションしながら、当イベント自体が持続可能なイベントとして継続できるよう検討しています。
