NECソリューションイノベータ株式会社の沖縄支社では、おきなわSDGsパートナーとして活動をしています。この活動の一環として、教育格差解消のため、子供達が安心して過ごせる居場所の提供を行い、将来の自立へ向けた学習・就職支援を実施するNPO法人エンカレッジ様と連携し2023年3月にプログラミング教室を開催しました。
今回の記事では、プログラミング教室開催の裏側や当日の様子を企画者の沖縄支社T.Yさんのインタビューからお伝えします。
──今回のイベント実施背景はどのようなものですか?
私は入社後、20年近く東京で勤務していました。なかなか、地元である沖縄の貢献になるような活動に携わることができておらず、いつか何かの形で地元に貢献できることをしたいと考えていました。そんな中、沖縄支社で地元の子ども達に対して、プログラム教室を開催するという話があり、企画から参加しました。今回、このプログラミング教室の企画には部門の垣根を超えて、多くのメンバーが参加しましたが、沖縄出身のメンバーが多く、「ぜひ、地元である沖縄に貢献したい」という共通の思いを持ち、取り組みました。
──プログラミング教室ではどんなことをしましたか?
「プログラミングとは何か」、「SCRATCH教材を用いたミニゲーム作成」、「NEC製品を使って遊ぼう」の3部構成で教室を開催しました。
「プログラミングとは何か」では、プログラミングとはどういうものか、またどういう所で使われているかという事を説明しました。プログラミングという言葉は知っていても、なかなか普段、身の回りで使われているという点を意識することはなく、プログラミング、ITが社会に役立つということを理解してもらいました。
「SCRATCH教材を用いたミニゲーム作成」 では、NECソリューションイノベータの社員がSCRATCHの使い方などを講義形式でお伝えしました。初めてSCRATCHを使用する参加者や学校で勉強したことある!という参加者もいましたがみんなで協力しながら、ゲーム作りを楽しんでいました。
最初は「難しい……」と手が止まっている参加者も、取り組んでいるうちにどんどんうまくいくようになっていました。
「自分が作りたいゲームを作ってみる」というなかなかない機会ということもあり、会場は大盛り上がりでした。
「NEC製品を使って遊ぼう」は、NECの技術を活用したゲームを用意し、実際に体験できるようなプログラムでした。顔認証から年齢を判断する製品に対して、変装で実年齢を誤魔化すことができれば賞品がもらえるなど、参加者はみんな一生懸命ゲームにチャレンジしていました。
──開催にあたって工夫されたことはありますか?
もともとNECグループで用意しているプログラミング教室用の教材がありましたが、「沖縄支社らしさを出すため」に何が行えるかという検討から取り組み、この検討がとても大変でした。
「沖縄支社らしさってどういう風に伝えればいいの?」や「そもそもらしさとは?」などかなり企画メンバーで検討しました。悩みながらどうしていこうかという話をした時に、沖縄支社で取扱いをしたことのある画像から人物像の分析を行うFieldAnalystや、顔認証を行うKAOATO、そして、機器にふれることなく非接触で操作の行えるジェスチャーUIソリューションを活用してみるのはどうかという話が出ました。顔認証や非接触は注目のキーワードということもあり、今回の教材に組み込むことにしました。
また製品紹介をするにも、単なる製品紹介に留めるのではなく、子どもたちが興味を持って楽しんでくれるようにゲーム要素を盛り込みました。
何度もリハーサルを繰り返して、製品をこういう使い方をすると遊べるんじゃないかということを繰り返しました。ここはメンバーで一丸となり試行錯誤と工夫を重ねて実現につなげた部分になります。
──プログラミング教室を開催してみてどうでしたか?
参加した子供たちが笑顔で楽しんでくれたかなって思っています。
子供達へのアンケートから、「すごく役に立った」、「楽しかった」、「もう一回あったら参加したい」「IT企業への就職を検討していたため、役に立った」などポジティブな感想をいただきました。そのほか、今回の教室に参加していない他の子どもたちに勧めたいか?というアンケートに対して、ぜひ勧めたいが約75%。残り25%も勧めたいという回答であり、参加した全員が勧めたいという回答をいただきました。
そのため、参加者はとても満足し、やり切ったという充実感も得られたのではないかと考えています。
──地域貢献につながる活動をしてみての感想はありますか?
今回私は初めてこのような貢献活動をしました。就職してから東京勤務が長がったこともあり、なかなか地元のイベントなどに参加できなかったのですが、実施してみてすごく地元に貢献ができたという充実感がありました。
NPO法人エンカレッジ様の「子供たちに居心地のいい場所を提供したい」という想いと、私たちが「IT企業として子供たち、地域社会に貢献したい」という想いが一致し、何回も打合せを重ねて、アイデアを出し合い今回のプログラミング教室の企画を練り上げて実現できたことは大変有意義で感慨深く、NPO法人エンカレッジ様のご協力には大変感謝しています。
また、社内に目を向けると、今回の開催のために子供たちへのプログラミング教室の経験が豊富な北海道支社の社員に話を伺ったり、製品担当部門と連携し、「子供たちに製品に興味をもってもらい、なおかつ楽しんでもらうためにはどうすればいいか」という議論を重ねるなど、この貢献活動を通じて、社内の様々な人と接することもできました。
異なる部門に所属し、会話をする機会が少なかったメンバー同士が、これまでに培った経験を元に、意見・アイディアを出し合うことで、より一層、コミュニケーションの活性化につながり、メンバーにとっても良い経験を積むことができたと考えます。
今後も沖縄支社では地域に根差した取り組みを実施していく予定ですので、今後の取り組みについても、是非ご期待ください!