富士フイルムビジネスイノベーション(富士フイルムBI)のビジネスソリューション事業本部(BS事本)の若手技術者スキルアッププログラムである「エジソンプロジェクト」。BS事本、デバイステクノロジー事業本部(DT事本)と富士フイルムビジネスイノベーションジャパン(富士フイルムBIジャパン)から、若手社員を対象に公募でメンバーを募集。チームを結成し、約半年間かけて、自ら立案したビジネスアイデアを練り上げ、構想を具現化するためのプロトタイプ開発までを行うというものです。
この「エジソンプロジェクト」の第2弾が2023年7月よりスタート。全国から集まった入社10年以下の社員・総勢41名が4つのチームに分かれ、それぞれの課題意識をプロトタイプに磨き上げました。そして2月27日、最終の成果発表会が行われ、チームA「F Smile Japan」(メンバー12名)の人材検索アプリが、見事優勝を勝ち取りました。
▲成果発表会の様子
今回は、優勝チーム「F Smile Japan」から4名の方にお集まりいただき、「エジソンプロジェクト」への参加を通じて考えたことや感じたこと、新たに発見できたことなどについて、本音でトークしていただきました。
<話をしてくれた「F Smile Japan」メンバー>
富士フイルムBI BS事本 ネットワークサービス開発グループ
助川 正人さん
2016年入社。チームリーダーを務めた。
アーケード向けマルチコピー機のソフトウエア開発に従事。
富士フイルムBI BS事本 ソリューション基盤開発グループ
二階堂 貴文さん
2023年入社。「富士フイルムBIダイレクト」の新規機能開発や運用保守を担当している。
富士フイルムBI DT事本 システム商品開発部 アーキテクチャ開発統括グループ
増田 朱紋さん
2022年入社。複合機のコントローラーに関するモジュール、特に証明書機能の開発を担当。
富士フイルムBIジャパン 愛知支社 営業統括部 営業一部 営業一グループ
古川 絵莉香さん
2020年入社。中小企業のお客様を担当するアカウント営業。
“コミュニケーションへの関心”が唯一の共通点
──まずは優勝、おめでとうございます。今回で2回目となった「エジソンプロジェクト」ですが、自ら立候補して参加することになっていますね。皆さんが参加しようと思ったきっかけは?
助川:所属するネットワークサービス開発グループでは、組織力向上をテーマに2年ほど取り組んでいます。「心理的安全性」を高め、他者へのガードを下げることが必要だと思っていましたが、「エジソンプロジェクト」ではまさに全然知らない人同士が、心理的安全性の低い状態から協力し合ってチームを作り上げていくわけです。
エジソンプロジェクトを通じてチームビルディングを学ぶことで、自組織に還元できる経験が得られるのではないかと思ったのがきっかけです。
二階堂:私は入社1年目なのですが、実は入社するまでプログラミング経験がなく、日々の業務で勉強不足を感じることがありました。プロジェクトに参加することで、実装などの実務経験を積めればいいなと思って参加しました。
少し不安はありましたが、同期の技術者にも参加している人が結構いたので、ハードルはそんなに高くなかったです。
増田:私が参加した理由は3つありました。1つめは社内の人脈を増やすことです。初対面の人たちと密に協力する経験を通じて知り合いを増やしたいと思いました。2つめはゼロベースからのサービス開発を経験することです。日ごろの業務は、機能追加や改善などの派生開発が中心なので、一つの種からどんどん芽を伸ばしていくような体験をしたいという思いがありました。
3つめは、個人間のコミュニケーションが少ないと感じており、解決のヒントを見つけられればと思ったんです。実は私は1回目の「エジソンプロジェクト」にも参加しており、雰囲気を知っていたので参加にためらいはありませんでした。
古川:1回目で「ネットプリントを通じた“推し活"支援プロジェクト」が優勝したのを知って気にはなっていたんです、私も推し活をしているので(笑)。第2弾の募集時に、同じ富士フイルムBIジャパン愛知支社の方から「一緒に参加しようよ!」と誘われて、「私、そういうタイプじゃないし……」と最初は迷いましたが、私自身が営業なので、コミュニケーションに興味があり、思い切って参加することに(笑)。
正直、営業の業務との両立は少し不安でしたが、こんな機会はないなと思ってチャレンジしました。
▲富士フイルムBI BS事本 ネットワークサービス開発グループ 助川 正人さん
部門や職種が異なる仲間たちと悪戦苦闘!
──「コミュニケーション」に課題を感じるメンバーが集まったチームということですね。スタートは順調でしたか?
二階堂:どうなっていくのかわからないという空気があり、最初は不安でした。他のチームは比較的作りたいものがはっきりしていてゴールが見えていましたが、私たちのチームは「ゴールをどこに設定しようか?」というところからのスタートで、手探りでした。
助川:チームのテーマがコミュニケーションだったこともあり、「一番コミュニケーションを取れるチームでいよう。フランクにやっていこう」と、ウェブ会議は必ず顔出しでやるとか、そういうところからスタートしました。そうしていくうちに、それぞれの長所が見えてきたので、それを生かす形で役割分担することで、うまく回るようになっていきました。
技術検討チームとビジネス検討チームの2つに分かれ、それぞれのチームで議論した内容を全体会議で共有するサイクルを回しながら進めていきました。
増田:私は技術者ですが、ビジネス検討を担当しました。本来業務とは別の取り組みなので、自分が挑戦したいと思ったことを担当させてもらいました。「技術者だから技術検討チーム」といった型に当てはめることなく、メンバーの意思を大切にしたチーム運営だったと感じています。
──2023年7月にスタートして10月に中間発表、2月に成果発表と7か月におよぶ活動でしたが、どんな感じで進めていったのですか?特に業務との両立は皆さん苦労されたのではと思いますが……
増田:全体会は毎週あり、あとはタスクごとに集まって相談、という感じでした。私は一時期、本来業務が多忙になってなかなか顔を出せなくなったり、「やります」と言ったタスクをやり切れなかったりと迷惑をかけてしまいました。
そういった状況の時は、皆さんが調整してくれて、「今手が空いているからやるよ」と声をかけてくれ、そういった支え合いでチームがうまく回っていたと思います。
古川:両立はたしかに難しかったです。私の拠点は愛知のため、メンバーとのコミュニケーションも基本的に全てリモートで、そういった意味でも苦労はありました。ただ、Teamsなども活用して積極的にコミュニケーションを取ることを心掛けましたし、メンバーと直接顔を合わせることができた時にたくさん話すことで検討が大きく進みました。直接顔を合わせて話すことの価値を強く感じましたね。
助川:普段実装をしている私ですが、今回作成するアプリはいつもと異なる技術領域の開発だったので、ゼロベースで学習を進めていきました。そういう意味では1年目の人が取り組むのと、学習コストはそんなに変わらなかったのではないかと思います。
二階堂:私も、ネットや本で調べながら必死に取り組みました。個人的に「これ以上頑張れないくらい頑張った」という実感はありましたね。それでも、自分一人では絶対にできなかったことをできたのは大きな経験でした。
▲富士フイルムBI BS事本 ソリューション基盤開発グループ 二階堂 貴文さん
──日ごろの所属部門や職種が異なる人たちとの協働だったと思いますが、印象に残ったことは?
増田:営業の人たちの意思決定の速さには驚きました。開発は「なぜ?なぜ?」を繰り返して論理で固めてから決断する文化がありますが、営業はその場で決めなければいけない場面に立ち会うことが多いのだろうと思います。そのスピード感は意識していかないといけないなと学びました。
助川:パワポ資料の作成スキルも、古川さんたち営業の人はすごいなと思いました。しかも、「午前中にラフ案を作ってくれれば、定時までに仕上げます」と宣言した上で必ず結果を出してくれます。
開発は自分の裁量でその日の仕事をコントロールできることも多いので、事前に「いつまでにこれをやります」とコミットする機会が少ないのかもしれません。自分との違いに気づくことができました。
古川:私は逆に、開発の人たちが事前にいろんなリスクを考え、やることの意味を突き詰めてから取り組むのを見て勉強になりました。私は「とりあえずやりたい、進めたい」と見切り発車で取り組んで失敗することも少なくないのですが、開発の方々の仕事の仕方を見て、「富士フイルムBIの商品はこういう姿勢に支えられているんだな」と実感すると同時に、アイデアを形にする技術力を、入社1~2年の人たちがしっかり持っているのを知ることができてよかったです。
また、お客様に質問されたことを直接聞けるような関係性が、開発の人たちとの間にできたことも大きいですね。
二階堂:各人が自主的に自分のタスクを設定し、その結果を組み合わせて最終的に一つの成果にする経験自体が初めてでした。それを、異なるバックボーンを持つ人たちと進められて、いい結果につながったことで、自分の中で一つ大きな自信になりました。
▲富士フイルムBI DT事本 システム商品開発部 アーキテクチャ開発統括グループ 増田 朱紋さん
ついにサービスが完成!喜び方も人それぞれ
──そうした苦労を経て、アプリが形になっていったわけですが、完成したときはどうでしたか?
古川:初めて動いているのを見たときは、本当に感動しました。でも開発の皆さんは謙虚というか、誇るふうもなく淡々とされていたので、藤田さんと「すごくない!?」と2人で盛り上がっていました(笑)。
増田:開発の内側にいると、どうしても「動いて当たり前」と評価が厳しくなってしまいますが、営業の人たちがとても喜んでくれているのを見て、人に喜んでもらうのはいいものだなと感じました。
二階堂:日ごろの業務でも、自分たちで作ったものが他人にどんな影響を与えられているか実感できる機会がなかったので、目の前でリアクションをもらえるのは新鮮でしたし、うれしかったですね。
助川:完成したアプリについては、実務に導入できる形にできないか?という話が出てきています。先日、チームのメンバーに引き続き参加する意志があるか確認したところ、「前向きに取り組みたい」と言ってくれたので、本来業務との兼務とか工数確保などの体制整備がクリアできれば、今までと同じように取り組めるのではないかと期待しています。
──アプリは、実務でどんなふうに活躍しそうですか?
助川:何かわからないことがあったとき、自分の場合はまずイントラなどで調べて、それでも分からなかったら人に聞いてみるというステップで疑問を解消することが多かったのですが、営業の方たちはやはりお客様の質問にできるだけ早く回答したいという思いがあって、「誰が知っているのかが分かれば、すぐにその人に聞きたい」というニーズが強いようです。
この仕組みで解決できる課題は実務の中にたくさん存在するのではないかと思っています。
▲富士フイルムBIジャパン 愛知支社 営業統括部 営業一部 営業一グループ 古川 絵莉香さん
次のチャレンジにつながる学びと勇気をくれた仲間たち
──最後に、今回の「エジソンプロジェクト」での経験を、今後どう生かしていきたいか教えてください。
二階堂:オール富士フイルムBI内にこんなにいろんな人がいるとは思っていなかったので、もっと自部門の外に目を向けることを心がけていきたいですね。あと、自分は内向的な性格だと思っていたのですが、意外とこういうことを楽しめるタイプなんだということを発見できたのも大きかったです。
増田:開発にいると、どうしても自分の領域に閉じこもってしまう傾向がありますが、今回、全く知らない若手同士が集まってこれだけワイワイと協働できたので、この経験をここで終わらせるのではなく、日常の業務でも人との交流を活発に行っていく一翼を担っていきたいですね。
古川:営業の仕事に、「なぜ?なぜ?」を繰り返して論理や根拠をしっかり確立する開発の考え方を取り入れることで、もっと大きな提案などにつなげることができるんじゃないかと思っています。それと自分には向いていないと思っていた「エジソンプロジェクト」に挑戦できたということ自体がとても大きな自信になりました。今後もためらわずいろいろなことに挑戦していきたいです。
助川:プロジェクトを通じて、組織力向上に繋がりそうな学びをたくさん得ることができたので、今後は得た学びを自組織に還元していきたいです。また、参加していて改めて感じたのは、「やっぱり自分は人と協力して何かをやり遂げることが好きなんだな」ということでした。
今後キャリアを築いていく際にも、それを大きな柱にしていきたいと思えるようになりました。そのことに気づかせてくれた本プロジェクト、そして仲間のみんなに本当に感謝しています。
※ 記載内容は2024年6月時点のものです
