「私たちの『共通点』」は、社会人経験年数や入社動機など、さまざまな共通点をもつ皆さんが、キャリアの“これまで”と“これから”について思いを交わす座談会企画です。
今回は、開発、生産、サービス企画など、オール富士フイルムビジネスイノベーションのさまざまな現場で10年間のキャリアを歩んできた皆さんに、これまでの経験を踏まえて自身のターニングポイントや、これからを見据えた目標について語り合ってもらいました!
<PROFILE>
富士フイルムビジネスイノベーション デバイステクノロジー事業本部 システム商品開発部 アーキテクチャ開発統括グループ
薮崎 良人さん
富士フイルムビジネスイノベーション(当時は富士ゼロックス)へ2015年に入社。コントローラ開発本部に配属後、ローエンド複合機のユーザーインターフェイス(UI)を支える組み込みソフトウェアの開発に従事。2024年4月からオフィス向け複合機の組み込みソフトウェアの開発も兼務。
「まだ1歳に満たない子どもがいるため、ワークライフバランスを意識するようになりました。最近始めたサーフィンを楽しむことも含めて、充実した毎日を過ごしたいです」
富士フイルムシステムサービス 公共事業本部 クラウドサービス部 クラウド推進グループ
東矢 実緒さん
富士フイルムシステムサービス(当時は富士ゼロックスシステムサービス)に2015年入社。以来、一貫して公共系のサービスに携わり、「戸籍総合システム・ブックレス」や「コンビニエンスストア証明発行システム」の導入作業支援および作業効率化、クラウド化、法改正対応などに従事。
「趣味はダンス。以前は自分でも踊っていましたが、今は観ることにはまっています。最近引っ越した新居で帰りを待っている愛犬が癒しですね」
富士フイルムマニュファクチャリング 製造部 製造グループ
星野 雅己さん
2015年、富士フイルムマニュファクチャリング(当時は富士ゼロックスマニュファクチュアリング)に入社。新潟事業所でプロダクションプリンターの生産準備、部品の原価改善などに従事。2019年、新潟事業所の閉鎖に伴い、海老名事業所へのプロダクションプリンターの溶接設備の移管に携わり、現在は同設備の維持管理を担当。
「組合イベントの一環で地域の清掃活動に参加し、ボランティア活動を始めるのもいいかもと思い始めたところです」
自分にとって未知の分野に果敢にチャレンジ!
──社会人10年目という共通項を持つ皆さんですが、当時、オール富士フイルムビジネスイノベーションに入社を決めた理由は?
東矢:私は大学時代、経済学部に所属していたので、同じ学部の友人たちは金融機関などを志望する人も多かったです。ですが私は、社会インフラとして存在感が高まりつつあったITシステムに関心を持つようになり、「戸籍システム」などで高いシェアを誇る富士フイルムシステムサービスに入社を決めました。
選考過程で接した社員の皆さんが自社・他社の長所をフラットに説明してくださり、そうした“人柄のよさ”に「ここで一緒に働きたい!」と思ったことも決め手の一つになりました。
薮崎:ITが就活のキーワードになったという点は私も同じです!当時は、ビッグデータなども話題になっていて、ITの進化への期待が高まる時代でしたよね。私は化学を専攻していましたが、それ以上にITに興味が湧いてきました。そこで複数のIT企業のインターンシップに参加。
その中で、技術力はもちろん、働く環境やそこで働く方々に惹かれて富士フイルムビジネスイノベーションを就職先に決めました。化学を学んでいた自分にとってITは未知の分野でしたが、勉強次第で技術はいくらでも身に付けられると思っていました。
星野:二人ともITがキーワードだったんですね!私は学生時代に機械工学を専攻していたため、メーカーでのモノ作りの仕事に就きたいと考えていました。就活の際、化粧品から工作機械まで幅広い企業の製造現場を見学する中で、自分として常に気にしていたのはそこで働く人たちの姿。
竹松事業所の見学などを通じていきいきと働く人たちに数多く接することができ、自分が働く姿も明確にイメージできたことから富士フイルムマニュファクチャリングを選択しました。
──入社時に抱いていた目標などはありましたか?
東矢:入社1年目、最初に取り組んだ仕事は、自治体の戸籍関連業務を支える、「戸籍システム」のオプションソフトの導入作業支援でした。今思うと、その時点で「将来的にこうありたい」という明確な目標は特に立てておらず、「まずは一生懸命に目の前の課題に取り組んでみよう!」という意識で社会人をスタートしました。
▲富士フイルムシステムサービス 東矢さん
薮崎:入社後、私は小型複合機のUIを支える、組み込みソフトウェアの開発を行う職場に配属されました。東矢さんと同じく、学生時代の専攻とは畑違いなこともあり、まずはプログラミングなどの業務に必要なスキルを身に付けていこう、勉強しようと考えていました。
その一環として、入社2年目には「ETソフトウェアデザインロボットコンテスト(通称ETロボコン)」に参加。この過程で同期のチームメートたちからソフトウェアの技術を教えてもらいながら、チームリーダーとして全国準優勝を獲得するという貴重な経験を積めました。
星野:自分は工学系出身なので、製造工程を支える治工具など製造設備の設計の業務に携わると思っていました。しかし、配属直後に任された仕事は、生産準備業務という、製品の組み立てや製造設備の立ち上げに関する手順書の作成でした。書類仕事も多く、最初は「ちょっとイメージと違うな」と戸惑いました。加えて、地元の神奈川を離れて新潟に赴任するということで、その面でも少し不安はありました。
しかし、そこでさまざまな人とコミュニケーションしながら物事を進めるという経験は、10年経った現在、とても役に立っています。例えば、その後に携わった部品の原価改善の仕事では、金属加工が盛んな新潟県・燕三条エリアの優れた地元企業を巡り、コストダウンにつながる部品の試作の取り組みといった、自分のやりたいことに近づいている感覚があり楽しさが増していきましたね。
自分でやり抜く経験を成長の糧に
──これまでのキャリアでターニングポイントになった出来事は?
星野:転機は2019年、当時働いていた新潟事業所が閉鎖になったことでした。閉鎖に伴い、プロダクションプリンターの生産を新潟から海老名事業所に移管することが決まったのです。
製品の骨組みとなる大きな金属フレームの製造に不可欠な、巨大な溶接設備があるのですが、その設備をまるごと海老名事業所まで移管する業務を任されました。わずか3カ月での立ち上げが求められる中、豊富な知見を持つ先輩社員たちは、家庭の都合もあり新潟を離れられない…と、やむなく退職してしまい、一人で諸々の対応を行うことに。
海老名への移管後も、独力で設備トラブルに対処しなければならず大変でしたが、「自分がやるしかない」という切羽詰まった状況に置かれたことで、自分の知恵を絞ることができ、また裁量の範囲が広がることで次第にモチベーションが高まっていきました。
薮崎:私も星野さんと似た経験がターニングポイントになったので共感します。一人で任される仕事には、辛さも困難もありますが、同時に仕事の深い喜びを感じられる経験になりますよね。私が担当している組込みソフトウェアの開発は、先輩方が書いたソースコードに“継ぎ足し”ながら進めるケースが多く、ソフトウェア全体の基本設計や仕様を理解していることに加え、過去のソースコードを理解しているかどうかが開発の精度や効率に大きく影響します。
そんな中、何でも知っている生き字引のような先輩が異動してしまい、自力で解決すべき課題が一気に増えた時には追い詰められた気分になりました…。最初は質問しまくり、周囲に迷惑もかけましたが、同時に自分の裁量を広げるきっかけにもなりました。結果的に自分の技術力も高まり、貢献できることも増え、仕事の楽しさが増していく経験となりましたね。
▲富士フイルムビジネスイノベーション 薮崎さん
東矢:わかります、プレッシャーが自分を成長させてくれることって、ありますよね。私にとっては、自治体の住民票などに関する「コンビニ証明書発行システム」をクラウド環境へ構築する業務がそれでした。計画通りに構築作業を完了し、サービス開始できないと対象地域のコンビニで住民票などの発行が行えなくなるなど大きな影響が発生するため、かなりのプレッシャーを感じました。
しかも1つの自治体への対応が終わるとすぐに次の自治体、という感じで、この終わりのないプレッシャーからいつ解放されるのか?という思いの時もありましたが、当時の上司から「プロセス自体を効率化することも意識しよう」との助言を受けたこともあり、作業の自動化などにも取り組むことで、自分の経験値を高めることができました。
──転職もキャリア形成の選択肢として当たり前となった、この時代。これまでオール富士フイルムビジネスイノベーションの一員として仕事を続けてきた原動力は?
東矢:振り返ると、一つの仕事に慣れてきた頃に、新たな仕事や新たな課題が“よいタイミング”で常に現れるという変化の連続でした。新たな知見や技術が求められる仕事にチャレンジし続けられたことが大きかったです。
また、戸籍法改正などに対応するための「戸籍システム」の改修案件に携わることができ、その作業を大幅に効率化できたことが評価され、「2022年度 社内表彰」の受賞につながったという確かな成果を残せたこともモチベーションになりました。
薮崎:私も、マンネリ化することなく新しい取り組み、自己成長につながるテーマに挑戦し続けられたことが原動力になっていますね。また、大学時代の専門分野と異なるソフトウェア技術者になったことで常に刺激を受けています。
入社3年目のころ、他部門と連携した医療機関の文書電子化に貢献するバーコードソリューションの開発で、医療という未知の分野で自社商品へのニーズを汲んだ開発に携われたことも大きな刺激でした。
星野:変化や新たな挑戦の中で、自分の成長を感じられるのって原動力になりますよね。確かに自身を振り返っても、先ほど挙げた新潟からの設備移管といった、大変ながらも新しい仕事を任されたことが刺激になりました。移管プロジェクト全体として、所属会社の2018年度 社内表彰を受賞するという目に見える結果にもつながりました。
加えて、設備の安定稼働につながる取り組みに対して製造現場の方々から「ありがとう」と感謝の言葉をいただけることも大きなやりがいです。頼りにされると、それだけで素直にうれしい気持ちになります。
▲富士フイルムマニュファクチャリング 星野さん
これからの環境変化を見据えて人材力を高めていく
──最後に、次の10年を見据えた、皆さんの目標をお聞かせください。
東矢:自分が携わってきた「戸籍システム」などは、富士フイルムシステムサービスとして長年の実績があり、確かな知見が蓄積されていることが会社の大きな強みでもあります。
一方で、私自身はそうした環境に守られているがゆえに、何かをゼロベースで立ち上げるといった経験が不足していると感じています。まずは3年ぐらい先の目標として、新たなサービスの立ち上げに挑戦したいです。そのためにはサービスの企画力、ITに関するより高度な知識などを身に付ける必要があります。
今は、業務を通じたスキルアップに加え、社外のIT系の事例発表イベントに参加するなどアンテナも広く張り、知識の吸収を進めています。10年後、「この分野なら東矢だ」と言われ、任されるだけの精通したスキルを身に着け、頼られる人材になっていたいです!
薮崎:10年前の入社した頃を思い出すと、当時はアジア・オセアニアに限られていた市場が、今やオール富士フイルムビジネスイノベーションとして、全世界に挑戦できる市場が広がりました。そうした変化もふまえ、世界で戦うためには、複合機やプリンターに内蔵する組み込みソフトウェア関連の技術だけでなく、クラウドやAIなどの分野も含め、今まで以上に競合他社を凌駕する幅広いITの技術力を付けることが、会社としても個人としても欠かせないと感じています。
担当業務で新たな挑戦を続けることに加え、日々相対する課題を通じて常に最新の技術をキャッチアップし、幅広い課題に対応できるIT技術者に成長を遂げたいです。
星野:薮崎さんが「市場が全世界に広がっている」と話してくれましたが、市場の広がりに伴い生産量も増えていくと思いますので、事業成長を支える生産を実現していきたいです。
一方で、日本全体の課題だと思いますが、人口減少による人手不足も課題です。必要最小限のマンパワーで製造現場が回るように、モノ作りを抜本的に自動化するような業務DXに挑戦したいですね。富士フイルムグループパーパス「地球上の笑顔の回数を増やしていく。」に照らし合わせて自分の目標を考えると、まずは自分の仕事の“次工程”にあたる人、つまり製造現場の皆さんを笑顔にすることができる技術者になりたいです。
※ 記載内容は2024年7月時点のものです
