知識の更新が常に求められるIT営業。トレンドを知り、お客さまのニーズに敏感
インフラ基盤のSEから営業職へと転身し、7年目を迎えた軽部。これまで一貫して、日立グループ外の一般のお客さまを担当してきました。
「お客さまから聞き取った課題の解決に向け、社内の設計部署と連携しながら、当社のサービスをまとめた『ソリューションブック』内の商材やITディストリビューターの商材などを提案しています。
さらに見積もりに関わる対応やお客さまとの折衝を進め、受注獲得をめざしています。私が担当する業界はSIer(システムインテグレーター)が多いのですが、他にも流通、輸送、公共など多岐にわたりますね。
お客さまとの折衝は、単に金額のお話をするだけではありません。お客さまが解決したい課題に対し、当社のサービスや技術で解決できるという事を、お客さま自身がご理解され、当社とご契約いただくまで折衝は続きます」
営業職としての業務は、お客さま対応だけではなく「社内調整」の部分もあります。
「お客さまから相談いただいた課題を、社内のどの設計部署なら対応できるか、あるいは設計部署が繁忙状況の中どうすれば対応してもらえるかなどの調整が大変です。
そのため、各事業部横断型のワーキンググループがあれば積極的に参加し、他部署の人たちとの人脈づくりを意識しています。事前に関係性を築いているほうが、仕事がやりやすくなりますね」
言葉通り、軽部は社内で4つのワーキンググループに所属し、精力的に取り組んでいます。IT営業といえば、数ある営業職の中でも、常に知識の更新が求められます。
「私はSE出身なので、知識やスキルを一から身につけるようなことはないですが、今でもどのようなものが市場に刺さっているかなどを調べ、理解を深めるようにしています。
部下にも日ごろから勉強する大切さを伝え、仕事に直結するような資格の取得を勧めています。私も上司の『率先垂範』のおかげでいろいろと学びを得てきましたので、そんな方々と同じようになれるよう、積極的に行動することを心がけています。また、お客さまのニーズなど共有したほうがよいと感じたことは、他部署の人たちにもできる限り広めるようにしています」
14年務めたSEから、望んで営業職へ。厳しい入札で受注に成功し、周囲に認められる
2003年、経験者採用でクリエイティブソリューション(現日立システムズエンジニアリングサービス)に入社した軽部。金融系インフラ基盤のSEとして10年、一般のお客さま向けのインフラ基盤SEとして4年、従事しました。
「SEを経験していることが私のアイデンティティだと思っています。そのキャリアは、営業の仕事にも生きていると実感しますね。
お客さまの課題に対して『こうやれば、できそうかな』とイメージして提案すると、『それだよ』と言ってくださるなど、課題をより深く掘り下げられます。同じように、社内の設計部署ともイメージを共有しやすく、仕事を円滑に進められるように思います」
SEを14年務め、営業部門に異動。それにはきっかけがありました。
「SEとして技術力では先輩たちに勝てないと徐々に感じるようになり、自らの生きる道を真剣に考えてみたのです。SEとして、当時からお客さまの悩みや課題を聞き、その解決策を提案しシステム導入を行ってきました。
SEとしては平凡である私ですが、お客さまとのコミュニケーションを通して、お客さまに近いところで対応していくのが私の強みだと感じるようになり、営業として自分の力がどこまで通用するかを試してみたくなったのです。そこで営業への異動を希望し、数年後に実現しました」
望んで足を踏み入れたとはいえ、35歳にして畑違いの部署に移った軽部。不安は大きかったと言います。
「いったんキャリアを捨て、一から挑戦するのはさすがに不安が募るものです。それをかき消すために、がむしゃらに、やれることは全部やろうという姿勢で臨みました。
営業としての動きが一切分からなかったので、最初の顧客対応から見積もり、受注に至るまでのプロセスを、先輩の姿を見たり尋ねたりして学びました。まずはやってみて、うまくいかなければやり方を変える、というふうに進めていましたね」
経験値を高めるため、案件が生まれたら率先して取り組むように心がけてきました。
「私の営業としてのターニングポイントになったのは、とある入札案件です。総合評価落札方式(※)の一般競争入札の営業担当になるチャンスを上司からいただき、設計部署の担当者と膝を突き合わせ、提案書や入札書を入念に作りました。
最終的に約1億円の受注に成功した時、営業の新参者だった自分を認めてくれる人が増えたように思います。設計部署の担当者と一緒になっていい提案を作るという自分の営業スタイルも確立され、大きな転機になりました」
※ 総合評価落札方式:入札価格だけでなく技術提案(工事の質や内容など)も評価対象にする入札方式。基本的にすべての公共工事がこの評価落札方式の対象となっている
普段仕事をする上で、大切にしているのは「意欲」だと語ります。
「チャレンジする意欲や知識欲を大事にしたいです。チャレンジするためには、知識を蓄えないといけないから勉強する必要が出てきます。そのあたりは手を抜かず、一生懸命やりたいなと。例えるなら運動と同じで、やり遂げると疲れるけれど、達成感や爽快感も生まれますよね。
このような価値観を抱いているのは、まだ自分に自信がないからかもしれません。先輩たちに比べると私の営業キャリアは短く、劣っていると感じているからこそ、こうして自らを鼓舞しているのです」
お客さまに熱意を伝え、新規開拓を果たす。過去の失敗を肥やしに、咲かせた成功の花
SEや営業職として奮闘してきた軽部ですが、手痛い経験もありました。
「SE時代の話です。あるサービスが実現できるかどうかがまだ不透明な段階で、お客さまに『実現可能』と勘違いさせるような伝え方をしてしまったことがあります。
私としては『できる』とは言いきっていないつもりだったのですが、相手はそうは思っていませんでした。言葉の使い方には気をつけなければならないと痛感した出来事ですね。営業はとくにお客さまからすれば、最初に会う当社の人間なのですから、言葉の使い方や伝え方はかなり気を使います」
そのような失敗を肥やしとしながら、多くの成功の花を咲かせてきました。
「新規開拓できた時の喜びは、ひとしおです。産業系に特化したSIerであるお客さまに、対応した時のことです。SIerが携わっていた業務システム関係のソフトウエアがあり、そのインフラ部分を当社で対応しないかという話をいただいたのです。
当社では、業界特有のパッケージ製品を扱ったことがなかったので、当初はやるべき範囲をうまく把握できず、求められるスキルも十分には備えていませんでした。
それでも、『このようなスキルを持った人たちでチームをつくり、このような価値を提供したい』と熱意を伝えたところ、『では勉強しながら進めるということでお願いします』と承諾いただきました。もともと2人で従事し始めましたが、その後5人体制に広げるなど、今でもお付き合いが続いています」
営業として階段を上り、管理職となった今、考え方や行動が変わってきたと言います。
「主任時代までは自分の業績を強く意識しながら仕事をしていたのですが、課長となってからは、課として何をしていきたいかなど、全体を見渡して考えるようになりましたね。
そして、トレンドに対しては今のほうが敏感になり、より調べるようになったと思います。例えば、お客さまの関心が高いのはセキュリティーです。具体的にどの部分に興味をお持ちなのかを把握した上で、深掘りした情報や解決策を提示するなど、いっそう綿密に戦略を練ることを意識しながら業務を行っています」
「挑戦するチーム」をつくり、発信力を高めたい。外販比率アップへ、営業部門で一丸
軽部は、当社の採用面接で面接官を務めています。営業部門で共に働きたい人財としては、「やる気が見える人」と語ります。
「もちろんITの勉強をして、資格を持っているような人がいればいいですが、必須ではありません。資格はあとからでも勉強して取得すればいいと思います。それよりさまざまなことにチャレンジしようとする意欲的な人を求めています。挑戦や努力ができる人は、入社後もおのずと自分に足りないものを感じた時、自ら勉強すると思います。我々としても、意欲的な人と一緒に仕事がしたいですね。
採用面接に臨む人には、この会社に入ってどんな仕事をしていきたいのか、自分はどうなりたいのかという話を通じて、熱意を伝えてほしいですね。営業職というのは、話す内容に思い入れがないと、お客さまの心にも響きません。面接でも、その熱量を示すことがまず大事なのではないでしょうか」
新しく入社する人たちとも手を携え、歩みを進めようとする軽部。キーワードとして口にするのは「挑戦」です。
「当社が外販、つまり日立グループ外のお客さまのシェア拡大に力を入れる中、担当する我々の部署はより一層精進しなくてはなりません。それを意気に感じ、『挑戦するチーム』にしたいです。
営業職はとくに、どんどん攻めなければなりません。無策で飛び込むのではなく、お客さまの課題について事前に仮説を立てた上で接すれば、こちらの積極性を感じていただけると思います。そのようなスキルの向上も大切ですね。
社内には、チャレンジしやすいムードが広がっていると思います。社員が『こんなことをやってみたい』と言った時、頭ごなしに『ノー』と言われることはないと思います。そういう意味で、環境は整っています」
外販比率を高めるために、会社としての「発信力」にもこだわっていきます。
「今の時点では営業職の人間が少ないですし、市場に刺さるようなサービス、導入事例もまだまだ足りないと思っています。当社の認知度をどう上げていくかが課題です。
お客さまからは普段、『日立さん』と言われることが多いです。日立製作所を連想されているのだと思いますが、『ES(エンジニアリングサービス)さん』と呼ばれる機会が増えたらうれしいですね。そのためにも我々が一丸となって知恵を絞り、会社としての発信力を高めていきたいと考えています」
※ 記載内容は2023年12月時点のものです

