多くのステークホルダーを抱える建物管理の仕事
2011年に大和ライフネクストに新卒で入社した山田。きっかけは学生時代に抱いた「建物」への興味でした。
「高校から大学時代にかけて、両親が家の建て直しを計画していたことから、家族でいろんな住宅展示場に足を運んでいました。行く先々で営業の方のお話を聞いているうちに、漠然と建物に関わる仕事をやってみたいと感じるようになりました。
建物管理の仕事の存在は、就職活動の中で不動産業界について調べた際に初めて認識しました。当時は経済学部に在籍していたので、文系でも建物に携われる仕事はないかと探していたところ、大和ライフネクストに出会いました。マンションやビルなど、幅広い種類の建物の管理を行っている当社であれば自分のやりたい仕事があるのではないかと考え、入社を決めました」
入社後、山田はマンション以外の建物に関する事業を展開するファシリティコンサルティング事業本部に配属され、建物管理(主にビルマネジメント)担当としてのキャリアを歩んできました。
「オフィスビルやホテル、商業施設、公共施設、物流倉庫などといったさまざまな事業用建物を、用途・規模・築年数・設備など建物ごとに異なる条件を考慮しながら適切に維持管理していくのがビルマネジメントの業務で、主にオーナー様やPM(オーナー代行)会社様、建物がオフィスである場合は会社の総務部様から建物管理業務を委託いただいています。
オーナー様と私たちは委託元と委託先という関係ではありますが、その建物を実際に利用されるテナントやユーザーにとっての安全で快適な環境を整えるという同じゴールを共有するチームでもあります。環境改善や資産価値向上のための施策を率先して考え、オーナー様にご提案するのも私たちの大切な仕事です。
また、日々の管理業務には清掃や設備メンテナンス、工事などを担ってくださる協力会社との連携が必要不可欠です。オーナー様、テナント、ユーザー、そして協力会社と、多くのステークホルダーを抱えていることが、この仕事の難しさでありおもしろさでもあります」
丁寧なコミュニケーションを通じて建物の課題と向き合う
ビルマネジメント業務は、担当する建物によりその業務内容が大きく異なります。
「入社後は小規模な建物の管理からスタートし、現在ではホテルやショッピングモール、スポーツジムなどのさまざまな施設が入る大型の複合商業施設の管理を担当しています。ここまでの規模になると、常駐スタッフだけでは建物全体を見ることができないため、チームで管理を行うようになります。
私が管理する建物の場合、建物の管理責任者である私のほかに、建物に常駐して清掃員・警備員・設備員を取りまとめるビルディングコーディネーター(現場責任者)がいるので、連携を取りながら管理計画の策定、日々の点検・清掃業務の管理やオーナー様へのご報告、工事提案などを行います」
山田が業務においてもっとも大切にしていること、それは「現場とのコミュニケーション」であると言います。
「週に1回くらいの頻度で担当する建物に足を運ぶようにしています。平日は5日あって、自分の担当は5棟あるので、ほぼ毎日どこかの建物にいることになりますね。これは自分で選んだ働き方ではありますが、やはり現場を知らないと良い管理はできないと考えます。
建物の現在の状況をしっかり自分の目で見た上で、ビルディングコーディネーターや現場のスタッフと積極的にコミュニケーションを取る。そうするとリアルな温度感や今本当に現場に必要なこと、建物を利用する人たちが困っていることなどが見えてくるんです。現場の情報をより確実に吸い上げるために、定例の会議に出席させていただいたり、改善案を出すための会議の開催をこちらから提案することもあります。
5棟を回りながらの勤務は大変そうに聞こえるかもしれませんが、担当する建物には愛着がありますし、そこにいる仲間たちに会えるのが日々の仕事の励みにもなっているんです。むしろ、それぞれの建物を訪れた際には、“第二の家”に帰ってきたような安心感があるんですよ(笑)」
仲間と共に乗り越えた「国際大会」の裏の大仕事
不動産管理には、大きく分けてビルマネジメント(建物そのものや設備などのハード面に関する管理業務:以下、BM)とプロパティマネジメント(不動産経営のさまざまな業務をオーナーに代わって行う管理業務:以下、PM)の2つの業務があります。
「BM会社・PM会社といったように会社が分かれていることも多いですが、大和ライフネクストのビルマネジメント担当はプロパティマネジメント業務を担うこともあり、私自身も2019年から担当する5棟のうち1棟で両方の業務を担っています。具体的には、オーナー様の代行として入居テナントからの賃料・水光熱費回収、予算・収支管理、予算策定・実行管理などの建物運営業務などを行っています。
2つの業務上のもっとも大きな違いは『収益性への意識』です。プロパティマネジメントでは最終的に建物をどうしていくかを考えながら、建物の収益性の向上、つまり不動産価値の向上をめざしていくことが求められます。ビルマネジメントとプロパティマネジメントの両方を担うということは、ハードとソフトの両面から建物を把握することができるということ。それぞれの業務範囲で提案できることの幅が広がり、より包括的に建物と向き合うことができます」
そして2021年、ある大きな仕事が山田のもとに舞い込んできます。
「その年は東京で国際的なスポーツ大会が開催されたのですが、大会期間中、私がプロパティマネジメント業務を担うビルの空き区画の一部が選手団の拠点として利用されることになったのです。セキュリティ面での対策やメディア対応のためのレイアウト整備、さらにはコロナ禍ということもあり高いレベルの感染症対策が求められるなど、前代未聞の大掛かりな調整が必要となりました。
もっとも難しかったポイントは、大会のために利用されるのはあくまで当ビルの一部区画のみということ。そのほかのテナント区画はすべて通常通り稼働する中で、選手の皆様にとっての快適さと、ご来館される一般のお客様の利便性の両方を追求することが私たちのミッションでした」
多くのイレギュラー対応に追われながらも、山田はこの難局を乗り越えます。
「導線の整理、防災センターとの連携、入退館システムの調整など、大量のタスクを一つひとつ洗い出しながらチーム一丸となって対応していった結果、大会期間中の賃料収益によるオーナー様への貢献ができたほか、入居・退去工事を当社が受託させていただくこととなり、大きな利益を生み出すことにつながりました。
当社には行動方針『DLN SPIRIT』 を体現した社員を他薦により表彰する『DLN SPIRIT AWARD』という社内表彰制度がありますが、私はこの大仕事を一緒に乗り越えた当該ビルに常駐するビルディングコーディネーターを推薦し、全374件の応募の中から見事受賞につながりました。ビルディングコーディネーターを取りまとめるリーダーとしてこの受賞は心からうれしかったですし、今でも印象に残っています」
「一歩先」の安心と快適さを、多様な意見と共に追い求める
建物管理の醍醐味は、多様な価値観に出会えることだと山田は語ります。
「いろんな業界・業種の方々と関われる楽しさは、この仕事ならではだと思います。ひとつの建物に多くの企業や人々が関わっていて、それぞれにまったく異なる立場や目線があるので、多方面からの意見を取り入れながら建物をどうしていくかを考えていく必要があります。
意見をまとめる大変さがある一方で、自分にはない多くの考え方やアイデアが身近にあることは心強くもあります。もちろん最初は壁にぶつかることも多かったのですが、この仕事を通じて多様な意見とポジティブに向き合う感覚が身についていったように思います」
また、大和ライフネクストの建物管理には、他社にはない強みがあると言います。
「それは、遵法性を確保する仕組みの改善・開発スピードが速いこと。遵法性とは、建築基準法や消防法などの各種規定に建物の状態が適合している状態のことで、これは建物管理においてもっとも重要な要素のひとつです。
『LEAD NEXTYLE あしたのあたり前を、あなたに。』を経営ビジョンに掲げている大和ライフネクストでは、一歩先の安全・安心をお客様に提供するために、ITを活用した関連業務のシステム化に非常に力を入れています。これにより人為的なミスを防ぐことができるだけでなく、業務が効率化され、その分の時間をお客様とのコミュニケーションに充てることができています」
最後に、今後の目標について聞きました。
「プロパティマネジメント(オーナー代行)業務を担うようになってから、建物管理に関する視野がぐっと広がったことを実感しています。より幅広い不動産の知識を身につけていくことで、関わるすべてのステークホルダーにプラスになるような建物管理を追求していきたいと思います」
高い当事者意識を持ち、建物と建物に関わるすべての人に真摯に向き合い続ける山田。常に一歩先を見据えながら、建物のより良いみらいに貢献していきます。
※ 記載内容は2024年2月時点のものです
