総合インフラサービスの実践・拡大がミッション。官民連携事業のリーディング企業へ
“脱請負”に取り組み、コンセッションや再生可能エネルギー事業などで実績を積み重ねてきたインフロニアホールディングス。とりわけ、公共インフラの運営権を民間に売却して財政問題を解決するコンセッション事業では、「仙台空港特定運営等事業等」「愛知県有料道路運営」「大阪市工業用水道特定運営事業等」などで存在感を発揮し、リーディングカンパニーとして国内での地位を確立しています。
こうしたコンセッション事業を中心になって推進しているのが総合インフラサービス戦略部。大塚は2022年からその部長を務めています。
大塚:総合インフラサービス戦略部は、インフラサービス企画室とインフラサービス改革室のふたつから構成されています。インフラサービス企画室が担うのは案件の開拓。さまざまな自治体の社会課題や地域課題を把握し、当社が提供する総合インフラサービスのうち、どれが適用可能かを考えながら案件開発を行っています。
一方、案件開発をする上での強みを開発するのがインフラサービス改革室の役割です。これまでに手がけた案件のショーケース化も行っていて、より魅力的な事業にするため新しいソリューションの導入などを検討しています。
道路、上下水、建物、再エネ、廃棄物などさまざまなインフラを一体的に管理する総合インフラサービスの実践・拡大がミッションです。2022年10月に室から部へと組織が格上げとなり、部員は12名。現在も組織は拡大を続けています。
2023年1月に中途入社した林は、2023年6月現在は同部でシニアアドバイザーを務めています。
林:前職では公共営業職として浄水場・下水処理場の設備の提案・販売、点検修繕サービスなどに従事し、水環境事業のPPP統括責任者として国内上下水道EPCやO&M、PPPを推進。2022年からは大阪市工業用水コンセッション、神奈川県三浦市下水コンセッションにおいて前田建設工業株式会社(以後、前田建設工業)とのコンソーシアムを手がけていました。入社後はEPCや運営事業などにも携わっています。
そしてインフラサービス企画室長を務める堀川。3人の中では唯一のプロパー社員で、現在はPPP/PFIの案件化を中心とした業務に従事しています。
堀川:土木施工管理および設計に関わった後、2011年から事業企画部で再エネの事業化などを推進してきました。インフロニアホールディングスの設立にともなって総合インフラサービス戦略室に出向となり、部になったタイミングで企画室の室長に。
現在は主にPPPの事業の案件創出に携わり、営業、事業化、国をはじめとした上流側へのロビー活動、政策への提言などを全般的に担当しています。
前田建設工業では2011年から業界に先駆けて脱請負に取り組んできましたが、ここ数年で専門性を備えたメンバーが多く加わりました。分野が広がり、深みも増したのを実感していて、とても心強く感じています。
プロフェッショナルが集結した今だからこそ描ける新たなビジネスパラダイム
総合系コンサルティングファームでインフラ案件を担当し、公共、民間企業の双方へのアドバイザリーを行っていた大塚が前田建設工業に入社したのは2020年のこと。事業拡大の担い手として白羽の矢が立ち、声がかかったのがきっかけでした。
大塚:前職では民間企業の支援もしていましたが、役員決裁などでつまずいてしまって事業がなかなか先に進まないケースを何度も目の当たりにしていました。一方、当社の役員はコンセッション事業にとても積極的で、これほど前向きに動いてる会社はそうありません。海外の水事業大手であるスエズとの連携含めて最前線で取り組める環境はとても魅力的でした。
大手総合電機メーカーで約37年にわたって上下水道を担当していた林。入社の経緯をこう振り返ります。
林:大手とはいえ、大手総合電機メーカーが扱う上下水道分野の事業はごくわずか。大塚と同様、コンセッション事業の最前線に身を置きたいとの想いがありました。
そこで、当時一緒に案件を進めていた前田建設工業と意見交換させていただく中で、得意とする上下水道分野でより活躍できる環境があると感じ、入社を決めました。
前田建設工業の脱請負の取り組みを間近で見てきた堀川は、大塚や林をはじめとするエキスパートを迎え入れたことで、社内に好ましい風潮が生まれていると言います。
堀川:高い専門知識を持った人を受け入れられるだけの組織へと成長したことを実感しています。ずっと中にいて気づかなかった当社の魅力を再確認し、『うちではこんなすごいことができます』と社外に対して自信を持って提案できるようになりました。
ここ数年の人材の流入によって実務が進めやすくなったのはもちろんですが、文化の面でもプロパーメンバーにとって、とても良い影響があると感じています。
コンセッション事業に対して三者三様の想いを温めてきた3人。同社で同事業を推進する醍醐味についてこう話します。
林:前職では商品を販売して利益を得ていましたが、コンセッションの本質は事業運営。効率化のための仕組みづくりが重要な部分を占めることになります。国内経済が停滞する中、社会貢献度の高い事業に携われることに大きなやりがいを感じているところです。
大塚:組織規模がそれほど大きくないこともありますが、経営陣がコンセッション事業に対してとても前向きなので、意思決定のスピードがとても速いのが当社の特徴です。ほかの大企業であれば稟議に1カ月ほどかかるようなことでも、役員がその場でGOサインを出してくれることさえあります。東証プライムに上場している会社で、これほどまでスピード感のある会社は珍しいのではないでしょうか。
入社前、当社代表の岐部ほど一貫した方向性を示し続ける経営陣を私はそれまでの仕事を通じても見たことやお会いしたことがありませんでした。入社した今も、その印象はまったく変わっていません。
堀川:コンセッション事業は前例がないマーケット。誰かに聞いて正解が出てくるわけではありません。自分たちが考え抜いて答えを出したなら、それでどんどん前に進めろというのが岐部の教えです。
好機を逃すまいという空気が当社にはあり、『早く決めることがまずは重要』と上司からよく言われて育ってきた実感があります。とくに脱請負の事業では、コンソーシアムで連携してる企業も多い上、公共側のニーズも日々刻々と変化します。役員を隙間時間につかまえて許可を取るなど、すばやく意思決定する文化が社内に浸透していると思います。
林:ふたりが言うように、社長が自ら動いてるところが他社と大きく違う点だと私も実感しています。岐部社長が自ら積極的に発信しているぶん、これだけ大きな組織であってもトップの考えが社内にも行き届きやすいのでしょう。入社前、『自分でなくまず社会のことを考えることが、結果的に三方よしにつながる』という岐部の言葉がとても印象的だったのですが、今もそれを大切にしています
業界のトップランナーとして描くコンセッション事業のこれから
入社して約半年が経過した林ですが、前職から関わっているコンセッション事業に今は逆の立場で携わっています。
林:国内ではコンセッション事業がまだそれほど多くない中、当社では6件の事業を手がけるトップランナー。要望事項や進め方に対して国にヒアリングできる稀有なポジションにいます。前職ではPPP案件を10年近く手がけ、異業種とのやりとりや案件の進め方などの面で経験を積んできたこともあり、今はとても仕事がしやすいと感じています。
2023年6月に、アクションプランが発表され方向性が明確に示されました。今後はそれをベースに自治体の皆さんに対してPRしながら全国展開していくつもりです。
大塚と堀川も林に同意しながらこう続けます。
大塚:建物や道路、上下水道事業などインフラ分野の案件数がますます拡大してきているのを感じます。また、バイオマス発電など、再生可能エネルギー事業でも新たな案件が生まれてきました。
ただ個々の分野で実績を出してきてる反面、建物と道路、道路と上下水道を一括して進めるような案件は今のところ動き出していません。そうした複数分野のインフラ管理の実現に向けて今後はさらに注力していきたいと考えています。
堀川:トップランナーとして走り続ける苦しさはありますが、それよりも大きいのが新たに事業が生まれてくることへの充実感や達成感です。今も喫緊の実現に向けて、大きな案件に取り組んでいるところです。
求めるのは、潜在的なインフラの課題、既成概念に共に挑める仲間
脱請負事業によって総合インフラサービス企業への飛躍をめざすインフロニアホールディングス。今後、コンセッション事業を通じて地域課題の解決にますます寄与していく上で欠かせないのが、新しい仲間です。今求める人材像について、3人はこう話します。
林:エンジニア、とくにコミュニケーションスキルに長けた方が必要だと感じています。また、前職と比べて、当社には若手の力を積極的に取り入れようとする風土があります。私がこれまで培ってきた知識や経験を伝えられるような、若手の方に入ってきていただけるとうれしいですね。
大塚:社会課題を解決したいという確かな意志や、業界に残る既成概念を変えたいという強い想いがある方であれば、やりがいを感じながらわれわれと共に前に進んでいけると思っています。
もちろん、課題解決のプロセスや業界について描く理想像は人それぞれ。理念や考え方が会社と一致する必要はありません。大きな方向性を共有できることが大切だと思っています。
また、林が言うように若手の力も必要ですが、そう話す林らキャリア採用のメンバーたちも新しいことに対して躊躇することなく取り組んでくれています。いろいろな業界で培った経験があれば、それだけ知見や技術を発揮できる場面も多いはず。ベテランの方の参加もお待ちしています」
堀川:私も大塚と同じ考えです。当社ではこれまで、現場で活躍することを想定し、建築と土木の領域の技術者を主に採用してきましたが、事業領域が拡大するのにともなってさまざまなキャリアを歩んできた方に加わっていただくことで、組織自体がよりいっそうチャレンジングになったと感じています。
たとえば、業界の先頭を走ろうとすれば、それだけ苦しいと感じる場面にも直面するものですが、大塚や林のようなキャリア採用のメンバーが目を輝かせながら、『おもしろいですね。やりましょう』と言っているのを見ると、不思議と勇気が湧いてくるんです。社内に吹く新しい風が、プロパー社員にとって大きな力になっていると思います。
また、そうやって多様な人材を受け入れてきたことで、互いをリスペクトし合う文化が醸成されつつあり、社員同士がとても良い関係を築いてきました。さまざまな経験や専門性を持つ方が増えれば増えるほど、おもしろいことができると確信しています。新しいことへの意欲を持った方と出会えることを楽しみにしています。
※取材内容は2023年6月時点のものです。
