医療現場を支える誇りとやりがい。安心安全なオリンパス製品を届けていく
──現在の所属部署と業務内容について教えてください。
私は、青森オリンパスの第2技術部サステイニングエンジニアリンググループに所属し、内視鏡及び外科処置具製品の生産維持業務を担当しています。お客さまに安心安全なオリンパス製品を確実に届けるため、日々の生産で発生する不具合に対応し、再発しないよう原因解析や対策検討を行う役割です。
私たちの製造ラインには20~30人の作業者が配置され、自動機による組立や手作業による組立などさまざまな工程で製品を生産しています。医療機器は民生品と比べて部品への要求基準が非常に厳しく、扱う部品の中には直径1㎜にも満たない微細なものもあります。目視では確認が困難なレベルの寸法や、わずかなズレが製品の不具合につながる可能性があるため、精密に管理を行うようにしています。
また、FDA(米国食品医薬品局)の規制に準拠するため、プロセスバリデーションの適正化業務も担当しています。医療機器の品質保証では、溶接部品の強度検証など通常の検査では確認できない要求事項があります。そのため、定められた手順で生産を行えば必要な品質が確保できることを検証し、文書化する作業が必要となるのです。
そこで得た知見を活かし、新製品の工程設計へのアドバイスも行っています。
──オリンパスで働くやりがいについて教えてください。
私が感じているオリンパスで働く最大の魅力は、日々の業務を通じて社会貢献できる点です。とくに、地元の青森県で医療機器の製造から完成品の出荷まで一貫して携われることは私にとって誇りでもあります。
世界中の医療現場で使用される機器を青森から届け、患者さんの健康に直結する仕事ができることに、大きなやりがいを感じています。
医療工学と出会い、オリンパスへ。医療機器の新たな仕様開発を経て、大きな成長を実感
──学生時代の勉強内容と、入社の経緯について教えてください。
大学では理工学部機械工学科を専攻し、大学院では医療工学コースに進みました。生体工学を学び、大学病院と連携した実践的な講義を受け、工学エンジニアとしてどのように医療機器を製作していくかを勉強しました。
オリンパスと出会ったのは、医療現場でどのような機器が使用されているのかを学んでいたときです。内視鏡手術の映像の中でオリンパス製品が使用されているのを目にし、地元の青森に工場があると聞いて、ここに入社しようと決心しました。
──入社後はどんな仕事を経験してきましたか?印象に残っているエピソードがあれば合わせて教えてください。
最初の3カ月間は製造現場での実習を経験しました。その後、サステイニングエンジニアリンググループに所属し、生産維持業務と新製品の開発を同時に担当することに。現場での不具合対応と新製品へのフィードバックを両立させる業務に携わりました。
サステイニングエンジニアリンググループの仕事の難しさは、製造現場と製品設計開発部門の間に立つ立場であることです。現場側、設計側からそれぞれ相手に対する要望があり、その板挟みになることも多いです。一方で、本社開発部門からきた製品設計を量産設計へと転換する過程で、製造ラインの設計などを自分で一から考えて作り上げられることにやりがいを感じるようになりました。
とくに印象に残っているのは、1人で業務をこなせるようになった入社2〜3年目の時期に、新製品担当をしながら、その製品で使用する設備導入の主担当を任されたこと。具体的には、外科手術用処置具に使用するヒートシーラーというシングルユース製品を袋に入れて熱で封をする設備の導入でした。
この時、医療機器として必要なデータを記録する新しい仕様を外部メーカーへ依頼しました。当初、メーカーはソフトウェア面での新しい要望に戸惑っていたものの、これからの医療機器には必要な機能だと説明をすることで、同意を得ることができました。その結果、要望通りの設備が完成したときは大きな達成感を覚えましたね。
後に、メーカーの展示会でもこの仕様を採用した設備が展示されていました。医療機器のデータ記録に対応できる設備として注目される姿を見て、私も嬉しかったです。
不具合対応と新製品開発。2大プロジェクトを達成できたのは「患者さん第一」の価値観
──仕事をする上で大切にしている価値観やポリシーはありますか?
チームをまとめる立場になり、後輩やメンバーへの指導機会が増える中で「患者さん第一」の考え方をより意識するようになりました。とくに業務経験が浅いメンバーに指導する時は、この業務がどのようにして患者さんの安心や安全につながっているかを説明した上で対応してもらうようにしています。
不具合発生時は早期復旧が求められるため、スケジュールばかりに目が向いてしまうこともありますが、そういったときこそ品質への意識が大切です。ときには「患者さん第一でいこう!」と声に出しながら、周囲のメンバーと価値観を共有するようにしています。
──そうしたポリシーが反映された出来事はありますか?
入社5〜6年目に工場内で最も重要な既存製品の不具合対応と、その後継機種となる新製品の立ち上げを同時に担当することになったとき、「患者さん第一」の考えを深く実感しました。
不具合の方は長年の課題ではあるものの、頻度が2〜3年おきに発生する製品設計上の問題かつ設計変更に時間がかかる状況でした。市場供給を止めるわけにはいかず、当初は開発マネージャーから、「不具合対応を優先し、新製品の日程は延期する」という話が出ました。
しかし、新製品を待っている患者さんがいると思ったとき、諦めずに開発メンバーと協力してなんとか両方実現したいと考えました。みんなで知恵を出し合いながら進めていったことで、正直厳しかった不具合対応と新製品立ち上げをそれぞれなんとか目標に置いた日程通りに導入につなげることができました。その時は、言葉では表現できない達成感に包まれたのを覚えています。オリンパスのwebサイトに新製品が掲載され、不具合解決できた既存製品も掲載され続けていることを見て、本当に頑張ってよかったと思いました。
この経験を通じて、開発部門との連携の重要性と、患者さんへの安全な製品供給を最優先に考える姿勢の大切さを実感しました。
世界規模の製造に携われる青森オリンパス。この場所で、キャリアを磨き続ける
──青森オリンパスで働く魅力を教えてください。
青森オリンパスの魅力は、地元にいながら世界に届く医療機器の製造に携われることです。職場には、とくに私の部署では各専門分野に強い人材がそろっているため、さまざまな分野のスキルを習得できる環境があります。
さらに、プライベートとの両立もしやすく、休暇取得なども柔軟に対応してもらえています。私自身、仕事をしながらプロダーツの競技者をしているため、試合の日には休みを取得して、そちらに集中できています。仕事とプライベートを両立できる今の働き方には満足しています。
また、不思議なことに、まったく違うと思われるダーツの競技活動と仕事には多くの共通点があるなと思っています。ものづくりの世界で活用されるFMEAという考えがあるのですが、これは製造工程の不具合を抽出して、その不具合がどういうリスクにつながるかを洗い出し、改善する手法となっています。そうした考えがダーツを上達させる上でも役立つのです。
一方で、ダーツで培ったPDCAサイクルの考え方も、業務にも自然に活かすことができているのではないかと思っています。常に改善を重ねる習慣が、両方の活動で相乗効果を生んでいるんですね。
ダーツだけで食べていけるようなトッププレイヤーもいる中で、仕事とプロを両立して二刀流としてトッププレイヤーに勝つことが目標です。このスタイルで結果を出すことで、青森のプレイヤーに夢と可能性を与えることができればと思っています。
──最後に、今後の展望について教えてください。
今後のキャリアについては、これまでの業務経験を活かしながらさらに視野を広げていきたいと考えています。また、日頃から相談を受けることも多く、人と話をすることも好きなため、将来的にはマネジメント業務にもチャレンジしたいです。
キャリアを積む中で、業務を俯瞰的に見て多角的な視点で考えることが得意だと感じています。その特性を活かしつつ、分野を限定せずさまざまな機会に挑戦していきたいです。
※ 記載内容は2025年1月時点のものです

