12年にわたる設備工事の経験、プレイヤーとして管理者として挑むキャリア
関東支店の建築部建築設備グループで主査を務める新家。現在は、支店管内の担当現場の建築設備施工管理業務を担っています。
「ビルや工場、集合住宅、物流施設といった建物をつくる工事では、電気設備や機械設備、給排水設備などの設備工事が伴います。建築工事と並行して進められる設備工事を管理するのが、私たち建築設備グループの役目です。
工事を担当していただく協力会社の方々のほか、サブコン(設備の専門工事会社)とも協力しながら進めていくので、円滑に業務を進められるように工事の段取りを調整したり、社内検査に立ち会ったり、お客様との定例の打ち合わせに出席したりしています」
中小規模の現場については、ひとりで複数地域や複数の工事現場を担当することもあると話す新家。常に3件ほどの案件を掛け持ちして、幅広いエリアを飛び回っています。
「週1回ほどのペースで各現場を回ってサブコンに状況を確認したり、現場の様子を視察したりしています。私が所属している関東支店の担当エリアはかなり広範囲にわたるため、たとえば軽井沢で仕事をした翌日に草津へ移動することもあります。そうしたスケジュール管理は、個人の裁量に任されています」
建築部建築設備グループは合計10名ほどの組織です。異動経験のあるメンバーが多い中、入社以来ずっと関東支店に所属してきた新家。いまは後輩を育成する立場でもあります。
「プレイヤーとして責任者を務めている案件もあれば、後輩のサポート役として携わっている案件もあります。関東支店では多種多様の建物の設備工事に関わることができるので、次々と新鮮な気持ちで案件に取り組めるところにおもしろさを感じています」
お客様の肌感覚や使い勝手を左右する責任の大きさこそが設備工事の魅力
大学院で設備関連の研究室に所属し、床暖房の効率や施設ごとのエネルギー消費量を調べていく中で設備工事への興味が湧いたと話す新家。前田建設工業への入社の決め手となったのは選考時にかけられた言葉でした。
「面接官の方が、『ゼネコンと聞くと建築を連想するかもしれない。でも、お客様に建物を引き渡した後に、お客様の肌感覚や使い勝手にクリティカルに影響するのは電気や空調といった設備。設備工事はとても重要な仕事なんだよ』と話してくださったんです。この言葉に自分のこれまでの研究は間違っていなかったんだと感銘を受けて、入社を決めました」
新家は2011年に前田建設工業に入社しました。若手のころから責任のある業務を次々と任されることに驚いたと言います。
「建築設備グループは若手の独り立ちがとても早い部署です。同期が建築現場でコンクリートを打って基本を身につけているときに、自分は既に現場をひとりで任されていました。前田建設工業の設備代表という看板を背負ってお客様との定例会議で前に立って話したり、サブコンとコストの折衝をしたり。当時はまだ右も左もわからない中、とにかくがむしゃらに働いていたのを覚えています」
現場経験を繰り返す中で新家が実感したと話すのが、コミュニケーション能力の重要性です。学生時代、教授とも積極的に会話するなど、もともと年齢や立場の違う人とのコミュニケーションを得意としていた新家でしたが、社内の先輩に影響を受けながら、その能力にさらに磨きをかけていきました。そんな新家がとくに尊敬していると言う人物がいます。当時建築を担当していた現場の所長です。
「お客様に対してできることはできる、できないことはできないとはっきり伝えつつも、物腰がとても柔らかく、スムーズにコミュニケーションができる方でした。また、毎日夕方になると事務所内を回っては一人ひとりに声をかけるなど、若手社員の状態を気にかけていた様子が記憶に残っています」
そうやって先輩の背中を追いかけて成長してきた新家。自身が中堅となったいま、これまでに培った経験を活かして後輩の育成にも取り組んでいます。
「入社してまだ年次が浅い時期は、お客様やサブコンとうまくコミュニケーションが取れないもの。どんな状況に置かれた場合でも、若手社員がなんでも気軽に相談しながら安心して働くことができるよう、グループ内では心理的安全性を保てるような環境づくりを心がけています」
重要なのは現場ごとの信頼関係の構築。相手に寄り添ったコミュニケーションを徹底
工場、学校、物流施設、養護施設、研究所など多様な建物の設備工事を担当してきた新家。13年のキャリアの中でとくに印象的だったエピソードは、前田建設工業の技術研究所と人材育成研修所であるICI総合センターの建設工事に携わったときのことだと話します。
「建物規模がとても大きく、初めて常駐というかたちで携わった現場です。それまで、複数の案件を掛け持ちしていたこともあり、どうしても現場に常駐する建築職員やサブコンのリーダーに頼ってしまう部分がありました。自分が常駐するとなれば、隅から隅まで細かいところを含めて100%自分で管理することが求められます。背負う責任の大きさが一段と増したのがはっきりとわかりましたね」
さまざまな要望をまとめながらコストとのバランスを取って工事を遂行していくことに苦労したと言う新家。簡単にはいかなかったぶん、達成感も大きかったと振り返ります。
「旧技術研究所のころから複数の研究プロジェクトが進捗しており、またICI総合センターとして生まれ変わる技術研究所において今後取り組みたい実験や研究について、技術研究担当社員の方から、『こうした実験室をつくりたい』という要望が出てきました。
自社物件といえど、予算を無尽蔵に使えるわけではないため、コストを抑えつつオーダーに応えていくのが難しかったです。大変でしたが、そのぶんやりがいも大きい案件でした」
入社以来同じ部署に身を置きながらも、建物の種類も顧客からの要望も毎回異なる、多様なプロジェクトを経験してきた新家。その多様性こそ、いまの仕事における魅力であると話します。
「さまざまな建物に並行して関わることができますし、一緒に業務にあたるサブコンも毎回別の方です。多くの案件を多くの人と共に携われるところにこの仕事の醍醐味があると思います」
違うメンバーと仕事をする以上、重要なのが各現場での信頼関係の構築だと新家は言います。施工管理を担う者として、周囲との接し方に徹底して気を配ってきたと語気を強めます。
「もともと人と言い争うことが好きではない性格ということもあり、誰かと話すときにはいつも角が立たないような話し方を意識しています。また、『この人は何を考えているんだろう?』と常に考えて、相手に寄り添ったコミュニケーションを取ることで信頼関係を構築することも心がけてきました。
それだけに、サブコンの方から『新家さんには相談しやすい』と言ってもらえたり、お客様から『新家さんだからお願いするけど』と言われたりしたときはとてもうれしいです」
多様性に富む組織のマネジメントができる存在をめざして
顧客や協力会社と対等に会話できるようにと、新家はこれまでさまざまな資格の取得にも挑戦してきました。
「1級管工事施工管理技士の資格は、受験に必要な実務経験を積んでから2~3年で取得しました。また、電気工事施工管理技士や建築設備士の資格も取得しています。会社側から『いつまでに取得しなさい』と期限が決められているわけではありませんが、昇進する上で必須とされる資格もあることから、自ら進んで勉強に取り組んできました」
そしていま、新家には次なるステップとしてめざす姿があります。
「これまでずっとプレイヤーとして働いていましたが、気がつけば後輩の数も多くなり育成する立場に。今後はマネジメント職を務めることを見据えながら、新たな学びやチャレンジを重ねていきたいと思っています。
将来的にいまのグループを率いる立場になるのか、別のグループに異動するのかはわかりませんが、働く場所にこだわりはありません。自分の経験を活かせる環境であれば、どこへでもいくつもりです」
中堅社員としての自覚と責任を持って、チームをリードする立場としての意欲を見せる新家。さらに組織力を高めるために心待ちにしているのが、新しい仲間の加入です。
「バックグラウンドや価値観の異なる多様なメンバーからさまざまな意見が出されることで、自分が思いもよらないことに気づくことができたり、経験やアイデアを共有できたりします。前田建設工業には、若手でも意見を言いやすく、多くの女性社員が活躍する風通しの良い環境があります。今後もさまざまな方に加わってほしいいですね」
すべては顧客の快適さのために。設備にも人とのコミュニケーションにも細やかな気配りを心がけながら、新家はこれからもさまざまな現場の最前線を駆け回ります。
※ 記載内容は2023年8月時点のものです
