設計の知識を生かしたチェックで、製品を届ける上での「最後の砦」となる
2018年に入社した小柏。設計部門で経験を積んだ後、2025年から品質保証本部で新たな挑戦の日々を送っています。
「品質保証本部は、設計部門から提出された見積り内容や開発日程、設計ドキュメントなどの確認・検査・承認を行い、出荷判定をする部署です。
対応範囲は案件によってさまざま。一部のみを担当するものもあれば、設計書の確認からテスト工程、最終成果物の確認まで一連して関わるものまであります。いずれも基本的には1人の担当者がメインで受け持ち、上長が最終承認を行う体制です。
私が所属する品質保証第三部は、車載ソフトウェアプラットフォームの共通仕様であるAUTOSARなど、主に自動車の組込み製品に対応しています」
品質保証本部は、お客様に製品を届ける上での「最後の砦」。業務には大きな責任を伴います。
「私達に見落としがあれば、事故につながる可能性があります。そのため、部署では『ラストパーソン』としてきちんと責任を担うことを大切にしています」
業務には厳格さが求められるものの、部署の雰囲気はアットホーム。
品質保証本部で仕事を始めて間もない小柏も、働きやすさを感じていると言います。
「皆さんとても優しくて、仕事のやり方も丁寧に教えて貰えます。気兼ねなく質問や相談ができるので、安心して仕事ができます」
時期によって担当数は変動しますが、小柏自身は現在、10数件を担当。
これまでの経験を生かしながら、新たな課題も見えてきたと話します。
「私はこれまで設計部門で仕事をしていたので、設計担当者が見落としがちな部分を知っています。そのため、ドキュメント検査では体裁などのチェックだけではなく、技術的な指摘ができることが品質保証担当としての強みになっていますし、役に立てている部分だと感じています。
一方で、さまざまな状況の案件を並行して担当するので、タスク管理が課題です。元々得意ではないのと、これまでの業務と管理の仕方も変わってくるので苦戦することもありますが、ラストパーソンとしてミスを見落とさないように注意を払っています」
自分には向いていない──苦手意識があっても諦めずに続けたことが成長につながる
学生時代はプログラミングを学んでいた小柏。
しかし、「それほど得意ではなかった」と笑います。
「それもあって、技術を突き詰めるより、幅広く経験したいと考えていました。日立産業制御ソリューションズに入社を決めたのは、分野の広さに魅力を感じたからです」
入社後は品質保証部に配属されますが、設計を学ぶために研修も兼ねてコネクティブエンジニアリング事業部で業務を開始します。
「通常は2年ほどで品質保証部門の業務に戻りますが、私はそのままコネクティブエンジニアリング事業部で経験を積むことになりました。
担当してきたのは、主に産業用ロボットや自動車に使われるマイコンのファームウェア開発です。最初に担当したのは、工場で使用するロボットアームの制御システム。お客様からの要望に基づき、指定されたマイコンのスペックに合わせて機能を実装し、テストまでを行っていました」
元々技術力に自信はなかったと話す小柏。
当初は業務を理解することに苦労したと振り返ります。
「学生時代にマイコンの勉強もしたのですが、苦手意識があったんです。初めは仕様書が全く読めず、自分には向いていないと感じていました。
2年目までは先輩達のサポート的な立ち位置で業務をしていたものの、担当を任せて貰うようになった3年目からは特に苦しい時期でした。仕様書を理解するまでにも時間がかかり、勉強したり先輩達に質問したりして何とか進めるものの、ずっと同じ場所で足踏みしているような感覚だったのです」
しかし、小柏のモットーは「一度始めたことは簡単に諦めない」。
持ち前の粘り強さで諦めずに継続したことで、急に光が差し込む瞬間があったと話します。
「趣味で描いているイラストも、初めは上手く描けなくても続けることで上達を感じられる瞬間がありました。苦手なことでも続ければ道は開けると思いながら取り組むようにしています。
マイコンの業務でも、不意に理解できるようになった瞬間があり、自分でも気が付かないうちに力が付いていたのだと思います」
成長して気づいた仕事の楽しさ。お客様により良い製品を届けることに貢献したい
足踏みしていたつもりが、少しずつ前に進んでいた──そんな自身の成長を実感する出来事も経験したと言います。
「以前は、マイコンの仕様を深く理解して、お客様に複数の使用方法を提案している先輩の姿を見て、『自分には到底できない』と思っていました。でも、私も徐々にマイコンへの理解が深まってきたことで、仕様書を見れば『このマイコンはこういった使い方が可能です』といった提案ができるようになっていたのです」
この経験から、仕事に向かう気持ちも大きく変化したと続けます。
「絶対にできないと思っていたことができるようになっていたことが嬉しくて、仕事が一気に楽しくなりました。仕様書を見て『こんな風に作れるのではないか』と興味を持ち、作り込んでいくことも楽しくて。勿論、苦手な分野もあったのですが、仕事を続けていく上で大きな自信になりました。
私は決して努力家ではありません。毎日コツコツと努力できる人や目に見える形で成果を出している人と比べて、落ち込むこともたくさんあります。
でも、『ここで辞めたらもったいない』『ダメでもいいからもう少し進んでみよう』というマインドを大切にしています。時間はかかりますが、仕事でもそのマインドで向き合ったことが成長に繋がったのだと感じます」
品質保証の仕事でも課題にぶつかることはありますが、「少しずつでも進み続ける」というマインドで新たな楽しさに出会いたいと話します。
「設計の経験を元にした指摘ができるという強みを生かせば、お客様にとってもっと良いものを作れるのではないかと思っています。まだまだ『やりがいを感じている』と言えるほどではありませんが、続けることで見えてくる楽しさがあるはずです」
適切なタイミングで適切な指摘ができる「ラストパーソン」をめざして歩み続ける
着実に成長を重ねてきた小柏。それは自身の努力だけではなく、周囲のサポートがあってこそ。入社からの日々を振り返り、「周りの人たちに恵まれていると感じる環境が、この会社の一番の魅力」だと話します。
「設計部門で苦労していた時期も、上長の親身なサポートがあり、根気強く指導していただきました。品質保証部門に移ってからも、皆が忙しい中でも気にかけてくれます。
また、同期との繋がりも刺激になります。当社は業務内容も幅広く、私とは全く違う分野の仕事をしている同期もいます。そういった話を聞くと、さまざまな分野で活躍できる会社なのだと実感します」
幅広いフィールドがあるからこそ、これから入社する人にもさまざまなチャンスがあると背中を押します。
「チャレンジの間口が広いので、いろいろなことをやってみたいという方にはきっとチャンスがあるはずです。きちんと記録をつけたり、細かく管理したりすることが得意な人であれば、品質保証の仕事も向いていると思います」
安心して働ける環境の中、自分のペースで歩みを進めている小柏。
「ラストパーソン」としてのスキルをさらに磨くことをめざしています。
「品質保証部門からの指摘は、設計者にとっては面倒だと感じるものや、手間になるものもあるかもしれませんが、より良い製品を作るためには適切なタイミングで適切な質問を投げかけられるようにならなければいけません。
そのためには、もっと勉強を重ねていくことも必要ですし、業務以外でもコミュニケーションを取りながら、設計部門との信頼関係を築くことも必要です。そういった積み重ねで、ゆくゆくは『小柏さんに確認してもらえば大丈夫』と言って貰えるような存在になりたいですね」
※ 記載内容は2025年7月時点のものです

