アスノシステムは、2017年より、障害のあるアーティストの創造力や表現力を支援する「パラリンアート」の活動をプラチナパートナーとして応援しています。
今回はその取り組みの一環として、アーティストの阿部貴志さんに、当社の想いや価値観をもとに「アスノシステム株式会社」をテーマとした作品を描き下ろしていただきました。
2026年3月30日(月)には、東京本社オフィスにて「パラリンアート描き下ろし絵画譲渡式および交流会」を開催し、作品に込められた想いを直接伺う貴重な機会をいただきましたので、その模様をレポートします。
「明日を創造」をテーマに生まれた作品
当日は、絵画を描き下ろしていただいた阿部貴志さんご本人をオフィスにお招きし、作品に込めた想いを直接お話しいただきました。
■阿部 貴志さん プロフィール
1994年生まれ 宮城県出身
ライフの学校就労支援センターでピアサポーターとして勤務
<主な受賞歴>
・第80回河北美術展 青森県知事賞
・パラリンアートカップ2022 準グランプリ
・パラリンアートカップ2025 日本プロ野球選手会賞
*詳細プロフィールはこちら:https://paralymart.or.jp/artists/details/?id=603098b4b0fc8
今回の作品名は「明日を創造ー笑顔ー」
アスノシステムのコーポレートカラーや、「明日」「創造」「挑戦」「あそび」「清潔」「仲間」「思いやり」「好奇心」「心」「協調」「対話」といったキーワードをもとに、阿部さんの感性で自由に表現していただきました。
「美しい心」を描く
今回の作品について、阿部さんは「笑顔」を大切なモチーフとして挙げました。
―「いちばん美しい笑顔は、子どもたちの笑顔だと思うんです」
―「子どもたちのピュアな心を、透明感のある色彩で表現したいと思って描きました」
子どもたちの持つ純粋さや喜び、探究心や好奇心。
そうしたまっすぐな感情が、「明日を創造する」というテーマの核にあるといいます。
―「子どものような美しい心で取り組んでいくことが、明日を創造するうえでとても大事なんじゃないかなと思って」
作品全体に広がる鮮やかな色彩と表現の奥には、アスノシステムのビジョンのキーワードである「明日を創造」の姿勢そのものが込められていました。
社員やお客様も含めた「幸せ」が重なる作品
代表取締役社長の齋藤武育も、作品を初めて見た瞬間の印象について語りました。
―「コーポレートカラーとキーワードが重なり合う表現から感じ取ったのは、アスノシステムで働く社員一人ひとりの心や表情でした。私たちは、社員だけでなく、お客様も含め、関わるすべての人が幸せになってほしいという想いで、会社のビジョンや行動指針に基づいて活動しています。そんな企業としての想いをくんで、表現していただけたと感じています」
「心の宝物」をもとに描く
交流会では、社員から寄せられた質問にも阿部さんが丁寧に回答してくださいました。
印象的だったのは、創作に向き合う姿勢についての言葉です。
―「自分の人生で経験した苦しいことや嬉しいことが、心の宝物になっているんです。その宝物をテーマと照らし合わせて、心を込めて描くと作品に命が宿るんです。考えて描くというよりは、心で感じて、心から想いを込めて表現することを大切にしています」
「1gでも心が軽くなれば」
また、「なぜ絵を仕事にしようと思ったのか」という問いに対しても、その原動力を語ってくださいました。
―「14歳で統合失調症を発症してからしばらくは、孤独で、『誰もわかってくれない』という想いがすごく強かったんです。
私が病名を公表して、絵を描く仕事を頑張ることで、同じ病気の方が私の活動を目にした時に、その方に『一人じゃないんだよ』って伝えてあげたいんです。
絵を描くことで、私自身の病気が良くなるわけではありません。ほんの1gでもいいので、誰かの心が軽くなることに貢献できるよう、精一杯頑張りたい。一人じゃないんだよって、伝えられたらと思って絵を描いています」
「支援」以上に大切なもの
さらに、創作活動を続けるうえでの周囲からの支援や環境について、重要だと感じることについては、次のように語られました。
―「制度や環境もとても大切で、サポートいただけることは本当に嬉しく思っています。でも、やっぱりいちばん大切なのは人の心だと思います。
一人ひとり、みんな尊いんです。『障害のある人』と一括りにせず、一人ひとりに興味や関心を持って、理解しようと努め、優しさを忘れないことが大事だと思います」
イベントを経て感じたこと
イベント後には、社員からも多くの感想が寄せられました。
―「阿部さんの作品から改めて心を大切にすることの重要さに気づくことができました。特に、絵を制作するにあたってさまざまなテーマや条件があるなかでも自分の心を大切にするという姿勢にとても感銘を受けました。日々過ごしていく中でさまざまな条件がありますが、自分の心を大切にすることを忘れずに生きていきたいと思いました」
―「創作活動を続ける中で、周囲の支援や環境で重要だと感じることは何かという質問に対して、環境や周りのことも大切にしつつも、重要なのは人の持つ心だという点が自分自身の今後の生活に通ずるものがあるなと感じました」
―「『心が1gでも軽くなったら』という言葉がとても印象的でした。そういう気持ちを私も忘れないようにしていきたいです」
阿部さんの言葉と作品が、社員一人ひとりの日々の仕事や生き方にも重なって受け止められていたことがうかがえます。
また、作品の美しさだけでなく、その背景にある想いや、阿部さんの価値観に触れたことで、新たな気付きが生まれたという声もありました。
「明日を創造する」ということ
今回描いていただいた作品は、今後も社内で大切に展示していきます。
また、東京オフィスへの出社機会が少ない社員にも、絵や阿部さんのことを思い起こしてもらう工夫として、今回描き下ろしていただいた絵のステッカーを制作し、全社員に配布しました。
アスノシステムが大切にしているのは、技術そのものだけではなく、その先にいる人を想像し、よりよい明日を創ろうとする姿勢です。
多様な価値観に触れ、相手の背景や想いに耳を傾けることは、モノづくりにも、組織づくりにも欠かせません。
今回のイベントを通じて、「明日を創造する」という言葉の中には、未来そのものだけでなく、それに向き合う私たち一人ひとりの姿勢も含まれていることを、改めて感じることができました。
以上、パラリンアート描き下ろし絵画譲渡式および交流会レポートでした!
アスノシステム広報担当 源
