外科用の内視鏡システムの修理を担当。専門部署で磨かれる技術とチームワーク
──所属する部署やそこでの仕事内容やどんなふうに仕事しているかを教えてください。
私が所属している医療修理部 修理2グループは、外科用の内視鏡システムの修理を担当する部署です。外科用の内視鏡とは、お腹に開けた小さな孔(あな)から体内に挿入する腹腔鏡と呼ばれる硬い形状の内視鏡(硬性鏡)や、気管支などの体にある細い管に使われる柔らかい形状の内視鏡(軟性鏡)などのことを指しています。当部署では、主にそれらの修理を行っています。
通常は、朝8時前後に出社し、8時半ごろから業務を開始。届いた修理品は、まず解体され、修理可能な状態になったものから順に、各担当者が修理に取りかかります。
内視鏡の修理方法には、大きく分けて2つあります。1つめは、故障状態により部分的に補修する「部分修理」、もう1つはオーバーホール修理(全バラ・再組立)というもの。私が担当しているのはオーバーホール修理の再組み立てラインになります。
修理の流れは大まかに言うと、まず操作部と呼ばれる内視鏡を操作する手元の部分と、挿入部と呼ばれるチューブ状になった部分を組み立てる工程があります。次に挿入部にチューブを収める工程、光源装置からの光を内視鏡の先端まで伝えるライトガイド(LG)を組み付ける工程、基板をつなぐ工程、画像を検査する工程、そして最後に操作部のグリップを組み付ける工程と、細かな工程に分かれています。
それらを修理するには、工程ごとに技能証明が必要で、とても専門性の高い作業です。中でもとくに難しいのが、基板をつなぐ工程です。その部分は、内視鏡の先端のレンズ部分で捉えた映像信号を処理してモニターに表示させるという、内視鏡を使った観察で重要な役割を担っていて、直径0.5㎜もないCCD(Charge-Coupled Device/電荷結合素子)用の配線の被覆を慎重に取り除いてハンダ付けする必要があります。肉眼でなんとか見える程度の細かな世界での作業となり、それはとてもデリケートです。
私たちの仕事では、残業時間は修理品の台数によって変動します。現在は修理依頼件数が多いため残業することもありますが、修理品が少ない時期はまったく残業がないこともあります。必要に応じて休日出勤するときもありますが、基本的に土日祝日は休みなので、ワークライフバランスが取りやすいと思います。
──チームの構成や雰囲気についても教えてください。
現在は約20人がチームに在籍していて、それぞれがラインごとに分かれて作業しています。メンバーの年齢層はとても幅広く、入社5年目の私はまだ若手です。所属しているチームは、年齢に関係なくメンバーの仲が良く、世代を超えていろいろな話ができる楽しい職場だと感じています。仕事中にも会話を交わすことが多いですね。
求められるのは、品質とスピードの両立。仲間の支えと地道な作業でつかんだ現場感覚
──学生時代に取り組んだことと入社の経緯、これまで担当してきた仕事について教えてください。
小学1年生から始めたサッカーを、高校までずっと続けていました。ポジションはディフェンスや中盤です。高校ではキャプテンを任されたこともありました。リーダーシップを発揮するのが得意で、どちらかというと面倒見が良いほうかもしれません。高校は普通科に通っていたので、もともと機械に詳しいというわけではありませんでした。卒業後に地元で就職することは決めていて、父親や兄弟たちが製造業に携わっていたこともあり、同じ道を志しました。
長野オリンパスに興味を持ったのは、当社で働いている高校時代のサッカー部の先輩から、ワークライフバランスが整った会社だと聞いたからです。社会人になってからもサッカーを続けられる職場を探していたので、第一志望に選びました。
面接では、とても気さくに対応してくれた面接官のことが印象に残っています。ここでなら楽しく働けそうだと感じて入社を決めました。
入社後は、コロナ禍の影響もあり研修期間は短めでしたが、ビジネスマナーなどの基本的なことを学びました。その後、現在の部署に配属され、操作部と挿入部を組み付ける工程を担当し、指導者から組み立ての方法やスキルについて丁寧に教えてもらいました。
──これまでにどんな苦労がありましたか?どう乗り越えたかとあわせて教えてください。
実は、配属されてすぐに最初の壁にぶつかりました。操作部と挿入部を組み付ける工程は、ただ単に標準書通りに作業すればよいわけではなく、微妙な力加減やコツが必要な作業だったからです。
また、医療機器を扱うため、品質という点で細心の注意が求められます。初めは厳しいルールに戸惑いましたが、徐々に作業に慣れ、1年ほどかけてひとりで担当できるレベルの技術を身につけられました。
さらに、ライン工程では、次の工程の担当者のことを常に考えることが大事だと思っています。次の工程の人の手が空かないよう、作業スピードも必要です。私はどちらかというと、体で覚えるタイプ。当時の組み立て工程の目標は21分。これは当時に私にとって非常に高いハードルでしたが、ひたすら作業を繰り返し、体に叩き込むことで、作業品質を落とすことなく、スピードがどんどん上がっていくようになりました。
挫折しそうになったこともありましたが、最終的に乗り越えられたのは、親身に指導してくれた先輩たちのおかげです。仕事のことだけでなく、プライベートな話もできる良好な人間関係が、モチベーションの維持につながったのではないかと思っています。
また、ミスをしても長く悩まないことも心がけてきた点です。人間は失敗する生き物だと考え、自分ひとりで抱え込まずに迷ったり、困ったりしたときには先輩の力を借りながら、地道に経験を積み重ねる姿勢を大切にしています。
工程全体を見渡しラインを動かす醍醐味を実感。修理を通じて命を守ることがやりがいに
──現在の仕事のどんなところに魅力を感じていますか?
入社して2年ほどしたころ、30種近くある製品の特徴を徹底的に覚えようと取り組みました。その結果、ひとりで全機種の修理ができるようになった時は、大きな手ごたえがありました。
私が担当している外科手術用の内視鏡システムには、さまざまな種類があり、修理の観点では共通する部品もありますが、製品ごとに特殊な部品を使っていることも少なくありません。
たとえば、チューブを少しカットした上で組み付ける工程がありますが、カットする位置を少しでも間違えると、部品自体が使えなくなってしまいます。とても高価な部品を扱うことも多いため、神経を使います。でも、難しいからこそ、それらのコツをつかんだ後は、業務の幅が広がったことに達成感があります。
また、組み立ての先頭工程という、最初の部分では、修理を進めていくラインに流す順番を自身で決められるのがおもしろいです。機種によって各工程の難易度が異なるため、作業量の多い工程に配慮しながら、比較的作業しやすいものを優先的に流し、タイミングを見計らって難易度の高いものを流すなど、全体の進捗状況を意識しながら対応しなくてはなりません。
そうやって全体を見渡しながらプランニングを行うことができるようになってくると、「自分がラインを動かしている」と思えるようになり、この仕事ならではの醍醐味を感じています。サッカーでいうところの司令塔的にゲームプランを組み立てていくようなことにも似ていると思っています。
──仕事をする上で大切にしていることについて教えてください。
患者さんの安全を第一に考えることです。医療機器を扱う責任は重く、たとえば製品に傷が付いているようなことがあれば、感染症が発生するリスクがあります。最悪の場合、死亡事故にもつながりかねません。そのため、常に安全性に配慮し、マニュアルに忠実に修理を行うよう心がけています。
重い責任をともなう仕事にプレッシャーを感じますが、医療の現場でこの修理完了品を待っている人がいる。それを意識しながら、少しでも早く、修理完了品を医療の現場に届けられることで、間接的にではありますが、その医療現場の先にいる患者さんの役に立っていると感じられることが、私のやりがいにつながっています。
製品知識とリーダーシップに磨きをかけ、チームの要となるような存在に
──めざしている先輩はいますか?また、今後の目標についても教えてください。
現在のチーフのような存在になりたいと思っています。誰にでも気さくに話しかける一方で、仕事にはしっかりと責任を持って取り組む、オンオフの切り替えがうまいところがとくに見習いたい点です。
チーフのように周囲から頼られるためには、製品に関する知識をさらに深めるだけでなく、メンバーの意見をきちんと拾い上げて、一つひとつの課題に前向きに取り組む姿勢が欠かせません。チームをしっかりと支えられるリーダーになりたいです。
個人的な目標としては、ラインの管理者になることをめざしています。そのためには、製品知識はもちろん、不具合への対応や他部署との調整、生産管理など、さまざまな業務に対応できなくてはなりません。全体を見渡しながら最適な方法を見出す力を、今後はさらに伸ばしていきたいと考えています。
また、チーム内の作業の効率化にも積極的に取り組みたいと思っています。工程によって作業にかかる時間に差があるので、その原因を分析して、改善策を検討していきたいです。複数いるメンバーにかかる負荷を均等にすることで、よりスムーズな生産体制を築くことをめざしたいです。
──長野オリンパスへの入社を検討している就職活動中の学生さんに向けて、メッセージをお願いします。
長野オリンパスは、やりがいのある仕事に携われるとても魅力的な職場です。医療機器の修理には重い責任をともないますが、スキルアップを重ねながら壁を乗り越えていく過程には大きな充実感があります。
また、働きやすい環境があることも大きな特徴です。入社前に期待していた通り、休日が多いので、サッカーを存分に楽しみ、リフレッシュすることができています。やりがいのある仕事とプライベートの両立を実現して、充実したキャリアを築いていける職場にチャレンジしてみてほしいなと思います。
※ 記載内容は2024年8月時点のものです

