高度専門職に挑戦。インフラシステムを設計し最適化を図るITアーキテクトに
私はSIサービス事業ライン 関東・甲信越支社の第三グループIT第一グループに所属し、さまざまな業界・業種のお客様向けにシステム基盤を設計するITアーキテクトとして活動しています。主にインフラ領域を担当し、ハードウェアやストレージの選択、組み合わせなど、システムの基盤部分を設計しています。
現在、もっとも多く関わっている案件は、オンプレミスとクラウドを組み込んだハイブリッドインフラシステムの設計です。お客様の要件を正確に把握し、オンプレミスとクラウド両方の利点や欠点を考慮して、最適な設計を提供しています。
2019年にはシニアプロフェッショナルに昇格し、IT第一グループのメンバー約30名を指導する立場に就きました。
NECソリューションイノベータには、部長級以上の職位に組織マネジメントか技術のスペシャリスト(専門家)になる道があり、シニアプロフェッショナルは後者の道です。私がこのポジションをめざすきっかけとなったのは、当時の上司から「高度専門職の試験を受けてみないか」と勧められたことです。
私は当時、組織をマネジメントする役職への昇進を通じてステップアップしていくことが普通だと考えていました。また、これは個人的な印象かもしれませんが、アプリケーションの設計や構築のほうが表側、私の専門であるサーバー・インフラ領域は、裏側から支えるような仕事だと感じていて、クローズアップされずらいと思っていたんです。もちろん自分の仕事に誇りと自信はありましたが、あまり注目を浴びるイメージを持っていませんでした。
そのため、高度専門職の試験受験の打診は、私にとって大きな励みとなりました。私が培ってきた技術に対して高い専門性を評価してもらえたと感じましたし、専門家としてチームの役に立てることへのやりがいや楽しさをあらためて考えるきっかけとなりました。そこから、自らの経験と適性を生かす専門的な分野でキャリアを積むことを決意しました。
オンプレミスからクラウドまで。長年の知見を生かして活躍
大学生のころは、証券会社を志望して経済学部に入学しましたが、1980年後半から90年代当時はシステムエンジニアの人手不足が深刻であり、多くの企業が人材を求めていました。そのため、情報系の知識や技術も身につけたいと考え、大学に通いながら情報処理の専門学校にも通い、在学中に情報処理技術者二種の資格を取得しました。学ぶうちに興味が深まり、就職活動では情報系の分野を志しました。
NECソリューションイノベータに入社したのは、バブルが崩壊した後でした。同期は多くの理系出身者が占めており、ほとんどの人がコンピューターについて深く学んできた経験がありました。その中で、レベルの差を強く感じたことから、私は自ら営業職への出向枠に応募し、営業職としてキャリアをスタートさせました。
同期はSEとして活躍しているのに対し、私は先輩のサポートに徹しているだけで、会社に貢献できていないと悩んでいました。同期との飲み会では、その想いが溢れて泣いてしまったこともあります。しかし、2年目に入り、お客様の担当を本格的に任されるようになってから、仕事への取り組み方が変わりました。担当したお客様と良好な関係を築くことができ、私の提案が受け入れられ、お客様より大規模な案件のご発注をいただくことができました。
成果を出す経験によって、営業職の魅力を実感しました。結果的には、5年間在籍しました。その後、SE職へ転向し、製造業のお客様のインフラシステムを構築・設計する業務を担当しました。プロジェクトマネージャーとして統括を行ったこともあります。営業時代に担当したお客様に10年後にSEとして再びお会いすることもありました。
営業出身のため、私はお客様との対話が得意です。営業時代との違いは、ITアーキテクトとして技術的な側面も考慮しながらお話しすることです。そのおかげで、お客様が納得し喜んでいただけるのは、とてもやりがいを感じます。
クラウドが世の中に出始めたころから、自分自身クラウド技術に興味を持って、技術やノウハウを習得してお客様にご提案をしていました。若い人たちは吸収力があり、クラウド技術に強いと思いますが、私の強みはオンプレミス時代の知識も持っていることです。お客様がクラウド導入を検討する際、過去のさまざまなシステムの変遷を考慮して、最適な設計を提案することができます。
業界・業種を超えて活躍。重要なのは課題の本質を引き出すこと
高度専門職には、多くの分野が存在します。高度専門職の試験を受験するにあたって、これまで自身が従事してきた業務にもっとも関連する分野であるITアーキテクトをめざすことにしました。
ITアーキテクトとしての魅力は、自分の知識やノウハウをさまざまな業界・業種のお客様に幅広く活用できることです。業界・業種が変わるごとに、話す内容も変わり、新たな知識を身につけるため、日々業務が刺激的で充実しています。
昨年、担当したエネルギー関連のお客様の案件は、とくに印象に残っています。その案件では、全体的なシステムの更新について、最適な進め方や手段を提案依頼書にまとめることが求められたのですが、その中で重要視したのは、システムを使用するエンドユーザーの意見です。
窓口となる担当者からの意見だけではなく、実際にシステムが使われる現場を10数カ所訪れ、ヒアリングを実施しました。現状のシステムの課題や業務改善に必要な要素など、現場の意見を提案依頼書に反映させました。すべての案件で現場ヒアリングを行うことは難しいですが、使いやすいシステムを実現するためには、お客様から課題を引き出すことが重要です。そのため、私は対話を大切にしています。真の課題を把握し、全体を見据えて基盤を設計できることが、ITアーキテクトの魅力だと感じています。
支社横断のレビュー会を実施。関東の代表として人材育成にも力を入れる
シニアプロフェッショナルとしてチームを統括する立場になり、プロジェクト全体を俯瞰し、統制することの重要性を実感しています。また、自分のスキルやノウハウをどの程度メンバーに伝えられるか、育成面にも力を入れる必要があると考えるようになりました。
育成面においては、SIサービス事業ライン内の技術戦略部会において、関東・甲信越支社の代表を1年ほど務めています。部会には30人程度のメンバーが在籍し、支社横断で開催されています。
SIサービス事業ライン内の案件に関して、部会メンバーがわからない点や困っている箇所に対しアドバイスを行う、アーキテクチャレビューという相談会を実施しています。これにより、アーキテクチャ領域の進め方や技術などを伝える機会を提供しています。また、チーム外に対してもプロジェクトを共同で考え進める技術的な支援を行う場を設けています。
私自身、SE職だけでキャリアを築いてきたわけではありませんが、苦境を乗り越え、高度専門職の道を見つけてここまで来ました。その過程で、多くの上司や同僚から支援を受けました。
NECソリューションイノベータには、協力し合い助け合うメンバーが多数います。今後、シニアプロフェッショナルとしてチームや会社の支えとなり、困っているメンバーを助ける立場になりたいと思います。
※ 記載内容は2023年12月時点のものです

