会員認証基盤移行案件を担当。ユーザー視点が大規模プロジェクトを成功へと導く鍵に
クラウドインテグレーション事業部に所属する広瀬。放送局の会員認証基盤移行プロジェクトに、2023年2月のキックオフから一貫して携わっています。
「2〜3月の計画フェーズではお客様へのヒアリングを実施したり、既存システムの仕様を把握したりして、事業課題解消のために必要となる新しい会員認証基盤のあり方を検討、提案してきました。
4〜5月の検証フェーズでは、提案した内容に沿ってAWSとKeycloak(オープンソースの認証・認可アプリケーション)を用いて、お客様の業務が想定通りに進められるかどうか、機能と性能の両面で検証作業を実施。現在は要件定義のフェーズに入ったところです。
チームは、プロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダーに、私を含む6人のメンバーを合わせた8人体制。先端技術室のメンバーの技術支援も受けながらプロジェクトを進めてきました」
広瀬が開発を担うシステムのエンドユーザー数は数百万人。大規模なプロジェクトゆえの醍醐味があると言います。
「1秒間にどれくらいのリクエストがあるかを想定しながら、それに耐えうるシステムをつくるのが私たちに課された使命です。しかも、ログインや会員登録はユーザーの最初の体験に関わる部分。想定されるアクセス数は私にとってこれまで経験したことがない水準で、責任の重さと大きなやりがいを感じています」
プロジェクトに参加して以来、広瀬が一貫して大切にしてきたのが、ユーザー視点です。
「エンドユーザーはもちろん、サービスを運用するお客様の目線に立つことを常に心がけてきました。お客様のご要望をお客様の立場になって理解し、それをシステム上で実現するにはどうすればいいか、徹底して考えるようにしています。
『活用するクラウドサービスやオープンソースの仕様上、これだけのことしかできません』というのでは、お客様にとって不満の残るシステムになってしまいます。技術はあくまで手段であって、目的ではありません。技術面の視点だけにこだわるのではなく、常に柔軟であることを指針としてきました」
40歳で決意した再スタート。新聞記者からITエンジニアへ
学生時代、文学部で哲学を学ぶかたわら、NGOの活動に参加していたと言う広瀬。大学卒業後に選んだ就職先は新聞社でした。
「貧困や差別など、社会に存在するさまざまな課題を広く世の中に伝え、多くの人がアクションを起こすきっかけづくりがしたいと考えました。
地元・新潟県の地方新聞社に縁あって入社し、記者として新潟県の医療行政や新潟水俣病問題、国政選挙などの取材・記事執筆を担当。つらい取材も多くありましたが、使命感に突き動かされる日々でした」
やがて、そんな広瀬に転機が訪れます。独学でプログラミングを始めたことが技術者を志すきっかけになりました。
「記者の仕事と並行して趣味でブログの運営をしていました。記事を書くだけでなく、自作したプログラムをブログ上で公開し、試してくれた人からフィードバックをもらってつくり直してまた公開して。そんなことをしているうちに、プログラミングがどんどん好きになっていきました」
広瀬が転職したのは、40歳のタイミング。大胆なキャリアチェンジを決めた経緯をこう振り返ります。
「実際に起きたことや誰かが話したことを伝えるのが記者の役目。それはそれで大切な仕事ですが、自分で何かをつくり上げる感覚が得られないことにもどかしさを覚えていました。そんな中、プログラミングをしていると自分で手を動かし、かたちにしていく確かな手ごたえがありました。
また、年齢的にも挑戦できる最後のチャンスだと感じていて。後悔したくないとの気持ちから新しい業界に飛び込もうと決意しました」
その後、広瀬は新潟市に拠点を置くIT企業2社を経験。技術者として新たなキャリアを歩み始めます。
「1社目は50人規模の企業。介護施設向けのソフトウェアや、運送業向け動態管理システムの開発を担当しました。いろいろな経験をさせてもらいましたが、自社開発の製品であることから技術的な制約が多くて。言語や開発環境の古さなどから、転職を考えるようになりました。
新しい技術に触れたくて移ったのが、医療系のデータ分析なども手がけるスタートアップ。そこではオンライン健康教育運営システムに携わり、申し込みを受け付けるためのアプリケーションなどの開発を行いました」
LaravelやDockerといった新しい技術は使えたものの、人員の限られるベンチャーだけに開発とは関係ない業務を担当することも多かったと言う広瀬。より技術が身につく環境を探していて出会ったのがフレクトでした。
「大手企業との取引が多く、社会に対してインパクトのあるプロジェクトをたくさん手がけている点にまず惹かれました。しかもそのほとんどが一次請け。上流から下流まですべての開発工程に関われるのは魅力的でした。
決め手になったのは社風です。技術について語り合うことが好きだったので、資格取得に前向きで勉強熱心な社員が多いと聞いて、職場になじめそうだと感じて入社を決めました」
難なくなじめたフルリモート勤務。記者時代に培ったスキルが活かされる場面も
広瀬にとってフルリモート勤務は初めての経験。不安はありましたが、無理なくなじむことができたと言います。
「入社後のオリエンテーション時に、同期入社の方や研修を担当してくれる社員の方と直接対面する機会がありました。そこで親睦を深めていたので、スムーズに在宅勤務に入ることができました。
フレクトの社員はフルリモートを前提としたやりとりに慣れているため、チャットツールを介したテキストベースのコミュニケーションでもスムーズに情報の伝達ができています。出社メインの環境で在宅勤務したときに発生しがちな情報の停滞がなく、とても働きやすいと思っています。
また、出社するのは全社会やチームメンバーとの食事会が開催されるときくらいですが、普段からオンラインミーティングをつないで会話しながらドキュメントを共有して作業しているので、意思疎通の欠如や行き違いを感じることはありません。家族のことなど、メンバー同士で仕事以外のことを話すことも多く、楽しく仕事ができています」
研修後すぐに現在も携わる大規模プロジェクトにアサインされた広瀬。周囲の助けを借りながら懸命にキャッチアップしつつ成長を重ねてきました。
「案件に参加するにあたって読んでおくよう指示された本の内容が難しくてまず驚きました。関係する既存システムの仕様書の難度も相当なもので、最初のころは本当に大変だったのを覚えています。
いまも苦戦しているのが、新旧のシステムをうまく連携させるところ。既存のシステムの一部の機能を抜き出し開発を行うため、従来のお客様の業務に支障がないか都度確認しなくてはならないなど、作業は複雑をきわめます。
とはいえ、プロジェクトのフェーズが進むにつれて新しいメンバーも入ってきました。初期から参加している私はこれまでの経緯を教える立場にあり、『わからない』とは言っていられません。技術的に難しい課題があってもすぐに優秀な技術者に相談できる環境もあり、知識を吸収しながら着実に成長できているのを実感しています」
一方、記者として培ったスキルがいまの仕事に活かせていると感じることも。
「新聞社時代、子ども新聞の編集を担当していたことがありました。子ども新聞は、子どもからお年寄りまで読者層が幅広いのが特徴。どうすれば誤解を招かない表現になるか、日々考えながら記事を書いていました。
齟齬なく考えを伝える技術は、お客様向けの資料を作成・レビューしたり、直し方をアドバイスしたりするときなどに役立っていると思います。また、お客様との打ち合わせでは、一つひとつ課題をつぶしながら仕様を固めていくことが少なくありません。そのプロセスでも、当時学んだことが応用できていると感じます」
社内リソースをフル活用して技術に磨きをかけ、企業理念を体現する存在に
入社して社内制度の充実ぶりに驚いたと話す広瀬。さまざまな角度から社員の成長を後押ししてくれるところがフレクトの魅力だと言います。
「月1万円まで技術書の購入を補助する制度があります。使いすぎたら嫌な顔をされないかと若干心配だったのですが、『毎月満額使わせてもらっています』と人事の方に伝えたらすごく喜んでくれました。社員のことを本気で応援してくれる会社だと思います。
また、地方在住なので月5万円までの出社交通費やメンバーとの食事会費用を補助する制度にも助けられています。入社してまだ半年ほどですが、おかげで実際にメンバーと顔を合わせて食事する機会がこれまでに何度かありました」
勉強熱心な社員が多いのもフレクトならでは。制度や人材含むそうした社内リソースを積極的に活用できる人こそがこの会社にはフィットすると広瀬は言います。
「わからないことを質問すると、きちんと教えようとしてくれる人がとても多いと思います。これまで複数の企業を経験してきましたが、知識やスキルを伸ばしたい人にとってこれほど恵まれた環境はそうないのではないでしょうか」
そんな広瀬のいまの目標は、FLECT WAYのひとつ「仕事や学びを通じて育み合う」を体現すること。
「これまでのキャリアの中で、『プログラムが動きさえすればいい』という声をたびたび聞いてきましたが、フレクトには技術や仕組みをきちんと理解することをとても大事にする文化があります。同じチームのメンバーも『技術力を高めたい』という想いは共通なので、自分自身が成長するのはもちろん、コードレビューとフィードバックを繰り返しながら、メンバーたちがますます良い開発体験ができるようなチームづくりをしていきたいです」
異色の経歴を活かし顧客折衝に強みを発揮しながら、技術力にさらに磨きをかけて広瀬がめざすのは、オールラウンダーです。理想的な環境を味方につけ新たな挑戦に立ち向かう彼に、「あきらめる」という選択肢はありません。
※ 記載内容は2023年7月時点のものです
