百貨店のバイヤーから始まったキャリア。現在は博多地区の再開発を担当
2023年9月から株式会社大丸松坂屋百貨店本社の店づくり推進部に所属するA。マーケティングチームと新規プロジェクトチームのふたつに同部が分かれたことを機に、新規プロジェクトチームの立ち上げメンバーに加わりました。
「大丸福岡天神店や福岡PARCOがある、博多地区の再開発を担当しています。PARCOを含む一帯は、将来にわたり安⼼・安全で賑わいのあるまちづくりを実現していくための検討を進めており、その一帯のまちづくりを進めていくのが私たちの役割です。現在は東京を拠点に出張ベースで博多に通っています」
新規プロジェクトのチームメンバーは7名。店舗開発の経験が豊富なメンバーだけでなく、新卒入社2年目から中堅まで多様なメンバーが所属しています。
2006年に株式会社大丸(当時)に新卒入社したA。当時、海外に大きな憧れを抱いていたと振り返ります。
「学生のころから、数年働いて社会経験を積んでお金を貯め次第、ヨーロッパに留学するつもりでした。百貨店業界を選んだのは、BtoCの商売に興味があったから。また、大丸は海外にも拠点がある会社だったため、働く中で海外赴任ができるチャンスがあるかもしれないと思ったことも入社理由のひとつでした」
入社後、Aは大丸神戸店の婦人靴売場へ。最初の5年ほどは、販売からスタートし、売場のマネジメントを担当しました。
「マネジメント職を通して『人を動かす』とはどのようなことかを学びました。一人ひとりには意志や感情があるため、マネジメントは各自の思いを汲んだものでなくてはならないというのが私の持論。
全員との面談をセッティングし、それぞれのメンバーの考えを知った上で、パーソナリティや持ち味を引き出しながら信頼関係の構築に努めました」
その後、Aはバイヤーとして取引先と交渉をしながら売場をつくりあげていく仕事を担当することに。
「良くも悪くも、すぐに施策の結果が出るおもしろさがあり、日々改善を重ねていくことがやりがいにつながっていました。また、百貨店は直接ものづくりをしているわけではなく、商品をつくってくださる方々のお陰で成り立っている業態です。
そのありがたみを胸にフラットな関係性を心がけたことで、お取引先様と私たちの利益が重なるポイントを見つけ出そうとする姿勢が身につきました」
自ら手を挙げ、海外駐在を経験。海外のマーケット知識と広い視野を習得
売場づくりの仕事に熱中しつつも定期的に海外へ訪れ、熱意を持ち続けたAに転機が訪れたのは2014年のこと。社内公募に応募し、本社MD企画部海外駐在担当としてイタリア・ミラノにある事務所に駐在することになりました。
「その1~2年前にもロンドン駐在員の公募がありましたが、当時は目の前の仕事に熱中していたため見合わせました。その次に、ミラノ駐在員の募集があったのは、30歳を過ぎたころ。
同じ売場で長く働いていることで居心地の良さと同時にスムーズに仕事が進む手応えを感じていたことから、『これはコンフォートゾーンを脱して自分を変えるタイミングかもしれない。このチャンスを逃してはいけない』と危機感にも駆られ、応募を決めました」
駐在が決まってからミラノに渡るまでの半年間、Aは英語とイタリア語を勉強しながら、現地での業務に関連する知識の習得に努めます。
「洋服や靴の買い付けに来るバイヤーとコミュニケーションしたり、ミラノコレクションやパリコレクションに訪れる社員をアテンドしたりする業務を担うことが決まっていました。ファッションに限らずデザインやフードなどさまざまな領域を案内しなければなりません。あらゆる分野の知識を身につけた上で赴任したいと考えていました」
赴任期間中は、イタリア国内だけではなくイギリスやスペイン、ドイツ、アメリカなども回ってマーケットリサーチも行いました。
「当時は、会社が不動産ビジネスを拡大したり、スタートアップに投資してシリコンバレーに人を派遣したりしているタイミング。私も新しいビジネスの種を見つけるべく、さまざまな都市に出張し、キャッチした情報をレポートにまとめて社内に毎月報告していました」
2019年まで約5年にわたってミラノに駐在したA。視野が大きく広がったと言います。
「たとえば、アメリカのマーケットを一つとっても、日本から見た場合とヨーロッパから見た場合ではその印象がまったく違うことを知りました。歴史的・文化的な背景の違いが理由ですが、それまでの自分の当たり前とは異なる考え方・視点が身についたことは大きな収穫だったと思っています。
同時に、日本のものづくりや文化が大きなポテンシャルを秘めていることに気づけたことも、その後のキャリアにインパクトを与えました」
帰国後はグループ会社に出向。商業施設運営に携わる中で気づいた「リアルな場の価値」
帰国後は、銀座エリア最大の商業施設「GINZA SIX」の運営業務全般を担うグループ企業へ出向。プロモーション・サービス部に所属し、はじめの2年はインバウンドや海外提携担当としての業務、決済関連サービスの整備などに携わりました。また、直近2年は館のプロモーションでアートイベント関連を担当しました。
「主にGINZA SIXの吹き抜けを中心とする館内外のアート企画に携わり、アーティストの方々の選定やプロジェクトマネジメントをしていました。また、アーティストさんを起用したシーズナルプロモーションのプロポーザルの作成、プロジェクト管理の仕事も経験しました」
当時、Aが海外駐在経験で得た知識や考え方を存分に活かせたのが、プロモーション業務だと言います。
「私が暮らしたミラノではアートやデザインが生活の一部として根付いていました。この時に鍛えられた審美眼は、世界を舞台に活躍するアーティストさんと一緒にお仕事をさせていただく中で、多様なアイディアの交換ができる面で大きな助けになりました」
またこのころ、一緒に仕事に取り組んだ仲間の存在も大きな刺激に。
「かつてPARCOで宣伝を担っていた、20歳ほど年上の方と一緒に仕事をしていました。アートやエンタメ、カルチャーに造詣が深く、経験と業界の人脈が豊富で、多くを学ばせてもらいました。
一方、私には海外で得た知見があったので、互いが得意とすることをリスペクトしつつ知恵を出し合った結果、GINZA SIXらしいユニークな取組みができたと考えています」
出向中、長いコロナ禍を経験してきたAですが、GINZA SIXに身を置いていたことで、その空間価値をあらためて認識したと言います。
「GINZA SIXは、『ディスティネーションモール』、つまり『目的地となる場所』をめざし、コロナ禍でも地道にチャレンジを続けてきました。実際、お客様はコロナ禍以降、リアルなものをより強く求めるようになったと感じます。
いつでもどこでもボタンひとつでものを買える時代ですが、価値を提供できる場所である限り、リアルな場に可能性は十分あると感じました。コロナ禍明けに開業以来最高の売り上げを達成していることが何よりそのことを裏付けていると思います」
「迷ったら、難しいほうを選ぶ」という精神が成長を後押し
百貨店でのバイヤー職、海外に駐在してのマーケットリサーチ、商業施設でのプロモーションなど、多様な業務に携わってきたA。そのキャリアの中で、「迷ったら、難しいほうを選ぶ」ことを貫き通してきました。
「プロジェクトを進める上で、ワクワクするしおもしろそうだけれど調整が難航しそうだと感じる道と、平均点以上は確実に取れる無難な道があったとしたら、迷わず前者を選んできました。理由は、新しい景色が見られるから。それを繰り返しながらこれまで成長してきたように思います」
そんなAの今の目標は、博多地区の発展に貢献すること。大分出身の彼にとって、同じ九州地方のプロジェクトに携われることが大きなやりがいになっていると言います。
「海外に出たことで、日本の地方が計り知れない可能性を秘めていることに気づきました。それをどう探り出し広げていくかが今問われていると思っています。
ショッピングモールならすでにたくさんあります。ただ買い物をする場所ではなく、それ以上の価値を提供する、お客様が足を運びたくなる『場』をつくりたいです」
入社後、さまざまな場所で多岐にわたる業務を経験してきたA。大丸松坂屋百貨店で働く魅力をこんな言葉で表現します。
「提案すれば、耳を傾けてくれる環境がこの会社にはあります。また、グループとして百貨店以外にもさまざまな事業を手がけていることから、出向というかたちで転職に近い経験を積んで、想像以上に視野を広げたり人脈を広げたりすることも可能です。
キャリアを通して私が実感しているのは、会社が求めていること、自分にしかできないことやこれから成長できる分野、そして社会に貢献できることの3つが重なる部分を見つけることができれば、仕事はとてもポジティブなものになり、組織の中で『自分の居場所が見つかる』と思います。
チャンスは突然、思わぬかたちで訪れるものです。いざという時に迷わず挑戦できるよう、日頃から準備を整えておいてください。挑戦と成長の機会を求めている方の入社をお待ちしています」
「迷ったら、難しいほうを選ぶ」という精神で、Aはこれからも、自分のできることと、会社と社会への貢献が交わる範囲を広げていきます。
※ 記載内容は2023年9月時点のものです

