若手が主役の最先端組織。技術とマーケティングが融合し新たな価値につなげる
富士フイルムビジネスイノベーションが2025年4月に新設した「コアテクノロジーラボ」。この部門の島田が所属するチームのミッションは、複数のAIエンジンやエージェントを統合した開発プラットフォームを構築し、新サービス創出の高速化と効率化を実現すること 。
「コアテクノロジーラボは研究段階の技術を商品化に結びつけていくことを強化するため、新たな組織として誕生しました。AI技術者と商品企画、商品開発、営業などの多様な部門と協力しながら、当社のAI技術をリードする立ち位置で取り組んでいます」
ラボには多様なバックグラウンドを持つ人材が集まり、活気に満ちています。
「マネージャーが40歳前後で、メンバーの多くは20~30代。最先端の技術を扱うからこそ、若手が主役となって動ける空気感があります。生成AIや画像処理、物理など、幅広い分野の専門家がいて、最新の知見をいち早くキャッチして実際に使ってみようといったマインドを持つ人ばかり。自身の技術を活かして、ものづくりができる人が多いことがこの部署の特徴です」
現在、島田は文書管理ソフトウェアにAI機能を搭載する開発チームに所属しています。
「チームは7人で構成されています。毎朝全員でスケジュールを確認し、密に連携しながら、短いサイクルで改善を重ねるアジャイル形式でスピード感のある開発を行っています。その中で私の役割は、マーケティング担当と一緒に、お客さまへのヒアリング結果から潜在的なニーズを汲み取り、使いやすいUIに落とし込んでいくことです。お客さまの業務を深く理解し、課題を解決できるUXを導き出すのは難しい作業ですが、だからこそ、それがうまく実現できてお客さまに喜んでいただけた時は、大きな達成感とやりがいを感じます」
仕事をする上で島田が大切にしているのは、お客さまと技術者、双方の視点を持つことだと語ります。
「お客さま目線は常に心がけています。さらに私ができるのは、そこに自身のAIの知見を活かした技術的な目線をプラスすることだと考えています。実現可能性を備えた新しいAI活用の価値を提案するために、『人間中心設計』などUXの考え方を学ぶ外部セミナーに参加するなど、最新情報のアップデートや自己研鑽にも努めています」
お客さまの期待に沿った「本当の価値提供」を追求できる、UXの道へ
中学生の頃、親のパソコンでインターネットに触れたことを機に、ITの世界に関心を持った島田。大学時代は工学部で電気・電子・情報を学び、人間が言葉を選ぶロジックや言葉の構成への興味から、自然言語処理を扱う研究室に所属しました。研究中、教授から投げかけられた質問が、その後の島田のキャリアの鍵になります。
「機械翻訳の領域で、翻訳ツールにどのようなデータを入力し、どのような処理を行えば精度の高い結果を出力できるのかという研究に取り組んでいました。そんな折、教授から『それって、誰が、どんなふうに使うの?』と具体的な利用場面を問われたんです。その言葉が胸に刺さり、ただ技術を追うだけでなく、本当に人の役に立つものを作りたいという想いが芽生えました」
就職活動では、自分の携わったものがお客さまの課題解決に貢献できるかどうかという軸に加え、一緒に働く人の価値観も重視していたと言う島田。富士フイルムビジネスイノベーション入社の決め手になったのは、大学院1年の夏と冬に参加したインターンシップでの経験でした。
「夏は顧客課題の解決を提案するアイデアソン、冬は実際にものづくりを行う実装体験と、段階を追って業務を深く知ることができました。私が担当したのは、お客さまからの問い合わせへの対応分担を、過去のデータやAIを活用して自動化する仕組みの構築です。研究内容をアウトプットして技術を社会に役立てるプロセスを実感できただけでなく、何より惹かれたのが社員の姿勢でした。指導してくれたメンターの皆さんの、自分の意見を持ちながらも、相手を尊重する穏やかなコミュニケーションが印象的で、直感的に『ここで働きたい』と思ったんです」
こうして、2024年に入社。当初はAI分野に取り組むことを志望していましたが、先輩のある言葉に誘われ、島田は新たな世界に足を踏み入れます。
「配属後は、数あるテーマの中から携わりたいテーマや業務内容を選ぶことができました。各テーマの説明を受ける中で、私の心を捉えたのが、UXに関する業務でした。先輩の『課題を正しく理解していないと、いくら素晴らしい技術があっても、お客さまの期待から外れたものを作ってしまう』という話を聞いて、おもしろそうだと感じたんです。私がやりたかった『本当の価値提供』につながると確信し、UXに取り組むことを決めました」
未知の分野への挑戦は、先輩に付いて顧客リサーチや設計手法を学ぶことから始まりました。
「ちょうど新たなプロジェクトが発足したタイミングで、1つずつ先輩に教えてもらいながら実際の業務を通して勉強していくことができました。最初は、新規AIサービスの仮説をもとにお客さまにインタビューを行い、発言を分析して『本当は何を求めているのか』を掘り下げるニーズ調査。言葉の裏の本音を探るのは難しいですが、お客さまの声色や表情を注視したり、深掘りを重ねたりなど、現在もスキルを磨いている最中です」
数多くのインタビューで得たニーズをヒントに、実際のソリューションへと昇華していきます。現在は試作品を用いたユーザーテストで使用感や有用性を検証するフェーズで、商品化への道を一歩ずつ進めています。
「プロジェクトの途中でコアテクノロジーラボへと組織が変わったことで、『研究だけで終わらせず、この価値を商品という形にしなければ』という強い責任感が芽生えました。この心地よいプレッシャーが、今の私を支えています」
自ら手を挙げた社内向け生成AIツール開発。デザインと実装を学び確かな手応えを得る
これまでに印象に残っている仕事として、島田は、本務と並行して参加した社内向けの生成AIツール開発を挙げます。
「社内で生成AIを活用しようという機運が高まり、既存のシステムをベースに全社やグループ会社向けに展開するプロジェクトが立ち上がりました。以前から、UX/UIのデザインを実際のシステムに落とし込むフロントエンド実装にも興味があると上司に伝えていたことから、任せてもらえることに。コアテクノロジーラボでは、このように1人で複数のプロジェクトを兼務することが多いですね」
初めて扱う言語でのコーディングやデザイナーとの協働を通じて、島田は多くの学びを得ます。
「デザイン担当者と膝を突き合わせて、『ここはどう動くのがいいだろう?』など議論しながら実装を進めました。その過程でデザインの基礎知識も深まり、コーディングのスキルも着実に身につけることができました。完成したツールには、『社内で安全にAIを活用できるようになって嬉しい』といった嬉しい声が多く寄せられました。同期にも『このUIは私が作ったんだよ』と自慢したりして(笑)。自分の技術が人の役に立ったと実感することができました」
こうした経験を通して、自身でもさまざまな成長を感じていると言います。
「UXの知識が深まるにつれて、お客さまへのヒアリング結果を見ても『課題の本質はここだな』と直感が働くようになりました。そこから具体的なUXを考えるプロセスでも、先輩の力を借りずに、自分1人で担える部分が増えてきたと感じています。また、人と関わることの多い仕事なので、コミュニケーション能力も向上したと思います。常に頭を働かせながら、論理的に物事を考え、対話を繰り返してロジックを組み立てていく。ただ話すだけではない、新たなスキルを身につけられました」
あらためて島田は、UX/UIの仕事の醍醐味をこう強調します。
「お客さまが困っている課題を把握し、その原因を突き止めて解決するという、理にかなった解決策を追求できるところが魅力です。私の原動力は、自身が考えた解決策を通して、誰かに喜んでもらいたいという気持ちです。だからこそ、お客さまが直接触れ、UXに大きく影響するUIのデザインや実装をさらに極めていきたい。コアテクノロジーラボはいろいろな技術に秀でたメンバーが多く、自分が描いた解決策をきちんと形にできる頼もしい環境なんです」
自分らしく輝ける環境で、UXとデザインの架け橋というロールモデルをめざしたい
富士フイルムビジネスイノベーションで働く魅力は、自分らしく働ける基盤があることだと話す島田。
「リモートワークや有給休暇などの制度を柔軟に活用できます。週2日までのリモートワークが可能で、私は週3日出社しています。小さなお子さんがいる人は上司に相談の上でリモート主体にするなど、自分に合った働き方に調整可能です。育休から復帰して活躍している女性社員も多く、ライフイベントに合わせてキャリア形成できる環境だと感じます。教育面では、外部セミナーなどへの参加補助が手厚いのもありがたいですね」
そんな環境で、島田が新たな仲間として共に働きたい人物像とは。
「社風に合った穏やかな人柄でありながらも、芯を持っていて自分の意思を論理的に語れる人なら、きっと活躍できるはずです」
入社して見つけたUXという新たな世界で、島田は確かな想いとともに、未来を見据えています。
「直近の目標は、今携わっているプロジェクトを商品としてリリースし、多くのお客さまに使っていただくことです。そして、中長期的にはUX設計から実装までを1人でしっかりと担えるようになりたいと考えています。中でも、UXの観点から効果的なデザインを考えられるような、UXとデザイン両方の知見を持つ専門人材は、社内でもまだ多くありません。社内の仲間と切磋琢磨しながら、そのロールモデルになれたら嬉しいですね」
※ 記載内容は2026年2月時点のものです
