抽象的なテーマと具体的なプロジェクトを連動させて「バリュー・プロバイダ」をめざす
2人が所属するイノベーションラボラトリは、人間理解を中心とした研究を行う組織。セルフモニタリングの技法を用いて目標達成などをサポートするスマートフォンアプリの開発、AI技術やバーチャル空間のVR/AR技術を用いた新たなワークスタイルの研究など、さまざまなテーマを研究開発しています。
W.Y:NECソリューションイノベータでは、バリュー・プロバイダとして新たな価値を創造していくことをめざしています。これは、従来の工数事業から脱却し、価値提供型のサービスを作っていこうということ。そのためのコア技術を研究するメンバーが集まっているのがイノベーションラボラトリです。研究職のメンバーからビジネス観点での検討を行うメンバーまで、約150名の多様なメンバーで構成されています。
I.M:研究開発部署ですが、和気あいあいとした雰囲気が特徴です。たとえば、ビジネス検討をする場で学術的な知見が必要になった際、研究職のメンバーに声をかけるとすぐに会議に参加してくれるようなフットワークの軽さもあります。
その中でW.YとI.Mは、リサーチエンジニアとしてAIとデータ分析を用いたプロジェクトに参画しながら、新たな技術の探索も担当しています。
W.Y:私たちが参画しているプロジェクトの一つは、一般的なプロジェクト管理のノウハウだけではなく、SI企業であるNECソリューションイノベータならではのプロジェクト管理ノウハウを含んだAIの研究開発です。人が持つ暗黙知をAIに落とし込んでいくことに挑戦しています。
もう一つは、LLM(大規模言語モデル)の技術探索です。人の意思決定を支援するための技術を模索しています。
I.M:その中で私は、AIのチューニングを担当しています。たとえば、AIが正しく学習できるようにデータの形式を検討したり、データの整形をしたり。さらに、AIに学習させる上で最適な学習方法の選定なども行っています。
また、LLMの技術探索に関しては、カスタマイズ方法や学習方法についての研究を進め、外部の研究会で発表することもあります。
W.Y:私はもう一つ、データ分析やAIを活用した、観光業界向けのビジネスを検討しています。
携わっているものは、どれも突き詰めれば意思決定の支援につながります。抽象的なテーマの技術探索と具体的に動いているプロジェクトを連携させながら、新たな価値を生み出すことをめざしています。
「誠実であること」を信条に、客観性を持って小さな疑問も丁寧に解消する
W.Y は2016年、I.Mは2021年に新卒で入社。それぞれ学生時代の専攻を活かした仕事をしたいという理由でNECソリューションイノベータへの入社を決めたと振り返ります。
I.M:学生時代は特別な数式を使ったホワイトボックスなAIモデルの作成とそのAIを解析する研究をしていたので、AIに関する仕事ができる企業に行きたいと考えました。就職活動でNECソリューションイノベータを知り、面接などの明るく話しやすい雰囲気に惹かれたことも入社の決め手です。
W.Y:私はIT企業を中心に就職活動をする中で、NECが生体認証やSDNといったパブリックセーフティのノウハウを使ってスポーツの国際大会をサポートしていると知りました。
学生時代は、安心・安全な世界をめざして情報系の学校でセキュリティ領域の研究をしていたこともあり、NECの取り組みに興味を持ったことが、グループ会社のNECソリューションイノベータに入社を決めた理由です。
入社後、W.YはOSSを使用したデータ処理基盤の検証などを担当し、2017年に研究部門に異動。データ分析やAI開発の支援に従事したのち、2024年からイノベーションラボラトリで現在の業務に就いています。
W.Y:入社して間もない頃からAIに興味があることは伝えていました。自主的に学んでいたこともあり、AI関連の業務を担当できるようになったことはうれしかったですね。
一方、I.Mは入社後すぐに研究支援部署に配属。心臓疾患の診断に関するAI開発プロジェクトを担当します。入社3年目には、手描きのワイヤーフレームをAIが自動でHTMLコードに変換するツールを使うための研修で講師も務めました。
I.M:研修の参加者は、自分よりも年齢の高い方ばかり。プレッシャーもありましたし、わかりやすく説明できない部分もあったのですが、自信につながりました。
現在、リサーチエンジニアとして同じプロジェクトに携わる2人。ともに大切にしているのは、「過程や結果に対して誠実であること」だと言います。
W.Y:データ分析では、「良い結果が出た時こそ、その結果を疑え」と言われています。なぜなら、悪い結果が出た時は改善案を考えるために立ち止まるけれど、良い結果が出た時は、もしも実験に誤りがあったとしても、その結果をもとに話が進んでしまうからです。
だからこそ、「良い結果」が出た時ほど正しく実験ができていることを確認しますし、実験の正確性が確認できていないうちは「速報値」として第一報を入れ、その後に実験の正確性や数値の修正があれば、その旨を報告します。
I.M:私も、少しでも疑問に思うところがあれば、必ず相談するようにしています。プロジェクトを進める際には、研究者とリサーチエンジニアがペアを組んで進めていくことが多いのですが、研究者とエンジニアでは仕様に関する理解度も異なります。お互いの理解がずれたまま進んでしまわないよう、小さなことでもしっかり確認するようにしています。
データで見えない情報にも視野を広げながら、正解を導き出していくことが楽しい
仕事に誠実であること。それぞれ、その大切さを学んだ出来事があったと話します。
W.Y:まだデータ分析の経験が少なかった頃、AIを作る際のデータ分割の鉄則を知らずに、誤った分割方法でAIの精度を測定してしまったのです。
研究者に「これではダメですね」と指摘されたことで、数字への誠実さを意識するようになりました。
I.M:私は、あるツールの機能について調査する際、研究者がどこに疑問を持っているかをよく確認しないまま進めてしまったため、それまでの調査が無駄になってしまったことがありました。それ以来、小さな疑問でもすぐに確認するようにしています。
実は、2人が指摘を受けた研究者は同じ人物。その仕事に向き合う姿勢から多くのことを学んだと振り返ります。
W.Y:実験に対してとても誠実で、正確な説明を大切にする方です。その分、厳しい面もありますが、とても勉強になりました。
失敗も経験しながら、リサーチエンジニアとしての知見を深めている2人。データ分析やAIに関わるやりがいも実感しています。
I.M:やはりAIに触れている時が楽しいですね。精度が悪ければその原因を考えたり、LLMを使ってAIを調整したり。その中で、AIの性格を知ることができることがおもしろいですし、精度の高い結果が出た時は達成感があります。
W.Y:私は、データ分析に関して2つのおもしろさを感じています。まずは、明確に正解があるものに向けてAIの精度を向上させていく達成感。そして、正解が曖昧な課題に対してさまざまな観点からデータ分析して正解を導き出していく達成感です。正解があるものとないものの両方にアプローチしていくので、いろいろなおもしろさがあります。
データだけでは見えない社会情勢の影響なども考慮しながら仮説を立てて、視野を広げたり狭めたりしながら出した結果で驚きを提供できた時などは、とてもやりがいを感じます。
「楽しむこと」が成長のカギ。挑戦意欲がある人と未来を創りたい
先端技術を活用しながら新しい価値を創造していく──そのチャレンジをする上で、NECソリューションイノベータの環境も魅力的だと口をそろえます。
W.Y:スキルアップのための教育ポータルサイトが充実していて、グループ内での研修制度も整っています。また、リサーチエンジニアや研究職のキャリアを考えるためのイベントがあったり、上司以外にもキャリアを相談できたり、組織として一人ひとりのキャリアを一緒に考えてくれることがありがたいです。
I.M:私は、カフェテリアプランというスキルアップのための学費補助制度を利用し、休日にゲーム開発のスクールに通い始めました。VR/AR技術を学んでいます。
新たな領域を学び始めたI.Mは、そのスキルをいずれ仕事に活かしたいと続けます。
I.M:イノベーションラボラトリにはVR/AR技術を使った研究領域もあるので、今携わっているAIとVR/ARを掛け合わせて新しい価値を生み出していきたいと考えています。
一方のW.Yは、「データ分析ができる人材の育成に興味が出てきた」と話します。それは、I.Mがきっかけだと言います。
W.Y:後輩のI.Mと一緒に仕事をする中で、その成長を実感できることがうれしくて。以前は目的からずれて進んでしまうこともあったのですが、今では目の前のゴールだけではなく、本当にめざすべきところはどこかを定めた上で仕事を進めている。そういった成長を間近で見たことで、マネジメントもおもしろそうだなと思うようになりました。
それぞれに挑戦したいことを見つけた2人は、さまざまな選択肢があるNECソリューションイノベータだからこそ、「楽しめる人」なら活躍できると話します。
I.M:まだ具体的な目標が定まっていなくても、新しいことへの挑戦意欲がある人なら、きっと自分の道を見つけられると思います。
W.Y:そうですね。経験がなくても楽しんで取り組んでいる人は成長が早いですし、周りの雰囲気も良くなります。明確な答えがない課題もありますから、何事にも前向きに取り組める人と一緒に楽しみながら成長していきたいですね。
※ 記載内容は2025年1月時点のものです
