内視鏡の湾曲部のチューブ製造を担当。確かな目と技術で品質と安全性を守る
──所属する部署やそこでの仕事の内容について教えてください。
私は製造部でチャンネル製造を担当しています。チャンネルとは内視鏡の内部を通る管のことで、さまざまな処置具という器具を患部に届けたり、体内から血液などを吸引したりする役割を果たす重要な部品です。
チームは、消化器系の内視鏡用チューブの前工程と後工程、外科系の内視鏡用のチューブごとに場所が分かれて作業しており、このうち「GI(※)前工程」という役割を担っているのが私です。
前工程というところでは、エージング、検査、コイル接着という作業を主に行っています。エージングとは、内視鏡の先端部を自由に動かせるようにチューブをやわらかくしたり、曲がりやすくしたりするための作業のことで、チューブの前後を機械でつかんだ状態で曲げていきます。作業はほぼ自動化されているため、機械のメンテナンスや日常点検がこの工程での主な業務です。
検査では、チューブが適切に曲がっているかをチェックし、同時に不良がないかを確認します。たとえば、チューブの塗装が剥がれていないか、コイルが浮いていないかなどを目で見てチェックします。
また、チューブの内径や、チューブ内に器具を挿入する力が規定値内に収まっているかどうかを1本ずつ確認します。医療機器は人体の中で使うものなので、品質管理がとても重要です。厳密な基準に基づいて検査を行い、すべての基準を満たした製品だけを後工程に送ります。
コイル接着は、エージングと検査の前の段階で行う作業です。チューブにコイルを巻いた状態で、先端と後端が浮かないように接着します。これによって、後工程でより安定した製品をつくることができます。
1日で1ロット、約240本のチューブを取り扱います。そのうち私が担当するのは190〜200本程度です。チャンネルチームは、扱うチューブの種類が多いので、各担当はそれぞれに異なる製品を担当しています。
※ GI:上部消化管用内視鏡
──チームの構成や雰囲気についても教えてください。
チャンネル製造を担当している部署には約35人が在籍しています。若手からベテランまで幅広い年齢層で構成されています。少しでもわからないことがあればすぐに先輩や上司に相談するようにしていますが、話しやすい雰囲気です。
残業はあまりありませんが、担当する製品の種類によって作業量に偏りが生じることがあります。そのような場合は、チーム全体のバランスを取るため、お互いに協力して仕事をすることもあります。
進学から一転し長野オリンパスへ。責任感と向上心が育んだ技能者としての心得
──学生時代に取り組んだことと入社の経緯について教えてください。
小学校のころはサッカーが好きで、よくボールを蹴って遊ぶ活発な子どもでした。中学校ではバスケットボール部に入り、高校でもスポーツ中心の生活を送りたくて、週に4時間の体育授業があるスポーツコースを選びました。
中学校の部活は強豪チームでしたが、高校では真逆の環境でした。当時はそのギャップに戸惑いましたが、いまあらためて振り返ってみると、勝つことにこだわって本格的に練習に取り組むより、楽しみながら運動することのほうが性に合っていると感じます。
高校卒業後の進路について、当初は大学進学を考えていました。指定校推薦の獲得をめざして勉強に励みましたが、7人兄弟の長女として家族を支えるため、最終的に就職する道を選びました。
長野オリンパスに入社をしたきっかけは、偶然にも縁があったからです。就職することを決めたタイミングで再募集の求人が届き、進路指導の先生から工場見学を進められました。
技術については未経験でしたが、給与や福利厚生が理想的だったため、ここなら安心して働けると感じ、入社を決めました。
──入社後、どんな仕事を経験してきましたか?
1カ月間の初期研修を終えた後、3カ月間のOTS(社内教育システム)で基礎研修を受けて、フライス盤の扱い方やレンズの磨き方、電気の基礎知識などを学びました。
当時は「なぜこんなことを学ぶのだろう」と思うこともありましたが、いまとなっては貴重な経験だったと感じています。とくに機械のメンテナンス方法や作業上の安全に関することなど、現在の仕事にも活かされています。
チャンネルチームに配属されてからは、段階的に仕事を覚えていきました。最初はエージングの機械操作から始まり、検査、接着と順を追って学んでいきます。
仕事を覚える上で心がけたことは3つあり、一つめは基準書をしっかり読むこと、二つめは先輩から指導してもらったことをきちんとメモすること、三つめはわからないことはすぐに質問することです。自分の勝手な判断で行動しないよう意識し、3カ月ほどでひとりでも作業できるようになりました。
知識が増えてくるにつれて、やりがいも感じるようになってきました。とくに上司が私の成果を適切に評価してくれたときは一番うれしいですね。
また、尊敬できる先輩の存在も良い刺激になっています。中でも、最初に指導してくれた先輩は、知識があって技術も高く、その上仕事が早くて部署全体のことをよく理解している方です。私もそんな先輩のように、上司から頼られる存在になりたいと思っています。
新人ならではの視点で「なぜ」を問い続け、業務改善に貢献
──入社後、とくに印象に残る出来事について教えてください。
新人は教えられるばかりということだけではなく、私は、新人だからこそ気づける点があると思っているので、業務を改善するための意見を積極的に出すよう心がけてきました。
たとえば、検査工程には5種類ほどの項目があるのですが、そのうちのひとつがなくても問題ない工程なのではないかと考え、上司に「この作業を省略できるのではないでしょうか?」と提案したことがあります。安全性を損なうことなく、効率化できる可能性があると考えたからです。
この提案は、基準書の書き換えや技術部門の見解を確認することが必要なため、現時点ではまだ実作業に反映されていませんが、改善に向けて進んでいます。
私は、必要かどうかわからないことを、決められているからといってそのまま作業をするのが好きではないタイプです。どんな仕事であれ、理由や意味を理解した上で取り組みたいので、常に「この作業することが妥当なのかどうか」を考えながら進めています。そう考えることが、会社全体の利益につながるかもしれない。だからこそ「これは何のためにやっているのですか?」「本当に必要な作業でしょうか?」と、臆することなく上司や先輩によく質問しています。
こうした私の性格について、上司からは「期待している」と言ってもらえています。ともすれば、厄介なことをいうなどと思われてしまうかもしれませんが、上司は真摯に向き合ってくれ、話をきいてくれます。その上で、頑張れば頑張っただけの評価をしてもらえるところが、この会社で働く魅力だなと思うところです。
──仕事へのモチベーションをどのように保っていますか?
壁にぶつかったときは、上司や同期(同僚)に相談して話を聞いてもらってきました。人に恵まれていると思います。また、気分が落ち込んだときは、無理に前向きな気持ちを引き出そうとはせず、自然に回復するのを待つようにしています。
休日の過ごし方も大切にしていて、十分な睡眠をとったり、ひとりで出かけたりして気分転換をしています。好きなアニメを見ることもありますが、自然の中でリフレッシュすることが多く、上高地や霧ヶ峰のような高原に行くことが私の何よりの楽しみです。きれいな景色を見ると、心が癒されますからね。
知識と経験を積み重ね、誰からも頼られる存在に
──仕事をする上で大切にしていること、今後の展望について教えてください。
先輩や上司など、憧れの存在を見つけて、その人をめざして成長していくことです。目標があることで、日々の仕事に活力が生まれると考えています。
また、自分ひとりで働いているのではなく、チームの一員として働いていることを意識するようにしてきました。たとえば、前工程の人から受け取り、それを次の工程の人に渡すという流れをいつも念頭に置きながら、自分の役割を果たすよう心がけています。誰かが休んだときは互いにカバーし合い、お互いを尊重することを常に忘れないようにしています。
私の現在の目標は、「チャンネルのことなら吉崎」と、まっさきに私の名前があがるような、この部署に関する困りごとならなんでも解決できるような存在になることです。いま担当している作業だけでなく、幅広く作業ができるようになり、周りの人から頼られる人になりたいと思っています。
そのためにいまの私に決定的に足りていないのが知識です。自分の担当作業はある程度わかっていますが、ほかのチームの仕事について聞かれても答えることができません。なので、わからないことを詳しい人に尋ねながら、少しずつ知識の幅を広げていきたいです。
──長野オリンパスへの入社を検討している就職活動中の学生さんに向けて、メッセージをいただけますか?
有名な大企業だからといって、気負う必要はありません。ものづくりに関心がある人や、自分の力を正当に評価してほしいと考えている人にとって、長野オリンパスは最適な職場だと思います。
また、私のようにものづくりに関心がなかったとしても、自分の考えや持っている力をどこまで発揮できるか試したいと考えている人にとっても、ここにはぴったりの環境があります。ぜひ、チャレンジしてほしいです。
さらに、休日が多く、ベテラン社員を含め優しい人ばかりで働きやすいのも特徴です。この会社で自分の可能性を広げられる場所を見つけてほしいなと思います。
※ 記載内容は2024年9月時点のものです

