ディストリビューターとしてのさらなる強みを発揮していく。成長戦略と新組織
ソフトバンクグループの原点であるIT流通ビジネスを受け継ぐSB C&S。国内外のメーカーから仕入れた製品・サービスを販売パートナーへとつなぎ、ユーザーへと届ける「ディストリビューター」の役割を担っています。
「ネットワーク&セキュリティ推進本部では、その名の通り、ネットワークとセキュリティに関する製品を取り扱っています。ディストリビューターとしての強みとなるのは、やはり豊富な品ぞろえ。国内外の幅広いメーカーと取引を行うことで、販売パートナーさまのニーズに応えています。
現在、ネットワークの領域は安定した市場のため、マーケットシェアの高い製品の知見を深め、細やかに支援することが重要です。一方、セキュリティの領域は日進月歩でテクノロジーが進化するため、製品も増え、選択肢が多くなっています。最新の技術やソリューションを提供するため、私たちがハブとなって情報を網羅するように注力しています」
本部長である山名のミッションは、成長戦略の策定と構造改革の実行。
「直近では、2030年度に向けて、売上・営業利益ともに大幅に拡大させる成長戦略を描いています。とくに成長著しいセキュリティ領域における当社のプレゼンスを高めるため、販売パートナーさま向けの支援体制を強化したり、オンプレミスからクラウドを中心としたポートフォリオへのシフトを加速させたりと、さまざまな施策を実施しています。
私自身も、海外に足を運び、グローバルCXOクラスとのつながりを広げ、海外カンファレンスでの目利きなどを行っています。販売パートナーさまの先にいるユーザーの課題は単一ではないため、海外を含めて最先端の製品やサービスを取り入れることで、どんな課題にも対応できる存在をめざしているんです。
そうして仕入れた製品をただ提供するだけでなく、技術本部と連携しながら、検証活動も実施しています。メーカー企業に限りなく近い立ち位置でありながらも、俯瞰して各メーカー企業の特長や強みを正確に把握することができるのが、ディストリビューターの特色。優劣をつけるわけではなく、フラットな立ち位置で、販売パートナーさまやユーザーの課題を解決する上で何が最適かを提案するようにしています」
もう一方の構造改革という面では、デジタル時代に即した新たな組織づくりを進めています。
「今年の4月に、デジタルデータの利活用をめざしてデジタルセールス課という新しい部署を立ち上げました。当本部のマーケティング部門では、メーカー企業ごとに担当者が分かれているのですが、たとえばウェビナーの参加者情報などセールスに活用できるはずのデータが担当者内で留まってしまい、横軸での分析ができていないという課題があったんです。
たとえば、『ある製品を取り扱っている販売パートナーさまが別の製品にも興味を持っている』『当社で取り扱っている製品を他社から購入している』などのデータがあれば、セールスのアプローチの仕方が変わってきますよね。
ちなみにメーカー企業同士が、テックアライアンスを組んでお互いが連携しているケースも多いんです。当社は各社の製品を一次店としてすべてをワンストップで提供できるという付加価値がありますし、まとめて当社から購入いただくことで、販売パートナーさまにとっても包括的なサポートを受けられるというメリットがあります。データを利活用し、当社の強みを活かしたアプローチを確立したいと考えています」
100名との1on1が育む組織力。メンバーの価値観を大切にする本部長のキャリア
成長戦略に向けたさまざまな施策を牽引し、新たな体制づくりにも力を注ぐ山名。組織に向き合う上では、エンゲージメントを大切にしています。
「数字だけを掲げても、メンバーが生き生きと働いていなければ、目標に向かっていくことができません。だからこそ大切なのは、個人のエンゲージメント。一人ひとりの土台があってはじめて、組織としての成長があると考えています」
この信念のもと、山名は本部に所属するすべてのメンバーと1on1を実施しています。
「メンバーと対話をすることで、それぞれが何をもって『ハッピー』になるのか認識するようにしています。仕事をする上で成長をめざす人もいれば、他の方向をめざす人もいるため、個々のニーズを理解することが大切です。
その上で、ハッピーの実現に向けて支援をしていく。みんながハッピーになれば帰属意識が生まれますし、モチベーションも醸成されるはず。そうしたポジティブな雰囲気の中、大きな目標に向かっていけるようなチームにしていきたいと考えています」
一人ひとりの価値観に向き合いながら、組織づくりに取り組む山名。自身の根底には3つの価値観があると続けます。
「私は主体的に動き、相手の立場に立って物事を考え、期待値を超える結果を残すことを軸にしてきました。根本的に負けず嫌いな性格なので、どうやったら自分が価値を発揮できるかを考え続けてきたんです」
そんな山名が入社したのは2005年。入社1年目は、ブロードバンド事業で1日500件ほどがむしゃらに電話をかけるというコールセンター業務からスタートしたと振り返ります。
「その後、無停電電源装置(UPS)やモニターを仕入れるバイヤー業務を担当し、メーカー企業と販売パートナーさまの橋渡し役というディストリビューターならではのおもしろさを経験。しかし、両者に対してさらに価値を発揮していくためには営業力が欠かせないと考え、2010年に営業部門へと移りました。
営業部門で自分の武器となる提案スキルを見つけると、次にめざしたのが英語力を活かせる仕事。実は私は小4のころから13年間、自宅近くの英会話教室に通っていて、いつかは英語を使って仕事をしたいと思っていたんです。ネットワークやセキュリティ領域は海外メーカーの製品が多いため、縁あって2017年から現部署に所属して英語をフルに活用しています」
グローバル視点から見た日本のセキュリティレベルの現状。個人と組織で感じる使命
念願がかない、ビジネススキルと語学を活かせる環境でチャレンジすることとなった山名。しかし最初は、自身の価値を探ることから始まったと言います。
「当時のネットワーク&セキュリティ部門にいたのは、長年その分野に携わってきた専門知識の高い人材ばかり。それに対して私には、ほとんど専門性がありませんでした。そこで自分には何ができるか考え、俯瞰して業界を見つめ、当時のSB C&Sのセキュリティビジネスがオンプレミス中心になっていることに課題を見つけました。
世の中がクラウドにシフトしていく中で、この領域のトレンドもいずれ変わるはず。いち早く新規領域について学べば、自分ならではの価値が発揮できる──その仮説の通り、現在はモダンセキュリティの領域で専門性を発揮しつつ、SB C&Sとしての新たな成長の柱をつくることに成功しました」
現在では海外カンファレンスにも登壇するようになった立場から、グローバルな環境で大切にしている“持論”があると言います。
「海外メーカーの場合はとくに言語の壁もありますし、あたりまえですが経営陣や製品開発者が日本にいません。製品開発のコンセプトや背景、哲学を知るためには、海外本社とコミュニケーションを取るのが一番いいと思っています。
創業者やCxOクラスの製品開発者などと直接話をすると、その熱量をダイレクトに感じ取れますし、そうした温度感が製品を日本に届けていくための重要なキーになるんです」
一方、グローバルな視点に立つ中で、日本のセキュリティに対する課題も感じています。
「日本のセキュリティ投資額はグローバルと比べて圧倒的に少なく、テクノロジーの浸透度合いも3~5年ほど遅れている状態。『RSAカンファレンス』や『Black Hat』のような海外のカンファレンスでは、日本ではまだ話題になっていないようなトレンドについて議論されているんです。
デジタルの世界には国境がなく、海外で起きている脅威がいつ日本に訪れるかわからない。そんな分野でこれほど遅れを取っているのは、危機的な状況だと考えています。
今後日本企業がグローバルで渡り合っていくためには、やはり土台としてセキュリティの整備や知識が欠かせません。われわれがそのお手伝いをし、日本全体のセキュリティレベルを向上させ、結果としてSB C&Sという会社としても成長できたらハッピーですね」
主体性・挑戦・共創を胸に、日本市場における強固な存在をめざす
今後の展望について尋ねると、広い視野を持つ山名らしい力強い答えが返ってきました。
「ネットワークとセキュリティの領域で、海外メーカーが日本市場に参入する際の重要なパートナーになることをめざしています。
『SB C&Sに相談すれば日本でのビジネスが成功する』『山名に相談すれば間違いない』と思われるような存在になりたいんです。そうすることで、海外の優れた製品をこれまで以上に展開できるようになり、より良いネットワークやセキュリティ環境をさらに多くの企業や個人に届けることができる──その結果として、日本企業がグローバルで力を発揮できるようになったらうれしいですね」
入社から約20年。個人として成長を続け、組織マネジメントを担うようになった山名は、SB C&Sで働く魅力についてこう語ります。
「ディストリビューターという立場は非常におもしろいポジションだと感じています。常に最新のテクノロジーを追いかけ、その時々のベストな製品を選び、販売パートナーさまに提供できる点は楽しくやりがいがあります。
また、当社の文化はチャレンジを奨励していて、私自身、ネットワーク&セキュリティ部門に来てからゼロトラストのプロジェクトを立ち上げ、有志メンバーで新規事業として取り組むなど、新しいことに挑戦してきました。そうした自由度の高い環境も魅力ですね」
現在、2030年度に向けた成長戦略を一丸となって進めているネットワーク&セキュリティ推進本部。そこに新たに参画してほしい人材像についても、山名には明確なイメージがあります。
「当社には、『主体性、挑戦、共創』という3つのスローガンがあり、個人的にも非常に共感しています。このスローガンへの共感が根底にありながら、その上で個性豊かで多種多様な考えの方が集まってくれると嬉しいですね」
最新のテクノロジーを追求し、挑戦を恐れず、多様性を尊重する──そんな山名が導く組織は、日本のセキュリティレベル向上に貢献し、グローバルで活躍する企業を増やし、支えていくでしょう。
※ 記載内容は2024年7月時点のものです
