営業として、課長として。価値を届け、チームを育てる仕事
東洋製罐の販売第一部 販売第一課で課長を務める越川は、「美術缶」と呼ばれる飲料容器以外の金属製の容器の販売を担っています。
「『美術缶』はヘアスプレーや消臭剤、育毛剤といった日用品に使われるエアゾール缶や、レギュラーコーヒー用の缶など飲料以外の金属容器を指し、お客さまは日用品や雑貨メーカーが中心です。
私の役割は、部内および課内全体の業務管理とメンバーのフォローです。売上予算や受注計画の管理に加え、お客さまとの打ち合わせに課のメンバーと同行しています」
越川がとくに重視しているのが、受注前の提案活動です。PDCAを回しながら、課題の分析や改善策の検討をメンバーと進めています。
「売上が目標に届いていないときは、メンバーと一緒に『なぜ届かなかったのか』『原因はどこにあるのか』をきちんと分析します。その上で、次にどんな打ち手が必要かを考える。それでもうまくいかなければ、仮説を立て直して、もう一度プランを練り直すんです」
並行して、力を入れているのが、メンバーの継続的な成長支援です。
「月に1回のミーティングでは、私がビジネス動画や書籍から得た知識をメンバーと共有する時間を設けています。業務の効率化やクオリティを上げるために、生成AIの活用法や資料作成のコツといった実務的なスキルから、思考のフレームワークのような概念的な内容まで、幅広く取り上げています。
中でも、自ら実践して効果を実感できたものは、できるだけ早い段階でチームに還元することを意識しています」
このように営業として、管理職として、日々励んでいる越川には、仕事において大切にしている4つの軸があります。
「1つめは、お客さまや消費者に『この製品はいい』『こういう効果がある』と感じてもらえる提案をすること。2つめは、その価値を会社の利益につながる価格で販売させてもらうこと。3つめは、自分自身の成長です。仕事を通じて、今まで考えられなかったことを考えたり、今までできなかったことができるようになったりする──それも大きなやりがいですね。そして4つめは、社会全体の利益に貢献することです」
この4つは、越川にとって「価値観であり、仕事をする目的そのもの」でもあります。
「欲張りなので全部なんですよ(笑)。お客さまに価値を認めてもらい、会社に貢献し、自分も成長し、社会にも良い影響を与える。この4つを全部叶えたい──そう思いながら、日々仕事に向き合っています」
営業としての飛躍──提案にかけた情熱が信頼に変わるまで
2006年に新卒で入社した越川は、横浜工場での勤務を皮切りに、品質管理、SCM(サプライチェーンマネジメント)など、複数の部署を経験しました。そしてその後、「美術缶」と呼ばれる製品の営業を担当することになります。入社5年目のある時、営業としての「壁」と「飛躍」が同時に訪れる転機がありました。
「大手メーカーからスプレー缶の案件を受注したことがとくに印象に残っています。当時はその製品において、当社のシェアが低く、ほぼ競合他社の独占状態だったのですが、先方の担当者が交代するタイミングで新しい形状の製品を提案し、リニューアル時に採用されました」
この案件は大規模な受注となり、容器の強度やデコレーション、価格など多くの条件をクリアしなければなりませんでした。
「お客さまの中でも研究部門や商品開発、調達部など多くの部署と何度も打ち合わせをし、開発を進めている当社の研究拠点や工場にも頻繁に足を運びました。サンプルを作りながら課題を解決し、スケジュール調整も重ねました。本当に没頭して取り組んだ経験です。
競合との価格競争などもありましたが、商品開発担当の方が『越川さんの提案だから、注文しないわけにはいかない』と粘り強く社内で交渉してくれたおかげで受注に至りました。
足しげく通ったことや、お客さまが社内でスムーズに進められるよう先回りして対応したことの積み重ねと、のめり込んで真剣に向き合ったことを評価してもらえたのだと思います」
こうした関係構築の努力が、越川の営業スタイルの基盤となりました。
「営業というのは、製品を売るだけの仕事ではありません。お客さまがどういうタイミングでどういう対応を望んでいるのかを考え、開発過程での課題解決やスケジュール変更時の調整など、すべてにおいてコミュニケーションが要になります。この経験で身につけた先回りして対応する感覚は、その後の仕事全般においても応用が利く大切なスキルとなっています。
また、営業は製造や品質保証、製造計画立案、開発など社内の多くの方々に支えられて初めて成り立つ仕事です。だからこそ、必要なことだけでなく雑談も含めた対面でのやり取りも大事にしています」
利益は目的ではない──信頼とつながりが生む、かけがえのない価値
「利益は結果であり、目的ではない」──東洋製罐が掲げるこの根本精神に、越川は営業としてのキャリアを通じて深く共感するようになりました。
「新入社員の時は『利益がなければボランティアではないか?』と疑問に思っていました。でも、営業として経験を重ねる中で、その意味が少しずつわかってきたんです」
約20年にわたって営業の最前線に立ち、お客さまとの関係構築の本質に気づいていきます。
「自分たちがお客さまと向き合い価値のあるものを売っていれば、自然と利益はついてくる。『東洋製罐と付き合っていくべきだよね』とお客さまに感じてもらえれば、最終的にものも売れますし、利益になるような価格でも買ってもらえるということなんです」
実際に、環境に配慮した容器であることを切り口にお客さまに提案した際には、その内容にお客さまが納得し、他社製品から当社製品への切り替えを検討していただけることになりました。
「環境問題に配慮した製品開発への取り組みに加え、業界の情報などにアンテナを張ることで、お客さまに刺さる提案ができ『東洋製罐とこれからも付き合っていきたい』と思われるのだと思います」
このような経験を経て、越川は部下にもこんな心構えを伝えています。
「営業は会社を代表してお客さまと関係を育む存在。お客さまから『東洋製罐さんっていいよね』『〇〇さんいいよね』と思ってもらえるように、日々の対応を心がけることが大切です。
たとえば、デリバリーや品質に関する問題があったときこそ、スピード感を持って正確に対応する。そうした実務的な細かいところでの誠実な姿勢が信頼関係を生み、『東洋製罐と付き合いたい』と長く選ばれる理由になると思っています」
挑戦を後押しする東洋製罐の風土と自律の力
東洋製罐で長くキャリアを重ねる越川。その原動力には、ある強い信念があります。
「自分で選んだ会社だからこそ、そこで一生懸命取り組みたいと思いました。そしてここまでこられたのは、負けず嫌いな性格も影響しているかもしれませんね。
美術缶の部署は飲料容器と比べると規模は小さく、挑戦的なポジションにある事業でした。まだまだ成長の余地がある分野だからこそ、自分の力でなんとかしたいという気持ちを持って取り組んできました」
周囲のサポートも、越川の挑戦を後押ししています。
「入社時の係長が今の上司で、仕事の基本や考え方を多く教えてくれました。まさに“師匠”のような存在で、早く結果を出して恩返ししたいと思っています。一方、最近は若いメンバーも増えて、明るくて前向きな人たちばかり。“みんなで頑張ろう”という雰囲気が自然と生まれています。
また、東洋製罐は自分で考えて行動することが尊重される会社です。もちろん最初は基本を丁寧に教えてもらえますが、その後は『あなたはどう思いますか』と自分の考えを問われ、試す機会が与えられます。こうした環境が成長につながっていると感じます」
「明るい社風」と「個人の裁量の大きさ」こそが東洋製罐の魅力だと越川は話します。このような環境のもと、越川が今後見据えているのは「事業の独り立ち」と「チーム全体の成長」です。
「今の事業は、ようやく軌道に乗り始めた段階ですが、まだまだやらないといけないことがたくさんあります。これからも、メンバーと力を合わせて、ひとつの事業としてしっかりと自立できる状態をめざしていきたい。また、自分自身の成長だけでなく、チーム全体が成長し続けられる環境をつくっていきたいですね」
これから入社を検討する方に向けては、こんなメッセージを送ります。
「若いうちに一生懸命取り組むことは、結果がすぐに出なくても、必ず自分の糧になります。考える力が身につき、努力を重ねることで、できることが増えたり。
また、当社では、自分で考え行動できる環境が整っており、成長を後押しする自由と風通しの良さもそろっています。夢や希望を持って仕事に取り組んでほしいと思います」
最後に越川は、営業という仕事に対する原点を、力強く語ってくれました。
「製造や品質保証、製造計画立案、開発など、さまざまな役割を担った人たちがいて製品ができて、私たち営業が売ることができる。工場の人たちを本当に尊敬していますし、『作ってもらっている』という感謝の気持ちが、営業としての原動力です」
越川の言葉からは、自らの信念と誠実さを貫きながら挑戦し続ける姿勢が伝わってきます。その積み重ねがチームや事業の成長につながり、東洋製罐の未来を形づくっていくのです。
※ 記載内容は2025年5月時点のものです
