製造現場とエンジニアリングチェーンのスマート化による業務プロセス改善がミッション
データ & AI事業部の中でも、私がマネージャーを務めるコネクティッドマニュファクチュアリング部のお客様のほとんどは大手製造業です。製造現場のスマート化とエンジニアリングチェーンのスマート化を通じて、製品開発、製品設計、生産技術、品質管理といった現場の業務プロセス改善に取り組んでいます。
製造現場のスマート化とは、データ分析や、IoT、自動化、AIの技術を用いて製造プロセスを効率化しお客様の生産性を向上させること。コンサルテーション、システム構築、運用までを一貫して担当し、デジタルデータ活用によるQCD(Quality/Cost/Delivery)向上、設備の状況監視・稼働率向上、製造オペレーションの自動化・最適化をめざしています。
一方、エンジニアリングチェーンのスマート化とは、製品の企画開発から製造、サービスに至る一連の工程をバリューチェーンの視点で捉え、さまざまな業務部門のデジタルデータの管理、および部門間を超える情報連携をめざします。PLM(製品ライフサイクル管理)ソリューションを活用し、業務およびITコンサルテーション、システム構築、運用までの全工程を手がけ、製品ライフサイクル全体のデータマネジメント、品質トレーサビリティ、国内外の拠点展開の水平展開に注力しています。
データ & AI事業部全体にも言えることですが、コネクティッドマニュファクチュアリング部ではITサービスを提供するデリバリーメンバーが案件獲得、業務課題への提案にも主体的に関与しています。お客様のニーズに寄り添い、メンバーが自律的に関心を持って新しい技術トレンドを取り入れつつお客様の現場の課題を踏まえた提案ができるのが大きな特徴です。
部門マネージャーとしての私の役割は、今後の事業領域(戦略)の策定、戦略に基づいた人材獲得と育成、営業やアドバイザリーコンサルタントと協力しての案件の獲得、各プロジェクトの統括など多岐にわたります。加えて、メンバーのピープルマネージメントも重要な責務のひとつです。
現在、私は30名ほどのメンバーをマネジメントする立場にいます。メンバーは若手からシニアまで年齢層は幅広く、国籍もさまざま。SIerやメーカーの出身者、金融業界でDWH(Data Ware House)の専門家として活躍してきた方など、バックグラウンドや得意分野も実に多彩です。
メンバーの大半が大阪オフィスに勤務しており、オフィスの規模が東京オフィスと比べて小さいことから全員の距離感が近く、互いに協力し合う文化が醸成されているのが特徴です。社歴や役職に関係なく、フラットなコミュニケーションができていると感じています。
危機に直面したことが成長の糧に。難局から学んだ品質保証とリスク管理の重要性
もともと大学では化学を専攻しており、入社前はITスキルがほぼない状態でした。そんな中で当社を選んだのは、当時の採用担当の熱意と、今も変わらない自由な社風に惹かれたからです。「ここなら楽しく働けそうだな」という直感的な選択でした。
DXCの前身となる企業に1999年に入社して開発系SEとしてスキルを磨いた後、SEリーダー、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーとキャリアを歩み、2014年にはデリバリーリーダーを任されるように。2022年にコネクティッドマニュファクチュアリング部のマネージャーに着任し現在に至っています。
これまでのキャリアでとくに印象に残っているのは、入社4年目にトラブルプロジェクトのサブシステムのリーダーとして参加し、数十名のメンバーをリードした時のことです。
タイトな納期の中で、時間に迫られながら約500もの画面を毎週数十画面ずつ仕上げていく日々。息をつく暇もないとはこのことか、と痛感する毎日でした。上流工程を担える人手が極端に不足していたため、要件定義や基本設計の業務に追われていたことを記憶しています。
ただ、当時、全員が一丸となって同じ方向を向いて懸命に取り組むことができていました。無事に難局を乗り越えることができたのは、チームメンバーの支えがあったからこそだと今は思っています。
当時はマネジメントの知識が乏しく苦労が絶えませんでしたが、自分自身が現場に深く関与し、メンバーと同じ目線でコミュニケーションを取ることを常に心がけていました。そのことが成果につながったのかもしれません。
このプロジェクトを通じて、上流工程での品質のつくり込みや、リスクシミュレーションの重要性を肌で感じることができました。その後のキャリアの基盤となる貴重な経験ができたと思っています。
私は、もとより管理職をめざしていたわけではなく、マネージャーになったのは上司からの打診がきっかけでした。デリバリーリーダー時代から試行錯誤しながら、若手や新しいメンバーが働きやすい・遠慮しない組織について取り組んでいましたので、チームづくりに対する私の価値観を尊重してもらった結果ではないかと考えています。
マネージャーになってからの部門メンバーとのコミュニケーション量は想像以上でしたが、マネージャー同士のやり取りを含め、普段接点のない方々との会話を通じて得られる新たな気づきや学びが、私の価値観の幅を大きく広げてくれています。
マネージャーとしての信念と価値観。感受性が豊かなチームづくりに向けて
マネージャーになった後も、私の基本的な考え方に大きな変化はありません。ただ以前よりも自分の経験則に頼らないよう心がけ、まずはメンバーの意見に耳を傾けて、その真意を探ることに意識を向けるようにしています。
また、大阪オフィスの職場環境を活かし、誰もが気軽に声を掛け合いカジュアルに議論できるフラットな雰囲気づくりもめざしてきました。
そしてチームづくりをする上でもっとも大切にしているのが、「感受性」を重んじることです。感受性が不足している組織は特定の価値観に固執しやすく、社会の変化に対しても鈍感になりがちだと考えているからです。
新しい考え方を完全に理解することは難しいかもしれません。しかし、それを遠巻きにして眺めるだけではなく、相手の立場になって考えたり、自分なりに想像してみたりすることが、より良いチームづくりに欠かせないと信じています。
私自身で言えば、立場が変わろうとも、可能な限り現場に入りメンバーと共に作業する機会を意識的に増やしていることが、そうした価値観からくる行動のひとつ。やはり現場に行って初めて理解できることは少なくありません。互いに目線の高さを合わせるからこそ得られる緊張感と信頼感を大事にしながら、日々の業務に当たっています。
こうした価値観は長年のキャリアで培われてきたものですが、これまでを振り返って真っ先に思い出されるのが、若手時代にお世話になったマネージャーの存在です。とても人見知りな方でしたが、「今はなんの仕事をしているの?」「長谷さんが興味のあることは?」としきりに声を掛けてくれていました。当時の私は受け答えするのに懸命でしたが、今振り返ると、それが私のことを気にかけてくれていたマネージャーからの意思表示だったと理解できます。
現在の自分が、当時のマネージャーのようにうまく振る舞えている自信はありませんが、部下たちと適切な距離を保つよう努めています。たとえば、コロナ禍が明けて以降、早い段階からメンバーに週に数回の出社を呼びかけてきたのもそのためです。
リモートワーク下ではメンバーの困り事を把握しきれなかった上、直接コミュニケーションする機会が減ったことで、メンバーの年次ごとの違いを経験の厚みとして感じられなくなっていました。
出社を再開して顔を合わせる頻度が高くなった結果、状況が改善されているのを感じます。メンバーから、「ちょっと今いいですか?」「こんなことを考えているのですが、どう思いますか?」と話しかけられる機会も増えました。スピード感のあるコミュニケーションが実現できていると思います。
働く社員こそが財産。誰もが働きやすい理想の組織づくりをめざして
開発エンジニアだけでなく、セールスやアドバイザリーコンサルタントといった他分野のスペシャリストも在籍するのがデータ & AI事業部の強みです。今後は部門内の横のつながりをさらに強化しつつ、従来のビジネスを守りながら新しい領域にも果敢にチャレンジしていきたいと考えています。
また、ITサービスを手がける当社にとっては、働く社員こそが財産です。誰もが働きやすい組織を実現することが部門マネージャーである私の役目。理想のチームづくりに向けて、メンバーと共に試行錯誤し続けるつもりです。
その上で私たちがめざすのは、メンバーがそれぞれ持ち味を発揮しながら活躍し成長していける組織。そしてその結果、組織に活力が生まれるような好循環を生み出していけたらと思っています。
個人的には、メンバーと同じ立ち位置と目線を持ち続けることが目標です。マネージャーもまたメンバーのひとり、というのが私の考え。これまで通り、気軽に雑談を交わせる親しみやすい存在でありたいと願っています。
DXCが設立されて2024年で8年目を迎えますが、現在もまだ成長過程です。良い意味で手づくり感があり、誰もが組織づくりの担い手になれるところに、既存の組織にはない当社独自の魅力があると考えています。
たとえば現在、社員の意見を柔軟に取り入れながら東京オフィスのリノベーションを進めるなど、社員自身が働きやすい環境の整備を進めています。
こうした環境ですから、私がDXCにマッチすると思うのは、「仕事も組織もキャリアも自ら作っていきたい」と主体的に考えて動いていける人。私と一緒に、社員の誰もが主役となれる環境をさらに磨き上げていきましょう。
※ 記載内容は2024年1月時点のものです
