外国為替業務に関する事務から、企画業務に挑戦
山梨中央銀行の市場国際部市場企画課に所属する西山。外国為替部門の担当として、日々業務に取り組んでいます。
「市場国際部は、有価証券運用に関する業務と、国際業務を所管しています。国際業務には、外国送金や貿易といった外国為替業務や、店頭デリバティブ取引に関する業務がありますが、それらの商品開発や諸施策の企画などは市場企画課が担い、事務を市場事務課が担っています。
私は2024年の4月に市場企画課に異動したばかりで、それまでは市場事務課にいました。市場企画課のメンバーは7名で、その中で国際業務の事務経験があるのは私だけなので、業務フローや具体的な作業方法について意見を求められることが多いですね」
市場事務課時代から外国為替業務に携わっていたと西山は話します。
「外国為替業務の中で、特に中心的な業務は外国送金です。法人のお客さまであれば事業費の決済資金、個人のお客さまであれば留学費用や海外のご家族への生活費を送るケースが多いです。
当行には『山梨中銀外為Web』や『外国仕向送金事前ネット受付サービス』などがあります。前者は、法人・個人事業主のお客さまに限定したサービスですが、お客さまが窓口に足を運ばなくても外国送金できるなど、たいへん便利です。
また、後者はお客さまに窓口へご来店いただく前に、外国送金に必要な情報をWeb上で登録していただくサービスです。2022年に開始したサービスですが、ご来店前に情報が確認できるので、これまでと比べてお客さまの待ち時間が大幅に短縮されました」
市場企画課に異動して約半年。西山は新しく企画業務にチャレンジしています。
「例えば、世界各国の金融機関が使用するSWIFTという国際銀行間決済システムがあるのですが、その仕様変更に伴い、当行の各種システムも改修が必要になりました。
SWIFTだけでなく、『山梨中銀外為Web』や『外国仕向送金事前ネット受付サービス』、さらに勘定系システムにまで影響が及ぶ大規模な改修で、システムベンダーと連携しながら進めています。市場企画課に異動してからは、外部の専門業者の方とミーティングをする機会も増えましたね」
そんな西山が仕事をするうえで大事にしているのが、事務の効率化です。
「外国為替業務は昔からずっと続いてきた仕事なだけに、いまだに紙ベースの作業が多いんです。それらをなるべくExcelやデータ管理に移行したり、時間のかかる業務のやり方を見直したり、できるだけ事務作業を少なくできたらなと。
当行でもAIやRPA(Robotic Process Automation)を活用していこうという動きがあるので、今後も積極的に取り組んでいきたいと考えています」
窓口業務や出向も経験したのち、外国為替業務担当に。得意の英語を生かして活躍
西山の銀行員としてのキャリアは、2013年の入行から始まりました。最初の3年間は、西部地区本部の支店で窓口係を務め、個人のお客さまの資産運用にも携わりました。
「2016年から2年間は、日本貿易振興機構に出向しました。当行では、数名の行員が山梨県内のさまざまな企業に出向しています。私はもともと英語が好きなのと、銀行とは違う仕事も経験してみたいという想いから、出向を希望したんです。
出向先では、県内企業の海外展開支援が主な仕事で、例えばワインや日本酒の製造会社が香港の展示会に参加する際に帯同したり、宝石会社がタイのジュエリーフェアに出展するサポートをしたり。海外事務所とのやりとりや海外からの来客対応など、英語を使う機会も多く楽しかったですね」
出向を終えた2018年、西山は国際業務室(市場国際部の前身)へ。ここで初めて外国為替業務に携わることになりました。
「支店にいた時は、外国為替業務をまったく経験したことがなかったので、最初は本当に何も分からない状態でした。得意な英語を使う仕事ではあったものの、貿易の考え方や独特な言い回し、専門的な用語が多く、慣れるのに苦労しましたね。でも、少しずつ学びながら外国為替に関する知識を身につけていきました。
1年ほどして仕事に慣れてくると、『この業務はこういうやり方に変えた方が効率的かも』と考える余裕が出てきました。この時に芽生えた意識が、その後の業務改善や効率化につながっていると思います」
DXを推進し、業務改善に貢献。キャリアの幅を広げるため市場企画課へ
2019年に市場国際部が発足すると、西山は同部市場事務課に異動し、より深く外国為替業務に携わることに。毎日数多くの事務作業をこなす中で、業務改善の必要性を感じたと言います。
「最初は、お客さまに送る貿易書類の送付状をタイプライターで作っていることに驚きました。タイプライターって、映画の中でしか見たことがなかったので……。当時の上司に『この作業をExcelに変えたいです』と相談したところ、『書いてある文面が変わらないなら問題ないから、やりやすいように変えていいよ』という返事だったので、Excelに移行させました。
こうした昔ながらの事務をどんどん効率化し、みんなの仕事の負担を減らしたいという想いは今でも変わりません。私自身もそれほどExcelやシステムに詳しいわけではないですが、今は検索してなんでも調べられます。周りから『手間がかかっていた仕事が楽になった』と感謝されると、やりがいを感じますね」
2020年には、次のステップとしてRPAの導入にも取り組んだ西山。ちょうど新型コロナウイルスの感染拡大が始まった時期と重なり、大きな成果を感じたと振り返ります。
「RPAを取り入れたのは、海外からの送金を受け取る時に必要な書類の発行作業です。それまでは送金者の名前や金額が書かれた紙を見て、同じ情報をExcelに手入力して……という作業だったのですが、AIで情報を読み取り、自動でExcelに取り込めるようにしたんです。
当時は新型コロナの影響で、働けるけど出社できないという行員が増え、少人数で業務を回さなければならない状況でした。RPA導入後は、効率的になったのはもちろん、在宅でも作業ができるようになり、コロナ禍を乗り切ることができたと思います」
DXを進めるメリットは、効率化だけではないと語る西山。リスク管理や働きやすさの醸成にも効果を感じています。
「例えば、これまでは外国為替に関する年間取引データ一覧というものがなかったのですが、これを自動的に作成できるようになったことで、マネーロンダリング対策にも生かしています。一覧から、注意が必要な国との取引は今月何件あったのかなど、簡単に調べられるようになったんです。
また、コロナ禍は『仕事がしたいけど、出社できなくて心苦しい』という行員が多かったと思いますが、在宅勤務でもできるようになったことで、そうした気持ちも和らげられたかもしれません」
そして2024年4月、西山は現在の市場企画課へ。異動の経緯について、次のように語ります。
「年々高度化するマネーロンダリング対策への対応、各種の法令やSWIFTの制度変更への対応など、外国為替業務に関するタスクが山積していたことから、市場企画課では人手が足りない状況でした。
そこで上司が、外国為替の知見を持つ人財として私に声をかけてくれたのだと思います。異動に迷いはありましたが、将来のキャリアを考えると、事務だけでなく企画の経験も積むことでチャンスが広がると思い、決意しました」
山梨の企業と世界をつなぐ重要な部署。助け合える環境の中で今後も成長を
市場国際部の魅力について聞くと、「世界とつながる仕事ができること」と答える西山。この仕事の重要性を日々実感しています。
「外国送金ができなければ輸入もできないし、そういう意味では山梨の企業と世界をつなぐ、とても重要な仕事だと感じています。今後、日本国内の人口は減り、少子高齢化はさらに進む中で、海外にさまざまな取引先を持ち、グローバルに事業を展開しようという企業は増えてくるはず。その時に、お客さまがよりスムーズに海外とやりとりできるように、私たちがサポートしていきたいですね。
個人的には、これまでは事務の仕事が多かったですが、今後は店頭デリバティブ取引の商品開発など、収益性の高い商品の企画などに挑戦してみたいと思っています」
小さな子どもを持つ行員が多く、互いに助け合う雰囲気があるという市場国際部。フレックスタイム制度が導入されたことにより、西山はさらに柔軟に働けるようになったと語ります。
「企画の期限が迫っていて、朝早く会社に来たり、残業したりする日ももちろんあります。でも、長く働いた翌日はちょっと早めに帰るなど、仕事の状況に合わせた働き方ができるのはうれしいですね。お子さんがいる方は早退したり、急にお休みしたりすることがありますが、みんな『お互いさまだよね』とフォローし合う環境です。
また、一番休みづらい状況というのは、『自分しかできない仕事を持っている』ことだと思うんです。だから、自分の仕事は他の人も対応できるように内容を見直したり、他の人の仕事をできるだけ教えてもらったり、業務が属人化しないように心がけています」
最後に西山は、山梨中央銀行への入行を考えている人、市場国際部の仕事に興味を持つ人に、次のようなメッセージを贈ります。
「この仕事をするうえでは、“やる気”があれば大丈夫。入行や異動の時点では外国為替の知識がなくても、英語力が高くなくても問題ありません。今は調べる方法、学ぶ方法が豊富にありますし、周囲のサポートもあります。分からないことを自分で調べる・学ぶという行為が苦でなく、『とりあえずやってみよう』という意欲のある人に向いている仕事だと思います。
また、今後はさらにDXを進めるために、システムなどの企画に興味がある方にもお勧めです。海外や英語、システムに携われるかっこいい仕事だと思うので、やる気あふれる方とぜひ一緒に働きたいですね」
※ 記載内容は2024年9月時点のものです
