密なコミュニケーションこそ、仕事を円滑に進めるための秘訣
韓が所属しているのはR&D部門のコネクティド技術開発&サービスオペレーション部。コネクティドカーオフボード開発部門のPM(プロジェクトマネジメント)を担当しています。
「従来のように物理的な意味での自動車ももちろん大切ですが、これからはソフトウェアの部分がより重要になってきます。たとえば、スマホのアプリで自動車のエアコンを操作する機能など、お客さまが自動車をより便利に使うためのコネクテッドサービスが求められる時代です。
開発チームが一丸となってイノベーションを起こし、新しいサービスをお客さまに提供すること。そして、顧客満足度を上げるための新しいプラットフォームを生み出すこと。これが私たちの部署の大きなミッションです。その中で私は、PMとして新規要件の見積もりから開発の計画、開発、リリースまで一連の管理をするほか、部署全体の予算管理に携わっています」
チームメンバーは半分が外国籍で、インド、中国、イギリスなど国際色豊かな構成。サプライヤーを合わせたメンバー数は200名近くになります。その中でPMを担う韓は、コミュニケーションを大切にしています。
「PMは自分のプロジェクトだけではなく、他の部署やチームと関わることが多々あります。コロナの時期はほぼ在宅勤務でしたが、現在はできるだけ出社して、直接コミュニケーションをとる機会を増やしています」
いかにスケジュール通りに、かつ予算内でプロジェクトをデリバリーできるかも、コミュニケーションにかかっていると韓は言います。
「最初の準備や計画がものすごく重要です。とくに『計画が8割を占める』とも言われています。プロジェクトにしても開発にしても、上流が要なんですよね。下流に行くほど影響が大きくなる。気づいた段階で即対応し解決できれば、コストも影響も最小限に抑えられます。ですから、開発段階で問題が生じる可能性があると気づいたら、できるだけ早く解決することを意識しています。
そのためにも、コミュニケーションは欠かせません。メンバーのみんなを信頼し、力を発揮してもらうことが大前提。そのうえで、何か問題が起こったとき、早めに言える、相談できる環境を作ることが、私の大切な役割です。それが結果的に、プロジェクト全体のパフォーマンス向上につながりますから」
恩師の言葉がきっかけで日本へ。グローバルな業務に感じるおもしろさとやりがい
中国出身の韓が日本にやってきたのは、19歳のとき。きっかけは、通っていた大学教授の言葉でした。
「以前から海外に留学したいと思っていて、最初はイギリスを希望していました。そんなときに、日本人の大学教授に、日本であれば英語も日本語も勉強できるし、たくさんの経験が積めるとアドバイスをもらったんです。留学先での就職も視野に入れていたので、日本へ留学することに決めました」
こうして2005年、日本に留学。大学院でコンピュータ理工学を学んだ後、システムの受託開発を行う日本企業に就職。さまざまなメーカーのプロジェクト開発に携わりました。
「大手化粧品メーカーさまや自動車メーカーさまなどのシステム開発を担当しました。要件定義からリリース、必要があればオペレーションまで、まさに上流から下流まですべてを経験できたので、自分の中でものすごく勉強になった期間だったと感じています。
その中でも印象に残っているのは、とある自動車メーカーのプロジェクト。日本にあるシステムを、本社がある海外のサーバーに移行するというミッションでした。日本と海外の基準が違うため要件を作り直したり、関連する他のチームのシステム移行も手伝ったりと、大変でしたが達成感がありました」
国をまたいで行うグローバルな仕事に、自身の適正を見出した韓。さらなるグローバルな業務に携わりたいという想いを抱くようになり、日産に転職します。
「自動車のシステム開発に関わるという点では前職と同じですが、立場が変わると異なる点がたくさんあります。以前はお客さまからのオーダーをもとに開発を行っていましたが、今はチームのみんなで新たなサービスを検討・提案して、実現できる機会がある。チャレンジできる環境にいることが、やりがいにつながっています」
1人ではできなくても、チームでなら成し遂げられる。日産のチーム力を実感
韓が日産に入社して2年4カ月。最初の1年半は、バックエンドの開発チームのエンジニア、PMでした。入社してからもっとも印象に残っていることを尋ねると、アメリカへ出張したときのエピソードだと答えます。
「アメリカでの一大プロジェクトの開発テストをサポートしました。私に課せられた役割は、問題が起きたときに自分の担当部分を分析し、速やかに解決すること。何かあったときに連絡がとれるよう、日本とインドのオフショアチームがアメリカの現地時間に合わせてスタンバイしてくれていて、実際に問題が起きたときは、原因を分析するため日本時間の夜中3時まで動いてくれました。
そのおかげで、問題は期限までに無事解決。これは私1人の力では絶対にできなかったことです。たくさんのメンバーが一つの目標に向かって動く、日産のチーム力を実感できました」
さらに、日産のDNAとして掲げている「他のやらぬことを、やる」という姿勢を、韓は実感しています。
「どの部署も、幾多のチャレンジをしています。上司いわく『失敗を恐れずに。失敗したらリカバリすればいい』。すごく良い言葉ですよね。先ほどのチーム力にも繋がりますが、1人でできることは少ないけれど、チームで動けば成し遂げられる。ちょうど今も、他部署を巻き込んだサービス改善を試みているところです」
いい意味で「日本の伝統企業らしくない」と日産について評します。
「既存のやり方に合わせなくてもいい。何か新しいアイデアがあれば、上司がOKしてくれる可能性も十分にあります。どんどんチャレンジができる雰囲気がありますね」
多様性を受け入れる文化も、チャレンジを後押ししています。
「前職では外国籍のメンバーは私1人だけでしたが、日産は外国籍のメンバーがいるのが当たり前。1人でも日本語が話せないメンバーがいたら英語で会話するというルールがありますし、社内のドキュメントは日本語と英語を選択できます。グローバルな職場なので、自分らしさを発揮しながら働くことができています」
いかにチームを強くして、良質のサービスをお客さまに提供できるか
韓は2023年4月、開発チームからPMチームに異動したと同時に、アシスタントマネージャーに昇格。自分の求められていることが明確に理解できるようになったと言います。
「上の立場の人たちがどのような考えを持っていて、私にどう動いてほしいと期待しているか。そのうえで、目標に向かってチームメンバーとどの方向に向かっていけばいいのか。マネージャーやシニアマネージャーとのコミュニケーションの中から、それらを的確に掴んで動くことを意識しています。徐々に仕事の範囲や視野が広がってきたと感じますね」
日々着実にステップアップしている韓。今後どのような存在になっていきたいかを尋ねると、少し考えながらこんなことを話しました。
「前職までは、自分自身でいろいろなことをできるようになりたいと思っていました。でも今は、いかにチームを強くするかにやりがいを感じています。みんなでレベルアップして、幅広い仕事に携わり、スピードを上げて、多彩なサービスを高いクオリティでお客さまに提供する。そんなチームを作り、引っ張っていく存在になりたいと思っています」
そのためには、共に力を合わせて働く仲間が必要です。
「本当にいろいろなことができる会社です。IT関連で言うと、アーキテクチャデザインもプロジェクトマネジメントもできるし、コーディングが得意であればそのスキルを活かせるポジションもある。希望する仕事ができる職場だと思います。
リアル(車)とクラウド(ソフトウェア)が繋がった大規模プロジェクトで仕事ができるのも、他のIT企業ではなかなかないと思いますし、日本だけでなく世界と繋がれる機会もたくさんあります。自分の強みをいかんなく発揮して、チームで互いに良い影響を与えながら、圧倒的なスケールで仕事を成し遂げたい、そんな想いを持った仲間を待っています」
自動車業界は変化期であり、新しい技術やサービスの開発に余念がありません。チャレンジを続け、仲間と一緒に「自動車業界に変革を起こしたい」という韓。その熱意が形になる日は、そう遠くはないでしょう。
※ 記載内容は2024年1月時点のものです
