現場での困り事を掬い上げ、外国為替業務を支えるシステムを構築
私が所属する金融ソリューション事業部は、大手銀行や地方銀行、保険会社など、金融機関向けのシステム開発を手がけています。
その中で私のチームが担当するのは、メガバンクが外国為替業務で使うアプリケーション開発。2名は顧客側が金融機関に海外送金や輸出入を依頼する際に利用するシステム、私を含む3名はメガバンクの行員が送金処理を行うためのシステムを担当しています。
金融業界のシステムに関わる上で、そして金融機関のお客さまと接する上では、金融の基礎知識をはじめ、業界独自の用語を理解する必要があります。わからない用語があればすぐに調べて理解することが大切です。
システム開発においては、実際にシステムを使用する方たちのニーズを正しく掬い上げることを重視しています。現場で本当に困っていることは何か、私たちの分析が実際の業務で必要なことに合致しているのか。レビューの場で実務担当者に確認しながら認識のズレが生まれないように努めています。
現場のニーズを正しく把握することの重要性は、プロジェクトの進め方とも関係しています。基本的にウォーターフォール型の開発手法を採用することが多いため、基本設計でしっかりと要件を決めておくことが重要です。最終段階での追加要望や変更を最小限にするためにも、初期段階で実際のユーザーの意見を取り入れるようにしています。
現在、私はマネージャーを務めています。チームをマネジメントする上での方針は、「楽しく仕事をすること」。これは、仕事だけではなくプライベートも充実させながら、ワークライフバランスを大切にした働き方をしてほしいという想いからです。
私自身も4カ月ほど育休を経験していますし、今も育児のために休暇をとることがよくあります。メンバーにも時短勤務の人もいれば、旅行や趣味なども楽しんでいる人もいます。それぞれが仕事もプライベートも楽しみながら働ける環境づくりを心がけています。
「この仕事がしたい」。誇らしげに語る姿に惹かれ、金融領域でSEの道を歩む
学生時代、漠然とシステムエンジニアを志望していた私が金融システム開発の道を選んだきっかけは、NECソリューションイノベータの前身であるNECソフトの会社説明会でした。
説明会に登壇していたのは、銀行のシステム開発を担当する社員。その人が仕事のことを語る様子が、とても楽しそうだったのです。忙しい中でも完成した時にお客さまから感謝の言葉をいただけること、ATMなど自分たちも日常的に利用するシステムの開発に携われる喜びなどを誇らしげに語る姿が印象的で、「この仕事がしたい」と入社を決めました。
2011年に入社後は、希望通り金融領域でのシステム開発でキャリアを歩んできました。
現在担当しているメガバンクの外国為替業務用アプリケーションは、入社当初からずっと携わってきています。上司の指示のもと作業やテストを行うことからはじめ、2016年からは開発案件のプロジェクトリーダーを任されるようになりました。
最初は2名ほどの小規模なプロジェクトでしたが、しだいに外部パートナーも含めて規模が拡大。自分の役割が変わる中で、仕事に向き合う意識も変わりました。
とくに、メンバーが働きやすい環境を作ることを重視するようになったことは大きな変化です。一人ひとりがパフォーマンスを発揮することで大きな成果につながるのだと気がつき、メンバーの困りごとを解消することを最優先するようになりました。
2024年からは、マネージャーに挑戦しています。じつは、育休を取得したのは、マネージャーになった直後です。大きなプロジェクトがひと段落したタイミングだったものの、今休むべきかと不安もありました。
でも、「マネージャーが育休を取ることで他のメンバーもとりやすくなる。自分のためだけではなく、周りのためになる」と上司に背中を押されたのです。メンバーのサポートもあり、休暇中の業務はスムーズに進行。チーム力を感じることができました。
マネージャーとしての役割を担う中で、メンバーとはさまざまな会話をすることを大切にしています。プライベートも含めた状況を把握しておくことで、誰にどの仕事を任せるべきかという判断もしやすくなります。新人時代から、上司が私の状況を理解してサポートしてくれたように、私もメンバーに対して同じような環境を作りたいと考えています。
規模の大きさが醍醐味。自動化や国内銀行初の取り組みなど大型プロジェクトをリード
これまで関わってきたプロジェクトの中でも、印象深いものが2つあります。
1つは、2017年に取り組んだ業務の自動化プロジェクトです。それまでは、外国送金の依頼書をもとに資金を動かす「打鍵」という業務をする際に、メガバンクの行員の方が取引を一つひとつ確認しながら3段階の承認を経る必要がありました。
そこで、定型の取引に関しては自動で処理できるようなシステムを構築。操作画面の改善や必要な項目の精査などをお客さまと相談しながら進めた結果、1日に数百件処理していたものが半分ほどになり、とても喜んでいただくことができました。
もう1つは、2023年春頃にリリースした大型プロジェクトです。こちらは、国内銀行としては初の取り組みに関連したものでした。
それまではお客さまの具体的な要望に沿って開発を進めることが多かったのですが、このプロジェクトでお客さまからいただいた要望は、こういうことを実現したいという大枠のみ。初めての挑戦ですから、お客さまも私たちも手探りでのスタートでした。
そこで、まずは外国為替業務を行う際に裏で行われる処理をすべて調査し、今回のシステムでどのような影響が出るのか、その際に必要な対応は何かなどを検討。第一段階、第二段階など顧客の要望フェーズに合わせて、処理が遅延した場合の制約などを含めてこちらから提案して進めていきました。
自分たちが主体となって要件定義をして、今までにない取り組みを成功させることができたのは、これまでの経験があったからこそ。私自身も大きく成長できたと感じています。
金融領域、とくにメガバンクのシステム開発に携わる醍醐味は、その規模の大きさです。為替取引であれば、1日で何兆円という金額が動きます。絶対にシステムを止めてはいけないという責任の大きさはありますが、自分が担当したシステムが外部メディアで取り上げられることに誇りを感じますし、国内初の取り組みなど業界に影響を与えるプロジェクトに携われる喜びも大きいですね。
キャリアアップも働き方もサポートしてくれる環境を活かし、存在感を発揮していく
NECソリューションイノベータは、社員のキャリアアップをサポートしてくれる制度が豊富です。専門的なスキルを学ぶ上では、社内外の研修コンテンツを受講できるオンライン学習プラットフォームが有効ですし、金融の知識を得るために銀行員向けの業務検定など外部研修の受講も可能です。
また、キャリアステージに応じた研修も用意されています。私自身、マネージャーになる際に受講した研修プログラムは、自分の得意な部分と足りない部分を客観的に知ることができて、成長の手応えがありました。
もちろん、ワークライフバランスを重視する上での環境も整っています。個人的にとても助かっているのが、「カフェテリアプラン」。毎年一定額のポイントが付与され、そのポイントで必要な福利厚生サービスを利用できる制度です。子育て中の社員にはプラスでポイントが付与されるため、時短家電を購入して家族との時間を増やしています。
社員のための制度が充実している一方で、社会におけるNECソリューションイノベータの認知度は、まだ十分ではないと思っています。多くの重要なシステムを手がけているにもかかわらず、その存在があまり知られていない。金融領域をはじめ、これまで以上に存在感を発揮できるようなプロジェクトに挑戦したいですね。
私たちが現在手がけているシステムは、完全24時間化へ向けて次のフェーズに向かっています。また、今後はデジタル通貨への対応なども検討しなければいけません。これまでの経験を活かしてプロジェクトを推進するとともに、その経験を後輩に引き継ぎ、私自身は新しい領域にもチャレンジしていきたいと考えています。
金融業界は最新技術の活用にも積極的です。AIの可能性を検討したり、実験的な取り組みを行ったり、将来的な活用に向けた検討は確実に進んでいます。私たちは、チームで協力しながらそのニーズに応えていく必要があります。
仕事をする上で、チームのメンバーやお客さまから指摘を受けることもありますが、それを成長の機会と捉えて何事にも前向きに取り組める人、自分にできないことは周りの人の力を借りながら挑戦できる人であれば、大きく成長でき、活躍の場を広げられるはずです。
※ 記載内容は2025年3月時点のものです
