「コンサルタント」という職業に憧れを抱いたことがある方も多いのではないでしょうか?しかし、その一方で具体的にどのような仕事をしているのかイメージがつかない、という方もいるかもしれません。本記事では、コンサル業界の概要、そして実際にコンサル業界で働く人々の生の声をご紹介していきます。就職活動の情報収集にぜひ活用してみてください。
「コンサル業界」とは?どんな企業や職種があるの?
企業が抱えるあらゆる経営課題を解決に導くコンサルティングファーム。企業が抱える経営課題は、経営戦略、人事、業務などさまざまであり、それらの解決をサポートするコンサルティングファームもまた、多種多様です。
カバーしている特定の分野・業務や、企業自体の成り立ち、対象とする顧客規模などから「〜〜系コンサルティングファーム」と紹介されることが多々あります。カバーしている分野で分類すると次のような分類が例として挙げられます。
▶︎コンサルティングファームの分野別分類
・戦略系
戦略系のコンサルティングファームでは、企業の経営戦略や事業戦略などにまつわるコンサルティングを中心に行います。
・シンクタンク系
政治や経済を調査分析し研究を行う「シンクタンク」。大手企業や金融機関等を基盤とする民間系のシンクタンクでは、自社で持つノウハウやリサーチ力などを活かし、コンサルティング業務を行っています。
・FAS(Financial Advisory Service)系
財務やM&Aなど財務戦略にまつわるコンサルティングを中心に行います。
・HR系
組織や人事、採用・教育など、人材にまつわるコンサルティングを中心に行います。
・IT系
IT技術を活用した社内業務の効率化や、ビジネスのIT化など、ITを基軸にコンサルティング業務を中心に行います。コンサルティングのほか、システム開発などにも対応しています。
・総合系
総合系のコンサルティングファームでは上記の領域などを含め、総合的に企業を支援しています。
その他、マーケティングやブランディング、ERP(統合業務パッケージ)の導入をサポートするERPコンサルティングなど、特定の領域に特化したコンサルティングファームも多数存在します。
また、「外資系」、コンサルティングファームから独立して日本国内で設立された「国内独立系(ブティック系)」など、企業の成り立ちで分類されるケースもあります。
▶︎コンサルティングファームの仕事
ここからはコンサルティングファームではどのような仕事や役割があるのかを簡単にご紹介していきます。
・アナリスト
情報収集や分析、資料作りなど、コンサルタントのサポートを行います。新卒で入社した場合はアナリストとしてキャリアをスタートすることが多くあります。
・コンサルタント
コンサルティングの実務を行うポジションです。最前線で顧客と向き合い、課題解決に向けてサポートをしていきます。
・マネージャー
プロジェクトの進行や予算、プロジェクトメンバーのマネジメントなど、プロジェクト全体の管理と顧客折衝を中心となって行うポジションです。
・パートナー
コンサルタントとしては最上位のポジションで、役員の地位に相当します。主に営業活動とコンサルティングファームの経営を担います。
コンサル業界を目指したきっかけ・動機
コンサル業界を目指す人も、その理由はさまざまです。きっかけには次のようなものが挙げられます。
・裁量の大きい仕事をしたい
コンサルタントの仕事は経営戦略や事業戦略などをはじめ、企業の抱える課題を解決する仕事です。プロジェクトの内容にもよりますが、企業の未来を見据え中長期的なスパンで取り組むものも。その分、携わるコンサルタントに大きな判断が求められることがあります。そうした経験を求めてコンサルタントを目指す方もいるのではないのでしょうか。
・経営者に近いところで仕事をしたい
企業経営に直結する課題に対面し、経営者と接しながらプロジェクトを進行させることもあるでしょう。そうしたことから、経営に興味がある、将来起業をしたいという理由からコンサルタントを目指す方も多いのではないでしょうか。
・企業に近いところで企業成長に貢献したい
企業成長に貢献する仕事はさまざまありますが、コンサルタントの仕事は企業と共に課題解決を目指す仕事です。また、時には顧客企業に常駐し、実務を行うケースもあります。そうした企業と共に伴走するスタイルを求めて目指す方もいるのではないでしょうか。
コンサル業界で働く人々のやりがい
実際にコンサル業界で仕事をする方々はどのような想いでコンサルタントとしての道を歩み始め、どのようなやりがいを感じているのでしょうか?コンサル業界で働く方々の声をピックアップしました。
※ 記載の情報は記事公開当時の内容です
▶︎株式会社NEWONE
事業内容:人事・組織コンサルティング、人材開発・組織開発、人事の育成、HRテック
*ストーリー:新卒だからこそ得られる成長。入社半年の社員が抱く想い
・2023年新卒入社
・仕事内容:既存顧客に注力していくチームに所属し、お客様の研修の開発やクロス営業をメインに担当
・きっかけ:
──どのような軸で就職活動をされていましたか?
青木さん 「1つめの軸は、成長環境があるかどうか。市場や企業として成長していて、新しいチャレンジができる基盤が整っているか。それと実力や思いがあったとしたら、自分のラベルに関係なく挑戦させてもらえるような環境かどうかをすごく重視していました。
2つめは、組織風土が自分に合うか。一人ひとりが自分の意志や思いを持っていてお互いのことを尊重し合いながらも、失敗した時に「ダメだったね」で終わるのではなく、前を向いて一緒に解決策を考えられるかどうかが大事だなと思っていました。
そして3つめが、誰もが自分らしく生きられる社会を実現できる手段があるか。日本では多くの女性が人生のライフイベントなどで社会との関わりがなくなってしまうことに課題意識を持っていました。一方、高校生の時に留学したニュージーランドでは、女性が活躍している姿が日本とは対照的に見えたんです。
それがきっかけとなり、あらためて就職活動の時に、置かれた環境に関係なくやりたいと思ったら挑戦できる社会で仕事ができたらすごくいいなと思いました」
・やりがい:
青木さん 「社会をより良くしている、社会を変えることに貢献できていると思えた時にやりがいを感じますね。たとえば、研修を作るときも、この研修だと受講者はこういうふうに変わるかな、と想像しています。先輩も『これを青木さんがやることで、社会に対してこういう価値があるよね』と意味づけをしてくれるので、一つひとつの仕事が楽しいというか、なんのためにやっているのかを意識的に考えて働けていると思います」
▶︎Ridgelinez株式会社
事業内容:お客様の根源的な課題を構造化し目指す姿を描き、価値創造を起点に国内外の様々なパートナーや最適なテクノロジーを活用して、事業変革の実現を支援
*ストーリー:文学から IT へ。“言葉の力”を信じて歩む、異色のキャリアパス
・キャリア入社
・仕事内容:Technology Group、Enabling & Integration(E&I)領域にてコンサルタントとして活躍
・きっかけ:
Shota.Mさん 「前職(外資系ITベンダー)で成長を実感しつつも転職を決意したきっかけは、主に3つあります。1つめは、システム構築業務を経験した後、もっと自分の経験領域を広げていきたいと思ったことです。IT業界は幅広いので、より新しい分野や未経験の領域について知りたくなりました。
2つめは、広い領域の中から1つか2つ、ある領域で自分の専門分野としての知識やスキルを身につけたいと考えたことです。専門領域を持つことで、未経験の領域に対しても理解の速度や精度を向上させることができると思いました。
3つめは、コンサルティング業界なら自分の強みをさらに生かせると考えたことです。本質を言語化する力、つまり目の前の課題に対して新しい概念を作ったり、既存の概念を変革して再利用したりすることは私の強みです。クライアントの抱える課題に応えることもきっとできるはず。そういう場所で活躍してみたいと思いました」
・やりがい:
Shota.Mさん 「入社から2年ほどが経ちますが、開発業務とコンサルティング業務とでは仕事の内容や進め方に違いを感じています。まず、携わることのできる技術領域が変わりました。開発業務では、技術としてある程度成熟し、商品化やサービス展開に耐えうることが明確なテクノロジーを扱うのに対し、コンサルティングでは企画・構想フェーズから関わるため、最新技術に自由な発想でチャレンジできます。
また、クライアントと直接やりとりできることが大きな違いです。クライアントの生の声や課題を肌で感じることができ、アウトプットのレベルやスピードが求められます。優秀なチームメンバーたちと協力してクライアントの要求に応える中で、学びと実践を相互に行き来しつつ成長できることがコンサルティングの仕事の良い点だと思います」
▶︎株式会社エル・ティー・エス
事業内容:コンサルティング(ビジネスコンサルティング、ITコンサルティング、HRコンサルティング)、ビジネスプロセスマネジメント、デジタル活用サービス
*ストーリー:どんな失敗もどんな成功も──すべてが成長の糧になる
・2009年新卒入社
・仕事内容:Digital Innovation事業部 部長
・きっかけ:
中島さん 「大学生の頃、就職活動では『若くして裁量を持てる仕事』、『経営に近い仕事』、『人の感覚が合う会社』という3つの軸を持って、主に人材系とコンサル系を受けていました。(中略)私の父はサラリーマンとして働いたあとに独立して会社を経営していたのですが、父の影響を受けてか、世の中が変わっていく中で会社というひとつの場所にしがみつくのではなく、自分ひとりで生きていけるようなスキルを身につけたいという想いがあったんです。
エル・ティー・エスであれば、ITという専門知識を身に付けながら、コンサルタントとしてのスキルを磨いていくことができると感じていました」
・やりがい:
中島さん 「会社としても自分の新しいチャレンジを応援してくれていました。静岡事業で案件を拡大するまで時間がかかったのですが、『一回好きなようにやってみたら?』と明確な目標を定めることなく、自由にやらせてくれたことが本当にありがたかったです。地元の企業様からみたら、『東京からきたコンサルタント』は怪しいイメージがあったのか、信頼をいただくには地道な努力が必要でした。
ただ、会社の後押しの中で初受注できたときは心の底から誇りに思えましたね」
▶︎株式会社ギックス
事業内容:アナリティクスを用いた、データインフォームド事業(データを活用した各種コンサルティング業務およびツールの研究・開発、上記ツールを用いた各種サービスの提供)
*ストーリー:ギックスのプロジェクトマネージャーの魅力とは? 未経験から案件推進を担うまでの軌跡
・キャリア入社
・仕事内容:DIプラットフォーム事業のプロジェクトマネージャー
・きっかけ:
転職を検討する中で、ギックスに興味を持ったのは当時株式市場でも注目されていた「ビッグデータ」がきっかけだったと言います。
加藤さん「私が転職活動をしていたのが2016年で、世間ではビッグデータへの関心が集まっていた時期です。前職の顧客との商談の中でも頻繁に出てくるワードだったこともあり、今後の見通しも明るく、興味深い領域だと感じていました。
とはいえデータに関する知見はなかったので、ギックスの選考を通してデータアナリストとしてオファーをもらった時には驚きました。未経験で不安はありましたが、それ以上に興味深い領域に携わってキャリアを築いていきたいという想いが勝り、チャレンジするなら今だと思い切って飛び込んだのが始まりです」
・やりがい:
加藤さん「ギックスは、社員の良いところを伸ばして専門性が身につくキャリアパスを共に考えてくれる会社だと思います。
私は複数の職種を経験しましたが、それは会社の都合というより、1on1で常に伝えてきた『お客様と直接話せるポジションに居たい』という希望によるものです。『最新技術を使いこなすエンジニア』のような存在よりも、クライアントとチームとして対話し、目的を共に達成することが私にとっては重要だからです。
もちろん順調に進むことだけではありませんが、自分たちが作ったシステムが実際に使われているかのフィードバックや、これからもっとこうしていきたい、といった生の声は直接対話していないと聞けません。
これが私にとっての何よりやりがいなので、役割を与え続けてくれた会社には感謝しています」
▶︎シーズアンドグロース株式会社
事業内容:新卒採用コンサルティング
*ストーリー:子育てもキャリアも全力投球できる会社で私がめざすもの
・2023年キャリア入社
・仕事内容:採用コンサルタント
・きっかけ:
増尾さん 「はじめは、事業会社の人事部の仕事を中心に見ていました。そんな中、転職エージェントでSAGを紹介してもらって、初めて“採用コンサルティング”という仕事を知りました。そして、『自分が成果をあげる』ことだけでなく、『顧客の課題を解決しながら顧客が成果をあげることを支援できる』仕事は、まさに私の適性に合っていると思いました。
しかも、SAGは『お客様の課題に向き合い働くことにポジティブな人を増やし未来に夢あふれる社会を引き継ぐ』というビジョンを持っていました。『まさに、私がめざす社会を、事業を通じてめざしている企業を見つけた』と、運命を感じました(笑)。
また、働きやすさという点で、リモートワークが可能という点はもちろん、面接で会った社員や社長が、皆わが子と同世代の子どもを育てながら働いていると聞いたことも安心材料になりました」
・やりがい:
増尾さん 「コンサルティングは絶対解のない問いに対して、自ら正解を導き出していかなければなりません。決して簡単な仕事ではありませんが、自分の仕事の先に顧客の採用成功が見えたり、顧客の喜びの声を耳にしたりすると、頑張ってよかったなと思いますね。
ただ実際に顧客支援をしてから効果が出るまでは期間が空いてしまうので、結果だけでなく上司や先輩社員からのフィードバックがモチベーションになっています。SAGの良い文化の1つに、相手を褒めるところがあります。
コンサルティングは、社内レビューや資料制作が多く、上司にフィードバックをもらうタイミングが非常に多いのですが、そのたびに『前回に比べてここが良くなっているよ、成長しているね』『さすが増尾さん、仕事が早くて助かるよ』みたいな感じで、些細なことも見逃さず褒めてもらえることが多くて。それがうれしくてもっと頑張ろうと思えます」
▶︎日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ株式会社
事業内容:ITサービス、コンサルティング、ビジネスソリューション
*ストーリー:開発経験を糧にコンサルとして飛躍。グローバルな環境と柔軟な風土が育むキャリア
・2021年新卒入社
・仕事内容:大手航空会社の基幹予約システム刷新プロジェクトに携わる
・きっかけ:
今西さん 「自身の専攻分野を活かせるITと、海外留学をきっかけに魅力を感じたグローバルという2つを軸にして就職先を探していました。外資系のIT企業はいくつかありますが、その中でも本当に英語を使ってグローバルに働けるところってどこなんだろうと考えた時に、日本TCSと出会ったんです。
インドのオフショアと一緒に英語を使って仕事ができること、かつグローバルに展開している会社なので、インド以外の地域のナレッジも吸収できることに惹かれ、入社を決意しました」
・やりがい:
今西さんは、大規模プロジェクトの難しさの中にもやりがいを見出しています。とくにクライアントからの反応に大きな励みを感じると語ります。
今西さん 「大規模なプロジェクトであるため、自身の仕事がどのように全体に影響しているのかを把握するのは難しい面があります。しかし、一つひとつの作業が最終的にこの移行作業の成功につながっているという認識は常に持っています。とくに励みになるのは、クライアントから時折いただくフィードバックです。感謝の言葉をいただくと、モチベーションが高まりますね」
→日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ株式会社の全てのストーリーを見る
▶︎みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社
事業内容:情報処理サービス業務、シンクタンク・コンサルティング業務
*ストーリー:環境・経済ともに持続可能な未来をめざして。行政、企業双方へアプローチするコンサルタント
・庭野さん:2020年新卒入社 / 福山さん:2021年新卒入社
・仕事内容:環境リスクチームで活躍
・きっかけ:
庭野さんは大学院で環境学を専攻しており、再生可能エネルギーに関する環境及び社会経済への影響評価に関する研究をしていました。
庭野さん「私が所属していた研究室の目標は、研究成果を政策立案や企業の意思決定につなげることでした。その過程で、シンクタンクで働くことに興味を持ち始めたのです。みずほリサーチ&テクノロジーズの社名は、研究時に参考にしたレポートで何度も目にしていました。それが当社に興味を持ったきっかけです」
一方の福山さんが大学院で研究していたのは、環境教育。「子どものうちから自然に慣れ親しむことで、環境に配慮する意識を醸成できるのではないか」という考えのもと、研究に取り組んでいました。
福山さん 「当時の研究が現在の仕事に直結しているかというと、そうではないかもしれません。学生時代の自分は環境教育について学ぶうちに、漠然と環境に関わる仕事がしたいと考えるようになりました。こうした自分の想いを持ちながら就職活動をする中で、シンクタンクであれば自分の関心や経験を活かしながら、環境に関わることができる気がしたのです」
・やりがい:
2人はみずほリサーチ&テクノロジーズに入社するまで、化学物質のリスク管理に関する専門的な知識を持っていたわけではありませんでした。プロジェクトを通じた文献調査や顧客へのヒアリングを通して、徐々に知識を蓄積していったと話します。上司や先輩とのコミュニケーションがとりやすい環境も、知識を身につける上で大きな助けになりました。そして、学んだ知識が政策や経営方針に反映されるスケールの大きな仕事に日々やりがいを感じています。
庭野さん 「学問的な知見が土台にあり、さまざまな調査を通じて行政や企業への提案に結びつけていく。社会とのつながりを肌で感じられる点が、私たちの仕事の特徴であり、おもしろいところだと思っています」
福山さん 「単に科学的な視点から調査をするということであれば、学生時代にも同じような経験がありました。しかし、それを具体的に政策やマニュアルに落とし込むためには、社会の実情に即した調整が必要になります。その試行錯誤が一番難しいところであると同時に、仕事のやりがいになっています。自分が関わったマニュアルが企業の取り組みに影響を与えるという点でも、社会的な意義の大きさを感じています」
→みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社の全てのストーリーを見る
企業に寄り添い、企業のさまざまな課題を解消に導くコンサルタント。経営課題や人事課題、ITにまつわる課題など専門的な知識に加えて、ロジカルな思考や幅広い視野などビジネスパーソンとしても多くのものを求められることもあるでしょう。しかし、そのやりがいもひとしおです。
コンサルタントとして仕事をする方々がどのように企業の課題に向き合い、壁を乗り越えながら成長を重ねているのか、ストーリーでその軌跡を学んでみるのはいかがでしょうか?
