お客様の根本にある課題をくみとってカスタマイズ。競争激化の中、総合力で勝負する
私は広島に拠点を持つ西日本支社に所属しています。現在は、物流業界を中心に民間企業のお客様に対して、TMS(Transport Management System,輸配送管理システム)の自社パッケージ「ULTRAFIX」の提案から導入までを行うグループに在籍。グループ全体は10名程度のメンバーがおり、私はその中で、プロフェッショナルとして、3名の部下と共にシステムの導入に従事しています。お客様は全国津々浦々にいて、その規模はさまざま。お客様の状況や課題によって、それぞれ細かくヒアリングを行っています。
TMS「ULTRAFIX」は、車両と荷物を関連付けて、走行ルートの計画を支援。最適な配車計画を可能にするシステムです。コロナ禍によりインターネット通販が勢いを増し、お客様に荷物を届ける最後の区間を示す「ラストワンマイル」の物流サービスが注目されています。ベンチャー企業などもつぎつぎとTMSに参入しており、いわゆるレッドオーシャンの領域。需要が高まる中で、どのような強みをアピールして、お客様に導入してもらうかが重要となります。
私たちの強みとして、NECグループならではの総合力の高さ、TMSの周辺ソリューションを持っていること、そして、開発する人員が多いことが挙げられます。また、お客様に対してオンリーワンのシステムを構築し、課題や将来の展望にフィットするカスタマイズができることもメリットです。さらには、AIや量子コンピューターといった最新技術の導入も積極的に検討を進めています。
「ULTRAFIX」が2000年にリリースされてから、ずっと担当してきたので、パッケージ導入に関わるノウハウが身についてきました。「ULTRAFIX」のTMSスペシャリストとして、お客様へのヒアリングの際、ただ現状の課題を受けるのではなく、その先の現場や経営などさまざまな要素をくみとって、根っこにある課題も含めた提案をすることが大切だと感じています。そこを意識しながら、長く使ってもらえる提案を心がけています。
面接時に感じた人の温かさが決め手で入社を決意。入社後も変わらぬ雰囲気が魅力
学生時代は、情報科学部で学んでいたことに加えて、住宅に興味を持っていました。そのため、就職活動は、情報系と建設系の2つの軸で探していました。実は2社しか面接を受けていなくて、当社の前身となるNECシステムテクノロジーの面接を受けた際に、人の柔らかさや温かみが感じられたことが決め手で、入社を決めました。入社後、大阪での研修先の方々や配属先の上司などが、とても温かく迎え入れてくれて、面接時に感じた印象は違っていなかったのだと、ギャップを感じることなく馴染むことができました。
2008年に入社して、最初に任されたのは港湾システムの開発業務でした。そのプロジェクトを1年間担当し、現在のTMSチームに配属。こちらも1年ほど任せてもらいました。その後、大阪に転勤し、製造業のお客様を担当。プロジェクトマネジメントとして業務に従事しました。結婚を機に、一度広島に戻ったのですが、当時北海道の製造業のお客様の案件がまだ残っていたこともあり、出張ベースで北海道と広島を行き来。北海道の案件が落ち着いたところで、現在のTMSに戻ってきたという経緯です。TMS領域の業務を行いながら、ひき続きプロジェクトマネジメントの業務も継続して行っています。
現在は、プロフェッショナルとして、案件管理や企画、人員管理・育成まで行っています。裁量が大きくなり、事業をどう拡大していくか。施策の検討や遂行、上流の部分から携われるところにおもしろさを感じています。一方で、部下を持って、育てる難しさを感じているところ。部下の2~3年単位の育成計画を個人ごとに立てるなど、主任時代には行っていなかったことを試しながら、コミュニケーションを密に取って、関係性を構築しているところです。
「任せる」と背中を押してくれた上司。ロジカルな思考と物事を俯瞰して見る姿勢を学ぶ
現在、プロジェクトで任される範囲も広がり、動かす人やモノ、お金も大きくなってきています。その中でプロフェッショナルとして手探りな部分があるものの、私の中でひとつの理想の上司像があることが財産だと感じています。それは北海道の製造業の案件に関わった際の、上司との業務経験です。
その上司のマネジメント能力には驚かされることばかりでした。お客様や社内への対応はもちろん、ロジカルな思考で、冷静に物事を俯瞰して進められる能力は、現在の私の業務でも見習わなければならない点だと感じています。また人を育てるという面で、私も成長させてもらった経験がありました。
強く覚えているのは、北海道の自動車部品工場での案件で、古いシステムを新しいシステムに入れ替える際の出来事です。自動車部品工場は、基本的に休みなく稼働しており、そのため、システムを一時的に止める入れ替え作業は、限られた期間で実施する必要がありました。
期日には本番稼働できるように作業を進めていたのですが、その直前に、データの不備が発覚し、移行作業ができないかもしれない状況になってしまいました。対応方法に迷って相談した際に、上司は「私の責任でいいから、おまえの判断に任せる」と言ってくれました。その言葉が本当に心強く、私の背中を押してくれたことを鮮烈に覚えています。
なんとかトラブルを乗り越え、上司と共に移行作業を乗り切り、お客様からも喜びの言葉をもらうことができました。上司との関係性をしっかりと築けて、信頼されていると実感しましたね。それに加えて、任されることで責任感が強くなり、大きく成長できたと感じる経験でした。
現在は、支社内の最若手プロフェッショナルとして、会社からの期待もひしひしと感じています。また、北海道時代の上司のようなロジカルで、物事を俯瞰して見られる人材になれるように日々意識しながら業務に向き合っています。自分のポリシーを持ってヒアリングを進める。その中に、データや数字などの材料を論理的に組み込んで、根拠を示す。グループもお客様も納得した上で、プロジェクトを遂行できるように習慣化していきたいと考えています。
あらゆるお客様に提案できることが物流部門の魅力。近年では、AIの導入も
これからは部門の運営や企画力、マーケティングなどにより広い領域の知識を蓄積していく必要があると感じています。競合が増えていく中で、さまざまな側面からお客様を納得させる能力が重要。ロジカルな思考に加えて、広い領域の知識を持つことで、ヒアリングの幅も広がっていくと考えています。
また部下の育成という面で、私個人としては、楽しく業務を行ってもらいたいという考えがあります。そのためにまずは私自身が楽しそうに、余裕があるように仕事を行うことを意識しています。私も過去に上司の背中を見て、学んできた部分があるので、そういった姿勢を貫くことも育成の大切な要素だと考えています。
一方で課題としては、私の仕事を徐々に部下に引き継いでいきたいのですが、その部分がまだまだ進んでいないのが現状です。かつて「任せる」と言ってくれた上司の言葉。その言葉を今度は自分が言えるように、ある程度部下に任せられる関係性やスキルの構築をして、成長を促していきたいですね。
これから一緒に働く方に関しては、まずはやる気があることが重要だと思います。そのうえで自分のポリシーや根拠を持ってお客様に向き合う姿勢など、持っていてほしい姿勢はいくつかあります。そういった点は、業務の中で身につくことや、考え方が変化することもあるので、経験を積みながら一緒に成長していければと考えています。あとは、数字が好きだったり、システムが好きだったりする方は業務の中で楽しさを見いだしやすいのかなと思いますね。
私たちのように物流専門のTMSに在籍していると、広島に限らず全国にお客様を持つことができます。場所を限定せずに、展開できることはひとつの魅力です。
最近では、名古屋の液化天然ガス(以下、LNG)の事業者にAIを活用した配車管理システムを導入した事例がありました。LNGの供給が滞ると、燃料に使用している工場などが止まってしまうため、決して途切れることなくLNGを供給する必要があります。
もともとは、タンクの残量をメーターで確認して、残量が少なくなるとユーザーから連絡が入り、LNGを補充するという流れでした。当初はその配車業務のみだったのですが、新たにメーターを電子化し、タンクを遠隔で監視。連絡がこなくてもこちら側からタンクローリーの配車を自動でできる仕組みを、システムで構築しました。タンクローリーは道路の配送制限や時間制限などもあるため、これらも加味してシステムを作り上げました。この配送の自動化によって、業務時間を44%削減。新たな実績をつくることができました。
LNGの事例は特別な例ではなく、本当にさまざまなものを運びます。どんなものを運ぶのか、どんな方法で運ぶのか、それはお客様のジャンルによって特性が異なります。そういった知識も含めて、あらゆる場所で、あらゆるお客様と仕事ができるのは、TMS領域における大きな魅力。これからの物流は労働者不足や輸送手段不足が大きな社会問題となっていて、「物流クライシス」と言われたりしています。この物流クライシスをシステムで解決していく。社会問題を解決していくことに意義を感じられるような仲間と一緒に働くことを楽しみにしています。
※ 記載内容は2023年11月時点のものです

