「患者目線」を大切に現場に寄り添い、経営の力で新たな歯科医療の形を創る
CHCPデンタルは、CHCPグループの一員として、厚生労働省が推進する地域包括ケアシステム(※1)の実現をめざし、2022年に設立されました。シニアマネージャーを務める松本は、その使命をこう語ります。
「私たちのミッションは、地域の医療ニーズやデンタルIQ(※2)に合わせた経営支援を行い、人々の健康寿命を延ばすことです。具体的には、パートナー法人の歯科医院で予防診療に特化した歯科診療のシステムを構築しています。
また、これからの高齢化社会に向けて訪問診療にも力を入れ、地域の医療機関と連携する『医科歯科連携』も積極的に推進しています。これらを実現するために、私たちは歯科医院の現場に入り、改善活動を行っています」
現在、CHCPデンタルは9名体制で、全国28施設を担当。歯科衛生士免許を持つメンバーや、医科・歯科関連のメーカー出身者など、多様なバックグラウンドを持つ人材が集まる中、松本はチームを率いています。
「業務内容は大きく分けて2つあります。1つは組織管理や人事。採用活動はもちろん、スタッフが継続して働けるよう、リテンション対策として定期的な個別面談なども行っています。
そして、もう1つが事業計画の達成です。各医院の診療単価や予防歯科で算定できる数字を経営視点で把握し、患者さんに継続して来院していただくための仕組みを構築します。
そのために、歯科医師・歯科衛生士・歯科助手が連携するチーム医療体制づくりや業務改善にも取り組んでいます。決まったやり方があるわけではなく、事業計画をどう達成するかを現場でスタッフと一緒に考え、実行していく。それが私たちのスタイルです」
この仕事について、松本は「いわゆるコンサルティングとは異なる」と強調します。
「これまで院長が一手に担っていた診療以外のすべて──採用やスタッフとの面談、給与事務、資材管理などを私たちが引き受けることで、先生方が臨床に集中できる環境を整えています。外部から経営ノウハウを提示するだけでは現場は変わりません。組織内部に入り込み、企画から実行まで、現場が円滑に回るよう指導伴走する。それが私たちの役割です」
松本自身、現在は愛媛、岡山、鳥取など西日本の施設を担当し、平日は出張で現場を飛び回る日々を送っています。ただし、働き方に決まった型はないと語ります。
「他のメンバーは日帰りで回っている人が多いですが、担当施設とどのように関わるかは、個人裁量に委ねられています。事業計画を達成できるなら、必ずしも現場にも行く必要はありません。ただ、私はやっぱり直接スタッフの顔を見て、コミュニケーションを取りながら進めたいタイプです。
また日々の課題を拾い上げるためにも、現場に足を運ぶことを大切にしています」
多忙な中で、松本が何よりも大切にしている価値観。それは、医療従事者ではないからこそ持てる純粋な「患者目線」、そして医療サービスを提供するスタッフへの想いです。
「常に『自分が歯医者に行った時にどう対応してほしいか』を優先して考えています。たくさんの歯科医院がある中で、患者さんに『また来たい』と思ってもらえる医院でなければ、生き残れません。
そのために大切なのは、『スタッフに楽しく仕事をしてもらいたい』ということ。働く皆さんが気持ち良く仕事に向き合えることで、チームとしてスムーズに連携し、患者さんに十分に満足してもらえると考えています」
※1 高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体となって支える体制
※2 歯や口腔の健康に関する関心・意識のレベル
派遣、営業、マネージャーを経てCHCPデンタルへ。手探りでゼロから仕組みを構築
経営支援の仕事の根幹には「人と向き合う力」が活かされていると松本は話します。それは、これまで歩んできた多彩なキャリアの中で培われてきたものでした。
「若い頃は派遣社員として、さまざまな会社で多くの人に出会えた経験は大きいですね。とくに外資系企業での経験が長く、多様な価値観に触れながら仕事をしていたことが、現在の自分の土台になっています。事務職や営業アシスタントとして営業をサポートするうちに、『自分で製品やサービスを売る方が、やりがいがありそうだな』と思うようになり、営業職へ転身しました。
その後、マネージャーやチームリーダーとして組織を動かす立場を経験する中、どうすればチームを成功に導けるかを考え、行動に移すことで周囲が変わっていくのがおもしろくて。しだいに、マネジメントや組織づくりそのものに魅力を感じるようになりました」
そんな中、CHCPデンタルへの入社は、知人からの紹介がきっかけでした。10年来の付き合いがある信頼する仲間からの誘い、そして何より会社のビジョンに強く心を動かされたと言います。
「『今度、こんな会社を立ち上げるんだけど』と声をかけてもらって、『地域包括ケアシステム』について深く学びました。医科歯科連携はもちろん、訪問看護や薬局事業など、CHCPグループが地域に根ざして患者さんを包括的に支えていく姿勢に、強く共感したんです。『こういう仕事にこそ携わりたい』と心から思いました」
こうして、2022年の会社の立ち上げ期から、歯科医院の経営改善を一貫して担ってきた松本。当初は、決まったマニュアルもなく、予防型診療をどう組み立てていくか、仲間たちと共に、手探りで仕組みを構築していく日々だったと振り返ります。
「最初は、メンバーと一緒に『何をすべきか』を考えるところから始まりました。患者さんを主語に置き、医院のスタッフに何をどう伝えていくか。現場で一つひとつコミュニケーションを取りながら、少しずつ形にしていきました。約3年間、がむしゃらに取り組んできましたが、今もなお、より良い正解を求めて試行錯誤を続けています」
スタッフの想いを尊重し、共に前を向く。3年間かけて感じた、確かな手応え
CHCPデンタルが支援に入る施設の多くは、院長が個人で長年経営してきた歯科医院です。経営者が会社組織へと変わることに対し、現場のスタッフが戸惑いや不安を感じるケースも少なくありません。さまざまな医院の経営支援に携わる中で松本が感じた壁も、まさにその抵抗感だったと振り返ります。
「組織管理を進めるには、まず信頼関係を築くことが最優先です。まずは、スタッフの皆さんが抱える『給料が変わるのでは』『解雇されるのでは』といった不安を、一つひとつ丁寧に払拭することから始める必要がありました。『5年後、10年後も一緒に働ける環境をつくりましょう』と伝えながら、半年から1年かけてじっくりコミュニケーションを重ねていきました。
そのために心がけたのは、スタッフ一人ひとりのバックグラウンドや仕事への想いを尊重し、地道に対話を重ねることです。なぜ歯科衛生士になったのか、この仕事で何を実現したいのか。医療従事者の方たちは、『安心・安全な体制でより良い医療を提供する』という使命感を持って働いています。
その想いを尊重しながら、課題に対して『どうすれば実現できるか』を一緒に考え、前を向いてもらうことを意識しています」
とくに難しかったのが、これまで日々の業務に集中してきた現場スタッフに、経営視点を持ってもらうことでした。しかし、粘り強く向き合い続けた先に、確かな変化の兆しが見え始めたと言います。
「最近では、スタッフの方から『今日はこれだけ多くの患者さんが来院されました』『こんな成果が出ましたよ』と、嬉しそうに報告してくれるようになりました。それは、私たちが3年間かけて伝え続けてきた経営的な視点が、少しずつスタッフたちの中に根付いてきた証拠。その瞬間は、本当に嬉しいですね」
この仕事の最大のやりがいは、経営視点で組織全体を動かし、改善していくおもしろさにあると、松本は語ります。
「数字という客観的な事実にもとづいて現場の課題を解決し、それが医院の売上、つまり成長につながっていく。このプロセスは本当に興味深いですね。そのために重要なのが、スタッフに成功体験を積んでもらい、その頑張りによって患者さんが増え、最終的に地域医療への貢献とつながっていくこと。この好循環を現場で作り上げていくこともまた、この仕事の醍醐味だと感じています」
必要なのは、諦めずにやり遂げる力と懐に飛び込む覚悟。誠実な支援の先にあるやりがい
松本は、変化し続ける医療業界の中で、5年後、10年後を見据えた持続可能な組織づくりを目指しています。
「CHCPデンタルの一員として、歯科医院がどうあるべきかを常に考え、患者さんのニーズに応える最善策を積み重ねていきたい。そして、各医院で働くスタッフが患者目線と経営改善マインドを持ち、チーム医療を継続的に実現できる環境を整えていきたいと思っています」
そんな松本が考える、CHCPデンタルで活躍できる人物像とは。
「マネジメント経験があると、仕事のイメージを持ちやすいかもしれません。でも、それ以上に大切なのは、困難な状況でも諦めずに最後までやり遂げる力。
そして、相手の懐に深く入り込み、本音を引き出すコミュニケーション能力です。スタッフたちの本音や不安を聞くだけでなく、それをどう改善につなげるか。人を正しく導き、組織を変えていく。そんな地道な仕事を、最後までやり遂げられるかどうかが重要です」
最後に松本は、経営支援という仕事のやりがいと、その先にある大きな使命とともに、未来の仲間へメッセージを送ります。
「採用面接に来られる方の中には、コンサルタントのような華やかな仕事をイメージされる方も少なくありません。しかし、私たちの仕事は、想像以上に泥臭く、地道な活動の積み重ねです。地域に密着し、何十年も働いてきた人たちを新たな会社の一員として育てていくのは、決して簡単なことではありません。それでも、その先には、地域医療を経営視点から支え、育てていくという大きなやりがいがあります。
私たちが掲げる『地域包括ケアシステム』の実現に向けて、その地域ごとの医療ニーズに合わせた最適な診療モデルを創り上げていく。そんな使命感に共感し、共に挑戦してくださる方なら、きっと活躍できると信じています。今まさに組織が拡大していくフェーズにあるCHCPデンタルで、地域医療の未来のために一緒に頑張っていただける仲間を、心からお待ちしています」
※ 記載内容は2025年11月時点のものです
