現地に通って、実情を知る。課題に寄り添う提案で、生産者を支援
営業第五部 第一班に所属する古保と久保田。古保は部長代理として久保田を含む5名のメンバーを束ね、水産会社、冷凍食品会社、物流会社、倉庫会社などに携わる企業を担当しています。
企業が抱える課題はさまざま。現場の実情をよく知り、課題に寄り添う提案をしていくことが大切です。たとえば、熊本県天草市でぶりやはまちの養殖を行う顧客の案件を最近の事例として古保は挙げます。
古保:そのお客様は、もともと市場でぶりやはまちを買い付け、アメリカに輸出していました。はまちは脂がのっているのでアメリカでも人気なんです。しかし品質や値段が不安定な点に課題意識を持っており、「自社で養殖から出荷までを一貫して手がけたい」とご相談をいただいたんです。
養殖には、いけすや餌やりのための船など、多額な設備投資が必要になります。そこで、グループ会社のJA三井リースと連携して、いけすのリースを提案させていただきました。現地に通って話し合いを重ね、リースが実現。2023年6月から生け簀が稼働しています。
一方、久保田がとくに印象に残っていると話すのが、環境改善効果のある事業に対して必要な資金を供給する「グリーンローン」の案件です。
久保田:輸送用パレットのレンタルサービスを行っているお客様の案件です。パレットとは、荷物を載せる荷役台のことで、これを使って納品することで、積み替え作業がなくなり、物流品質の向上、ドライバーの負担軽減につながります。物流効率化が喫緊の課題となっている昨今、注目を集めています。
このお客様のレンタルパレット事業は、共同利用・共同回収が特徴で、1枚のパレットで途中積み替えることなく複数企業間をまたぎ、目的地まで輸送され、利用後はこのお客様がまとめて回収する仕組みとなっています。
そのため、各社が自社でパレットを保有するよりも、物流が効率化されCO2を削減できるとともに、必要なときに必要な量だけレンタルすれば良いので、パレット数量を押さえることが可能となります。
この環境負荷低減効果に着目し対応したのが、お客様のパレット購入資金に対するグリーンローンです。これにより、レンタルパレットが環境負荷の低減や脱炭素に資するものであることが世間に広く認知され、普及にもつなげられるのではないかと思っております。
農林中央金庫らしい仕事に取り組んできた古保と久保田。チームメンバーはそれぞれの担当先を持っていますが、困ったことがあれば上司や同僚に気軽に相談ができると言います。
古保:メンバーから相談を受けることが多いのですが、「このように提案してみては?」とアドバイスしたり、適切なサポートを行ったりしています。メンバーがパフォーマンスを発揮するために大切なのは、まず仕事を楽しむこと。日ごろからメンバーの顔色や声色、立ち振る舞いを観察して、「仕事を抱えて困っていないか」など、ちょっとした変化を見逃さないよう意識してきました。ただ、干渉しすぎると本人の伸びしろが埋まってしまうので、声のかけ方には十分に気をつけていますね。
「第一次産業への貢献」という明確な目的意識が、やりがいにつながる
古保と久保田が歩んできたキャリアの道筋は大きく異なります。長くメガバンクで働いてきた古保は、2021年に農林中央金庫にキャリア入庫。その理由について語ります。
古保:前職時代も仕事にやりがいはありましたが、お客様のためにはなっても、直接、日本の産業や発展に貢献できていると実感できる場面があまりなかったんです。一方、農林中央金庫であれば、生産者の方や第一次産業に貢献できていることを肌で感じられるのではと考え、入庫を決めました。
第一次産業への貢献を理由に農林中央金庫に入庫した古保。入庫後、大切にしてきたのが現場感覚だと言います。リアリティのある議論をするために、これまでさまざまな現場に積極的に足を運んできました。
古保:たとえば、私たちが200円で買うキャベツを、生産者さんは30〜40円で売っています。生産者さんから直接話を聞く中で、「なぜこんなにおいしいものが、こんなに安く取引されているのか」と疑問が生まれたこともありました。
そうかと思えば、アメリカ人の舌に合うはまちやぶりといった食材を輸出すれば、国内よりも高値で販売できることも。おいしくて質の高い日本産食材は海外で高く評価されています。最近では、かまぼこやカニカマなどの加工品をアメリカやアジアに普及させる取り組みを始めています。生産者さん、輸出をサポートする部隊と連携しながら進めているところです。
一方、2017年に新卒入庫した久保田が入庫を決めたのは、農林中央金庫の特性や強みに惹かれたからでした。
久保田:さまざまな企業を支援できる金融機関に興味がありました。その中で農林中央金庫を選んだのは、「第一次産業のために」という、はっきりとした目的意識を持つ金融機関だから。特定の誰かのため、何かのためといった明確な目的を持てる仕事のほうが、やりがいを感じられると思っていました。
入庫後、熊本支店に配属された久保田。生産者に対する融資業務を担当しました。
久保田:業績が芳しくないお客様に対して、資金繰りをいっしょに考えたり、新しい販路開拓につながる商談会の案内をしたりする機会が多くありました。「豪雨の影響で作物が被害を受けた」といったお話を耳にすることが何度もあり、生産者の努力だけではどうにもならない第一次産業の厳しさを思い知らされると同時に、そこに対するサポートの重要性を強く感じました。
2020年に営業第五部に異動になってからは、水産・食品セクターの大企業を担当。ビジネスマッチングを提案したり、グループ会社のネットワークを活用した提案を行ったりしながら、農林中央金庫ならではの提案を追求しています。
たどってきた自身の経験そのものが付加価値に。たがいに学び合う文化も
「生産者さんのために」との想いを大切にする一方、古保はベテラン銀行員としての経験と知見を遺憾なく発揮してきました。
古保:銀行の金融商品の中には、ある一定の取り決めの中で、お客様の資金需要に応じて自由に借入ができる商品がありますが、これは農林中央金庫をはじめ、どの銀行でもごく当たり前に取扱っています。実は、この商品にさまざまなオプションを付与し、お客様の利便性を向上することができます。農林中央金庫にとっては、リスクが大きい分、お客様から高い評価をいただけるだけでなく、相応のリターンを得られる仕組みですが、さまざまなオプションを付与できること自体、農林中央金庫の職員にはあまり知られていなかったんです。
そのことに気づいて部内で説明会を開いたところ、後輩の契約獲得につながりました。農林中央金庫において自分が発揮できる付加価値のひとつが、そんなところにあると感じています。
一方、「さすが農林中央金庫」と言われるほど、提案が相手に強く響いたときにやりがいを感じるという久保田。ユニークな提案にも積極的に携わってきました。
久保田:私が担当しているお客様の中に、各地の生産者から青果物を集め、ブランディングした上でスーパーに販売するビジネスを手がけているお客様がいます。以前、商品が高値で売れず困っている生産者をそのお客様に紹介させていただいたことがありました。
商品が店頭に並べられるころには、そぎ落とされてしまいがちな生産者の想いやこだわり。その想いをパッケージに乗せるかたちでブランディングが施され、新たな付加価値を帯びた商品がスーパーに並んだときは、大きな手ごたえを感じたのを覚えています。
提案をする上で、久保田はキャリア入庫した職員の観点も積極的に参考にしてきました。というのも、営業第五部の管理職4人のうち3人が中途組。農林中央金庫の営業担当は実に多様なキャリアを持つメンバーで構成されています。
顧客訪問に同行するなど、上司と部下として普段からコミュニケーションを取る機会が多いと話す古保と久保田。おたがいの姿勢から学び合うことも多いと言います。
久保田:お客様から要望をいただいたとき、対応する商品がなかったり、制度的に難しかったりするときでも、古保さんは「こうした方法ならできるのではないか」と斬新な発想で、別の切り口からお客様の要望に応える方法が提案できます。その姿勢は尊敬しますし、学ぶところが少なくありません。
古保:若手職員にとって、なによりも大切なのはお客様に向き合う姿勢だと思っています。久保田さんには、「お客様のためにこれをしたい」という強い想いや、最後までやり切る姿勢など、まさに必要な資質が備わっていると思いますね。
一人ひとりが活躍できるように。皆で助け合う温かい雰囲気が強み
これからも自分だからこその付加価値を発揮しながらキャリアを積んでいきたいと話す古保。自身の未来の姿をこう展望します。
古保:JAなどの関連団体や生産者の現状についてはまだまだ知らないことが多いので、知見を深めつつ、お客様にさらに貢献できるところを探していきたいですね。また、農林中央金庫には自分の経験やノウハウを受け入れてくれる土壌があるので、将来的には企画部門や人事部門などでも付加価値を提供して、職員全体に影響を及ぼせるような存在になれたらと考えています。
一方の久保田は、営業の仕事に愛着を感じながらも、新しい分野への挑戦にも意欲的です。
久保田:いまの仕事はとてもやりがいがありますが、さまざまな経験をしてみたい気持ちもあります。農林中央金庫で働いている限り、あらゆる側面から第一次産業を支えることはできると思っているので、新しい挑戦を通じて自分によりふさわしいものを見つけていきたいですね。
多様な職員がいきいきと働く農林中央金庫。職員の個性を尊重しつつ、活躍をサポートする環境こそが最大の魅力だとふたりは口を揃えます。
久保田:お客様1社に対し担当は基本的に1人ですが、チーム内のみならず部署間で連携しながら提案できる体制が整っています。また、上司から「久保田さんは、何をやりたいの?」とよく聞かれるのですが、職員の意思を尊重し、それを実現する方法をチーム全体で一緒に考えてくれる環境にはとても魅力を感じます。
古保:想いと行動力さえあれば何事にも挑戦できますし、もし進むべき方向が間違っていれば周りが助言して方向修正できる環境です。一人ひとりが活躍できるよう皆で助け合おうとする温かい雰囲気が当庫の強みだと思います。
第一次産業の発展に貢献するために必要なのが、新しいメンバーです。未来の仲間に向けて、ふたりはこう呼びかけます。
久保田:お客様との関係構築に長けている方や、マーケットの知識が豊富でお客様から信頼される方など、営業メンバーのスタイルはさまざま。興味の幅が広く、お客様視点の発想で仕事に向き合える方なら、既存の枠にとらわれない提案ができると思います。
古保:金融機関の業務内容は幅広く、これまでにない新しい発想やノウハウが求められています。金融のバックグラウンドがない方ともぜひ一緒に働いてみたいですね。多様なメンバーが加わることで、農林中央金庫はいまよりさらにおもしろい金融機関になれると信じています。
※ 記載内容は2023年12月時点のものです

