現場の指導役も担いながら、お客さまと地域、当行の3者が納得できる判断を
銀行にとって重要な資産である融資金。その資産を適切かつ最大限に活かすため、融資審査における最後の砦となるのが、融資可否を判断する融資部です。
木村:私や小路は、担当する地区の支店から申請される融資案件の初期審査を行います。自ら融資可否を判断する場合もあれば、金額の大きな案件や、より高度な判断が必要となる案件などは内容を整理して上席に決裁を仰ぎます。
高橋:銀行経営において、どの分野の融資を伸ばしていくかという戦略的なポートフォリオがあります。その方針を個々の案件の積み上げで具体化していくのが融資部の役割です。「良質な債権」を積み上げることが、各ステークホルダーにとって有益であり、銀行経営の根幹だと考えています。
融資部の役割は融資審査にとどまりません。お客さまと最前線で向き合う支店の営業担当者を育成することも重要なミッションだと続けます。
高橋:たとえば、お客さまの資金ニーズに対するご要望にすべてお応えすることが、必ずしも最善とは限りません。融資金額や期間、金利などを総合的に鑑み、「銀行としてどのような協力が最善か常に真摯に検討する」という姿勢の重要性を、融資案件を通して指導しています。本部の中で融資部は現場にもっとも近い存在の1つであり、一定の距離感があるからこそ指摘やアドバイスできることがあると考えています。木村や小路もやさしく見えますが、厳しい時もあるんですよ(笑)
また、現場の声を的確に汲み取り、経営に届ける架け橋となることも、非常に重要だと思っています。
融資部は、現場のことを理解しながらも独自の視点を持つことが大事だと話します。
木村:私自身、以前は支店で法人渉外の課長を務めていたので、現場の忙しさや見落としがちな部分も理解しています。その上で、お客さまをしっかり把握して審査をすること、そのためのポイントはお互いに理解しておくことが必要ですから、審査に必要な情報が不足していれば、支店に質問をし、不明な点は確認・検証を指示します。 その際、担当者の経験値や立場に合わせて伝え方も工夫しています。
小路:若手担当者も多いので、まずは銀行の基本ルールや考え方が守られているかを確認します。 次に、地方銀行として、お客さまと地域と当行の3者が納得できる着地点を探ることが大切です。
現場の担当者は、どうしても「お客さまのために」という想いが強くなりがちですから、私たちが俯瞰した目線で判断する役割を担っています。とはいえ、そういった教科書通りの考え方だけでは柔軟な対応はできません。担当者がどれだけお客さまに寄り添い、真のニーズを引き出しているかも重視しながら判断しています。
幅広い部門で培った経験と広い視野が、融資部での業務にも活きる
小路は2002年に新卒で入行。入行の決め手は、「いくつかの小さなご縁を感じたこと」と振り返ります。
小路:就職氷河期で、さまざまな企業を受けていましたが、最初に内定をもらったのが横浜銀行でした。初めて口座を開設した銀行でもあり、人と人をつなぐサービス業のような側面もおもしろそうだと魅力に感じました。
木村が入行したのは2009年。「もともとは第一志望ではなかった」と笑いますが、選考過程で感じた雰囲気の良さが入行の決め手になったと言います。
木村:地元の企業という愛着もありましたし、先輩行員との座談会で感じた温かい空気が自分に合っていると思いました。金融機関で働く人に対しては、「堅い人柄」や「個人プレー」といったイメージを持っていたのですが、横浜銀行には人のつながりを大切にする人が多いと感じました。
小路:実際に、協調性の高い人が多いですよね。私も選考過程で相手の意見にしっかり耳を傾けてくれたり、丁寧に対応してくれる行員の姿に触れ、思いやりや人柄に魅力を感じたことが最終的な決め手の1つです。
小路は入行後、個人のお客さまへ投資信託や生命保険等の投資型商品販売を担当した後、「融資業務に挑戦したい」とアパートローンを中心とした不動産融資の担当へキャリアチェンジ。8年ほど担当しながら、支店長の立場も経験しました。
小路:投資型商品はお客さまのご意向に沿って自ら提案するのに対し、アパートローンは貸出判断から始まり、組織的な対応が求められます。仕事のスタイルも考え方も異なる業務を経験できたことが成長の転機となりました。
さらに、人財部で新入行員の研修担当を経験したことも転機の一つだったと語ります。自身の産育休と重なったことで、視野が広がったと話します。
小路:それまで目の前のお客さまや業務に集中していましたが、子育てや組織の視点が加わり、「銀行員として何ができるか」をより広い視野で考えるようになりました。世代の違う新入行員と接する中で、デジタルへの向き合い方や時間の使い方など、学ぶことがたくさんありました。
また、 保育園のお迎えなど、制限ある時間内で働くことで、最大のパフォーマンスをいかに発揮できるか自身の慣習も見直すきっかけになりました。
一方の木村は、支店での個人・法人営業を6年ほど経験した後、融資部で3年近く融資審査を経験。その後、人財部でのキャリア開発支援の企画業務を経て、支店の法人渉外課長に着任します。
木村:支店での勤務は5年ほどブランクがあったにもかかわらず、初めて部下を持つことになりました。課の業務全体をマネジメントしながら、業績目標に向けた活動や部下の成長をサポートすることは、大変なことも多かったですが、上司や周囲ののアドバイスをもらいながら乗り越えることができました。この経験が、今の営業担当者とのやりとりや指導に活きていると感じます。
お客さまと共に成長しながら、お客さまと一緒に街をデザインできることが醍醐味
支店での法人営業と融資部での融資審査。いずれをも経験してきた木村は、営業担当時代に融資部と協力して取り組んだ案件が印象に残っていると話します。
木村:若手行員の時、担当しているお客さまが数十億円規模の造船プロジェクトに着手されることになりました。私自身にとってもチャレンジングな案件で、先輩方や融資部のサポートを得ながら必死に稟議書を作成し、無事融資を実行することができました。
お客さまにもとても喜んでいただけて、進水式にご招待いただいたことは今でも鮮明に覚えています。
木村にとって2度目となる融資部での仕事。現場経験が活きる一方で、融資判断の難しさをあらためて実感しています。
木村:上席に決裁を仰ぐ際にも、「融資すべきかどうか」自分なりの意見を必ず持つよう心がけています。きちんと返済されるかはもちろん、本当にお客さまのためになるのか、お客さまと支店との関係性や本当のニーズを理解した上で「横浜銀行がするべき融資なのか」を最終的な判断軸にしています。
一方、融資部での業務が初めての小路も周囲の仕事ぶりに触れながら、広い視野でお客さまを支援することの大切さを日々感じていると言います。
小路:たとえ、現在の財務状況が厳しい場合でも、「業界動向を踏まえるとビジネスモデルに発展の可能性がある」など、将来を見据えて総合的に判断する必要があります。
そのためには幅広い情報収集や勉強が不可欠で、これまでとは異なる視点で物事を考える力や今後の展望を予想していく力が徐々に身についてきていると感じます。
木村:社会全体の動向を俯瞰することが、個々のお客さまの理解にもつながりますよね。
そして、「その融資が地域のためになるのか」という目線を持つことも、地方銀行ならではの重要な使命です。決断には大きな責任も伴いますが、それこそが融資部のやりがいでもあると高橋は話します。
高橋:街づくりなど、地域の発展には金融の力が不可欠です。とくに神奈川県内では、横浜銀行が数多くのプロジェクトに深く携わっており、いわゆる「金融力で街をデザインする」ことができる会社だと日々実感しています。
私たちはさまざまな業種のお客さまと関わっており、中には社長が飛び込みで支店の窓口に訪れたところからお取引が始まり、今では大企業へ成長されている企業もございます。お客さまと共に成長しながら、お客さまと共にに地域の未来を描いていける、街を発展させていくことができる──それがこの仕事の醍醐味です。
銀行は「人のための仕事」。だからこそ、融資部で金融のプロをめざしてほしい
マネジメントの立場にある高橋は、営業担当者が「お客さまの未来のキャッシュフローを描ける金融のプロ」をめざしてほしいと語ります。
高橋:私たちは融資の判断をする際、財務分析だけではなくSWOT分析や3C分析など多角的なフレームワークも活用し、マーケットの状況を把握することを重視しています。お客さまの事業内容を理解し、マクロ分析をしたうえで将来のキャッシュフローを予測する。
その積み重ねが、自分なりの仮説を持った判断力につながります。 そうした人財が増えていくことで、「融資部に相談して良かった」と思ってもらえる組織をめざしています。
小路と木村は、これまでの経験に融資部での知見を積み重ねた上で、今後のキャリアを思い描いています。
小路:これまで部署異動や、産育休を経て働き方は変わってきましたが、「お客さまが抱えている課題を一緒に解決したい」という想いはずっと変わりません。今後は再び支店に戻り、融資部で培った知見を活かしながらお客さまに向き合っていきたいです。
また、今後は若手の育成も私の大切な役割になっていきます。伝統的に受け継がれた銀行の良い慣習と革新のバランスを意識しながら、お客さまに対して真摯に向き合いながら、上司や同僚、後輩たちとともに、地域に貢献できる組織をつくっていきたいですね。
木村:私も、若手の育成に携わっていきたいです。これまで経験した中で自分が感じてきたこと、融資審査の考え方を踏まえた上でのお客さまとの関わり方、お客さまの理解の仕方。そういったことを伝えながら、銀行員としてのやりがいや楽しさを感じてもらえる育成の企画に挑戦してみたいと考えています。
2人の想いを受け、高橋は「人のために仕事をすること」に挑戦したい人に入行してほしいと語ります。
高橋:社会に出ると、自分のことだけを考えて生きていくわけにはいきません。とくに銀行は、金融を通じてお客さまの事業や生計を支え、ともに成長していく仕事。まさに「人が人のために仕事ができる場所」であり、その経験や仕事はいずれ地域や銀行、さらには自分の成長につながります。
横浜銀行は、そうした価値観が根付いているからこそ、「素敵な人がとても多い職場」だと感じます。そんな環境で、誰かのために金融力を磨き、この街の発展に貢献したいという方と、ぜひ一緒に働きたいですね。
※ 記載内容は2025年6月時点のものです
