現場と一体になって価値を創造する。理論と実践をつなぐ「伴走型支援」
佐藤が所属するのは、CHCPホームナーシング。訪問看護事業所や入居系施設を運営する複数のパートナー企業に対し、経営支援を担っています。
「私たちの支援は、事業計画の達成に向けて、必要な取り組みを逆算して考えるところから始まります。経営課題の分析を行い、収支改善や業務効率化の提案をするだけでなく、現場に入り込んで同行訪問や研修を実施することもあります。新規出店の計画立案や、トラブル対応なども含め、現場の実務から経営戦略まで幅広く支援しています。
支援先は全国に訪問看護事業所を展開する大手企業から地域密着型の小規模事業所までさまざまで、それぞれの運営スタイルに合わせた柔軟な支援が求められます」
支援先と一緒に汗を流す「ハンズオン支援」が特徴のCHCPグループ。意識して取り組んでいることがあります。
「現場の良いところと改善点を横断的に見ながら支援することを意識しています。理想的な運営モデルを机上で描くだけではなく、実際に働く人々の価値観や現場のリアルに寄り添うことが重要です。だからこそ、現場に足を運んでコミュニケーションを取ることを大切にしています」
佐藤がとくにこだわっているのは、支援先が持つ価値を正しく見つけ出し、言語化することだと言います。
「現場の方々が日々当たり前のように取り組んでいることの中に、実は非常に価値のあるものが隠れていることがあります。外部の視点だからこそ気づける価値を、現場の皆さん自身や社外の方々に伝えることも、私たちの大切な役割だと考えています」
40代を前に見つめ直したキャリア。CHCPグループで見つけたゼロから創るやりがい
佐藤のキャリアは医療福祉業界一筋。理学療法士として約8年間現場経験を積んだ後、大手介護サービス企業の本部機能で9年半にわたり運営支援に携わってきました。
そんな佐藤が転職を考え始めたきっかけについて、こう話します。
「前職では、ありがたいことに上司や同僚、チームに恵まれ、順調にキャリアを重ねることができました。ただ、役職が上がるにつれて、自分の実力がその立場に見合っているのかという疑問が常にありました。一度立ち止まって、肩書きではなく“自分自身の力”を見つめ直したいと思うようになったんです」
佐藤の持つ仕事への責任感から生まれた違和感が、転職を考えるきっかけになりました。
「役職があると、実力以上に評価される場面もあります。それが自分にとっては“過剰な扱い”に感じられることもありました。一度キャリアをリセットして、等身大の自分で働いてみたいという思いが強くなっていきました」
転職活動の中で出会ったCHCPグループは、佐藤にとって特別な存在でした。
「カジュアル面談から何度も面接をしていただく中で、業務内容の幅広さと、自由度に魅力を感じました。明確な役割が決まっているわけではなく、『なんでもやる』というスタンスが求められる環境。
ある意味“カオス”とも言える状況ですが、だからこそ自分の実力を正しく測れる場所だと感じました。この挑戦的な雰囲気に惹かれて、入社を決めました」
入社から1年4カ月が経った今、佐藤はその選択が間違っていなかったと実感しています。
「決められたことをこなすのではなく、ゼロから考え、創り上げていく機会が多いと感じています。未完成なものをどう発展させていくか、どのような形を作っていくかに、自分の創造力やアイデアを求められる環境です。そのプロセスに、大きなやりがいを感じています」
ご利用者さまを想う看護師の姿に感動。「心から推薦したい」価値との出会い
入社後、佐藤にとってとくに印象に残っているのが、訪問看護の現場に同行したときの体験です。理学療法士として訪問リハビリの経験はあったものの、訪問看護の現場に深く関わるのは初めてのことでした。
「看護師の方と一緒に同行訪問させてもらえたのは、非常に貴重な経験でした。訪問看護は看護師の領域で、これまで深く関わったことがなかったのですが、実際にご利用者さまのお宅を訪問しながら、看護師の方がどんな環境で、どんな想いを持って働いているのかを間近で見ることができました。ご利用者さまのことを真剣に考え、試行錯誤しながら最善を尽くす姿に、心を動かされました」
この体験が、佐藤の仕事の「心の支え」になっていると言います。
「現場の価値を見つけるという軸で考えると、『この人たちが提供しているサービスを、もっと多くの人に知ってもらいたい』と、心の底から思えました。もし自分の両親が近くに住んでいたら、迷わずこの看護師さんたちにお願いしたいと思えるほどでした。
さまざまな事業所を見てきた中で、今支援している企業に関しては、『ぜひこの人たちに見てほしい』と自信を持って言えます。それが、私がこの仕事に取り組む上での最大のモチベーションになっています」
また、現在の仕事では知らないことが多いからこそ、謙虚に学ぶ姿勢を持ち続けられると語ります。
「30代になると、これまでの経験がかえって成長の妨げになることもあります。でも今の私は『知らないことだらけ』。だからこそ素直に学べるし、周囲の方へリスペクトの気持ちが強まります。採用や金融、営業など、それぞれの分野に長けた仲間と一緒に働けることは、本当に贅沢な環境だと感じています」
40歳手前での挑戦を振り返り、佐藤は晴れやかな表情でこう語ります。
「新しい環境に飛び込んでみて、『自分は何も知らなかったんだ』と痛感しました。でも、それは大きな収穫です。転職前に抱えていた職責と実力のギャップへの不安は、いま、新しいことを学び続けるための推進力に変わっています」
主役は現場、自分は「スポットライトを当てる側」。リスペクトから生まれる新たな価値
佐藤の働き方の根底には、一貫した哲学があります。
「明確なキャリアプランは描いていません。役職にもこだわりはありません。どんな立場になっても、“なんでもやる”というスタンスを貫きたい。常に支援先の価値を高める存在であり続けたいと思っています」
その背景には、「組織の隙間を埋める存在でありたい」という佐藤の役割意識があります。
「誰もやりたがらない仕事や、やり方が決まっていないプロジェクトなど、境界線に落ちたボールを拾うのが自分の役目だと思っています。面倒でも、必要だと感じたことは率先して引き受けるようにしています」
時には、支援先のチラシづくりのような業務からスタートすることもあると言います。
「社内でも支援先でも、『佐藤はなんでもやる人』と思ってもらえたら嬉しいですね。専門性を持つプロフェッショナルがそれぞれの持ち場で輝く一方で、“何者でもない自分”だからこそ拾えるボールがあると思っています」
CHCPグループの魅力について、佐藤はこう語ります。
「CHCPグループの最大の魅力は、『何者にでもなれる』こと。支援先やプロジェクトによって求められる役割がまったく違います。その都度、自分を調整しながら柔軟に対応できる。固定的な枠組みに縛られず、成長し続けられる環境こそがCHCPグループの魅力だと感じています」
採用候補者に求める要素について尋ねると、佐藤は控えめながらも迷いなく答えます。
「現場で働くスタッフの方々への深いリスペクトを持てるかどうか。それが何より大切です。私たちは舞台の上に立つのではなく、スポットライトを当てる側。主役は、現場で汗を流している皆さんです。
そのため、自分がスポットライトを浴びたくなってしまう人には向かない仕事だと感じています。相手を尊重し、謙虚にリスペクトできれば、その人たちの魅力や価値をきちんと見つけることができます。それを多くの人に伝えていくのが仕事なので、その気持ちを持ち続けることが大事です」
自らの役割を「スポットライトを当てる側」と語る佐藤。その信念の根幹にある想いを、最後にこう明かしてくれました。
「『この角度から光を当てたら、もっと魅力が伝わる』ということを提案するのが私たちの仕事です。現場の皆さんが持つ本来の価値を、正しい角度から照らし、1人でも多くの人に届けていきたい。その思いを胸に、これからも伴走を続けていきます」
※ 記載内容は2025年8月時点のものです
