塗装と印刷のふたつのラインを担当。オンオフを切り替えることが生産性向上の鍵に
滋賀工場の製造課で殺虫剤・消臭剤・化粧品などに使用されるエアゾール缶やDRD缶(※) ・食缶の製造に携わる日影舘。2023年6月現在は、塗装と印刷のふたつのラインを担当しています。
「塗装→印刷→仕上げニス→乾燥→製缶→製蓋→出荷という一連の流れのうち、塗装と印刷の工程を担当しています。
塗装は3組3交替制、印刷は4組3交替制で、週末も稼働しています」
日影舘がメインで関わるのは生産ラインの先頭をなす塗装のライン。常に次工程のことを考え、いかにラインを効率良く、早く稼働できるかを考えながら業務に当たっていると言います。
「塗装や印刷で不良が出れば、その後のすべての工程に影響が出てしまいます。迷惑をかけないよう不良を最小限に抑えなくてはなりません。
また、塗装工程では、主に密着性を高めるための印刷下地をつくるため、寸法を正確に合わせることが重要です。印刷では、色見本に近い色が出せているかに細心の注意を払っています」
塗装工程を担う3組のうちのひとつの責任者でもある日影舘。メンバーのマネジメントにも携わっています。
「仕事を早く正確に実行することが私の役目。チームには年上のメンバーもいますが、遠慮せずに指示を出すようにしています。もちろん経験の浅い年下のメンバーの教育にも取り組んでいるところです」
プレーヤーとして、またチームをまとめる責任者として、日影舘が常に意識しているというのが、メンバー間の情報の共有です。
「製造ラインに何か問題があれば、すみやかに伝達し、同様の問題が発生しないようにしています。また、これまでに経験して良かったこと/悪かったことなども、仕事の合間などに雑談を交えながら、こまめに話すようにもしています」
熱心に仕事に取り組む一方、オフの時間には家族との時間を大切にしているという日影舘。仕事とプライベートのスイッチを意識的に切り替えるように心がけてきました。
「家にはなるべく仕事を持ち込まないようにしています。
休日はふたりの子どもが中心。僕と妻とでうまく分担しながら習い事の送り迎えをしたり、子どもの野球の試合を観戦しにいったり。子どもが小学生だったころは、野球チームの指導者として教えていたこともありました。オフに自分が好きなことに取り組めていることが、いい息抜きになってると思います」
※ DRD缶=Draw and Redraw can(2回絞り)
入社11年目に迎えた転機。横浜から滋賀へ、印刷工程から塗装工程へ
入社前、工業高校で電気科を専攻していた日影舘。就職先を探す軸としていたのは福利厚生が充実している企業かどうか、そして実家からほど良い距離にあるかどうかでした。
「休日や残業、保険まわりをとくに注意して見ていました。仕事だけでなく、プライベートの時間も大切にしたいと考えていたからです。また、当時野球に熱中していたので、野球部がある会社を探していました。
実家を離れて自立した生活がしたいと考えていたので、寮があるかどうかも重視していた点です。ただ何かあればすぐに実家に寄れるところに住みたいと考えていたので、実家のある横浜からほど近い川崎に寮があった東洋製罐は、うってつけの就職先でした」
入社後、日影舘が配属されたのは横浜工場の印刷課。待っていたのは、新しいことの連続。刺激的な毎日を送りました。
「日々、電気科で学んだことは活かされたと思いますが、とにかく新しいことずくめ。機械の知識がなかったため、仕事に慣れようと必死でした」
その後、2009年の組織改正を経て製造第二課へ移りますが、入社以来ずっと印刷に関わってきた日影舘。2017年に大きな転機を迎えます。
「2017年に滋賀工場へ転勤になりました。転勤直後は、印刷工程を担当していたのですが、3年ほど前に人員が不足していることを理由に塗装工程へ。それと同時に、『責任者クラスでやってくれ』と上長から直接伝えられ、現在に至るまで責任者として塗装工程に携わっています」
責任者となって増したやりがい。自分のペースで業務を組み立て数値目標の達成をめざす
ラインの責任者を任せられるようになって以来、仕事を早く正確にこなすことを心がけてきた日影舘。現在とくに力を入れているというのが若手の育成です。
「塗装工程に2人ほど、印刷工程には8人ほどの若手社員がいます。後輩たちから質問されたことに誠実に答えるのは当然ですが、時間に余裕があるときは、その場で本人に実際に作業してもらうようにしています。
研修など座学で教わる内容と、実際の工場で起きることが違うケースも少なくありません。現場で経験することが技術習得への近道だと考えています」
日影舘がそうした現場主義の考え方をするようになった背景には、自身の新人時代の経験がありました。
「入社1年目からラインに入らせてもらいました。右も左もわからない状態だったので無理もないですが、不良をいくつも出していたんです。
そのたびに、『またか』と肩を落とす毎日でしたが、自分が質問したことにはきちんと答えてくれるなど、先輩社員がいろいろなかたちでフォローしてくれました。そうやって自分がしてもらったことと同じことを後輩たちにしてあげたいと思っています」
責任者となったことで仕事のやりがいが増したと話す日影舘。とりわけ、自分のペースで業務を進められることにおもしろさを感じていると言います。
「はじめにスケジュール・目標を立て、先を見通しながら作業を進めていくのですが、日々のタスクへと落とし込んだり、何をいつまでに完了させたりなど、自分がやりやすいように業務を組み立てることができています。
自分が立てた計画に基づいてメンバーに指示出しし、想定した通りに作業が進んだときは大きな達成感があります」
数値目標の達成をめざして仕事に取り組める点も、いまの仕事の醍醐味のひとつです。
「保留率、能率、アウト率などにおいて高い目標を設定していて、それらを達成するためには、ラインが停止して能率を下げる要因となりうる突発的な不良の発生をできるだけ抑えなくてはなりません。
どうしても回避できない慢性不良もありますが、未然に防げるものに関してはできるだけの対策を打つなど、日々改善を続けています」
数値目標を意識しながら業務に当たるようメンバーに伝えているという日影舘。チーム一丸となって仕事に取り組む風土が東洋製罐にはあると言います。
「1年おきに数値目標を設定しているのですが、『今回、目標が未達に終わったのはこういう問題があったから。今後は気をつけよう』といった感じで紙面で伝えるようにしています。
メンバーも積極的に意見を出してくれていて、議論や試行錯誤を繰り返しながら、みんなが納得のいく最も良いと思える方法を取り入れるようにしています」
中核的存在としての期待と抱負。塗装と印刷を高い水準でこなせる責任者をめざして
中核的な存在として周囲の期待がかかる日影舘。塗装と印刷のふたつの工程をよりいっそう高い水準でこなせる責任者でありたいと話します。
「塗装工程はラインの長さが短いのが特徴です。印刷に比べると覚えるべきことは比較的少ないとはいえ、まだまだ知識が不十分だと感じています。
一方、突発的に印刷工程に入ることもあるので、塗装と印刷のどちらにも対応できるように備えておきたいですね」
2023年で入社17年目を迎えた日影舘。東洋製罐で働く魅力についてこう話します。
「自分が塗装や印刷を手がけた商品が店頭に並んでいるのを見かけると、思わず反応してしまいますね。自分がつくったものであることを家族に伝え、『この色がもうちょっと……』と言うと、『仕事病だね』とからかわれるんです。
そうやって自分の仕事を家族たちと目に見えるかたちで共有できることは大きな喜びですし、やりがいにもなっています」
塗装と印刷の両工程の責任者として存在感を発揮し、仕事と家庭の両立を実現する日影舘の姿は、ワークライフバランスが重視される新時代のリーダー像そのもの。その経験と知識を後輩たちに伝えながら、自身もまたさらなる成長をめざします。
※ 記載内容は2023年6月時点のものです
