システムの開発・運用を全方位管理。モチベーション管理で良いチームビルディングを
渡邉が所属するのは、システムソリューション3部 第1グループ。要件定義から運用・保守まで、開発工程を一貫して担う部署です。
「お客様からいただいた要望をもとに、議論を重ねて開発の目的を明確にした上でシステムの設計、プログラミング、テスト、そしてリリースまでを手がけています。リリース後の不具合への対応、障害の発生を事前に防ぐための運用管理も私たちの業務。システム開発全般に携わっています。
すべての工程を一気通貫で請け負う場合もあれば、運用だけを担当するようなケースも。システムのように成果物が目に見えるときもありますが、オンプレミスのシステムからクラウドのシステムへとデータを移行させる業務も最近は増えてきています」
中でも渡邉が務めるのは、同グループのリーダー。SES案件の開発やマネジメントのほか、各期の目標管理・勤怠管理といった自社のメンバーの管理などを行っています。
「私が現在担当しているのは、携帯通信会社の販売支援システム開発の案件です。同システムをクラウド化するのにともなう開発・運用業務に携わっています。
お客様からの要望を聞いた上で提案したり、障害を報告したりといった対顧客調整全般のほか、開発を担当するメンバーたちへのタスクの割り振り、スケジュールの立案、進捗や人員の管理などが主な業務。お客様の要望を満たす成果物とするための品質管理も行っています」
プロジェクトマネージャー(以下、PM)として15名のメンバーを束ねる渡邉。チームを率いる上で重視しているというのがモチベーション管理です。
「メンバーのモチベーションを高く維持することに注力しています。とくに気にかけているのが、部下と上司のあいだに立って緩衝材のような役割を果たすサブリーダーやリーダーたち。自分も経験があるポジションなので、いかにストレスを和らげてタスクに前向きに取り組んでもらうかを意識しています。
リモートワークで案件を進めているので、テキストのやりとりが中心ですが、最近はメッセージの文面や頻度、レスポンスの速さなどから、メンバーのだいたいの精神状態を推測できるようになってきました。それでも様子がつかめないときは、積極的に音声でコミュニケーションをとるようにしています」
チームワークに魅せられ、アスノシステムへ。苦い経験も糧にして学ぶ日々
学生時代は法学部に在籍していた渡邉。大学卒業後、大阪に拠点を置くIT企業に就職し、約9年間、プログラマー、SEとしてさまざまな案件を担当しながらエンジニアとしての技術に磨きをかけていきました。
そんな渡邉がアスノシステムに入社したのは2015年のこと。アスノシステムとの出会いは、前職時代に参画したプロジェクトでした。
「2012〜3年ごろ、アスノシステムからの依頼で、通信販売システムの大型プロジェクトにプログラマーとして参加する機会がありました。
プロジェクトに参加していた当時感じていたのが、チームの結束力の高さ。メンバー全員がそれぞれ尊重し合い、できないことを互いに補填し合いながら、ひとつになってゴールをめざす様子はとても魅力的でした。それが決め手となって、転職を決めました」
入社後、渡邉は小売チェーンの商品管理・発注システム、インフラ事業の再構築案件などを担当。SESを中心に、SEやプロジェクトリーダーなどを経験してきましたが、中でもとくに印象に残っていることがあります。
「あるクラウド化の案件が立ち上がった際、初めてリーダーのポジションを任されたのです。それまでもクラウド化のプロジェクトへの参加経験はありましたが、私たちがめざすべきゴール地点が見えていないところに難しさがありました。
というのも、最初からお客様の話を伺っていたわけではなく、徐々にやり取りが増える立場へと上がったため、聞いていたのは『クラウド化したい』というお話と、完成予定の期日だけ。お客様がなぜその依頼をしたのか、という背景が私には見えていなかったのです」
このプロジェクトは、他のSIerも巻き込む大掛かりなもの。しかし、本当のゴールが見えないまま、ただ「クラウド化する」ことを追いかけていたために、他社との連携や調整も決してスムーズとは言えないものだったと渡邉は振り返ります。
「最終的に案件は終わり、お客様からの要望を満たすことはできましたし、ご不満の声はいただいていないものの、自分自身で納得できるような出来栄えではありませんでした。お客様と接する立場としての難しさを感じると同時に、反省の残る案件でした」
プロジェクトのマネジメントには今も苦戦していると語る渡邉。ですが、こうした経験、反省を踏まえ、案件の指揮を執る立場としてナレッジの共有に努めています。
「ゼロから携わるといっても、必ず相手がいて、その方が望んでいるものがあります。まずはお客様との対話を通じて要件を詰め、明確なゴールを描かなくてはなりません。
目標が設定できたなら、それを達成するための最良のアプローチを検討し、逆算しながらタスク設計やスケジューリングを行った上で、実行フェーズへと移ります。
以前までの私と同様、つくるべきものがはじめからはっきり見えているプロジェクトに関わってきたメンバーが多いため、苦労しているのをよく見かけます。これまで自分が複数のプロジェクトを通して培った考え方やノウハウを積極的に引き継ぎながら、一緒になってゴールを模索しているところです」
チームワークが導いたプロジェクトの成功。お客様第一の考えがメンバーをひとつに
入社以来これまでさまざまな案件に携わってきた渡邉。とくに大きな手ごたえを感じた出来事があると言います。
「5年ほど前にクラウドへデータを移行するプロジェクトを担当したときのことです。さまざまな種類のデータがあったことから、複数のチームと密に連携をとりながら試行錯誤する必要がある上に、お客様の力の入れ具合も大きく、非常に難易度の高い案件でした。
また、使ったことがないシステムを使ってデータを移行させるため、そもそもの技術を新たに習得するところから始まっていたことも、一筋縄ではいかない理由の1つでした」
プロジェクトは難航したものの、渡邉はこの移行プロジェクトを見事成功させます。
「チームワークこそが、成功の決め手でした。当時、私が務めていたのはPMをサポートするリーダーのような立ち位置。PMや自分と組んだ2人のリーダーのほか、すべてのメンバーがモチベーションをコントロールしながら、1つのゴールに向かって走り切ることができました。
それぞれが独立して動いていたとしたら、きっとうまくいっていなかったはず。互いに助け合い、足りないところを補い合うアスノシステムならではのチームワークを発揮できたことが成功の要因だったと思っています」
案件終了後に「このメンバーだからできたことだ」と評されるなど、このプロジェクトで大きな達成感を味わった渡邉。何もないところから新しいものをつくりあげていく上で、顧客起点で考えることの大切さを再認識したと言います。
「お客様の想いにコミットすることが、チームの求心力につながると感じています。お客様の要望に応えられているかをメンバー全員が常に意識していれば、たとえば、誰かの作業に遅れが生じたときに、おのずとフォローしようとするもの。そうしたお客様第一の考えが、アスノシステムのチームワークの源泉になっていると感じています」
顧客起点で広がるキャリアの可能性。ゼロベースからの新たな価値創出に向けて
アスノシステムに入社して、はや9年目。自身が同じ場所で長く働き続けてこられた理由をこう説明します。
「ただ仲が良いというのではなく、仕事をする上で互いに気配りし合ったり尊重し合ったりする組織文化があるからだと思います。自分の居場所として認めてもらえていることが伝わってくるので、自分も何らかのかたちで組織に還元したいという想いが湧いてくるんです」
そんなアスノシステムでこれから共に働く仲間に求めることを尋ねると、「難しい……」と悩みながらも答えてくれました。
「お客様を起点に考えられる方に来ていただきたいですね。忙しいときは、とくに目先のタスクにとらわれてしまいがちですが、いつもゴールを意識することで広い視野を保ち続けられると考えているからです。
自分の仕事が何のためのものであり、それによって誰が喜ぶのか——いつもお客様のことを念頭に置きながら仕事に取り組むことが、達成感を得ること、ひいては仕事を誇ることにつながると思っています。
どんな言語もできるような卓越したスペシャリストである必要はありません。いろいろなスキルを備えた人がいろいろな場面で輝ける。それがIT業界だと思いますし、当社にも可能性に開かれた環境があります。ぜひ気軽に門を叩いてみてください」
2023年でキャリア18年目となる渡邉。エンジニアとして、PMとして、その夢と情熱が尽きることはありません。
「既存のシステムを刷新するのではなく、いずれはまったく新しいものを生み出してみたいと思っています。お客様と対話する中で、こちらから提案しながら、何もないところから本当の意味でゼロベースの仕事をするのが今の目標です。
データづくり、データ移行、画面の制作など、分野はどこでも構いません。より想像力を使って、お客様の実現したいことをゼロから作り出すことに取り組んでいきたいですね」
渡邉にとってやりがいを感じるのは、不具合を一つひとつ解消し、リリースできる状態に持っていった瞬間。加えて、お客様の確認を経てゴーサインが出たタイミングや、本番のリリースのときにも、一層の達成感があると言います。
渡邉のやりがいと達成感を味わいながらチームでお客様に向き合う日々──それは、これからも続いていきます。
※取材内容は2023年6月時点のものです。
