新卒入社から14年間。磯原工場で積み上げたプラントエンジニアとしての実績
茨城県にある磯原工場では、JX金属の主力事業の一つである薄膜材料事業を展開。化合物半導体材料をはじめとした、IT機器や医療機器、電気自動車などさまざまなデバイスへと応用できる最先端の非鉄金属素材の製造・開発を行っています。
磯原工場の設備技術部に所属するメンバーは全部で50名ほどです。2023年度より、設備技術課・機械設備課・電気計装課の3つの課で編成。中でも宇佐美が所属する機械設備課は、20名前後と最も人数が多く、半導体ターゲット系と化合物半導体系の2つのグループに分かれています。
「私の場合、入社からこれまでの14年間、一貫して磯原工場に在籍しています。磯原工場では、ITOや半導体、化合物半導体などに注力しており、数年に1度のグループ異動を経て、これまでにいろいろな素材を扱ってきました。
現在は化合物半導体系グループで、光ケーブルの変換素子などに使われる『インジウムリン』と、赤外線領域、具体的な製品でいうと天体望遠鏡などの部品などに使われる『カドミウムテルル』の大きく2種類の製品工程の設備投資・設備保全を担当しています」
磯原工場で14年間、さまざまな経験を積みながら、プラントエンジニアとして従事してきた宇佐美。現在所属している化合物半導体系グループでは、最年長です。
「気がつけば、年齢的にも経験的にもすっかり『ベテラン』と呼ばれる域に入ったようです。グループ最年長ということもあり、上司から、チームのまとめ役も任されているところです。
さらに、今年から教育担当になりました。自分の持っている知識や技術を伝えるためには、うやむやな部分をなくし、細部まできちんと確認し、理解しておかなければなりません。確固たるものにしてから説明しないといけないので、あらためて学んだり気を遣ったりすることもありますが、教えたことをどんどん吸収し業務に活かしてくれている姿を見ると、教えがいがありますね」
若手のスタッフに教えることを通じて、自分も一緒に成長していきたい、と宇佐美は力を込めて語ります。
「人」を大切にしている組織だと感じたことが、JX金属に入社した決め手
学生時代は、機械工学部の機械工学科で、機械工学や材料工学の基礎を学んだ宇佐美。
「設備技術系のエンジニアを志した理由は、学んだことを生かしつつ『ものづくり』に携わりたかったからです。さらにもう一つ理由を挙げるとすると、もともと人前に出ることがあまり得意ではないため、裏方のプロフェッショナルとして人や会社を支えられる存在になりたいとの思いから、この職種を選びました」
さらに、当時を振り返りながら、宇佐美はこのように続けます。
「数ある設備技術系の求人の中から、JX金属に惹かれた理由は『人』です。会社説明会を担当されていた方の人柄がとてもよくて。しかも、その方がJX金属を選んだ理由も『人がよかった』からだと聞いて、きっと人を大切にできる人たちが集まっているのだろうと考え、入社を決めました」
入社後、磯原工場に配属されてからも、その思いは変わりませんでした。
「私が入社した2009年は、今と比較しても新卒採用人数はずっと少なかったですね。磯原工場配属の同期は自分も含めて全部で7名。それぞれがお互いを思いやれる、横のつながりを大切にするメンバーが集まりました。
もちろん、同期に限らず、上司や先輩など、一緒に仕事をする仲間にめぐまれたことが、私がJX金属に入ってよかったと思う1番の理由です」
さらに、磯原工場の中心事業である半導体分野のニーズの高まりから、メンバーも次々と増員。伸びていく市場とともに、会社自体も成長していくさまを日々感じつつ、業務に邁進してきた宇佐美。さまざまなプロジェクトにも参画してきましたが、最も印象に残っているプロジェクトの一つが「正極材」にまつわるプロジェクトだと振り返ります。
「正極材とは電池のプラス極側に使用する材料のこと。車のバッテリーに使用するということで、磯原工場内に大規模プラントを入れたのです。私自身は機械の新設を担当していました。しかし、工場をあげての新しい分野への挑戦だったにもかかわらず、うまくいかなくて。
結局、正極材自体から手を引くことになり、プラントも撤去することになったのです。このときの残念だったり悔しさのような気持ちは、今でも鮮明に覚えています」
失敗体験も成功体験も、次のステップへとつながる経験のひとつになる
これまでの担当業務を振り返ってみると、事業のめまぐるしい成長の中でも成功体験も多数あれば、うまくいかなかった経験もあります。もちろん、うまくいくことに越したことはありません。しかし、うまくいかなかったとしても、挑戦してきたこと自体に多くの意味があると宇佐美は語ります。
たとえ、どんな結果に終わっても、一生懸命に向き合うことで気づくことや見えてくるものがある。そこに意味があると話す宇佐美。
「入社してからの数年間は、やっぱり自分の仕事が『形』になるところがいいなと感じていました。設備が完成したときに『ありがとう』と言ってもらえること、さらには、それを使ってもらうことが会社の事業につながっていくことも、自分にとって大きなやりがいでした」
だからといって、作り手側であるプラントエンジニアだけではよいものを作れないのも現実です。
「工場の設備を作り上げるのは、決して技術担当者だけではありません。実際にそこで働いていく現場のスタッフの人たちなど、設備に関わっていくさまざまな人たちの意見に耳を傾け、お互いの思いをやりとりした上でしっかりと具現化していくことが、私たちプラントエンジニアの仕事。だからこそ、完成したときの喜びをみんなで一緒に分かち合うことができるわけです」
現在も磯原工場での業務に加え、ひたちなか市の新工場建設プロジェクトも兼務。薄膜材料担当として参画しています。
「ひたちなかのプロジェクトでは建屋の設計から携わっており、これほど大きなプロジェクトに関わるのは初めてのことです。これからのJX金属の未来を担う新工場ですし、これまでもこれからも多くの人が関わっていくからこそ、皆さんの思いを無駄にすることなく、しっかりと形にしていきたいと日々がんばっているところです。
業務を行う上で日常的に気をつけていることは、些細なことでも進んでいく工程をできるだけ形に残すこと。これまでの経験から、細かい部分まで逐一、図面や資料に残すように心がけています」
お互いに支え合いながら、一緒に成長していける仲間がいるありがたさ
失敗も成功もそれぞれに大切な経験として、自身の成長の糧にしてきた宇佐美。そんな宇佐美だからこその強みは、何ごとにも真摯に向き合うところです。
「なれるのなら『自信家になりたい』と思うくらい、自分をアピールするのが得意ではないのですが(苦笑)。プラントエンジニアの仕事は、専門分野はもちろん、法律についても知っておかないといけないことが多く、幅広い知識が必要な職種でもあります」
大変に感じることもあるけれど、新しいことにどんどん挑戦できる、関わっていけるからこそ、日々刺激を受けながら前向きに取り組んでいくことができる。さらに、スキルアップに欠かすことができない学びや知識の習得については、会社が資格取得を奨励していることも大きいと言います。
「高圧ガスの資格も取得していますが、挑戦したきっかけは、業務で高圧ガスに用いる材料について学んだこと、担当している業務に直結している部分が多かったからです。会社奨励だったため少し前には『エネルギー管理士』の資格も取得しました」
諸先輩方、同僚の資格取得状況がわかることで、自分の足りないことがわかり刺激になっていると宇佐美は語ります。
「教育担当もそうですが、周りの皆さんがより働きやすい環境・職場づくりにも携わっていければと考えています。具体的なところでは、仕事の効率化につながるシステムの導入サポートなどにも取り組んでいきたいですね」
JX金属の魅力は「人」。この思いは、入社時から変わっていないと言い切る宇佐美。だからこそ、これから活躍していく若手メンバーたちにも、同期などの横のつながりや周りの人たちとの関係を大切にしてほしい──そんなメンバーたちとともに、自分自身も一緒に成長していきたいと語る宇佐美の前には、さらなる飛躍のステージが広がっています。
※ 記載内容は2023年7月時点のものです
