地元・山梨に恩返ししたくて入行。すべての経験と人脈がかけがえのない財産
石川は現在、中部地区本部に所属しています。
「ビジネスアドバイザーとして法人企業向けの融資や営業の業務に携わっています」
山梨で生まれ育った石川。大学で一度東京に出たものの、地元に戻って働きたいという想いが強く、地元である山梨県内で就職先を探しました。
「家族など親しい人が地元にいるので、山梨で生活したかったんです。これまで育ててくれた縁の地に恩返ししたいという気持ちもありました。その中で銀行という業種を選んだ理由は、お金こそ会社の根幹を成すものだと思っていたからです。
それを扱う金融業界に興味を持ち、お金というものを通していろいろな業界を見られたら楽しいだろうなと感じました」
当初は、銀行員に堅いイメージを持っていた石川でしたが、採用面接は意外にもざっくばらんな雰囲気だったと話します。
「緊張することなく自分を出せて、人となりを見てもらえた実感がありました。無事入行が決まったときはうれしかったですね」
2014年に入行し、キャリアをスタートした石川。1年目は預金係として預金後方事務や窓口などを担当し、銀行業務の全般を学びました。その後に異動し、「マネーアドバイザー」と呼ばれる個人渉外の仕事を担当。お客さまに金融商品を案内・提案していました。
「マネーアドバイザーとして約4年間働いた後、ジョブローテーションの一環で、他店へ異動。『ビジネスアドバイザー』として法人企業向けの融資・営業の業務を担当しました。
入行してから10年。いろいろな経営者と話したり、各業界のトレンドを知ったりと就職活動中に思い描いていた通りの仕事ができています。財務分析などの知識も身につきました。すべての経験と人脈が、今の私のありがたい財産になっています」
そんな石川は、プライベートでは1歳半の長女を育てる父親。福利厚生制度を活用して2023年7月から育休に入り、2024年2月に現在の仕事へ復職を果たしました。
前例の少ない男性長期育休。今後のキャリア形成にどう響くのか不安だった
男性育休取得率100%を目指す山梨中央銀行。もともと石川は「子どもが生まれたら育休を取得したい」と考えていました。
「当初は多くの男性行員のように私も1カ月ほどの短期育休を取得するつもりでした。しかしあるとき、妻から長期の育休取得を検討してほしいと相談を受けたんです。『貴重な時期を子どもと一緒に過ごしてほしい』と暗に言われた気がしました。
そこで、長女が生まれたタイミングで、長期育休に関する打診を開始。当時の所属長が理解を示してくれたこと、人財部がスムーズに働きかけてくれたことも後押しになりました」
夫婦で協力して積極的に育児をすることを応援する環境があったと振り返る石川。しかし半年の取得となると、業務を回すためにリソースの調整が必要になります。所属長が人財部や地区本部に掛け合ってくださり、支障なく長期で育休が取得できる環境が整いました。
「男性の半年の育休取得は、当行の中でもまだ異例。ファーストペンギンになることへの不安も正直ありました。特にキャリア形成に悪影響が出たらどうしよう、という点。人財部に相談したところ『行員の育休取得は銀行全体で推進しているからマイナスになることはないよ』という返答をもらえ安心したのを覚えています。
私のステップアップがどうなっていくかというのは、育休を取るまでの頑張り、そして復職した後の頑張りにかかっているということで、納得して育休に入ることができました」
また、今回の育休は復職する妻とバトンタッチして育児に専念するというかたち。2023年7月から育休がスタートし、夫婦そろっての育休は最初の2週間のみでした。
「2週間は妻が主体で家のことや子どもの世話をしていて、私はサポートしていました。とにかく分からないことばかりで、これを今後やっていけるのか……と最初は不安しかありませんでしたね。
でも今は、逆に私が主体となって家事と育児をやっています。育休を取って積極的に取り組んだことで、さまざまなことへの主体性を獲得できました」
日々、小さな成長の連続。間近で変化を見届けられたことがうれしい
こうして2023年7月から2024年1月まで半年近く、子育てに取り組んできた石川。大変だったことをこう振り返ります。
「まだ1歳ちょっとという年齢なので、大人の思い通りにコントロールができないのが大変でした。今日は買い物に行かないといけないから、何時に昼寝をさせて、起きて機嫌のいい状態で出かけよう……なんて思っていてもなかなかその通りにいかないんです。
仕事ならある程度自分でスケジュールのコントロールができますが、子どもの状態はまったく読めません。振り回されっぱなしで、大変でしたね」
慣れない状況の中で、今までなかった感覚が身につきました。
「育休を通して、タスクの優先順位をいっそう意識するようになったと思います。これまで銀行業務の中では、お客さまのため、自分たちの収益のためなど、常に目的に向かって仕事をしていました。注力してやるべきことは集中して進める。やらなくてもいい部分は潔く手放す。
育児のおかげで、肩の力を抜いて柔軟に動くことの大切さを学びましたね」
また、子どもの成長をそばで見守ることができたのが大きな喜びだったと話します。
「1歳半というのは、喋れる単語が増えてきたり、立って歩けるようになったり、日に日にできることが増えていく時期です。間近でしっかり見届けられて本当にうれしかったです。
家に帰った後に妻から『今日これができるようになったんだよ』と言われるよりも、実際に自分の目で成長を見られたので臨場感がありました。素晴らしい経験をさせてもらい、長期の育休取得に理解を示してくれた周囲のメンバーに感謝しています」
男性の長期育休に対して願うこと
石川は、男性の育休がもっと広がることを願っています。
「今、世の中では、男性も育休を積極的に取ろうという流れを感じますし、とても良いことだと思います。もちろん強制的に取るものではなく、ご家族で話し合うことが大切ですが、夫婦それぞれが前向きなのであれば本当におすすめです。今しかない子どもの成長をたくさん見られる貴重な経験ができます」
とはいえ、当初は長期の育休取得にハードルを感じていたのも事実。周囲の理解やサポートを得るためには、早めの相談が重要だと言います。
「当行は、育休自体は取りやすい環境だと思います。実際に今は若手もどんどん取っています。ただ、長期間の取得となると人員の補充や業務手順の引継ぎなど調整すべきことがあるため、事前に所属長を含めて相談しておくことが大事です。私は育休を取る前も、取っている間も、当行のサポートについて不満がなく、ありがたいばかりでした。
最終的には現場レベルで理解が浸透していないと、なかなか取得希望を言い出しづらいと思います。男性の長期育休を前向きに応援できる雰囲気をつくって、さらに取得率を向上していきたいですね」
実例を作った先駆者として、男性の長期育休への考え方が現場レベルで変わっていくことを期待したい──そんな石川が今後のビジョンを次のように語ります。
「仕事をする以上、上の役職を目指していきたいと思っています。また、今のところビジネスアドバイザーの仕事が自分には合っているのかなと思いますが、銀行業務は他にもいろいろあります。機会があるのなら、幅広く前向きにトライしていきたいです。
プライベートにおいては、引き続き子どもの成長をじっくり楽しみます。子育ては妻だけの仕事ではなくて、当然、夫婦の仕事です。平等にやるものだと思っているので、これからも責任を持って取り組んでいきます」
「前例の少ない男性の長期育休」という不安を乗り越え、大きな学びを手に入れた石川。復帰後も、仕事とプライベートを両立し、豊かな人生を描いていきます。
※ 記載内容は2024年1月時点のものです
