現場のエンジニアからマネージャー、そして事業部長へ
山泉がアプリケーションエンジニアとしてキャリアをスタートさせたころ、日本はバブル景気の真っ盛り。「どこの企業も間口が広くて、文系こそIT業界に向いているなんて言われたりしました」と当時の就職活動を振り返る山泉は、国内の大手SIerに就職した後、1997年にDXCテクノロジー・ジャパン(以下、DXC)の前身のひとつである日本ディジタルイクイップメントに入社しました。
山泉 「ディジタルイクイップメントとヒューレット・パッカードの時代を含めると、勤続約25年です。気づけば四半世紀、という感じです。
現場のアプリケーションエンジニアとしては、ハイテク製造業のお客様の工場で生産を制御するシステムの開発に携わった期間が一番長く、約15年にわたり担当していました。ミッションクリティカルなシステムについて、設計、構築、プロジェクト推進・管理を行う業務が中心でした」
エンジニアとして長く同じプロジェクトを支えた山泉は、当時のことをこう振り返ります。
山泉 「製造業のお客様にとって、工場での生産はビジネスの中核とも言える領域です。重要な領域を支えるシステムに長く携われたことは、とてもやりがいがありました。
当時はちょうどスマートフォンが急速に普及する時期で、お客様はスマートフォンには欠かせない部品を製造していました。自分が生産に関わったものを多く見かけるようになり、自分の仕事が社会の役に立っているという実感を得られる機会でした」
そうしてやりがいを感じながらエンジニアとしてのキャリアを積んできた山泉に転換期が訪れたのは、2013年の年末のこと。プロジェクトの現場を取りまとめるマネージャーに就任しました。
山泉 「マネージャーになってからは、成長していく組織をどう作り上げていくか、ということを強く意識するようになり、実際に組織は大きく成長していきました。
当初は30名程度のチームを担当していましたが、最終的に80名程度にまで拡大しました。そして昨年(2021年)の3月、営業職のメンバーも含めたアナリティクス事業全体の事業部長に就任し、2022年11月現在は約140名の組織をまとめています」
マネージャーに就任してから約10年で組織の規模と責任範囲を大きく拡げた山泉は、持ち前の冷静さと論理的な思考を活かしながら、さらなる成長に向けてまい進しています。
組織の急速な成長を支える特徴と取り組み
山泉のチームが提供するアナリティクスサービスは、お客様のビジネスにおいてDXCの考える「データアナリシスサイクル」の活用を推進することを目的としています。データを集め、可視化し、分析し、結果をフィードバックするという主に4つのステップを含むサイクルを回すことによって、ビジネスにメリットを生み出します。
そんなサービスを提供する山泉のチームには、2つの特徴があると言います。1つ目は、組織とビジネスの成長に対する意識が強いことです。
山泉 「事業部長として売り上げやコストを細かく意識しながら、継続的な成長に向けて仕事をしていますが、アナリティクスチームは若手のメンバーでも、非常に具体的に状況を把握して、成長への意識を強く持ちながら業務に取り組んでいます。
DXCのエンジニアは、若手のころからプロジェクトのコストを具体的に意識して仕事をするように習慣付けられています。その中でもデータと向き合うサービスを提供しているチームですから、必然的に自分たちの組織についても、数値的な変化に敏感になっているんだと思います」
仕事の成果を具体的な数値で意識することが、チームの成長だけでなく、メンバー個人のキャリアアップにも役立っていると言う山泉。もう1つの特徴は、急速に成長している組織ならではの柔軟な姿勢です。
山泉 「直近1年間の人員の増加率は3割を超えており、チームは急速に大きくなっています。新しいメンバーが加入することで、チームの可能性が広がりとても活気にあふれています。
一方で、次々に加入する新しいメンバーをまとめることは、簡単ではありません。滞りなくお客様にサービスを提供しながら、新しいメンバーに一日でも早く馴染んでもらい、十分にパフォーマンスを発揮してもらうことに、困難を感じているリーダーは少なくありません。ですが、彼ら、彼女らはそうした困難を乗り越えることが、長期的にお客様へのより良いサービスにつながるということを理解しています。そしてさまざまな取り組みによって、実際に多くの新しいメンバーが、スムーズにチームの中で活躍しています」
「さまざまな取り組み」では、在宅勤務が基本のプロジェクトでも、週に一度はオフィスに集まったり、定期的にチームが揃って状況を共有する時間を設けたり、まずは相談しやすい雰囲気や関係性を構築します。山泉のチームは急速な成長の中にあっても着実かつ柔軟に、その結束力を高めています。
サステナブルな成長のカギは、仕事とプライベートの良好な関係
組織とビジネスが急速に成長する中で、注力している取り組みについて、山泉はこう話します。
山泉 「私にとって一番重要なミッションは、売上の目標を達成し、ビジネスを成長させること。そのためにまずは、コンスタントに新しい案件を獲得し、滞りなく人員を配置しなければなりません。
同時に、サステナブル(持続可能)に成長し続けることも考える必要があります。成長すると業務が忙しくなりますので、成長ばかり追い求めていると、足元が見えなくなり、休息をとる間も失われ、チームは疲弊していきます。
長期的により良いサービスを提供するチームであるためには、ワークライフバランスにしっかりと配慮する必要があります。成長のスピードに対して、その点の配慮が追い付かない場面も残念ながらまだありますが、どうすれば漏れなくサポートできるのかを考え続けています」
ビジネスが堅調だからこそ、数字だけではなくメンバーの日々の働き方にも目を配り、サステナブルな成長を目指す山泉。山泉にとってワークライフバランスとは、仕事とプライベートのどちらを優先させるか、といった二者択一の考え方ではなく、「仕事とプライベートが相互に良い影響を与えるような良好な関係」だと言います。長くエンジニアとしてプロジェクトの現場を見てきたからこそできる具体的な取り組みはどのようなものなのでしょうか。
山泉 「制度的なサポートはもちろん人事部門と連携して推進しますし、業務が属人的になったり過重になったりしないように、人員配置の柔軟な調整も行います。
加えて重要なのが、ワークライフバランスへの配慮を、組織の文化や雰囲気として醸成していくこと。良い取り組みやその成果は組織全体に周知することで、広く実践されるようになったり、実践できない理由がフィードバックとして得られたりします。フィードバックを集めて改善し、組織全体で納得感を高めながら成長を実現することが、リーダーの仕事だと思います」
理想のトップランナー集団を目指して、それぞれが築く確かなキャリアの強み
山泉は成長の先に、どんな組織の姿を夢見ているのでしょうか。
山泉 「DXCテクノロジーはテクノロジーの会社ですから、テクノロジーのスペシャリストとしてトップランナーの集団でありたいと思っています。
トップランナーとしての自覚を高めるためには、まずメンバーそれぞれが拠って立つキャリアの軸を明確化する必要があります。それは、特定のテクノロジーだったり、業界に関する知識だったり、方法論だったりします。そして、そのキャリアの軸をより深化させ、拡張性のあるものにしていくことも重要で、会社はその手助けをしなければなりません」
山泉は、メンバーそれぞれがトップランナーとしてキャリアの軸を深化・拡張していくためのプロセスを具体的に描いています。
山泉 「私の組織では現在、特定の業界やテーマに集中的に取り組むイニシアチブを推進しています。メンバーは自ら希望するイニシアチブに参画し、その中で専門性を磨きます。イニシアチブの中で複数のプロジェクト経験やトレーニングを積み重ねるうちに、エンジニアとしての基本的なスキルに加えて、特定の業界に関する専門的な知識や、プロジェクト管理などの上位業務のスキル、開発の方法論などを学ぶことができます。
さらにメンバーによっては、複雑なデータ分析を担当するアナリストのような特殊なキャリアに辿り着く可能性もあります。重要なことは、自ら希望したイニシアチブの中で、キャリアの軸を明確に意識できること、そして将来のステップを見通せることです」
テーマ別のイニシアチブを中心に置きながら、メンバーの自主性を尊重するために、山泉は組織のフラット化にも取り組んでいます。適切な単位で中間的なリーダーを置くことで、メンバーに対してきめ細やかなケアが行き届く、風通しの良い組織を実現しようとしています。
組織が目標に向かって成長し続けるためには、これからも新たなメンバーを迎え入れる必要があります。これから出会う新たなメンバーに向けた山泉のメッセージは、DXCとIT業界のポジティブな未来を見据えています。
山泉 「同じ業界で長くキャリアを積み上げたいと思っている方には、IT業界がお勧めです。基礎となるスキルが十分に備わっていれば、変化し続けるこの業界にも対応しやすいと言えます。テクノロジーの種類だけではなく、職種の選択肢も豊富です。プログラマー、コンサルタント、プロジェクトマネージャなど、それぞれの適性や志向によってさまざまな働き方が可能です。
そんなIT業界で働きたいという方たちが、自身の希望を柔軟に叶えながら安定的にキャリアを築けるように、私たちは風通しの良い組織、十分なトレーニングの機会、適切な人員配置などを実現し、サポートし続けます。新しいテクノロジーを恐れずに積極的にチャレンジしたいという方であれば、きっとDXCで活躍できると思います」
