異なる道のりをたどってDXCへ。ぞれぞれの専門分野、それぞれの役割
──まずは皆さんの現在の仕事内容について教えてください。
馬:私は現在、データ & AI事業部に所属し、約20名のメンバーからなる電力関係のプロジェクトにPMOとして参画しています。インフラの導入・運用保守の支援、進捗・課題管理、さらに海外チーム向けの手順書作成・管理などが主な業務です。
熊谷:私は、クラウドアプリケーションサービス第2部で自動車業界のお客様を担当し、お客様の複数のアプリケーションの運用保守に携わっています。プロジェクトマネージャー(以下、PM)として、数十名のメンバーをマネジメントしています。
濵﨑:私は、保険デリバリー部に所属し、生命保険会社の契約管理システム保守プロジェクトに通翻訳チームリードとして参画しています。主な開発をインドで実施しているプロジェクトのため、各種ドキュメント類の翻訳、打ち合わせなどの通訳、インドチームと業務を進める上での助言などが主な業務です。
保険業界やITシステムの専門用語の知識を持った上での通翻訳はもちろん、通翻訳チームの役目を超えて、プロジェクトメンバーのコミュニケーション上の困り事の相談に乗ることもあります。言葉や文化、習慣、考え方などさまざまなギャップを埋める役割を果たしています。
──これまでのキャリアについて教えてください。
濵﨑:SEとしてキャリアをスタートさせ、外資系企業の業務部を経て、1998年からフリーランスの通翻訳者として活動していました。DXCテクノロジー・ジャパン(以下、DXC)との出会いは、駆け出しのころに当社の前身であるコンピュータ・サイエンシズ・コーポレーション(以下、CSC)から派遣会社経由で仕事を受けたことがきっかけです。
その後、CSCの担当者から金融関係の大規模なプロジェクトへの参加を誘われ、2001年から2005年まで関わりました。2006年からは、別の企業で銀行開業プロジェクトの通翻訳に携わる一方、CSCおよびDXCの営業提案やプロジェクトに、フリーランスの外部サービスプロバイダとして参加していました。
そして2021年、銀行開業プロジェクトの終了と共に、DXCへの入社を決めました。長年にわたってDXCの保険デリバリー部に関わってきたので社員の方々のことをよく知っていたことと、DXCが提供するITサービスに精通していたことが決め手です。
熊谷:私は、新卒でDXCの前身である日本ヒューレット・パッカード(以下、HP)に入社し、2年目に半導体関連のプロジェクトにアプリケーションエンジニアとして参画しました。約3年間、工場に常駐してサプライチェーンマネジメントのシステムに携わった後、製造業界や運輸業界の開発案件でプロジェクトリーダーやPMを経験し、現在に至っています。
若手時代は、あまり人には頼らず「自分でできる仕事は自分でやり切りたい!」という姿勢で働いていたのですが、30代の半ばで出産し、育児のため仕事の時間に制約ができて、価値観の変化が起こりました。これまでと同じようには働けないけれども、同じ成果をお客様に生み出すにはどうすればいいのか……と悩んで働いていく中で、頼れることは誰かに頼るのが重要だと気づいたんです。
それ以来、チームメンバーにうまく頼れるようになり、チームワークの楽しさや意義をさらに感じながら、仕事に取り組んでいます。また、そうやって組織が機能することの重要性も実感しました。
現在は、私にとって初めてとなる運用保守プロジェクトのPMを担っています。新しい挑戦に戸惑う場面もありますが、チームメンバーが働きやすい環境づくりをめざして奮闘中です。
馬:大学院を卒業後、新卒で外資系IT会社に入社し、SEとしてさまざまな業務を経験しました。DXCに転職したのは、中国語、英語、日本語の言語スキルを活かし、現場よりもマネジメントに近いポジションでキャリアを築きたいと考えたからです。
面接で出会った社員の人柄に惹かれたことが、DXCを選ぶ決め手になりました。日本では外国人として言語や文化の壁を感じることがやはりあるため、どのような仕事をするかだけでなく、誰と仕事をするかが私にはとても重要です。風通しの良い組織風土を持つDXCはとても魅力的でした。
また、海外と連携するプロジェクトに参加する機会が多いのもDXCの特徴です。現在、入社前からの希望通り、グローバルな環境で仕事ができています。
異業種の企業が合同開催するプログラムに参加。将来を担う女性社員として得た手ごたえ
──皆さんは異業種の企業が合同開催するビジネスプログラム「異業種ビジネスリーダーシップ塾2023」に参加されたそうですね。どのような意図で参加されたのですか?ビジネスプログラムで何を学び、またその後にどう活かされているかについても教えてください。
馬:私は修士課程で、ジェンダーダイバーシティと企業の業績、パフォーマンスの関係について考察しました。研究を進める中で、ジェンダーダイバーシティが企業の業績に良い影響を与えることがわかり、実際に働いている女性たち、とくに管理層の現状について知りたいと考えていたのですが、今回のビジネスプログラムでその機会がありました。参加者約70名がグループに分かれ、各グループが企業や組織のリーダーへのインタビューを実施したんです。
私のグループでインタビューの対象となったのは、著名な女性社会学者です。彼女の話を聞くことで、日本を含めアジアにはジェンダーギャップランキングが低い水準の国があることを痛感し、この問題の深刻さをあらためて認識しました。
私が従事するプロジェクトの女性の数は増加していますが、ビジネスプログラムでの経験を経て、女性がチャンスを得られるような取り組みを積極的に推進していきたいという想いが強くなりました。
何かを推進していく際には、ときに周囲とのコンフリクトや価値観のズレが生じることがあるかもしれませんが、その社会学者から「コンフリクトがある際に、議論では解決できないこともあります。そのようなときは、仲間を増やして絆を深めることも大切です」という言葉をいただいたことも、大きな学びとなりました。
熊谷:私がビジネスプログラムに参加したのは、社外との交流を通じて自己の視野を広げ、思考を深めたいという考えからでした。
これまで私は、旗を振ってメンバーを先導するのがリーダーだと信じていましたが、今回のビジネスプログラムを通じて感じたのは、自分らしいリーダーシップを発揮することの大切さです。たとえば、サーバントリーダーという、縁の下の力持ちのようなリーダーシップの方がいたり、リーダーにはさまざまなスタイルがあることを学びました。
チームの力は計り知れません。組織力を発揮するために、現在はPMとしてチームを強引に牽引しようとはせず、メンバーが働きやすい環境を整えることに注力しています。
濵﨑:私も、熊谷さんと同じことを感じました。各グループのインタビュー報告を聞いて、リーダーたちが共通して周囲とのコミュニケーションの重要性を強調していたことが記憶に残っています。ビジネスプログラムで出会ったリーダーのほとんどが、支配型タイプではなくサーバントタイプで、風通しの良い組織づくりをめざしている方が多いことにとても驚きました。
また、仕事一辺倒ではなく、私生活を大切にしているリーダーが多かったように思います。とくに印象的だったのが、あえて仕事とプライベートを区別せずに融合させる「ワークライフブレンド」という考え方です。
私はこれまで仕事のオン/オフの切り替えを心がけてきましたが、家事をしながらでも必要に応じてメールを確認するなど、仕事と子育てを「共存」させる選択肢があることを知ることができたのは大きな収穫でした。
ビジネスプログラム参加後は、コミュニケーションの重要性を意識し、知識レベルも考え方も異なる、日本人・インド人合わせて100名超のプロジェクトメンバーそれぞれの視点や考え方を理解し、共感しようと努めてきました。中には、通翻訳チームを介さないためにコミュニケーション面でうまく機能していないチームもあります。そこにあえて私たちが介在し、認識の齟齬を一つひとつ解消したこともありました。
そうやってプロジェクトの課題を特定し解決していくことが、通翻訳チームが本来果たすべき重要な役割のひとつだと今は考えています。
多様性を認め尊重し合う。ジェンダーギャップのない環境が促す成長
──DXCの職場環境についてどのような印象をお持ちですか?
熊谷:ジェンダーギャップを感じたことはありません。私は、産休育休を3回取得していますが、その都度自然に受け入れられ、復帰後も元の職場に当然のように戻ることができました。
子どもの急な体調不良で休む場合も、否定的な反応はまったくありません。DXCには互いを尊重し合い、支えあう組織文化が根づいていると思います。
馬:多様性や男女平等参画への理解が社内で重視されているかもしれませんね。コミュニケーションが取りやすい温厚な方々がDXCには多いと感じます。
熊谷:「良い人が多い」という話は、入社した当初から私もよく耳にしてきたし、感じてきました。
また、メンバー間に深い信頼関係があるのもDXCならではです。それが、困難を乗り越える力になっていると思います。仕事をする上でとても快適な環境です。
濵﨑:温厚な方々が多いと馬さんは言っていましたが、私はときに温厚すぎるのではないかと感じることがあります(笑)。とくに保険デリバリー部では、お客様に対して誠実であろうとするあまり、難しい要望に無理をして応えようとしているように見えるときもあり、横から見ている私からPMに進言することもあります。
しかし、そうやってPMに対して私のような立場から進言したり、逆に相談してもらえたりする距離感があるのがDXCの良いところ。
私の属する保険デリバリー部でも、ジェンダーギャップを感じたことはありません。能力があれば、性別に関係なくキャリアアップできる環境だと思います。
馬:ジェンダーだけではなく、外国人としてのギャップを感じた経験もありません。とくに、2023年は多くのチャンスをもらえた、忘れがたい1年になりました。
中でもチャレンジングだったのが、アメリカとインドのチームとコミュニケーションする機会が増えた手順書作成の業務です。日本とは異なる開発体制や文化の壁に直面しましたが、手順書作成のプロセスの見直しを上司に提言し、役割分担やリソース配分を調整することで無事に問題を解決できました。
先述のビジネスプログラムや採用イベントへの参加、採用媒体での採用候補者向けのインタビューへの出演もたいへん有意義な経験でした。
──働き方についてはどう感じていますか?
熊谷:DXCでは、たとえば私は子どもを迎えに行った後に仕事を再開するなど、柔軟な働き方をとることができています。私は、ワークライフブレンドを実践していますが、こうした柔軟性が働きやすさにつながっています。
濵﨑:私もその意見に同感です。マネジメント層を含め、体調のことや家庭の事情などで休みを取ったり席を外したりすることが必要な場合は、チーム内で相談して柔軟に調整しあっています。こういった柔軟な働き方を取り入れる環境が、DXCにはあると思います。
三者三様のキャリア未来図。DXCの社員として講じる、次なる一手
──皆さんの今後のキャリアビジョンや会社としての未来について教えてください。
濵﨑:定年後も仕事を続ける予定でリスキリングに向けた準備を始めていますが、DXCでは退職後の再雇用の機会もあります。システム開発関連の通訳や翻訳の分野で引き続き貢献する道を模索しているところです。
また、AIの進化により通訳や翻訳の仕事は絶滅危惧種と言われていますが、まだまだAIには負けないつもりです!たとえば、現在の機械翻訳では話し言葉の不完全性に対応しきれていません。今後も、人間ならではの通訳や翻訳の技術を追求していきたいと考えています。
一方、DXCでは女性活躍が顕著です。たとえば、私が参加するプロジェクトでは、サブシステムごとに分かれたチームの多くで女性がリードを務めています。
一般的には女性管理職の数値目標が設定されていますが、そもそも管理職に適した女性を養成することが非常に重要です。現在サブシステムのリードを務めている女性たちがしかるべき経験を重ね、将来マネージャーになるのが本来あるべき道筋。
数字を追うことも大切ですが、まずは女性の成長と育成のための基盤づくりをすることが、本当の意味での女性活躍の鍵になると考えています。
熊谷:私の具体的なキャリアの方向性はまだ定まっていませんが、チームで仕事をしていきたいという強い意思があります。組織力を高めることに注力し、成果につなげていきたいです。
社内外を問わず、横のつながりを強化していきたいとも思っています。さまざまな方々とコミュニケーションすることで視野が広がり、自分の考えが確固たるものになると信じているからです。
女性技術者が集まるような会など、組織や団体に積極的に所属して、ネットワークを構築していくことが2024年の目標です。
馬:私が今参加しているプロジェクトは残り1年となりました。まずは、これを最後までやり抜くことが目標です。その後は、マネジメントのスキルを向上させ、キャリアアップにつなげていきたいと考えています。チャンスがあれば海外での仕事にも挑戦してみたいです。
将来的には、女性がより活躍できる職場づくりにも貢献したいと思っています。出産などのライフイベントをきっかけに能力のある女性が仕事を辞めてしまうのは、本人にとってはもちろん、組織にとっても大きな損失だと考えているからです。
また、先述のビジネスプログラムへの参加を通じて、訪れるチャンスを確実につかむことの大切さを再認識しました。自分にとって難しいと感じることでも、次のステージへの成長に必要な経験と捉え、積極的に挑戦していきたいです。
濵﨑:ビジネスプログラムで私がインタビューした方は、「チャンスは、あなたがそれを活かせる能力があるから与えられる。逃げずに向き合うこと」と話してくれました。まさに、馬さんの言う通りだと思います。
馬:正直なところ、難しいと感じて「自分にはできない」と思うことがあります(笑)。そんなときは、一度自分が冷静になるのを待って、どう進むべきかを考えるようにしています。
熊谷:私は、新人時代から誰もやりたがらない仕事も引き受けることを心がけてきました。そのニッチなところに、新たなキャリアにつながるチャンスがあると疑わなかったからです。
ビジネスプログラムでは「どんなことにも積極的に取り組みなさい」と話すリーダーの方が多く、これまで私のやってきたことが正しかったと確信できました。知識と経験を広げるために、苦労も承知の上で、これからも難しい案件に果敢に挑戦していくつもりです。
※ 記載内容は2024年4月時点のものです
