行内で前例のなかったサステナビリティの取り組みを推進
──まずは、部署紹介をお願いできますか?
私が所属している経営企画部は、銀行の経営面に関わる企画について総合的に検討、推進、管理する部署です。新たな企画を扱うことも多く、とくに私が担っているサステナビリティ推進の仕事は、当行では今まで取り組みが弱かった分野です。
経営企画担当は9名おりますが、サステナビリティを専門的に担当しているのは、私を含めて2名のみ。私と上席で連携を図りながら業務に取り組んでいます。職場の雰囲気は和気あいあいとしていて、とても良好です。壁にぶつかったときには、いつでも上席や部署の他メンバーを頼ることができる環境です。
また、部署のメンバーは、さまざまなキャリアパスを歩んできた人ばかり。私はもともと営業店や商品企画などを経験していますし、周囲には人材開発や証券運用、リスク管理などの経験者がいます。自由闊達に意見交換できる環境で、大変心強いです。
──ご自身の仕事について簡単に教えていただけますか?
現在、経営企画部に異動してきてから1年ほどが経ちます。今まで経験してきた金融に関する取組みについて議論することもありますが、昨今世間で話題になっている「サステナビリティ」や「SDGs」に関連した取り組みなど、いわゆる環境や社会問題といった従来の銀行業とは離れた取り組みについて議論・推進することも多々あり、1年経った今でも新たな情報を得続けている日々です。
当行は、サステナビリティの観点で「3つのマテリアリティ」を打ち立てています。具体的には「産業の活性化と千葉の魅力創造」と「千葉の未来を担う人材の育成」、「安心して暮らせる豊かな千葉の実現」。今は、このために多様なサステナ企画にも取り組んでいる真っ最中。
私の所属部署だけではできることが限られてしまうので、各部と連携を図りながら企画を生み出す日々です。法人のお客さまが関連してくるような話の場合は営業部門のメンバーに入ってもらったり、リスク管理や融資が関わる場合にはリスク管理や審査部門を巻き込んだりして、横断的に20人弱くらいで業務を進めています。
さまざまなメンバーと関わるからこそ、大事になってくるのは、報告・連絡・相談での密な連携。全員の認識を合わせながら進めていくことで、より良い企画になると考えています。
ライフコンサルタントから本部の仕事に。新たな仕事と出会ってきたキャリア
──キャリアについて教えていただけますか?
私が千葉興業銀行に入行したのは2013年のこと。まずは旭支店に配属され、ライフコンサルタントとして個人のお客さまへのコンサルティング業務を担い、2016年からは鎌取支店に配属となりました。
お客さまとの接し方を学べた貴重な時期でしたが、次第に個人のお客さまだけでなく、さまざまな業務の経験をしてみたいと考えるようになりました。大学時代に経済学や会計学を専攻し、企業の業績管理や会計を勉強していたこともあり、法人との仕事に興味が湧いてきたのです。上司などのサポートもあり、鎌取支店ではライフコンサルタントのかたわら、法人先も帯同させてもらいながら見識を広げました。
そんな環境が一変したのは、2020年のこと。営業店を離れ、営業企画部に配属されることに。無担保ローンの担当として、カードローンやマイカーローンの商品企画・推進を担うことになりました。
──営業企画部での業務を教えていただけますか?
営業企画部での最初のミッションは、非対面での営業手法を確立することでした。ちょうどコロナ禍で対面営業ができなくなり、非対面でお客さまとお話する必要性が高まっていたのです。
そこで、無担保ローンの受付申し込みフォームを構築し、多くの無担保ローン商品をWebで完結できる仕組みを整えました。これまでの常識を根底から覆すような案件なので、リスク面の検証をはじめ、他部署と折衝を繰り返す毎日。システムのベンダーとも膝を突き合わせ、細かい部分まで入念に議論しました。
──プロジェクトを進めるうえで工夫をしたことは何ですか?
打ち合わせをすればするほど問題点が浮き彫りになったり、他行の人にもノウハウを聴きに行ったりと慌ただしい日々でしたが、構想から1年弱の時間をかけて無事にリリースできました。この仕事は、1人では絶対に成し得なかったと思います。
やはり、ひとつの物事を成し遂げるためには、いろんな人と会話をして、お互いが納得するまで議論を深めることが大切。一人ひとり、部署ごとの意見を聞いた上で、全体最適となるようにはどうすればいいのかを、私たち運営が考え、決断しなければなりません。とくに企画が大きくなれば大きくなるほど、議論なしには成功しないということがわかりました。
その後、2022年からは経営企画部経営企画担当に配属となりました。
他部署や他社と協働。丁寧なコミュニケーションで調和をつくっていく
──異動後に新しい業務にどのように取り組みましたか?
異動直後に取り組んだのが、TCFDへの賛同と情報開示に係る仕事。今までのキャリアの中で携わってこなかった領域のため、「TCFDとはなんですか」というところから始まったほどに、知識もゼロからのスタートでした。
TCFDを知ることから始まった現在の担当業務。行内の皆さんに支えられながら、そしてご指南してくださるコンサル会社の方々の力もあって、なんとか自分なりに考えを深めて取り組んできました。
──他部署を巻き込む際はどのような工夫をしていますか?
気候変動の情報開示は、経営企画部だけでできるものではありません。たとえば二酸化炭素の数字の開示が必要になった場合は、主管部署になる人たちに基礎データから計算してもらう必要があります。
誰かを巻き込む際は「なぜこれをやらなきゃいけないのか」「どうお客さまに影響してくるのか」を伝えなければ、納得感を持って動いてもらえないので、関連部署と幾度となく議論を重ねつつ、情報開示に向けた準備を進めました。
──TCFDやサステナビリティに関する取り組みをどのように進めていましたか?
TCFDやサステナビリティに関する情報は、調べればいくらでも出てきます。でもそれをそのまま伝えても、共感してもらえるとは限りません。そこで、イメージしやすいような具体例に落とし込みながら話すように工夫しました。たとえば「千葉県も過去に大雨や台風などによって甚大な被害が出たことがある。気候変動は直近に迫った課題でもあるし、お客さまにも影響がある」などと話すようなイメージでしょうか。
このようにして、携わるメンバー同士はもちろん、行内全体での認識をすり合わせていきました。TCFDは銀行全体として宣言し取り組むべき事項であるため、役員へ気候変動対応を取り組む意義などを踏まえつつ上申するとともに、役員や関連部署の部長などが参加し気候変動対応を含むサステナビリティへの取組推進を図る組織体である「サステナビリティ推進委員会」の組成に向けた準備も進めました。
こうして、やるべきことを知り、それに関する人たちの話を聞き、資料を作り、プレゼンをして、数字を出して……と慌ただしく動いた毎日。TCFDへ賛同し、情報開示を行えたときはホッとしました。ただ、物事を突き詰めてやればやるほど、その先に次の課題が見えてくるのが常。
TCFDに関する業務以外にも、金融リテラシー教育の推進方法やCO2削減の取り組みをどう進めるか、それらの取り組みを取引企業にどう伝えていくかなど、まだ課題はたくさんあります。TCFDはひとつの通過点にすぎません。当行がさらなる高みをめざすにはどう動けばいいか、今もいつも考えています。
新しいことを吸収し、積極的に発信。自分らしく働ける環境がここにはある
──今後のキャリアパスはどのように考えていますか?
まだまだ挑戦したいことはたくさんあります。きっと今の自分が知っている仕事は、全体のごく一部。今まで経験した仕事以外にもさまざまな仕事があるはずなので、これからのキャリアパスの中で少しずつ学んでいきたいと思っています。
もちろん、経験がまったくない分野に飛び込むことに怖さはあります。しかし、知識・経験がゼロの状態であるからこその発想などもあると思いますし、自分にとって新たな経験ができることはメリットであると思っているので、怖さよりも楽しさの方が勝っています。
実を言うと、キャリアの中で営業企画部や、経営企画部など本部への異動は私にとって青天の霹靂でした。でも、今まで携わったことのない仕事なのでいいチャンスになるとも思えましたし、実際に経験して良かったとも思っています。
──新しい知識やスキルはどのように学んでいますか?
私自身、新しいことを学んだり吸収したりすることは苦ではありません。むしろ本部の仕事は、ただ座っているだけでは得られる情報は限られているため、自分でセミナーに参加してみるとか、疑問があったら調べて資料を取り寄せるとか、いつも主体的に外に働きかけて、情報を吸い上げていくことを意識しています。
──仕事とプライベートの時間はどのように両立させていますか?
忙しくて仕事でいっぱいいっぱいになることもありますが、疲れや焦りは翌日に持ち越さないのがモットー。土日は外に出て野球観戦したり、趣味で習っているフラダンスを楽しんだり。溜め込まないようにバランスを取りながら働くコツが、身についています。
──ちば興銀の職場環境について教えていただけますか?
当行は、営業店も本部も他行と比べてメンバーが少ないのが特徴です。その分1人に任される裁量が多いのも事実ですが、逆に少数精鋭だからこそ意見がまとまりやすいし、意思決定のスピードも速いのがいいところだと思います。
大人数で議論することもありますが、少人数で意見を交わしながら進めることもあるので、比較的意見が言いやすいのも私からすると大きなメリットです。私にとって当行は、自分らしく活き活き働ける場所。この環境に感謝しながら、これからも頑張っていきます。
※ 記載内容は2023年11月時点のものです
