修理業務を経てサービス営業に挑戦。子どものころの夢を地元で実現
2008年に新卒で前田製作所に入社した戸谷は、長野営業所にて重機や建設機械の修理・整備を行うサービス部門で経験を積み、2015年からは同営業所にてサービス営業を担当。これまで培った修理・整備の知識を活かしながら、取引先の対応にあたっています。
「お客様の現場に出向いて、実際に使用されている重機や建設機械のメンテナンス、サポートを行っています。何か困っていることはないか、不具合が発生していないかをヒアリングし、整備を受注。修理を担当するサービス部門につなげることが私の役割です。
私自身、サービス部門で実際に修理を行っていた7年間の経験があるので、その知識が役に立っています。建設機械の修理知識があることで、お客様からも心強いと言ってもらえますし、『ありがとう』と言ってもらえたときには達成感がありますね」
重機や建設機械の整備にやりがいを感じていると話す戸谷。この業界をめざしたきっかけ、そして前田製作所へ入社した決め手となったのは、幼少期から抱いていた重機や建設機械への憧れと、祖父の職場を訪ねた体験でした。
「幼少期から車や機械が好きで、小学生のころには、ミニ四駆に夢中になりました。いずれは車に関連する仕事に就きたいと考える中でも、重機や建設機械といったスケールの大きな乗り物への憧れが強く、前田製作所に就職したのは、それが一番の決め手です。
重機に興味を持ったのは、祖父が建設系の仕事をしていたことも関係しています。祖父が仕事をしている建設現場を見に行ったり、作業をしていない時間に実際に重機に乗せてもらったりしたことを覚えています。そんな経験から、一般的な自動車にはない魅力を感じていました。
また、地元で就職したいと考えていたので、前田製作所の本社が長野市内にあり、高校の先輩も勤めているなど身近な存在だったことも理由のひとつでした。ずっと憧れていた業界で地元に貢献できるのは嬉しいですね」
「現場を止めないこと」が、サービス営業としての揺るぎないポリシー
現在、戸谷がメインで担当している取引先企業は100〜150社におよびます。膨大な取引先企業を担当しながらも心がけているのは、「現場を止めない」という顧客第一の精神です。
「基本的にはルート営業をしているのですが、突発的な故障や緊急性の高い修理の依頼が入ってくることもあります。機械の稼働が止まってしまうことは、現場が止まってしまうことでもあります。そのため、私が常に心がけているのは、“できる限り休車時間を減らす”こと。
修理を行うために必要な部品を取り寄せることになれば、修理完了まで数カ月ほどかかってしまうこともあるため、代車を貸し出すなど臨機応変に対応しています。建設機械というのは売上を生み出す存在ですから、現場を止めないことが大事です」
その考えを持った背景には、若手時代の経験がありました。
「入社3年目に、お客様の現場で油圧ショベルが故障したという連絡があり、ひとりで現場に向かいました。まだ経験も浅かったので、携帯電話で先輩からアドバイスをもらいながら、ひとつずつ故障診断を行い、ようやく原因が判明したときには苦労が報われました。この経験を乗り越えたおかげで、ひとりでも現場での対応ができるという自信につながりましたし、お客様の現場を止めてはいけないと強く思うようになりました」
サービス営業を担当するようになってからも、現場に行って自分の目で確かめるというサービス部門時代の経験が役立っていると戸谷は話します。しかし、サービス営業を始めた当初には苦い経験もありました。
「実は、サービス営業になりたてのころに急な仕事が重なった時期があり、一つひとつの仕事が中途半端になってしまったことがあったんです。修理が終わったと報告を受けて現場に戻ったら、自分の想定と異なっていたということもあり……。そのときにはお客様から苦言を呈されてしまい、『信頼して頼んでくださっているのに、こんな仕事をしてはいけない』と気が引き締まりました。それ以降、どんなに忙しくても修理担当者とのコミュニケーションを綿密にしたり、実際に自分の目で修理後の建設機械を確かめたりするようになりました」
技術者コンテストで全国2位に。営業所の“看板社員”としてお客様と信頼関係を構築
2018年、戸谷は全国のコマツグループ技術者が技能を競うコンテストに出場し、整備リコメンド部門で全国2位という成績を収めました。全国での入賞は悲願であり、業務内の日々の積み重ねが結実したと戸谷は話します。
「前の年に出場したときは、中部大会で最優秀賞を取ることができたのですが、全国大会では入賞することができなかったんです。そのため、翌年は全国での入賞をめざして挑戦しました。
コンテストの形式は、故障した建設機械があり、それに対して適切な提案をお客様にしていくという実践的なもの。審査員を前に提案しなくてはならない状況に、とても緊張しました。しかし、いつも通り、現場の仕事を止めないこととコストを抑えることの両面を考えながら提案できたことが良かったのだと思います。
本音を言えば1位を取りたかったのですが、全国2位になったことが新聞に載ったり、会社に垂れ幕が出たりと、社内外でお祝いしてもらえたので、気恥ずかしさもありましたが嬉しかったです」
この経験で、お客様への提案においてもさらに自信がついたと戸谷は言います。そして、今後は業務面でも存在感を出していきたいと語ります。
「『前田製作所に戸谷あり』といわれる存在になっていきたいです。他社にメンテナンスを依頼しているお客様が、当社に依頼したいと思ってもらえることはもちろん、当社の建設機械営業を担当している部署とタッグを組んで、機械を購入してもらえるような提案もしていきたいと思っています。『戸谷がいる前田製作所に頼んでおけば大丈夫』という安心感を、社内にも社外にも与えられるようになりたいですね。
そのためにも、やはり現場に足を運んで、お客様と顔を合わせることを大切にしていきたいと考えています。現場の従業員の方々の意見も聞き入れながら、自分の目で建設機械の状態を確かめることで、適切な提案ができると思うんです」
重機ならではのワクワク感が一番の魅力。後輩たちと共に楽しみながら挑戦したい
現在、長野営業所に所属している社員は15名ほどで、営業や修理を担当するサービス系の担当者は20〜30代の若手が中心。コミュニケーションも活発で、良い雰囲気で働くことができていると戸谷は話します。そして今後は、自分のスキルアップだけでなく、後進の育成にも力を入れなくてはなりません。
「今年も私の所属する部署に2名の社員が入ったのですが、技術をしっかりと学んでもらい、着実に成長してほしいですね。早く自分ひとりの力で修理できるようになってもらえたらと思います。
指導・育成する際に意識しているのは、後輩の意見も聞きながら、できるだけ本人の主体性を大切にして成長を促すということ。要所要所でアドバイスしながらも、細かい部分については本当にわからないときに相談してくださいと指示を出すようにしています」
もちろん苦労もある仕事ですが、そのときに支えとなるのは重機や建設機械を好きな気持ちです。その気持ちがあれば、苦労も達成感に変えることができると戸谷は語ります。
「重機や建設機械の修理・整備は、肉体労働的な側面もあります。部品には重いものもありますし、修理の際に身体が汚れることも当然あります。しかし、大きな機械にワクワクできる気持ちがあれば、そういったことも楽しんで乗り越えられると思います。
重機や建設機械の魅力は、やはりスケールの大きさ。ここでしか味わえないワクワク感があると感じています。私がそうであったように、重機や建設機械の整備をすることに喜びを見出せる人は、前田製作所で活躍していけると思います」
幼少期に抱いた重機や建設機械への思いを忘れず、「前田製作所に戸谷あり」をめざし、戸谷の挑戦は続きます。
※ 記載内容は2023年6月時点のものです
