マネージャーとアカウントデリバリーリードを兼任し、現場主義のリーダーシップを発揮
私が所属するクラウド・プラットフォーム・サービス部(以下、CPS)は、お客様のITインフラを支える部門です。ネットワークやサーバー、システムなどの運用保守を主に担っています。AWS(Amazon Web Services)やGoogle Cloud、Microsoft Azureなどのクラウドプラットフォームのサポートと並行して、お客様の社内に設置されたデータセンターでのシステム運用も行っています。
CPS第二部に在籍する約30名のメンバーはお客様先に常駐しており、自動車メーカー、メディア企業やクレジットカード会社などのお客様をそれぞれ担当しています。
定年後に再雇用された方から20代の若手まで、メンバーの年齢層はさまざまです。それぞれ担当するお客様の就業時間に合わせて勤務していますが、リモートやフレックス制度を利用したり、各メンバー間で調整したりしながら、自由度の高い働き方をしています。
部内のコミュニケーションが活発なのもCPSの特徴のひとつです。毎週、CPS第一部から第三部合同のミーティングを実施しているほか、私と各メンバーとの1対1の面談を半期ごとに行っています。また、各自の悩みから、社内手続きに関する相談まで、チャットツールや音声通話によるメンバーとの個別のやり取りも頻繁です。
部内には、国籍関係なく、相手の話をきちんと聞いた上で自分の意見や考えを伝えられる、コミュニケーション力に長けたメンバーが多いと感じます。実際、現場ではお客様に対応する力が非常に重要ですし、お客様からもそうした人材が求められているからです。
現在、私はマネージャーとアカウントデリバリーリード(以下、ADL)を兼任し、各メンバーの支援のほか、各アカウントや新規案件提案のサポート、新卒者や中途採用者の採用計画の立案、面接、内定者フォローなども行っています。スポーツチームで言えば監督のポジションですが、マネジメントだけでなく、お客様との折衝やメンバーへのアドバイスなど、積極的に現場に出るよう心がけています。
一方、マネージャーとして、またADLとして、メンバーの様子をよく観察することを意識しています。欠点ほど目につきやすいものですが、誰にでも強みや優れた点があるものです。本人がそれに気づき、伸ばすことで自信が高まり、それまでできなかったことができるようになる場面をこれまで何度も目にしてきました。弱みを克服することももちろん大切ですが、長所や美点を積極的に評価することが、組織力向上の近道だと考えています。
若手時代から管理業務を経験。現場で培ったヒューマンスキルが強み
新卒入社したゼネコンではIT部門に配属され、最新技術に高い関心を持つ上司のもとで、現場サポートを担当しました。当時はWindowsがリリースされる直前の時代です。アナログカメラが主流な中、パソコン通信やデジタルカメラを使って工事写真を共有する仕組みなどをお客様に提案していました。こういうシステムや仕組みがあれば、移動の時間や工数が削減できるからです。こういったシステム化の提案をお客様により展開できる仕事がしたいと思い、DXCの前進となる日本ヒューレット・パッカードに転職しました。
入社早々2日目から、精密機器大手のお客様先に常駐することに。当初は現場で手を動かしていましたが、アカウント責任者を任されるようになってマネジメントに徹し、パートナー企業を含むメンバー管理をする中で多くを学びました。
その後、ADLとして製造業のお客様を中心に運用保守・開発サービスを担当し、2021年にマネージャーとなり、現在に至っています。
若手のころから管理業務に携わってきたことが私の強みです。お客様との折衝や、ニーズの掘り起こし方、チーム内のコミュニケーションの円滑化・活性化など、技術以外のところでメンバーの力になりたいと考えています。
逆に、お客様先に常駐することが多かった私にとって、社内業務に不慣れなことが弱点でした。たとえば、社内の売上の数字などを管理するためのツールの使い方を知らなかったり、ADLが集まる会議で飛び交う社内用語がまったく理解できなかったりと、何かと当惑する場面が多かった記憶があります。
後輩たちに同じ苦労をさせたくなかったので、新しくADLになる人のためのノウハウ蓄積や、メンターを割り当てることを進言してきました。現在では、面倒な社内手続きのマニュアルや、さまざまな情報にアクセスできるサイトを自ら率先して作成してくれる人材が部内に増え、以前のように社内業務に戸惑う状況は解消されています。
そうやって草の根的に連携を図ろうとするカルチャーが醸成されているのがDXCの魅力のひとつです。献身的なメンバーが多いことをとても誇りに思っています。
思いがけずマネージャーに昇進。失敗を受け入れる組織文化が自律型の人材を育てる
マネージャーに昇格したのは、上司からの打診がきっかけです。当時の部長が別の部門の立ち上げに関わることになり、そのポストが空いたため、私に白羽の矢が立ちました。
部長職以外にもいくつかの選択肢が提案された中で、それまで私が経験したことがなかったのが部長のポジションでした。新しいことに挑戦したい意欲があったため、引き受けることを決めました。
もともと部長になるつもりはまったくありませんでしたが、自分を変えたい、変わらなければいけないという気持ちも背景にあったと思います。子どものころからチームを率いる立場になることを避けてきた過去があったからです。
とくに今でも思い出すのは、バスケットボール部に所属していた中学時代のこと。キャプテンに任命されましたが、固辞していました。その際、顧問の先生から、「できるのにやろうとしないところが加来の改善すべきポイントだ」と諭されたことを鮮明に覚えています。
また、失敗を前向きに受け入れ、そこで得た教訓を次に活かそうとする組織風土が当社にあることも、部長職を引き受けた理由のひとつです。務まらなければ、その経験を糧にしてまた現場で活躍すればいいと思えたことが、大きな励みになりました。
たとえば、一般的に大きな赤字を出した場合、それをなんとかして取り返そうとプロジェクトを継続しようとするプロジェクトマネージャーがほとんどです。ところが、結果としてさらに赤字が増えてしまうケースも少なくありません。そのため、赤字をあえて受け入れてプロジェクトを終了させ、被害を最小限に抑えることも時には必要だと考えています。
そうした英断を下したプロジェクトマネージャーを叱咤するような文化の中では、良いリーダーは育ちません。「よくぞプロジェクトを終了させた。勇気ある決断のおかげで、被害を最小限にとどめることができた」と評価できる環境があることこそ、組織にはとても重要です。
失敗こそ価値創造の源泉という考えがDXCには根づいています。多少のリスクをものともせず先頭に立って会社を率いる代表の西川のような猪突猛進型のリーダーもいれば、慎重に慎重を重ねる沈思黙考型のメンバーもいる、とてもバランスの良い組織だと思います。
プレイヤーとして再び現場へ。より組織に貢献できる存在をめざして
これまでに培った経験・知見を後進に伝えていくことが、管理職として私が果たすべき役割だと思っています。一人ひとりがより良い経験をできるようサポートしていくつもりです。
また、組織に対してよりいっそう役立てる存在になりたいとも考えています。お客様のビジネス拡張に貢献し、それによってDXCの成長にも寄与することが現在の私の目標です。
一方、代表の西川からの提案もあり、再びプレイヤーとして現場に立つことも検討しています。本来、ADLは1社のお客様を専任で担当しますが、私はこれまで複数のお客様を同時に任されるケースが少なくありませんでした。そのため、大いに学ぶことができた反面、1つのお客様だけに力を注ぎ込むことができず、心残りを感じるプロジェクトもありました。
たとえば以前、状況的により高いコミットメントが必要なお客様に手を取られ、もう一方のお客様の対応に心残りを感じたことがありました。
そのお客様は10年以上にわたってお付き合いを続けていたお客様で信頼もいただいており、「加来さんは忙しいと思うから、週に1日でいいのでこちらに顔を見せに来てほしい」と、私の状況を理解した上でのご要望をいただくような状況でした。そのお客様だけに集中して向き合い、もっと力を傾けることができていれば、さらに違うかたちでお客様の役に立てたのではないかと思うのです。
ADLには、サービス提供責任者としてお客様との信頼関係を構築する高いスキルが求められます。複数のお客様を兼任するのは容易なことではありません。「加来と仕事ができて良かった、楽しかった」と言っていただけるよう、今度は1社のお客様に集中し、どこまでビジネス貢献ができるか自分の力を試してみたいと思っています。
プレイヤーであれマネージャーであれ、会社の力になりたいという私の想いに変わりはありません。最終的な着地点はまだ自分にも見えていませんが、キャリアはまだまだこれから。さまざまなことに挑戦し、壁にぶつかりながら成長する姿を周囲に示していきたいと考えています。
※ 記載内容は2024年3月時点のものです
