お客さまのニーズを捉えて、安全な建設機械を支えるアプリケーションを開発
コネクティブエンジニアリング事業部に所属している藤井。3名ほどのチームメンバーとともに、建設機械のサポートプログラムを作成しています。
「現在は、ショベルカーやクレーン車などの建設機械に搭載する、専用のアプリケーションを作っています。建設機械には、危険防止のためのカメラやセンサーが多数つけられています。例えるなら、車のアラウンドビューモニターのように、障がい物を認識し、危険を事前に感知。この安全機能の初期設定のために必要なのが、我々のアプリケーション。乗る人の安全に関わる重要なシステムです」
藤井が担当しているのは、機能設計からテストまでの領域です。
「実は、設計段階から1人で進めるのは今回が初めてなんです。だから、難しいことも多々あります。まず、お客さまのニーズに沿ったアプリケーションになるように必要事項のヒアリングを行うのですが、これがけっこう大変です。
お客さまは、普段当たり前のように建設機械を使っていらっしゃるので、どんな新機能が必要なのか、具体的な要望がなかなか出てこないことも。基本的にウェブ会議で打ち合わせをしていますが、聞き方を工夫して臨んでいます」
使用言語は、Python(※1)とC++、そしてC#。C#に関しては入社してから使い始めたこともあり、最初は戸惑ったと言います。
※1「Python」は、Python Software Foundationの登録商標です
「新しい言語なので、自分で勉強したり、先輩に教えてもらったりしながら習得しました。慣れないうちは苦労しますが、基本的にコードを書くのはとても好きなんです。詳細設定の段階から自分で決められるので、どうやって作っていくのかを細かく突き詰めていけるし、最終的なゴールに至るまで、徐々にステップを進めていく作業が楽しいんです」
わからないことが出てきたら、周囲の先輩に頼れる環境です。
「実は私、人と対面で話すことがあまり得意ではないんです。だから、先輩に質問をするために声をかけるのも、すごく苦手で。先輩はそのことを汲み取ってくれて、『質問があったら手を挙げる』というルールを作ってくれました。
真横にいても手を挙げて聞かせてもらっています。頼もしくて、どんなことを聞いても、忙しいなかでも、しっかり回答をくれますよ。声をかけるというハードルを下げてくれた先輩のやさしくて柔軟な対応に感謝しています」
動く機械をプログラムしてみたかった。希望がかなって、機械の安全システムづくりへ
幼いころから算数が好きだったという藤井。学生時代は理数系を得意科目としていました。
「今思えば、答えがひとつに定まっているところが好きだったのだと思います。インプットを入れたら、ちゃんと同じアウトプットが返ってくるところが明快で、すっきりするんですよ。それは、プログラミングにも通ずるところがありますね」
高等専門学校に進んだ藤井は、2年生のコース選択で電気電子工学を専攻すると決めました。
「高専でプログラムを作る楽しさを知り、将来もプログラミングの道に進みたいと思うようになりました。ただ、Webのプログラムは、あまり好みではなくて。それよりも、動く機械をプログラムして、なんらかの物理的な動きを作り出せるほうがおもしろいと考えたんです。
そんな想いで就職活動を迎えたとき、日立産業制御ソリューションズを知りました。興味を持って説明会に行ってみて、先輩の話を聞くうちに、漠然とですが良い会社だなと思ったのを覚えています。仕事内容についてあれこれ聞かせてもらいつつ、働き方についても聞きました。『お休みをしっかりとれる』という話も聞き、無理なく楽しく働けそうだと思って、入社を決めました」
こうして2019年に入社。はじめは新人研修を受け、社会人として必要な幅広い知識・スキルを学びました。
「電話の取り方や英語力アップなど、さまざまな項目がありました。プログラムの書き方の基礎を教えてくれる研修もありましたね。会社でどんなふうに過ごすのか、イメージがつきました。
その後、配属の希望を出したのですが、私は当時自動運転に興味があったこともあり、『コネクティブエンジニアリング事業部に行きたい』と伝えました。やはり、物が動くプログラミングをしたいという思いが強くあったんです」
希望通りに配属されてから、藤井は建設機械の障がい物・作業員検知のソフトウェア開発に携わります。絶対に起きてはいけないこととして、建設機械が人や障がい物を巻き込む事故はどうしても避けなければなりません。建設機械に障がい物が近づいたときにアラームを鳴らしたり、機械がバックしているときに後ろにいる人に知らせるための電光掲示板を制御したり。そういった安全に関わる重要なシステムづくりに、新人ながら関わることができました。
「仕事としてプログラミングを書くのが初めてだったこともあり、かなり緊張感がありましたが、先輩の丁寧なサポートを受けて進めていきました。
ときには、自分で作ったものにエラーが出てしまって、考えても原因がわからないこともありました。でも、いつも先輩が助け船を出してくれるんです。自分では思いつかなかったポイントをあっさり指摘してくれて、あっという間にエラーが解消されることも。本当にすごいなと頭が下がります」
土山と壁をどう見分けるか。試行錯誤によって、地面との角度に着目したシステムを開発
開発業務の中でとくに苦労したのは、検知の仕組みをどう作るかです。
「印象に残っているのは、お客さまから『土山、穴、壁などの障がい物をしっかり認識できるようにしてほしい』というオーダーを受けた時のこと。3Dの点群センサーを使って検知しているのですが、壁と土山をセンサーでうまく見極めるのは、けっこう難しくて。
最終的には先輩のアドバイスを受けて、接地面を検知し、地面と物との角度を見るシステムを作りました。壁はだいたい地面と垂直に交わっているので、そうでないものを土山と識別するのです」
このようなアイデアは、チームで話し合いながら決めていきます。方向性が定まったら、テストプログラムを書いてみて、うまく実行できるかを検証。何度も繰り返しながら、完成へと向かっていきます。
「試行錯誤を重ねている期間のほうが長いので、テストがうまく行ったときは本当にうれしいです。でも、なにより嬉しいのはシステムが無事完成したとき。問題なくリリースできてお客さまに喜んでいただけた瞬間は、大きな達成感がありますし、心からほっとします」
求められることのハードルが高い仕事。でも、期待されている分だけ藤井は頑張れます。
「いつも自分に言い聞かせているのは、今出せる最高傑作を作るということ。こう思うようになったきっかけは、入社2年目のとき、全力で作ったプログラムをレビューしてもらい、褒めてもらった経験があるから。当時の嬉しかった気持ちややりがいを胸に、今も一つひとつの仕事に全力で取り組んでいます」
先輩のように、やさしく頼もしい存在になっていきたい
就活の際、働きやすそうだと感じて入社を決めた藤井。実際に毎日過ごすなかで、自分にフィットした環境であると感じています。
「リモートワークを積極的に導入している職場ですし、チャットやメールでのやりとりも盛んです。対面のコミュニケーションが苦手な私でも問題なく働けるので、ありがたいですね。
就活説明会で聞いていた通り、休みも取りやすいですよ。もちろん波があって、忙しいときは慌ただしくなりますが、今のところ夜遅くまで作業するということはほとんどありません。むしろ残っていると『もう帰りなさい』と声をかけてもらえる環境。部署全体で早めに帰ろうと決まっている日もあり、ワーク・ライフ・バランスを保てています」
そんな藤井は、今後めざしていきたい存在についてこう語ります。
「これまでは1人で作業するか、先輩と2人でいっしょに取り組むか、とにかく少人数で作業することが多かったんです。ただ私も入社5年目になり、そろそろ後輩を持つタイミングです。私が入社したときに出会った先輩のように、後輩が質問しやすいように配慮して、なんでも丁寧に教えてあげたいですね。後輩にとって頼れる存在になれたらと思います」
これから、いっしょに取り組んでくれる新しい仲間を心待ちにしています。
「この部署は、プログラミングを書く機会がとても多いです。コードを書くのが好きだという人、ずっと書いていても苦痛に思わないという人には、とても合っていると思います。
私はこれまで、常に今の自分が作れる最高傑作を生み出してきました。のちのち振り返ると『もっとできたのではないか』と思うところもありますが、それも成長の証。常に全力で取り組んできた結果として今があります。だから、自分の作ったものに胸を張れる人が来てくれたら素敵だなと思います」
目の前の課題に誠心誠意、ひたむきに向き合ってきた藤井。新しい仲間との出会いを楽しみに、今の最高傑作を生み出すべく、全力で仕事に挑み続けます。
※ 記載内容は2023年12月時点のものです

