父と祖父から学んだ、ものづくりの楽しさ
父が1級建築士、母が2級建築士、祖父が大工という建築一家の中で育った藤﨑。幼少期からものづくりに触れる機会はとても多かったと言います。
「父が図面を描くところや、祖父の木工作業を幼いころから見ていて、物がつくりあげられていく過程で『なぜこことここがくっつくんだろう。どうしてこんなに綺麗に作れるんだろう』と疑問を抱いては2人に尋ねていました。この好奇心は、今の自分の性格や職場でのコミュニケーションスキルにもつながっていると思います。
中学生になり、父や祖父がビデオデッキや作業机をつくる際に材料の切り出しや穴あけなどを手伝うようになりました。のこぎりなどの道具一つひとつの使い方や、きれいに作るコツも教えてもらううちに、やっていて楽しいと思い始めたんです。自分の進路を考えることになった際に、こういったものづくりを仕事にしたいと思い高校では理系を選択しました」
両親や祖父と同じ建築や土木関係に進みたいと思っていた藤﨑ですが、大学では、機械工学科を選びました。その背景は、両親と祖父から受けたアドバイスが影響していたと語ります。
「父と、祖父から技術はどんどん進歩していくので、機械系に進むほうが将来的に役に立つよとアドバイスを受けました。父が仕事でもCADを使っていたため、見せてもらいながら建築設計の仕事にどう生かされるのかを学びました。
また、自分自身もYouTube動画で3Dプリンタによる造形などを学び、機械工学に魅力を感じ始めたんです。地元の九州地域内で学べる大学もあったため、機械工学科に進学を決めました」
大学は理系に進学しましたが、もともと文系の科目も好きで、読書が趣味だという藤﨑。大学生活では機械工学を学びながら、文芸部に所属し部長を務めていました。
最も思い出深かったことは、部長として積極的な人員募集活動によりメンバーの数を増やすことができたことだと語ります。
「もともと文芸部は人数が少なく、私を含めて4名でした。文芸部がなくなってしまうことを避けたくて、どうにかしてメンバーを増やしたいと考えていました。チラシ配りや対面で文芸部の魅力を伝えようと思いましたが、コロナ禍で対面でのコミュニケーションは難しい状況でした。
そこで、Twitterアカウントを作成し、質問箱を設定してみることにしました。すると、不安を和らげることができたのか応募が増え、結果的に8名の新メンバーが集まりました。その後12名で定期的に小説のテーマを出し合い執筆し、年に一回発行する部誌に寄稿したり、ネットのコンテストに応募したりと部の活動がより活発になりました。文芸部の魅力に共感してくれる人が増えて、とても嬉しかったです」
就職活動の選択──OB座談会で明確になったアビストで働くイメージ
卒業研究では、自動車のディーゼルエンジンに関して学んでいた藤﨑。就職活動では、迷わず機械系を探していましたが、ものづくりをするなら世界中で走っている身近な自動車に関わりたいと考え、卒業研究で学んだ知識も生かせる就職先を探します。その過程でアビストに出会いました。
「当初は自動車メーカーを中心に探していましたがメーカーは、一度勤務地が決まるとその場所に留まるイメージがありました。私は1つの地域にとどまらずさまざまな場所で仕事を経験できる働き方が良いと思っていたため、それが実現できることを重視して就職活動を行いました。取り扱う業種や勤務地、企業の安定性なども重視しながら探しているうちに、自動車に注力しているアビストという会社があるという情報を知り合いから教えてもらい、自分でも調べ始めました」
さまざまな企業の話を聞く中で、最終的にアビストに入社した決め手は、アビストでの働き方や仕事のイメージを具体的に持つことができたことだと語ります。
「大学のある熊本で、OB座談会を開催してもらったときのことです。他企業では複数の学生が参加することが多く、なかなか踏み入った話までは聞けないこともありましたが、アビストは1対1で実施をしてくれて、どんな商材を扱うのか、次の担当顧客や担当製品、それに必要な教育期間など具体的かつ丁寧に説明をしてくれました。
上場企業という安定性や、自動車に注力していることも理由ではありますが、一番の決め手は座談会で自分自身が仕事をするイメージがつかめたという点だと思います」
設計研修で学んだ大切な教訓──チームでの協力と意識の向上
アビストに入社後、藤﨑はすぐに約1年間の研修に参加。研修には、基本的な社会人としての基礎研修から技術系の仕事、営業も含めた間接業務なども含まれていました。
「一番印象に残っていることは、自動車のランプの設計を3人のチームで進めていく研修です。他の研修とは違い、自分たちで情報を調べたり、上司に聞いたり、想定される取引先とも実際にやりとりをして設計の要領書をもらい進めていきました。自分がわからないところを明確に言葉にして相手に質問を重ねていくことが難しかったですね」
設計研修を進めていく中で、藤﨑は教育を担当してくれた部長から受けた指摘が印象深かったと語ります。
「『藤﨑くんは自分で考えて進めていける所は良いけれど、その考えが正しいと思い込んでしまうところがあるね』。そう初めて指摘を受けて、自己判断で確認をとらずに仕事を進めてしまっていたことに気づきました。
また、一緒に進める仲間も私の判断に対して誰も疑問を持つことを意識せずに進めていたことは、チームで行うという面でもよくなかったなと、反省しました。その教訓は今でも仕事を進める上で大切にしています」
仕事の方法を知り仲間を支える存在になりたい──トイレタンク内部品設計業務への配属
藤﨑は約1年間の研修を終え、福岡で衛生陶器をはじめとする住宅設備機器メーカーのトイレタンク内部品設計の業務に配属されました。
「配属先を聞いたときは、自動車の設計業務を担当するだろうと思っていたので、少し驚きました。しかし今は仕事を進める中で、日々勉強していることが実務に活かされ、経験として身についてきていることが嬉しいです。
現在はトイレのタンクと便器をつなぐ板金設計を担当しています。具体的には3D-CADを使用して、どの部品の組み合わせがコストを抑えつつ設計に関する問題が生じないかをチームの方からもご意見をいただきながら考えています。異なる部品同士が干渉しないかどうかや、同じ板金でも厚みが異なれば強度計算も異なるため、部品の選定に慎重に取り組んでいます。
今は検討段階ですが、今後は『こういう部品を取り付けたい』、『穴あけをしたい』などお客様のご意見や要望も含めて進めていく予定です」
実際に設計業務の仕事を進めていく中で、世の中の人に使ってもらうという観点で製品を設計する難しさや慎重さを学んだと語ります。
「設計の業務というのは、想像していたよりも細かく慎重さが求められる業務だということを感じました。どのような形や組み合わせにするかだけではなく、どんな材料を使うのか、レバーを引いてから水が流れるまでの動作の力がどう動くのか、どんな国や地域に使用されるものなのかなど、さまざま起こりうるリスクや環境なども考えながら進めていく必要があります。できる業務も増えてきた一方で、まだまだ細かい部分など覚えなければならないことはたくさんあります。
今は先輩方に教えていただきながら一つずつメモを取り、繰り返し質問しないようにオリジナルのマニュアルブックを作成する習慣を身につけています。実際に先輩方にも褒めていただけて嬉しかったのですが、今後もこの習慣を継続して成長し続けたいと思っています」
仕事では日々少しずつできる業務を増やしている藤﨑ですが、同時にプライベートな時間も大切にし、リフレッシュすることを意識していると語ります。
「水曜日はノー残業デーなので残業せずに帰宅しています。趣味の読書を楽しみ、最近はグループのリーダーに誘っていただきゴルフを始めました。良い息抜きになっていると感じます。学生時代よりも休みの時間の作り方を考えるようになりました」
そして、目標としてはさまざまな知識や経験を身につけ、仲間をサポートする存在になりたいと続けます。
「今はまだ配属されて間もないので、まずは周りの方の仕事のやり方を学び、周りのスピードに合わせられるように効率化していきたいです。将来的には質問されたらいろいろな知識をもって助言し仲間の仕事をサポートできる大黒柱的な存在になりたいと思っています。目標に近づけるように、これからも日々努力していきたいと思います」
藤﨑の未来への展望はまだ幕を開けたばかり。新人社員藤﨑の成長を、アビストはこれからも見守っていきます。
※ 記載内容は2023年9月時点のものです
