2025年2月、当社を含む非鉄金属業界の企業7社と日本鉱業協会の共催により、「非鉄DE&Iフォーラム2025」が開催されました。このフォーラムでは、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)をテーマに、業界内外のさまざまな取り組みが紹介され、パネルディスカッションも行われました。
その中で、当社の関係会社であるパンパシフィック・カッパー(株)(以下、PPC)から、営業部門のマネージャーであるAさんが登壇。これまでのキャリアや、現場での多様な人材マネジメントの経験について語っていただきました。
今回は、フォーラムでの反響や、Aさんが所属するPPCにおける働き方の実情についてさらに掘り下げるべく、Aさんを含む3名の社員の皆さんにお集まりいただき、お話を伺いました。
~パンパシフィック・カッパー(株)ってどんな会社?~
パンパシフィック・カッパー(株)は、銅を中心とした非鉄金属の原料調達から製錬委託、製品販売までを担う非鉄金属メーカーであり、JX金属(株)の関係会社です。
主な原料は、チリなど海外鉱山から調達した銅精鉱で、株主会社が有する国内製錬所に委託して高品質な電気銅や副産物を製造・販売しています。また、リサイクル原料の積極的な活用等を通じて、資源の有効利用と持続可能な社会の実現に貢献しています。
社員紹介
・Tさん:PPC 執行役員 営業部長
・Aさん:PPC 営業部(銅担当) マネージャー
・Kさん:PPC 営業部(銅担当) アシスタントマネージャー▲左からTさん、Aさん、Kさん
──初めに、皆さんのこれまでのご経歴について教えてください。
Tさん:1993年に新卒入社し、2011年からペルーとチリでの海外勤務を経験しました。2019年に帰国し、JX金属の機能材料事業部を経てPPCへ出向し、総務部長を1年務めた後に営業部長に就任し、現在に至ります。
Aさん:2004年新卒入社で証券会社に入社し、第二新卒採用で商社へ転職し、2006年にトレーニーとしてアルミトレーディング業務でロンドン勤務を経験しました。その後、2015年にJX金属へ中途入社し、銅営業・シンガポール駐在や貴金属・レアメタルの営業業務を経て、2023年4月から営業部(銅担当)のマネージャーとなりました。
Kさん:2023年に新卒で入社し、PPCに初期配属されました。現在は国内外のデリバリー業務を担当しています。
フォーラム登壇の反響と気づき
──Aさんは以前実施のフォーラムにもご登壇いただきましたが、当日のご感想や登壇後の反響について教えてください。
Aさん:当日のパネルトークは、和やかな雰囲気だったこともあり、等身大でお話できたのがとても良かったです。また登壇後は、取引先との会話でも話題に挙がるなど、社外から「話を聞きたい」と声をかけられることが増えました。実際にお話してみると、キャリアに悩まれている方が多くいらっしゃるのを実感しました。
──Tさん、Kさんはフォーラムを視聴されての感想があれば教えてください。
Kさん:パネルトークについて、登壇者の方の経歴が技術系/事務系、新卒/中途とさまざまであり、それぞれ異なった視点から見たDE&Iや多様な働き方に関する話を、若手の時に聞くことができ貴重な機会になりました
Tさん:外部講師の基調講演を視聴し、思い切った業務の複線化(業務を複数の人が担当できるようにする取り組み)が印象に残りました。これは、現在PPCで取り組んでいる業務改善活動と同じ主旨を含んでおり、これを進めることで、男女ともに働きやすい環境づくりができると思いました。
PPCでの多様な働き方について
──職場で進めている多様な働き方について教えてください。
Tさん:リモートワークの活用に加え、全社的にマニュアル化や業務の見える化を進める業務改善活動を開始しました。業務が特定の人にしかできない状態になることを防ぎ、誰かが休んでも業務が回る体制をめざしています。また、育児や介護などにも対応できる柔軟な働き方を実現したいと考えています。
──Aさん、Kさんもリモートワークを活用されていますか?
Aさん:家の方が集中できるタイプなので、状況に応じて在宅勤務をしています。対面で話す機会が減ってしまうため、チャットやメールの「手数」を増やし頻繁にやり取りすることで、距離感を覚えさせないよう意識しています。
また、働き方とは少し違うかもしれませんが、PPCは三社連合(JX金属(株)・三井金属鉱業(株)・丸紅(株))なので、さまざまな文化・属性の方がいるため、働き方だけでなく職場環境も多様だと考えています。
Kさん:リモートワークを活用しています。入社した時は、営業職なので取引先との打ち合わせなどで外出が多いと考えていましたが、実際は先方のご意向もありオンライン含め実施形式を柔軟に選択できるため、良い意味でギャップがありました。
Tさん:とはいえ、営業は出張や外出が多いので、外出がない時は、チームコミュニケーションのためにオフィスに来てほしい、という気持ちは正直ありますね。みんなチャットでパパっとやり取りをしているけど、自分はあんなに早く打てないし(笑)。
チャットやメールでは難しいコミュニケーションもありますよね。顔の表情や動作を見ながら、とか。“リモートvsリアル”は、ゼロか100か、ではなく、個々のケースで程よいところで、ということだと思っています。
タウンホールミーティング
──コミュニケーション活性化のために、職場で取り組まれていることを教えてください。
Tさん:経営陣と社員が直接対話するタウンホールMTGと、1on1(上司と部下の個別面談)を行っています。タウンホールMTGは半期に1度実施しており、従業員から経営への質問や、取り上げてほしいテーマについて事前アンケートを取った上で、ざっくばらんに意見交換する機会としています。
従業員と経営が同じ目線でコミュニケーションできるような雰囲気・環境にする、という意識を持っています。会議室ではなくラウンジで行うことで、話しやすい雰囲気を作っています。
Aさん:本社勤務者だけでなく、大阪や名古屋支店の社員も対面で参加しています。本社勤務者と対面で会話する機会が少ないため、非常に良い機会になっているという声を聞いています。
──PPCのタウンホールMTGは、内容に特徴があると伺いました。
Aさん:本来、タウンホールMTGは経営陣が内容を考えると思いますが、PPCでは事務局を各部署で持ち回り、社員がプログラムを考えています。そのため、経営陣が伝えたいことだけでなく、社員が知りたいこと・話したいことを経営陣に聞きやすい体制になっています。
Tさん:現場の社員が普段感じているモヤモヤをテーマに上げ、それに対して経営陣がどのように考えているのかを回答しています。また、匿名アンケートも実施しており、社長含めて質問・意見へのフィードバックを行っています。
経営側にとっては耳が痛い話が挙がることもありますが、正面から回答することで、経営層との距離を縮める場として機能しています。
──印象に残っているエピソードはありますか?
Tさん:自己紹介の時間が一番盛り上がります。経歴だけでなく、役員の若い頃の写真や失敗談・苦労話など、普段聞く機会のない話を聞けるので、非常に評判が良いです。
1on1の実践と課題
──続いて、1on1についてもお話を伺いたいと思います。上長として対応する中で、どのような時に難しさを感じますか?
Aさん:最初は話を引き出すのが難しかったですが、部下が悩んでいて「話したい」と言われた時の方が盛り上がります。信頼関係の構築が鍵ですね。
Tさん:私も1on1を実施していますが、どうすれば部下が話したいことを引き出せるのか、進め方に難しさを感じており、コーチ(聞き手側)の外部研修を受講しています。
──Kさんは部下として参加されていると思いますが、実際に1on1実施しての感想があれば教えてください。
Kさん:1on1ではプライベートの話もOKと聞いていますが、遠慮しがちな性格のため、仕事関連の話をメインですることが多いです。上司もランチ会をセッティングするなど話しやすい環境や雰囲気を提供してくれており、少しずつプライベートについても話せるようになってきたと思います。
──関係性が構築されてくると、話せるようになるということですね。プライベートについても上司に差支えのない範囲で話しておくと、プライベートで何か起こった時も相談しやすいと感じました。
今後の展望
──今後の職場内でのダイバーシティ推進について、どのように考えていますか?
Tさん:あいにく全社的に女性の営業職モデルが少ないです。Aさんのような女性の営業職の方々が、若手女性社員のロールモデルになることを期待しています。
Aさん:これまでの男性でないと出世できない、「ゴルフや麻雀ができないと営業できない」という時代は変わってきていると思います。私自身が新しい働き方をすることで、みんなに「自分でも営業や管理職ができるんだな」と思ってもらい、ハードルを下げられればと思います。
※ 記載内容は2025年7月時点のものです
