ボッシュ健康保険組合(以下、ボッシュ健保)は、医療費の給付にとどまらず、従業員が「心身ともに健康に働ける」よう、長年にわたりユニークな取り組みを行っています。 健康志向の従業員や、ボッシュへの入社を検討する求職者にとって、安心して長く働ける企業文化は重要な判断基準のひとつです。今回は、ボッシュ健保が実施する睡眠改善事業、体育推奨事業等といった個性的な取り組みについて、健康保険組合のスタッフに話を聞きました。
ボッシュ健康保険組合とは?健康経営に本気で取り組む理由
▲ボッシュ健康保険組合内のジム
ボッシュ健保は、1956年1月1日に設立された健康保険組合で、ボッシュ株式会社をはじめとするグループ会社に所属する被保険者とその家族の健康を支えています。全国18の加入事業所を対象に、病気の予防や健康増進の観点から多様な支援活動を展開しています。今回はとくに評価の高い取り組みや、近年スタートした注目施策を紹介します。
ボッシュ健保のユニークな取り組み 4選
1.健康状態を見える化し、数々のアワードを受賞した心とからだの健康づくり施策「さわやかヘルスプラン」(年数回実施)
さわやかヘルスプランは、会社・労働組合・健保組合の3者共共催事業として1985年より実施しており、2025年で40周年を迎える歴史のある取り組みです。2016年に全国健康保険連合会「すこやか健康事業表彰」最優秀賞、2017年に「体力つくり優秀組織表彰」体力つくり国民議長賞、2021年に「体力つくり優秀組織表彰」文部科学大臣賞と、数々の賞を受賞しています。
35歳から5歳ごとの従業員を対象に、体力測定と、各年代の節目で健康教育を実施。自身の身体への気づきを促し、健康意識の向上を図ります。体力測定後には、当健保のトレーナーが結果解説や運動アドバイスを行い、過去の結果との比較を基に、体力の維持・向上をめざします。
また、35歳から10歳ごとの従業員を対象とした研修会では当健保の専門職 (産業医・看護職・管理栄養士・歯科衛生士・心理カウンセラー・運動トレーナー) が講師を務め、各年齢に応じた内容の健康教育を実施し、生活習慣の見直し・改善を促しています。
2.睡眠の「質」を科学的に改善「睡眠セミナー/睡眠習慣改善プログラム(株式会社ニューロスペース)」(セミナー:年1回、改善プログラム参加期間:約7週間)
睡眠改善事業では、睡眠計測や専門的なアドバイスを通じて、睡眠の質の改善をサポートするプログラムを実施しています。睡眠の質を高めることでストレスや疲労の蓄積を防ぎ、集中力や生産性の向上につなげる重要な施策です。
セミナーでは、参加者が上級睡眠健康指導士から、自分の睡眠タイプや勤務形態別の睡眠の取り方のコツなどの講義を受講します。取り組みの結果、2024年度の睡眠習慣改善プログラム(7週間チャレンジ)に参加したメンバーの93%に睡眠満足度の改善が見られ、「入眠がスムーズになった」「起床後の倦怠感が軽減された」などのポジティブなフィードバックが寄せられています。
3.女性のライフステージ(妊娠)に寄り添った健康支援「MamaWell」(株式会社MamaWell)
女性従業員が妊娠を経験しても安心して長く活躍できるよう、妊娠が確認されてから産後3カ月まで、パーソナル助産師による妊婦向けの健康サポートを提供しています。ウェアラブルディバイスを活用した健康モニタリングを行い、週1回のオンライン面談で日々の活動量のアドバイスなどを実施。また、従業員がいつでも安心のチャットサポートを受けることのできる体制も整えています。
そのほか、ボッシュには福利厚生として、出産・育児をサポートする制度があります。育児休業取得者は100%職場復帰を実現しており、法令を上回る環境を整えています。
たとえば、育児のための時間短縮勤務制度では、子が小学校を卒業するまでは1日あたり2時間までの時短勤務が可能です。また、子の看護休暇制度、在宅勤務制度などにより、育児をしながら安心して仕事に取り組むことのできる環境を従業員に提供しています。
従業員が仕事と子育てを両立し、その能力を十分に発揮できる職場環境づくりに積極的に取り組んでおり、その成果として「くるみんマーク」を取得しています。
4.現場密着型の健康支援「拠点訪問イベント」(通年実施、3年で全拠点を訪問)
専門職が3年計画で営業拠点を含むボッシュ健保のすべての加入事業所を訪問し、健康測定や講話を実施しています。測定項目は、歩行姿勢測定、骨密度、べジチェック®、血管年齢など、多岐にわたります。歩行姿勢の年齢を知ることで運動の大切さを自覚します。
ベジチェック®で野菜摂取量の不足に気づいて食習慣を変えるなどの、行動変容につながるきっかけづくりをしています。「従業員ひとり一人が自身の健康について考えるきっかけとなる日をつくる」ことを目的に全国の拠点を訪問中です。
また、体育奨励事業では、各事業所によってさまざまな企画が実施されています。ウォーキングで生活習慣病の予防と健康増進する「歩け歩け大会」を開催し、1日あたり合計10 分程度のウォーキングを7日間以上継続できた従業員に、参加賞として健康食品を提供するイベントを実施した事業所もありました。
そのほか、ボッシュ健保では、「休養」にも重点を置いており、リゾートトラストが運営するリゾート施設を契約保養所として提供しています。家族での利用も可能で、自然の中でゆったりと過ごせる環境が、日々の疲れを癒す大きな助けとなります。
また、デスクワーク中心の従業員の健康を守るため、オンラインで気軽に参加できる「オンラインFitness」も人気の取り組みです。Teamsを活用して定期的に実施し、業務の合間にリフレッシュできる仕組みとなっています。とくに「自律神経を整える超呼吸ストレッチ」などは、リモートワーク中の疲労回復やメンタルケアに効果的です。
健康経営が企業選びの新基準に
従業員や求職者にとって、「働きやすさ」や「健康経営」を重視する傾向が高まっています。給与や福利厚生だけでなく、従業員の心身両面の健康を本気で考えた取り組みは、企業選びの大きな判断材料になり、長期的なキャリア形成をめざす従業員や求職者にとって、魅力的な選択肢といえるでしょう。 これらの取り組みを企画・運営している健保職員はこのように語ります。
「ボッシュ健保では、健保加入者の方々の健康をサポートするとともに、自身の気づきの機会を作れたらと事業を展開しています。健康については一朝一夕では効果はなく継続が大切で、数値だけで見ることが難しい点も感じていますが、健保の保健事業に参加した従業員の健康的な生活に少しでも貢献できたらと思っています」
健康経営は、もはや「一部の従業員のための福利厚生」ではなく、全従業員のパフォーマンスや定着率、会社全体の競争力に関わる重要なポイントです。ボッシュ健保は今後も、従業員の心身の健康を支える取り組みを継続していきます。
※ 記載内容は2025年12月時点のものです
