「毎日、何かを成し遂げる」自身のスキルを高める中で感じた仲間と協力する大切さ
平は現在、東洋製罐から東洋製罐グループホールディングスへ出向し、財務部に所属しています。
財務部の業務は銀行や投資家から資金調達をした上で、グループ会社に貸付を行う業務をはじめとし、東洋製罐グループホールディングスと東洋製罐、メビウスパッケージングの3社の資金収支計画の策定や日常の入出金管理に至るまで多岐にわたっており、グループの資金効率を最大化すべく、為替や金利のリスクに日々細心の注意を払いながら会社のライフラインを守っています。いわば必要とするところに絶えず資金を送り続ける、「会社の心臓」ともいえる部署です。
その中で、平は資金調達や海外グループ会社の資金管理の支援、入出金管理の業務及び金融機関に対しての窓口業務を担当しています。
「私は主に社債発行による資金調達や海外グループ会社の資金管理の分野を担っています。そのほか、金融機関との窓口業務では、役員の秘書的な業務も担当するなど、さまざまな経験ができる仕事の幅に魅力を感じています。
中でもとくに力を入れているのが入出金管理業務における改善プロジェクトです。支払業務における紙ベースの申請書の電子化や、現金取引の削減によるキャッシュレス化を推進しています」
財務部は約10名の体制で、入社3年目の若手からベテランまで幅広い年齢層のメンバーが集まっています。
「財務は専門性が高い部署ですが、部長やグループリーダーが豊富な知識を持っており、手厚いサポートを受けられます。わからないことは皆で意見を出し合いながら切磋琢磨して業務を進めており、多くを学べる環境です」
平が仕事をする上で大切にしているのは、1日の間に必ず何かを成し遂げること。
「日々何をすべきかを考えながら、毎日何かしらできることを1つずつ増やしていく。その意識で業務に取り組むようにしています。
また、この仕事は、自分1人の力では完遂できません。支払申請書の電子化プロジェクトや社債発行などの業務を通じて、上司や同僚、後輩との協力の大切さを実感しました。そのため、周囲への感謝の気持ちを忘れないことも、大切にしています」
苦手だった会計が「おもしろい」に変わるまで。予想外の配属がもたらした大きな成長
学生時代は語学系の大学に通い、4カ月間のシドニー留学も経験した平。英語との出会いは幼稚園時代にまでさかのぼります。
「幼稚園の時に仲の良かった友達が英語塾に通っていて、『一緒に行ってみない?』と誘われたのがきっかけです。そこから英語に興味を持ち始め、積極的に勉強していきました」
就職活動では、グローバルかつ業界のトップ企業を探していたという平。とくにBtoB企業に注目し、東洋製罐と出会います。
「Webサイトで包装容器でトップクラスのシェアを持つ東洋製罐の存在を知り、普段目にする製品を扱っていることに親しみを感じ、『ここで働きたい』という想いが芽生えました」
入社後は仙台工場に配属となり、現場実習を3カ月経験しました。
「工場ではペットボトル、ビール缶、サバ缶といった食品用缶、蓋など多様な製品を製造しています。新入社員として製造工程を学ぶだけでなく、現場の方々との関係構築も大切にしていました」
その後、仙台工場で総務課への配属が決まり、会計部門の担当となります。
「もともと営業職になりたいと思っていたので、会計担当という配属には予想外で正直驚きました。数学には苦手意識があり、会計の経験もなく、自分にやっていけるのだろうかと思いましたね。
ただ、係長がとても面倒見良く、毎日時間を取って参考書を使いながら指導してくれました。また、寮の先輩も同じ部門で、わからないことがあればいつでも相談に乗ってくれました。充実したフォロー体制を感じ、徐々に業務に慣れていったのを覚えています。周りの支えが本当に大きかったですね」
3年目になると後輩が入社し、教える立場を経験することで、さらに理解が深まっていきました。
「工場長や製造課の課長への決算説明なども任されるようになり、会計のおもしろさを感じるようになりました。今振り返ってみると、苦手なことは自ら進んでやれない性格なので、会社の仕事として苦手な分野に挑戦する機会を得られたことはとても良い経験になっています」
出向によって広がる視野。やりがいと新たな挑戦
2020年、60人規模という少数精鋭グループであるティーエムパックへの出向は、平にとって大きな転機となりました。そこでは、1つの事業会社の会計業務全般を担当することになります。
「工場では一部の業務しか経験できませんでしたが、ティーエムパックでは仕訳の作成に始まり貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書の作成、税務申告まで任せてもらい会社の会計の流れを一通り経験することができました。コンパクトな組織だからこそ会計について深く広く学べる環境でした」
その後、労務業務も担当することになり、従業員との距離がさらに近くなります。
「従業員の悩み事や給与に直接関わる仕事なので、会社のお金とは全然違う緊張感がありました。給与は人の生活に直結しているので、絶対に間違えられない意識が芽生えました。人数が少ない分現場との距離も近くなり、現場目線に立って考えられるようになりました」
また、採用活動にも挑戦していきました。
「高校生向けの採用資料を改善したりと、新しい業務にも取り組みました。そのとき出会った学生が、今も活躍してくれているという話を聞くと、とても嬉しいですね」
そして2023年1月、東洋製罐グループホールディングス財務部への異動が決まります。配属後は、特別支払い申請書の電子化プロジェクトを任されました。
「特別支払い申請書は、システムに登録されていない支払先への一時的な支払いや、急な支払いを要する場合に使用する申請書です。従来は紙ベースで工場からの郵送が必要でしたが、RPAと電子署名を組み合わせて、申請内容のチェックからインターネットバンキングの入力まで自動化する仕組みを構築しました。
部署をまたいだ調整や関係者との密な連携が必要な中、2023年10月までの短期間でプロジェクトは無事完遂。申請がスムーズになって時短につながったと社内からは好評を得ています」
さらに、100億円規模の社債発行業務も担当。社債を引き受ける証券会社との折衝や関係各所との調整、社債発行に係るドキュメンテーションなど、短期間で多くの業務をこなしました。
「まさか人生で100億円を調達する日が来るとは思っていませんでした。毎日証券会社と需要動向と当社の発行条件について打ち合わせを行い、大変でしたが貴重な経験となりました。
財務部では資金調達だけでなく、紙媒体の電子化プロジェクトや役員の秘書的な業務など、さまざまな業務に携われることを実感しています。経営に関与するため、他の部署よりも経営層との距離が近いと感じ、やりがい深いです」
経験を糧に、財務から未来を創る──事業全体を見渡せる、頼られる存在へ
出向での経験は、現在の仕事に大きく活かされています。財務部での経験を振り返り、平は多くの学びがあったと語ります。
「労務や会計など、会社全体の業務フローを把握できたことで、1年間の業務の流れが理解できるようになりましたし、さまざまな視点から物事を見られるようになりました。プロジェクトをクリアすることで得られる達成感を味わうことができ、目標を明確に立てそこに向けて動くやりがいや楽しさを感じています」
その経験は、思いがけない形で新たな挑戦にもつながっています。
「2023年には、東洋製罐グループホールディングスの社内副業制度を活用して、小学生から高校生向けのサステナビリティに関する出前講師を務め、500人規模の講演も経験しました。相手の立場に立ってわかりやすく説明することの大切さを学び、それは部内や役員への説明にも活かされています」
東洋製罐グループで働く魅力について、人とのつながりの深さを挙げます。
「仙台工場時代やティーエムパックでの出向時代に知り合った方々と、現在も良好な関係を維持できています。人に恵まれた環境の中で、さまざまな経験を積むことができました。自分1人では業務が遂行できないので、いつも周りの方々への感謝を忘れないようにしています」
今後の展望について、平は直近のことから中長期的なキャリアまで具体的なビジョンを持っています。
「直近では外国送金の電子化プロジェクトを進めています。国ごとに入力要件が異なり複雑な外国送金業務を、今年11月までにすべて電子化・自動化することが目標です。また、グループ会社の現金取引のルールは今はばらばらとなっていますが、これを統一した形に整備したいと考えています。
そして、中長期的には財務での経験を活かしながら、いずれは事業会社で会社全体を見渡せるような人材になることをめざしています。まだ経験していない資金収支計画の策定など、財務の仕事でも挑戦したい業務が多くあるので、さらに業務の幅を広げて、自部門だけでなく他部門からも頼られる存在になっていきたいですね」
※ 記載内容は2025年2月時点のものです
