入行当初に感じた「学び」と「実務」のギャップ
──入行後の経験について教えてください。
2016年に入行し、東京支店に配属されました。東京支店では店頭業務、外国為替、個人ローン、事業性融資を経験しました。東京支店は千葉県内にある支店とは異なり、自店で外国送金や輸出入書類の処理を行っていたので、業務量がとても多く、業務の幅もとても広範にわたっていました。
大学では会計学を専攻していたので、事業性融資を担当した際は、学んだことが活かせるのではないか、と呑気に考えていましたが、実際はそんなに甘くはなく、いざ仕事をしてみると実務における経験や知識の不足を痛感しました。それでも今の自分のレベルを上げるには勉強するしかないと思い、自己啓発に打ち込みましたが、ときには、「机の上の勉強では実務に活かせないのでは?」という思いが頭をよぎり、学ぶ意欲が湧かなくなることもありました。
2018年10月、人事部への異動。未経験の仕事への不安感と忌避感
──入行当初の配属についてはどのように感じましたか?
入行当初から、同期が千葉県内の店舗に配属される中、私は東京支店に配属されていたため、他の同期と違う場所で違う仕事をしていることに対して違和感のようなものをかすかに感じていました。次こそは、自分も千葉県内の店舗に配属されるものと思っていましたが、支店長から人事部への異動を知らされたとき、同期とはさらに違う道に進んでしまったという感覚が脳裏をよぎり、正直に言えば忌避感を抱きました。
その後に上司となる人事部の方から、給与厚生担当として着任することを電話でお聞きましたが、全くのところ仕事のイメージが湧かず、どんな仕事をするんだろうと、不安しかありませんでした。
──人事部での業務を教えてください。
給与厚生担当に着任後は、行員担当として給与・賞与支払い、通勤交通費関連、身上異動関連、社会保険関連、年末調整関連の仕事を経験しました。どの仕事も一から学んでいくものばかりで、支店で行ってきた業務とも性質が違い、当初は他の会社に転職したような気持ちでしたが、上司や先輩から丁寧な指導を受け、着実に業務習得を進めていくことができました。
──経験を積む中で、どんな課題や気づきがありましたか?
できることが順調に増えていくにつれて、疑問も増えていきました。法的な根拠、判断基準、その業務自体の必要性など、それまで蓄積してきた知識からおおよそは理解できるものの、中には自分の中で明確に整理できないまま仕事をこなしていたケースもありました。
人事部の仕事は、会社と従業員間のルールブックである就業規則は当然のこと、労働基準法や労働契約法等の労働関係法や、健康保険法や厚生年金法といった社会保険法等の各法律が基になります。また法律条文をどのように解釈すべきなのか、実務上どのように当てはめられるのかなど、各行政官庁の指針や案内などを確認する必要もあります。
──そうした中で、どのように対応していったのですか?
今まで法律を体系的に学んだことのない自分にとって、これらの法律を一から調べて理解するのは、とても時間がかかりました。また、疑問が生じるたびに場当たり的に調べていたため、ケーススタディのように、その時々で必要な手順や手法は身につくものの、異なるケースに遭遇した場合に、同じ手法で対処してよいものかわからず、改めて調べなおすことも少なくありませんでした。
私は本来、じっくりと調べ、自分で納得できてからでないと前に進めないタイプなのですが、当然仕事には期限があります。業務時間中に100%疑問を解消するための時間が取れず、本質的な理解は後回しにして、手順や手法のみを調べて仕事を進めていることもありました。
しかし、そのうちそれが自分にとって気持ちの良い仕事の仕方ではないことに気付きました。きちんとした法知識の土台を身に付け、よりスムーズに仕事がこなせるようになりたいという思いが次第に強くなり、労働関係法や社会保険法の専門家である社会保険労務士の資格取得を目指して勉強を始めるようになりました。
仕事と資格取得のための勉強の両立
──仕事と勉強の両立についてどのように工夫しましたか?
勉強を始めた当初は、通勤電車での動画講義の受講が主でしたので、仕事と勉強の両立に困ることはありませんでしたが、本格的な試験勉強をするにあたって、纏まった勉強時間を確保する必要がでてきました。
そこで、朝と夜の勉強時間を確保するために、フレックスタイム制を活用して、10時に出勤し、18時には退勤することをマイルールとして設定しました。もちろん仕事の繁閑に合わせてなので、毎日同じ働き方を維持することはできませんでしたが……。
とにかく18時までには仕事を終わらせて、早く帰って勉強がしたいと考えていたので、先手先手で仕事を進めて、17時以降には急ぎの仕事が手元に無い状態にしようと意識していました。
実は資格取得後の今も、マイルールの働き方を続けています。夜間に、とある団体が主催している労働法務ゼミに参加し、勉強するとともに、そこに参加している社外の異業種の方との交流を楽しんでいます。
当初は「忌避感」のあった人事部の仕事だったが……
── 資格の勉強を始めたことで、どのような変化がありましたか?
資格の勉強をし始めたころから、自分が身につけた正確な知識で仕事をしているという感覚を覚えたと同時に、専門知識を武器にする仕事は自分に合っていると感じるようになりました。
努力して身に着けた知識が実務の中で活かされていることが日々実感でき、助成金や就業規則の確認など関われる仕事の幅も広がったと感じます。また、同僚や従業員からの質問にも自信をもって回答できるようになったことで、周囲から頼ってもらえる存在になれたと実感しました。
同期入行者と違うキャリアを歩んでいることについても、今までは否定的に考えていましたが、日々の仕事に誇りを感じながら仕事ができるようになったことで、自分のキャリアを前向きに考えられるようになりました。
──今後の目標は何ですか?
今後の中長期的な目標としては社会保険労務士の開業登録です。セカンド・サードキャリアで社会保険労務士として、助成金を活用した労務管理改善等の中小企業向けのコンサルティング業務に携わりたいと考えています。
そのために、現在担当している業務から更に学びを得ることと、積極的に異業種交流会に参加し、他業界の動向などの情報収集を行い、今後の学びに繋げていきたいと思います。
HIROAKI.Fは目標を実現させるために、日々学び続けることを辞めない。
※ 記載内容は2025年5月時点のものです
