広大な中国エリアを販売店との協働で拓く。医療の最前線を支えるメーカーの使命
──現在の所属と業務内容を教えてください。
中四国営業部の中国サージカルに所属し、マネジャーとして9名のメンバーが在籍するチームを運営しています。担当エリアは中国地方5県と広域にわたり、大学病院や拠点病院の外科系手術で使用される製品をメインに扱っています。具体的な業務としては、数値管理や販売店との関係構築に加え、メンバーの営業同行や製品説明会、手術の立会いなど、現場に近い活動も積極的に行っています。
中国5県という広大なエリアを限られた営業メンバーでカバーするためには、戦略的な活動が求められます。そのため、実際に医療機関に納入してくれる販売店との協業が鍵となります。単に製品を卸して終わりではなく、自社や競合の状況、市場環境を正しく理解した上で販売店の担当者と定期的に膝を突き合わせて打ち合わせを行い、「今月はどのエリアの、どの病院を重点的にアプローチするか」といった優先順位を一緒に決め、営業活動に移しています。
また、販売店の目標達成にどう貢献できるかを提案するなど、彼らと同じ方向を向き、チームのような一体感を持って市場を開拓していくことが、このエリアでの売上最大化には不可欠だと考えています。
──その中で、オリンパスで働く魅力ややりがいはどのような点にありますか?
オリンパスで働く最大の魅力は、「命に関わる現場に貢献できる責任感と誇り」です。腹腔鏡やエネルギーデバイスをはじめとするオリンパスの外科系製品は、がんの低侵襲治療に直結しており、自分の提案が患者の命を救う一助になるという実感があります。
また単なる製品提案活動ではなく、課題解決型の営業活動が中心となります。顧客のニーズを深く理解し、改善策を提示することで長期的な信頼関係を築けます。 「あなたがいて助かった」と言われる瞬間は、営業として大きなモチベーションです。
また、組織が大きくグローバルに事業展開しているところも魅力です。営業職ではありますが、サービス担当やマーケティング担当、販売店と協業し、社内外の多くの人と連携しながらチームとして大きな成果を出せる事、グローバルな視点で国際的なキャリアを築けるチャンスがある事は大きなやりがいにつながりますね。
3年目で任された専任者部隊での挑戦。チームで上げた成果がマネジメントへの転機に
──2014年に入社した当初、携わったお仕事や会社の印象を教えてください。
私は前職でも医療機器メーカーで働いていたのですが、海外製医療機器の輸入販売がメインでした。これまでの経験を活かしながら、日本のものづくりに携わりたいと思いオリンパスに転職しました。
入社後は、大阪支店の近畿営業部にて兵庫エリアのサージカル営業を担当しました。担当製品は、腹腔鏡や手術用顕微鏡などのイメージング製品や、ディスポーザブル製品が中心の治療機器製品など、外科系領域の全製品です。
前職では少人数のチームで動いていたので、オリンパスの社員数の多さや、大きな組織として仕組みが細部まで整っていることに圧倒されたのを覚えています。
また、扱う製品群や対象診療科が多く初めは戸惑いましたが、オリンパスは人柄が良い方が多く、わからない事は率直に聞ける環境にある事が助けになりました。中途入社でも馴染みやすい職場環境だと思います。自分がマネジメントする立場になった現在も、しっかり受け継いでいきたい組織文化ですね。
──キャリアの転機となった出来事はありますか?
入社3年目に、新設された治療器専任者部隊に任命されたことです。兵庫エリアで選ばれた3名の中で、私が年長者だったこともあり、チームのまとめ役を任されることになりました。
治療機器製品というのは、血管を止めたり脂肪を切除したりするエネルギーデバイスや、組織の把持・剥離に使用する鉗子などの製品のこと。予算取りをして数年に1度導入いただく大型の製品とは異なり、これらは日々の手術で消費されます。そのため、毎日の症例で使い続けてもらうための地道な積み上げが重要になります。また、この分野では外資系メーカーが圧倒的なシェアを持っており、当社のシェアを拡大していく必要がありました。
前職での経験から、治療機器製品のような消耗品ビジネスはいかにお客さまとの接点を多く取れるかが重要だと考え、まずはお客さまの声を聴く事に重点を置きました。営業活動の「量」をしっかり担保し顧客接点を強化、その上で施設課題に合った提案となるよう工夫しました。
たとえば手術手技に自社製品を紐づけて手術時間の短縮につながる提案とする事や、オリンパスの強みである腹腔鏡製品とのシナジーを活かした提案などです。
また、当時の上司からの「自分で自分の蓋をしている」という助言も印象に残っています。自分としては効率よく営業しているつもりでしたが、無意識に限界を作っていると指摘されて。その言葉をきっかけに、より前向きに、貪欲に仕事へ打ち込めるようになりました。
試行錯誤しながらの活動でしたが、売上拡大が実現し、社内表彰を受けることもできました。この時の経験は今のマネジメントにも活かしています。
「どうするのが良い?」と問いかけ主体性を促す。メンバーの自立がマネジャーの喜び
──マネジャーを志したきっかけを教えてください。
もともと私は、現場の営業を続けたいと考えていました。自分の数字をいかに上げるかにやりがいを感じていたからです。しかし、治療器専任者部隊で若手メンバーたちと共に働き、彼らの成長を見ながらチーム全体で成果を上げることに、大きな魅力を感じました。この経験が、マネジャーを志すきっかけになりました。
ただ、私はずっと営業畑で育ってきたのでマネジャーを志すにあたって、経営的な観点が不足していると感じていました。そこで外部の研修プログラムに参加し、クリティカルシンキングやマーケティング、アカウンティングなどの知識を体系的に学びました。
たとえば、グループ内に施策を展開する場面では、相手に伝わる言葉を選んでなぜこの戦略を取るのかを論理的に説明し、メンバーに納得感をもって活動してもらう必要があると思ったからです。
現在も学習を続けていますが、いわゆる経営の定石を学ぶことで営業マネジメントに活かせる部分は多くあると思います。
──マネジャーとして、メンバーとの関わり方で意識していることはありますか?
プレイヤー時代は自分が先頭に立って引っ張るスタイルでしたが、現在は「メンバーにいかにリーダーシップを持ってもらい、チーム力を上げるか」を重視しています。
これは以前、福岡でSVとしてメンバーの取りまとめを行っていた際、当時のマネジャーがメンバーの主体性をうまく引き出している姿を間近で見て学んだことです。新人とベテラン社員では当然業務レベルが違うので、個人に合わせて少し難しい課題を設定したり、「こうしてほしい」と最初から答えを言わず「どうするのが良いと思う?」と問いかけたりすることを心がけています。
また、成功事例や失敗事例を個人で終わらせずに、チームの資産として捉える事も重要だと思っています。日報やグループミーティングを通して意識して共有する事で効率良く営業活動が行えますし、事例共有の場を作りメンバーが教える側に回る事でリーダーシップを醸成できます。
──マネジャーの醍醐味を教えてください。
オリンパスの外科営業は扱う製品数も多く、訪問する診療科も多岐に渡ります。ベテランのノウハウとして埋もれてしまいがちなスキルを言語化し、若手メンバーにも理解しやすい形式で伝える事は重要だと思います。営業個人の「点」だった成功を、組織として「面」に広げられた時には達成感がありますね。
また、メンバーの成長を感じられるときは喜びが大きいですね。とくに、入社当時はその都度指示を与えていた若手メンバーが、経験を積む中で自分で考え、施設課題を解決できるまでに成長した姿を見た時は、本当に嬉しいですね。誰かが成果を出した時は、チーム全員で拍手して喜んでいます。
多くのメンバーを率いる中で、一人ひとりの成長速度や特性、またその時々の市場環境や競合の状況に合わせて判断する。その結果、それぞれのメンバーが自立し、チームとして機能していく過程を見守ることができるのは、マネジャーならではの醍醐味です。
チームで成功を分かち合う喜びを知ってほしい。目線を上げて、一歩踏み出して
──これまで転勤も多く経験していますが、振り返ってみてどうですか?
正直なところ、初めての転勤で鹿児島への異動が決まった時は、家族のことや新しい環境への適応など、不安がないとは言い切れませんでした。しかし、これまで兵庫、鹿児島、福岡、広島と多くのエリアを担当してきて実感するのは、それぞれのエリアには特性があるということです。販売店や競合が強い地域、病院が集中する都市部の地域、広域移動が必要な地域など、市場環境はさまざまです。
勇気を持って挑戦し、多様な場所で営業経験を積んだからこそ、自身の引き出しを増やすことができたと感じています。この引き出しは自分の営業マネジメントに大いに活用できる貴重な財産だと思っています。
また、家族も引っ越し後は鹿児島が大好きになり、今でも「また遊びに行きたい」とよく話しています。子どもが大きくなった現在は単身赴任という選択をしていますが、入学式や卒業式、運動会といったイベントごとには積極的に参加しています。事前にしっかり計画化することで実現できますし、長く仕事を続けていく上で、オンとオフの切り替えは大事だと思います。
これからも転勤が自分のキャリアを広げるチャンスと捉え、新しい市場での挑戦や人脈拡大を通してもう一歩成長したいと考えています。
──今後のキャリアの展望を教えてください。
直近の目標は、今のチームメンバーがより主体的にリーダーシップを発揮できる環境を作ること。そのために責任ある仕事を任せ、失敗を恐れずチャレンジできる組織でありたいと思っています。教育にはますます力を入れたいですね。マネジャーとしてできることを日々考え実行していきたいです。
また、ゆくゆくはより大きな市場でマーケティングを活用した戦略立案にもチャレンジしたいですね。学習を進める中でマーケティングの奥深さに触れ、現在担っている特定エリアのマネジメントだけでなく、より大きな市場での戦略立案に関わってみたいと思っています。
現場で培った営業経験と、マーケティングの戦略的な視点。その両方を活かせるハイブリッドな人材として、営業の最前線で勝負したいですね。
──最後に、マネジャーやリーダーをめざす方へメッセージをお願いします。
管理職と聞くと「責任が重そう」「大変そう」と尻込みしてしまう人もいるかもしれません。もちろん大変だと思うこともありますが、それ以上に得るものも大きいと実感しています。自分1人の数字を追っていた頃と比べて、チームという大人数で成功体験を分かち合えるのは大きなやりがいです。
少しでも興味があるなら、まずは自分の仕事にプラスして、少し目線を上げて周囲を巻き込んでみることから始めてみてはどうでしょうか。チーム内の施策リーダーや新人の教育係など、身近なところにもチャレンジの機会はたくさんあります。
そして、もしマネジメントをやってみて自分に合わないと感じたら、またメンバーに戻ってもいいんです。そういった選択肢もあると知っておくだけで、挑戦へのハードルはぐっと下がるはずです。まずは一歩踏み出し、チームで大きな成果を上げる喜びをぜひ味わってほしいですね。
※ 記載内容は2025年12月時点のものです

