医薬品業界ならではの課題や難しさを、テクノロジーによって解決する
私が所属するのは、エンタープライズ事業ラインの中で、流通・卸売業のお客さま向けにシステム構築・運用を提供するトランスポート・サービスソリューション事業部門です。とくに私の勤務する関西拠点では、医薬品や日用品の卸売企業を中心に、お客さまの業務改善やDX推進に取り組んでいます。
現在、流通業界全体が抱える大きな課題として、労働力不足への対応があります。倉庫内の入出荷や在庫を管理するWMS(倉庫管理システム)とロボットを連携させたり、人が作業する部分をシステムで効率化させたり、テクノロジーを活用したソリューションでお客さまの業務効率化をサポートしています。
私が携わっているのは、大手医薬品卸企業の基幹システムオープン化プロジェクトです。このプロジェクトは数年前から始まっていて、まずはオープンサーバーに基幹システムを移行させるステップ 1が昨年に完了。ステップ 1では、1日のうちに膨大に発生する請求処理や販売処理が正しく動くかどうかというテストを担当しました。
つづくステップ 1.5ではPM(プロジェクトマネージャー)を務め、お客さまのグループ会社内での統一を進めました。現在はシステムをオープン言語に作り変えていくステップ 2に向けた準備をしているところです。
加えて、フロントSEとしてお客さまに課題をヒアリングしたり、相談を受けたりすることも私の役割。業務改善や工数削減に向けた解決策や追加機能の提案を積極的に行っています。
PMとしてプロジェクトを推進するにあたり心がけているのは、全体を把握すること。プロジェクトは、お客さま側のチームも含めると50名ほどの規模ですから、誰がどの業務をどこまで進めているのかという全体像を常に意識して、情報共有しながら取りまとめています。
また、医薬品業界特有の難しさとして、法規制への対応があります。たとえば、適正な流通のためのガイドラインが定められていたり、薬価が国によって決められていたり。そのルールをシステムに落とし込んでいくためにも、お客さまの業務への理解が必要です。
やればできる──先輩たちの力を借りながら、積極的に挑戦してスキルアップ
2017年に新卒でNECソリューションイノベータに入社しました。でも、もともとIT業界を志望していたわけではありません。就職活動をする中で、注目されている業界として少し興味を持ったというくらいの始まりでした。
NECソリューションイノベータの選考を受けたのは、たまたまNECのパソコンを使っていてなじみがあったからです。面接での柔らかくて優しい雰囲気や、自分の話にしっかり耳を傾けてくれる姿勢に惹かれて入社を決めました。この印象は、今も変わりません。
入社後に配属されたのは関西の拠点ですが、最初にアサインされたのは東京拠点で行っている医薬品卸のWMS導入プロジェクト。半年間は平日を東京で過ごし、週末に関西に帰ってくるという生活でした。
その後も、九州のお客さまへの導入プロジェクトに参加したり、再び東京でのプロジェクトにアサインされたりと、全国規模のプロジェクトに参画しながらキャリアを歩んできました。社内でもめずらしいケースですが、7年目に現在のプロジェクトにアサインされてはじめて、関西をベースにした勤務を経験しています。
そもそも自分がシステム開発の世界に飛び込むとは思っていませんでしたから、入社当初はタイピングも苦手なほど。基本的なパソコンスキルが足りずに苦労しました。研修でプログラミングの基礎を学んだ後は、上司のアドバイスでパソコンを開けて機械的な仕組みから理解したり、実践で学びながら覚えたり。「やればできるはず」という気持ちで、仕事を覚えていきました。
ただ、先輩への質問の仕方には苦戦したのを覚えています。先輩たちが普通に使っている業界特有の用語がわからないため、自分がほしい答えをもらうための質問ができないのです。そのため、問題が解決した後に、「どう質問したら伝わるのか」ということも教えてもらいながら一つずつ覚えていきました。かなり質問の多い後輩だったと思いますが、先輩たちが快く指導してくれたおかげです。
お客さまやチームメンバーと共に成長しながらゴールを切る。その達成感が楽しい
現在PMを務めているプロジェクトは、基幹システムに関するプロジェクトということもあり、お客さま側のチームと密にコミュニケーションをとりながら信頼関係を深めていくことが重要です。
お客さま側で作業していただくことも多くありますが、当然ながら、システムに関する理解度は専門家である私たちとは異なります。そのため、丁寧に説明を重ね、「お客さまと一緒に成長していく関係性」を大切にしています。
また、プロジェクトを円滑に進めるためには、チーム内でコミュニケーションをとりやすい空気を作ることも重要です。日頃から、真面目な話だけではなく雑談も積極的にしながら、心配事やちょっとした不安も話しやすく、メンバーが課題を抱え込まないような雰囲気になるよう心がけています。
こうして懸念点を早めに洗い出しておくと、当初の計画よりも前倒しで進めながら先行して対策ができる上、トラブルがあった時の処置に時間をかけることができ、品質向上につながります。
先日終了したステップ 1.5も、計画通りに進んで安定稼働したことで、お客さまから冗談混じりに「何も問題がないから、かえって手応えがないですね」とお褒めの言葉をいただき、良い進め方ができたと感じています。
こうしたチームづくりの基礎は、学生時代に取り組んでいたダブルダッチ(2本のロープの中でアクロバティックな技を取り入れながら跳ぶスポーツ)から学んだものです。ダブルダッチも、いいパフォーマンスをするためには、チームで課題やその原因を洗い出し、話し合いながら作り上げる過程が必要です。
その経験がベースにあるからこそ、皆でわからないことを共有し、解決しながらゴールに向かう達成感が好きなのだと思います。
私自身は、PMとしての経験を通じて広い視野で仕事を見られるようになったと感じています。社内では、より上位の方たちと接する機会が増えましたし、自分たちの働きがお客さまにどのくらいの価値を提供しているのかという目線で仕事を見るようになりました。
PMとしての実践的なスキルを磨き、次のステップに進みたい
医薬品に関わるシステムは、社会インフラとしての側面を持っています。システムが止まってしまうと、医薬品を必要とする人に届かなくなってしまう。中には大きな影響を受ける方もいるはずですから、「問題なく稼働して当たり前」という状態でなければいけません。責任の大きい仕事ですが、それがやりがいでもあります。
今のプロジェクトがステップ 2に進み、無事に完了したら、次は全国に展開していきたいと思っています。業界内には、まだDXに課題を抱える企業は多くありますから、その課題を私たちの部署が中心となって解決していきたいのです。
そのためには、プロジェクトを最初から最後まで自分でデザインし、しっかりと利益を上げられるような、実践的なPMの能力を身につけることが必要だと考えています。現在のプロジェクトは、すでに大枠が決まっていたものを引き継いだ形だったため、自分でプロジェクト全体をデザインする力をつけることで、次のステップに進めると考えています。
当社は、意欲を持って働く人が挑戦して、成長できる環境があります。とくに、若手社員には積極的に経験を積ませて成長をサポートしてくれる風土があり、私自身、そのおかげで成長できたと感じています。
新しいプロジェクトや業種に挑戦できる制度もありますし、スキルを磨くための研修制度や外部のオンライン学習プラットフォームを含めたオンデマンド教育も充実しています。
また、リモートワークと出社のバランスも、自分の判断で調整しながら選択できます。働き方も含めて裁量を持って仕事ができること、社内外の知見を学ぶ制度が整っているからこそ、その期待に見合った行動をする責任があるのではないでしょうか。
その環境を活かして、自分に必要な能力を身につけながら一つずつステップアップし、行けるところまで上をめざしたいと思っています。
※ 記載内容は2025年8月時点のものです
